ハードとソフト。
これ、固いとか柔らかいとかって方のことじゃなくて。
ハードウェア、ソフトウェア。
よく使われるのは、ゲーム機だね。
スーファミだのwiiだの,プレステ2だの33だのとかXboxだのいわゆる、機械のほうだね、器の方。それがハード。
で、ソフトはゲームで言うとFFだのドラクエだのバイオハザードだのマリオとかゲームそのものの方。

料理で言えば、お皿とその盛りつける料理そのものの関係。

で。音楽で言えば、
ステレオコンポやラジカセ、iPodやパソコンなどの機械の方がハード。
CDやファイルに収録される音楽=曲を演奏したそのものがソフト。

音楽の仕事と言うのはソフト側にたずさわること。
ここで、気をつけなきゃいけないのがハードの論理とソフトの論理。
たとえば、価値観として、求めていくものはハードの場合は「性能」。
処理能力が高いとか、出力がでかいだとか、そういうスペック的なこと。
比較的簡単に数値で優劣が決められる。

ソフトの場合は、求めていくものは、「感動」とか「喜び」とか「楽しさ」とか、人の理性や感性的なもの。
数字になんか置き換えられないし、優劣が決めがたい。だいたい、「好き」とか「嫌い」という、直感的で生理的根拠で評価される。

数値という,明確な評価基準がないだけにむずかしい。
マーケティングデータとかそういうデータ的なものはただ結果にすぎず、発信するものではないし。
ソフトの多くは「感」で創られていくもの。
まあ,成功例を真似するという方法論もあるけどね。
たとえば「さくら」ってタイトルの曲がヒットしたら真似して「さくら」ってタイトルの曲創ってみるとか。
ローマ字表記の1ワードの名前の女性ソロシンガーがはやったら、同じような、ローマ字1ワードの女性シンガーだして、着うたメインでヒットを狙っていくとかね。
2匹目のドジョウってヤツだね。
俺はそういうの大嫌いだけど。創造的だとは思わないので。

まあ、どうでもいいんだけど、ほんと、そんなことどうでも良くなるくらいすごいビデオが出来たの。
T-FMのSCHOOL OF LOCKでやった企画で、サカナクションの「アルクアラウンド」のPVをリスナーのみんなと一緒に作ると言う企画。
応募する時のルールは画面の右から左に歩いて、画面中央で何らか好きなアクションをすると言うただそれだけのもの。携帯の動画スナップでの応募。
さて、その応募された動画をつなげたら、なんとなんとそれはそれは素敵な作品になった。
いやー,もうほんと感動した。
リスナーが高校生主体ということもあって、リアルな学生生活の一部が切り取られていて、それがとても素直であり、でも、とても純粋無垢な創造力にみちていいて、そして、自由で生き生きしていてエネルギッシュで。
なんか、ただただシンプルなことの集合であるのにかかわらず、ものすごいスケールを感じる。
説明できない感動をしてしまう。

なんだろ、いいなこれ。

教室とか,体育館とか通学路とか、制服だったり、部活の恰好だったり、雪国だったり、観光地だったり、すごいよな。
で、みんながみんなつながった感じもするんだよな。参加したそれぞれは面識ないんだけど、でも同じひとつの目的のためにそれぞれの場所で工夫して収録していたというね。
いろんなこと、たくさんの情報がこの短いPVの中につめ込められている。

決して、画質なんか良くない。
そう、ハードの論理としてはスペックは全然良くない。輪郭なんか滲んじゃってるし。
だけどPVのソフトとしての価値、まああえて感動の価値としたらすごく高い。
画質や色合いがきれいなものがいいビデオとは限らないという一番いい証明でもある。
そんなことをボクらに教えてくれたすごい作品だ。

あらためて、素敵な発見と言うか、再確認なんだけどね、すごい作品が出来上がったので。
この作品で、とても大事なことを学んだ。
SCHOOL OF LOCKに感謝です。



ーーーやっぱり、男子高校生は脱いじゃうね。脱いじゃうんだなやっぱり。

で、サカナクションネタ続きですが、3/13に恵比寿のリキッドロフトで「kikUUiki」の発売を記念して、爆音試聴会がありました。
この日は、基本クラブイベントの体で、恵比寿のリキッドルームの上のリキッドロフトでやって、オールナイトで激しく盛り上がったわけです。サカナクションのメンバーもDJしたりもちろん片平くんや鹿野さんもDJしたりして、充分アルコール消費して。で、クラブイベントとはいえ、アルバム発売記念なので公開インタビュー的なことをやったりして、で、その模様までもUSTREMという新しいネットコミュニケーションツールを使って世界に流したりして。
twitterも連動させて。
深夜の1時から3時半くらいまで、USTREAMしました。
この時間帯で、世界一のアクセス。世界二のハッシュタグの数を稼ぎました。
一瞬にして日本全国、世界とリッキドルームがつながったという。
そして、たくさんの人にtwitterで参加してもらって。
すごくおもしろい試みが出来たと思います。
こういう音楽イベントとUSTREAMを連動させたエンターテイメントとして先駆者になれたのではないかと思いました。すごい成果をあげることが出来ました。
そんな、USTREAMでお送りした、映像の一部、トークセクションの一部を、期間限定で、再度見れるように、You Tube様に編集して公開しました。
4月いっぱいまでは、公開しておきますので見てみて下さい。
とくにパート2は興味深い話をしています。お勧めです。
とりあえずこちらでまとめてみて下さい。
$だいたいアニマルキングのブログ

このジャケット、「混じり合う」と言うテーマのもと積集合をイメージしたもの。
(さらに積集合のマークはUをさかさまにしたもの
Uをさかさまにすると交わった部分そのものということになる)
左は藍色の円、右は夜の空を丸く切り取ったもの、それが交わった図。

そして、このジャケット90°回転させると、、、あれなんか見えてくるぞ。
またもや放置してしまった。
最長放置記録更新だ。1ヶ月以上あいてしまったね。

もう明らかにtwitterの影響。
twitterヤッちゃうとなんかこっちに戻るのが、どうも腰が重い。

ただ、ジレンマもある。
twitterの手軽さと即時性みたいなのは魅力的でもあるんだけど、薄っぺらい感じも同時にあるんだよね。
前にも,ここで書いたかもしれないでど、どんどんと軽薄短小そして速さをもとめることそれは時代の流れ。
たとえば、わかりやすくいえば、携帯電話なんか象徴的なもの。軽くて薄くて短くて小さくて速いスペックが求められる。開発の指向はそっちに向けられているわけで。

でも、それはハード面での話。
ハードは軽薄短小の方向に行けばそれが質の向上につながる。

しかし、ソフトもそれでいいのだろうか?
感動とか,思いとか、表現とか、知識とか、喜びとか悲しみとか。。。。。
ソフトが軽薄短小そして速、というのは質の向上ではないよね。
作品として,創るその姿勢が、そういう観点であったらそれは質の向上にはつながらないのだよね。
個人的考えかもしれないけど。

そこの境界線であったり、役割であったりをちゃんと認識していかなくてはいけなくて、これは「区別」ってことなんだけど。
ハード的なことなのかソフト的なことなのかで、向かっていく指向が真逆なわけです。

道具のスペックをあげていくことと、作品を創ることはまったく異質の行為なわけです。

音楽の仕事をしていると、日々そういう場面に直面しながら仕事するわけだけど、なんか,ここら辺がぐちゃぐちゃになってる気がする。
技術の進化に会わせて、作品までが軽薄短小。
一時、着うたが30秒だから、最初から30秒で完結する曲創ったほうがいいんじゃないかという流れさえあった。ただの消耗品だよね。制作者の意志に最初から制限つけてどうすんだよ。これは極論としても、こんなことを真剣に考えていた人がたくさんいたし、ここまでではないにしろ似たようなことを言う人たちは今でもたくさんいる。使い捨ての消耗品くらいの扱いで音楽をとらえている人とか意外と結構いるんだよね。あと、金と腕力にもの言わすとかね。資本主義の社会構造で制作をすると言うのはジレンマだらけです。

ビジネスと芸術は背中合わせです。向きは180度違うけど、一対です。ほんとジレンマです。

twitterをやっていながらこういうこと言う自分に矛盾を感じます。自分への戒めです。

サカナクションの4thアルバム「kikUUiki」がリリースされました。
そこにおさめられている「目が明く藍色」という曲は約7分あります。
そんな、重厚長大とも言える曲にPVを創りました。
重厚長大なこの曲でPVを創ったのではなく、重厚長大なこの曲にPVを創ったのです。
そこが大事です。この曲である必要があったからです。
7分云々じゃなくて、意味のある、思いの詰まった量の一番多いこの曲であることが重要だったと思います。
このPVの制作に取り組むのは当然、困難さは増すわけです。でも、だからこそ、その行為が大事だったように思います。
伝わってくるものがたくさんあると思います。感じるものがたくさんあると思います。
ジレンマも感じるかもしれません。それもメッセージなのかもしれません。
なんか、すばらしい作品だと思います。


そういえば、この縦にスクロールしていくカメラワークをtwitterのタイムラインを想起させると言う人がいました。
時間の流れを縦に解釈するとそう思うでしょう。
twitterユーザーとの親和性が高いのもそういうサブリミナルが含まれてるからかもしれません。
そういう意味での時代の先取りはありだと思います。

そして、このトレーラーとスポットがドキドキします。


このトレーラーとTVスポットは、サカナクションのことが大好きだという某有名女優がナレーションしています。
「ちゃかなくしょん、ハァハァハァハァ、キクウイキ!」
たまらんです。

そして、3/13に恵比寿のLIQUID LOFTからの「kikUUiki爆音試聴会」大成功でした。
USTREAMでの同時中継も好評で、同時最大アクセスは2600を越えました。
同時感に坂本龍一さんもUSTREAMをやっていたようで、新しいアプローチが感度の高い人たちにとどけられた瞬間でした。
まだ、USTREAMは感度の高い人たちが集う場所であるという実感もしました。
先駆者になれた誇りすら感じました。
すごく楽しい夜でした。
会場やUSTREAMに参加してくれた人たちに感謝します。ありがとうございました。











2010.02.11
だいたいアニマルキングのブログ
PHOTO by Kazumichi Kokei
@品川ステラボール
14人と2000人の記念撮影。
今年もみんないい顔で撮影できたな。

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21世紀の10年代をリードするかなーって始まったこのイベント。
結果としては、大成功でしょう。

10年代を迎えるより一年早く始まった第一回目の2009年は新木場のスタジオコーストで。
手探りながらも、自信もって前に突き進むように歩き出して、確信を得た。

その確信を感じながら、文字通りの21.1になった今年は少しハードルをあげて、東京名古屋大阪の3カ所開催。
まあ、ハードルあげたというよりは、楽しみの共有を3倍にしたという方が正しいかな、地域も広げてね。

そういえば、2009年の夏、大阪のRUSH BALLに3バンドが集結していたな、この日はthe telephonesがATMCステージのトリをとることになっていて、その勇姿をサカナクションと、OGREのメンバーがステージ袖で応援している感じがなんかほほえましくてよかったのを覚えている。イベントをやったことのエネルギーがここにも発散されているように感じた。
2009年の年末のCDJでは、サカナクションが30日のGALAXYのトリを、the telephonesが31日のGALAXYのカウントダウンをという大役をどうどうと果し。そして、OGRE YOU ASSHOLEはmoon stageでとんでもない入場規制状態、入場できない人たちの列が3重にも4重にも連なるという現象を起こして、version21.1のバンドがなんか躍進してる感じを肌で感じた2日間だった。

今年のversion21.1はご存知の通り1/11に、2010年代の幕開けをいわって、ROCK PARTYを開催。
OLEDE WORLDE のライブと3バンドのメンバー参加のDJ、前田くんのDJ、そして、鹿野さんとのトークライブという、少しいつもとは違った新しい音楽の楽しみ方をしてみた。

そして、東名阪の3カ所ライブ。
出演順を3カ所とも変えてやると言う方式。
これも、意外と刺激が大きかったようで、バンドサイドも気が抜けない。
そういう意味でも、モチベーションの保ち方があがっていたように思う。
それによって、3カ所とも高い緊張感でそれぞれが刺激し合いながらやれたように思う。

しかし、今年は特にOGRE YOU ASSHOLEの進化がめざましかったな。(ちょっとえらそうに言ってごめんだけど)
実は、ここだけの話、大阪でOGREがトリをとる役回りだったわけなんだけども、少しだけ心配はあったの。
それは平日の月曜日の開催だったこともあって、開演時間の設定の都合で、OGREの出番は9時をまわるあたりになることだったから。だから、telephonesが終わったら帰っちゃう人も結構いるかもなんて、心配をしていたわけですよ。ところが、その心配はまったく余計だった。帰る人などはいなかったわけです。
このイベントが、お目当てのバンドを見に来るイベントじゃなくて、イベントそのものを楽しむイベントになっているということをあらためて気がついたな。というか、お客さんに気づかされたかな。

いやー、よかった。
OGREのステージもほんとよかった。
「ネクタイ」がもうこのバンドの真骨頂的見せ場としても定着したというか、この曲の風格がすごいことになっていっていた。
出戸くんのMCも言葉数少ないんだけど、なんか言ってることが濃いからおもしろいね。
ライブの熱気を使って発電すればいいというエコアイディアを披露していた。

出戸くんの声の中毒性も増してきたような気もする。なんか魔力のような。
個人的なことだけど、俺最初ポリスを聴いたとき、スティングの声がなんか怖い感じがして避けていたの。
でも、だんだんと曲に引き込まれていくうちにそれが、とても素敵に思えて、ハマっていったんだけどそれに近い魔力を感じる。

そういえば、石毛くんはロブハルフォード、あと、中西俊夫。ジューダスとプラスティックスがそれぞれ見え隠れするかな。それが,ひそかな俺のテレフォンズポイント。

the telephonesはミラーボール。サカナクションはレーザー光線。そして、OGRE YOU ASSHOLEはスモーク。とシンボリックなそれぞれのアイコンが印象づけられたな。
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名古屋と大阪では公募したフロントアクトも出演。
名古屋はwhite white sisters 。大阪はCUSTOM NOISE。
どちらも,予想以上の反応を得られて、即売のCDが両バンドともすごく売れたらしい。
よかった。これをきっかけに、彼らをフォローしていってほしいものです。

そして、このイベントの影の功労者、前田 くん。
このイベントをROCK PARTYとして、すばらしい空間を演出してくれた。
いやぁ,お疲れさまでした。


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さてさて、
version21.1 third
はどんな軌跡を描いていくかな。