本日、北陸新幹線敦賀延伸で盛り上がる福井県...の西の端、高浜町の青葉山を歩いてきました。
山の東側、青葉山ハーバルビレッジの裏手にある登山口から、西側の登山口の松尾寺まで縦走します。
序盤は里山の中をほどよい斜度でつづら折りに登っていきます。
40分ほど歩くと、展望台がありました。
高浜町の海岸が望めますが、今日はかなり霞んでいます。
展望台から少し歩いたところにある金毘羅大権現。
海上交通の守り神ですね。
稜線の木々にはまだ緑はありませんが、日差しが届いてとても明るい森で気持ちいい。
馬の背。
左側が断崖でちょっとスリリング。
標高600mあたりからはブナ林が見られます。
新緑、紅葉の時期もよさそうですね。
登山道の両サイドにはイワカガミの葉がたくさん。
イワカガミの時期もよさそうです。
登山口から1時間20分で青葉山(東峰)に到着。
山頂に立つ祠は青葉神社の本宮だそうです。
標高693m。
青葉山は双耳峰で、東峰のほうがわずかに標高は高いですが、ここは眺望もないためこのまま西峰に向かいます。
東峰~西峰間はいくつか岩場を超えていくところがあります。
この鉄梯子を登っていくと...
かにの横ばいみたいな難所が現れます。
左側が断崖でスリリングですが、太いロープが架けられているので、三点支持で一歩一歩進めば大丈夫。
まだあった...なかなかアドベンチャーなコースです。
山頂あたりの岩は火山砕屑岩という小石が固まったような岩。
青葉山はかなり古い火山が侵食されてできた地形だそうです。
今度は鉄梯子で急降下。
後ろ向きで降りたほうが無難。
西峰に近づいてくると、本日のお目当て、ミスミソウ(三角草)が咲いていました。
別名、ユキワリソウ。
春、真っ先に咲くスプリングエフェメラル。
直径2cm弱のとてもかわいらしい花です。
白色が多いですが、薄紅紫の花もあります。
雄しべ、雌しべの色合いがいい、べっぴんさん。
天狗の鼻?
東峰から40分で青葉山(西峰)に到着。
西青葉神社の祠の裏の岩の上が山頂です。
青葉山(西峰)。
標高692m。
青葉山は福井県にありながら、関西百名山の一座に数えられています。
で、本日、ミスミソウとともに楽しみにしていた青葉山から見る若狭湾の眺望ですが...
今日は晴天ながら雲が多く、全く見えません...
反対側の景色は見えているものの、かなり霞んでいます。
これはちょっと残念。
待っていても眺望がよくなる保証もないし、景色は諦めて下山します。
松尾寺に下る登山道にもミスミソウが咲いていました。
ミスミソウの名の由来は葉の形から。
ミスミソウに似た花にスハマソウという花がありますが、スハマソウは葉の先端が少し丸いらしい...
東峰~西峰間はまだつぼみや開きかけの花が多かったですが、こちらは群生というほどではないですが、斜面のあちこちによく開いた花が点在していました。
日当たりのいい場所では、花弁が反り返るくらいめいっぱい開いていてとてもきれいです。
松尾寺から青葉山(西峰)の登山道はけっこうな急登ですが、ミスミソウ目当てなら、こちらのピストンでもいいかも。
ミスミソウ以外の花はまだですが、ミスミソウに誘われたか、タチツボスミレが一輪咲いていました。
青葉山には、春、もう少し遅い時期だと、ミスミソウ以外にもいろいろな花が咲くそうで、夏にはオオキンレイカという希少な固有種も咲くそうです。
花を探しつつゆっくり下って1時間で西国三十三霊場第二十九番松尾寺に到着。
本堂は大改修中でした。
松尾寺を出たら、あとはロードでスタート地点に戻り、トータル4時間45分の山行でした。
途中から振り返る青葉山。
ちょっと雲が少なくなってきたかな?
そろそろ山頂から若狭湾が見えるようになっているかも。
少し成長したフキノトウ。
今年は3月に入ってもなかなか暖かくならなかったので、春山に出遅れましたが、今日はとても暖かくて気持ちのいい山歩きでした。
下山後は、高浜町のUMIKARAという市場によって、へしこや干物などの若狭土産を買って帰りました。
UMIKARAの近くの海岸から見る青葉山。
このあたりから見るときれいな円錐形で、この山容から青葉山は若狭富士と呼ばれています。
標高700m足らずの低山ですが、存在感のある山です。
気軽に登りにくるには少し遠いですが、また機会があれば時期をずらして訪れてみたいと思います。