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2024/3/16 インフレ時代のマインドセット
3月15日の報道によると、日銀は19日の金融政策決定会合で、マイナス金利政策の解除を決める見通しであるという。利上げは2007年以来17年ぶりとなるとされる。決定の根拠は、春闘の平均賃上げ率が33年ぶりの高さであること、物価高が続いていることである。
円安を背景にした好業績の大企業では賃上げはできるのだろう。だが。日本の雇用の7割を占める中小企業の賃上げと業績改善は進んでいない。この状況で金利を上げると低業績の中小企業の体力を奪うことになる。また大企業の賃金上昇は、中小企業の人材調達難につながる。
物価高が続いていても、買い手の消費者や大企業のバイヤーはデフレマインドから抜け切れていない。マインドは買い手市場のままでであり、資材や労務費の上昇を知っていても、値切って買おうとする。売り手の中小企業も安売りマインドが染みついている。長年のデフレ経験からくる価格に関するマインドセットを入れ替えないかぎり、日本発のインフレは定着しないのではないか。
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