追手の鬼たちに囲まれたレイを助けた男:ソンジュは、鬼だった。地下の洞窟で目覚めたレイは、エマと再会する。エマたちを助けた頭巾の少女:ムジカも鬼で、彼らは宗教上の理由から人間を食べないという。鬼社会の異端者だという彼らから教えられたのは、ここは2046年の地球であり、はるか昔に食う”鬼”と食われる人間が、お互いの世界を棲み分けようと「約束」して以来、1000年道は閉ざされ二度と行き来はできないのだという。
思わぬ助けに巡り遭い、ほっと一息も束の間で、外の世界も徐々に明かされていくのですが、前途多難過ぎて、次の一息がつけません。
なのに、この子たちは、めっちゃポジティブでタフ。
最上級農園の高級品の脳を持つ子供たちゆえってことでしょうね。
レイとエマに向かってのギルダをはじめ年下の子たちの「全部背負い込まないで」攻撃には、参ったな。
これは、負うた子に教えられ……ですね。
私的には、ギルダのこっちの科白の方が好きやけど。
具合が 悪なったら 早よ言わんかい
地下の洞窟で、みんなで、ソンジュとムジカも一緒に、”ごはんを食べるシーン”が好きです。
エマの「ごはんが おいしいって 幸せだなぁ」の言葉がすごく良い。
でも、それも束の間の幸福。
その裏には、厳しい現実が隠されているから。
食べられ たくない
生きたい
でも 私達だって 食べてきた
この先も 食べなければ
生きていけない
そして、謎は増えるばかりです。
梵字をもっと複雑にしたようなソンジュとムジカの会話も気になるし、親切なこの二人の鬼たちでも、まだ隠していることがある(そもそも、なんで二人して旅してるのかも謎)ようで、ムジカがくれたお守りにも、その先に未来があるという”七つの壁”にも、……。
うーん、謎だらけやん。
それでも、最低限の知識と技術をソンジュとムジカから学び、ミネルヴァさんの手引きによるB06-32地点へと向かう子供たち。
B06-32には地下シェルターがあり、そこで待ち受けていた男の正体は?
いつも、次が気になる凄いところで終わるのよね。
これは、ハマるわ。
【おまけ】(ネタバレ)
◆ソンジュとムジカの謎
人間を食べたこともなく、食べる必要もないムジカと人間を食べたいソンジュ。
では、なぜソンジュがレイたちを逃がして助けるのか。
すごい将来展望だわ。
鬼の寿命はどんだけ長いん
天然物は食べるというソンジュ。
お腹いっぱい食べたいというソンジュ。
人間を食べたことがあるソンジュに対して、ムジカは食べる必要がない
なら、ソンジュは食べないといけない理由があるん
あっ、それと、ソンジュが鬼と呼ばれた頃もあったなぁと言ってるんだけど、では今は何なん
うーん、謎は尽きません。
次回に期待してええんかな。