20 KONISHIKI 2015年10月30日 23:33

昔制作系の学校にいってたり半端にバンドやってたりした自分からすると、 公的なもの権威的なものに対して挑発的なのも 批評的な物言いを好むのも 不気味で難解で意味ありげな出版物も 珍しいものだと感じませんでした。

友達よりちょっとマニアックな知識があったり、周りがやってないような手法をやってると狭いサークルの中では一目置かれる存在になれる。 けど、奇抜なだけの創作物なんて世の中にはいくらでもあって、結局身内以外からはほとんど認めてもらえなくて、でも身内は褒めてくれるから、プライドとストレスが同時に肥大化していく。 そんなこんなで早い段階で「わかる奴にだけわかればいい」みたいな態度が固まって、地道な努力や成長を放棄して奇抜さや不気味さばかりに力を注いで、敢えて一般的な評価や理解から遠ざかる方向に進んでいく負のスパイラル。 サブカル・アート系の学生にはよくある話です。

初めは非日常な謎に対する好奇心からこの件を追っていましたが、ネットに残った彼のブログやサンプルの断片を見ていくうちに好奇心が等身大の感傷に変わっていきました。 だからと言って彼の行いを正当化するわけでも詐欺と断定するわけでもなくて、 ただ思うのは、かの本の内容が意味することなんてきっと本人にもわからないだろうし、 それでも作ってる最中はとても真剣だったのだろうなってことです。

亞書の謎11 原点に還る」コメントより

1 Nov 2015