気が付いたら畑に埋まっていました。そして、状況がよく分からないまま王様に殴り込みに行かされることになりました。



というわけで、Ikki Fantasyに参加します。Eno.946です。


若作り魔女にホイホイついていく(偽島3期)



ゴミ箱に放り込まれる(六命)



滑って風呂にどぼん(精霊)


という経緯を辿っています。自キャラは助走をつけて異世界に放り込む派。

設定が長くなってきたのでIkki本家の方には最低限の内容だけ書いて、Ikkiに至るまでのあれこれはこっちにまとめてスッキリさせたい。
日付けを見たら最後に更新したのが去年の6月でびっくりしました。
一回サボると途端に続かなくなってしまう鮪人間です。最近ツイッターで済ませてしまっているのもあると思います。

六命後はMist of War、エターナルデザイアー、精霊伝説にお邪魔しています。
Mist of Warは昨年βテストが終了しましたが、ユーナギ・A・チャルメラという、イメージ的にはユーグレの2Pカラーみたいなキャラでラーメン屋台をやっていました。
今はエターナルデザイアーと精霊伝説の2つに参加していますが、精霊伝説が4月に運営を終了されるとのことで…。
噂に聞いていたGrand Blazeも4月に終了されるそうで、現状だとすぐには移住先が見つからなさそうです。うーむ、どうしよう。

最近は内容物がきちんと動けず、メッセージや日記が滞ってしまっている状態ですので、落ち着くまではエターナルデザイアーに絞った方がいいのかなぁとも思っております。

とりの話はこれからも何かしらの話で続けていけたらと思っておりますし、メッセージが停滞してご迷惑をおかけしておりますが、キャラの交流も是非続けたいので定期更新ゲームであれ、その他の形であれ、またどこかに葉っぱ一枚で現れると思います。

エターナルデザイアーはケーコ・グリューヴルムという別キャラで参加しています。
蛍の精霊で、年齢が1000歳以上、魔法が尻から出るということ以外設定がふわふわしていますが。

とりあえず残りわずかですが、精霊伝説を最後まで満喫できればと思います。
19回更新からもうすぐ二週間経ちますね。しばらく放心気味でしたがなんかいつもより妙に長く感じます。

まずは六命お疲れ様でした。
うちのブラック企業パーティは相変わらずの通常運転でしたね。スタリナさんが一人ずつ順番に焼いていくとか。
日記はまさかポルナ○フネタが最後になろうとは思ってもみませんでした。

PTMをはじめ、メッセやコミュでユーグレと交流してくださった皆様、どうもありがとうございました。
不憫キャラと言われることが多かったですが、なんだかんだですごくリア充してたと思います。


スタリナさんには主に魔法と言葉でサンドバッグにされましたが、バレンタインデーには義理チョコもらいました。根は優しい人です。飴と鞭?そんな言葉知らない。あと料理見切り事故でふともも触るラッキースケベやらかしたりとかユーグレは結構良い思いをしています。ちなみにスタリナさんは彼氏持ちです。彼氏のオース君には偽島の時にぼこられ済みですが、またサンドバッグにされそうです。ふとももお触りの件で制裁がくだる予定だったんですが、耐えたらまたなんか良い思いができたかもしれません。惜しい。


レイラちゃんは可愛い妹(弟?)的な子だと思います。ユーグレはお兄さんぶって面倒を見たがるんですが、実際はレイラちゃんの天然爆弾発言に涙目になってることが多かったですね。でも、不慣れな料理をちゃんと食べてくれたり、(内容物のメッセ誤爆で)間違って葉っぱ一枚になった時も動じず寛容に(?)受け入れてくれたり、中二発言にものってくれたりして優しい子だなと。確実に変な影響を与えてしまった気がします。数年後に会って面白いことになっていたら内容物的には美味しいですが。
リマ君とはどつきあいというかじゃれあいみたいなのをもうちょっとやりたかったですね。偽島時の設定を引き継ぎつつ、変化した設定を膨らませる感じのRPもしたかったです。


ヒナさん、福莉さんとは偽島からの長いお付き合いで、音楽や魔法の話をしたり、種族とか家族関係とか真面目な話も結構多かったです。ユーグレにとって安心して悩みを打ち明けやすいお二方です。福莉さんともっと魔法のお話をしたり、色々教えてもらったりしたかったです。セイレーンのお話の続きも気になりますね。またどこかでお会いできた時に魔法器具の試作品を渡せたりしたらいいなと思います。


ナナさんとは、ぱんつやら葉っぱやらすごくフリーダムな会話をしていましたね。女の子相手にぶっちゃけ過ぎていたような気がしますが!そういう壁を取っ払っちゃってぶっちゃけられる雰囲気を作れるのがナナさんなんだなと思います。(胸に入っていた)手作りあんパンを頂いたりカメーリエでケーキ食べてもらったり一緒にあんパン作ったりしてとても楽しかったです。メイガスさん達ともちょっとお話してみたかったですね。


ヒナキさんはハロウィンの時にカメーリエの食堂でのRPで声を掛けてくれたんですが、デザート交換して食べたりとか、もう。学園ライフ充実しまくりだろうと。ちょっと、そこの鳥男、私と代われ。 ヒナキさんが成長してどう変わっていくのか気になります。多分ユーグレは「あれ?俺の方が年上だったよな…?」とか女の子の成長の早さに驚いてるような気がしますが。ヒナキさん、ナナさんと第3回闘技で鳥仲間パーティで参戦予定でしたので実現してほしかったです。


ラナさんはユーグレがカメーリエのグラウンドで喚いている時に至極真っ当な突っ込みを入れてくれたのが最初のきっかけでした。音楽の話題が多くてお互いのCDを貸したり借りたりして、共通の趣味を持った先輩という感じです。ユーグレがちょっと後ろ向きな発言をした時に励ましてくれたり、「女心が分からない」という相談に乗ってくれたり、歳は近いんですけど友達のような頼れるお兄ちゃんのような人だなと。メッセのやりとりの中で少しずつラナさんの設定が垣間見えてきたところだったのでもっとお話したかったです。(偶然にもケーキ事件で核心に触れてしまっているのですが)


キータさんとは3日目に武器を作ってもらってから主に文通という形で交流しました。歳は2歳ぐらいしか離れていないんですが、健気で「キータちゃん」とちゃん付けで呼びたくなるような女の子です。六命は遺跡外みたいな場所がなくてなかなか会えなかったんですが、文通もなかなか新鮮でした。手紙のやりとりって想像が膨らんでいいですよね。手紙の中では葉っぱ一枚のことなど欠片も出て来なくてユーグレは大分別人っぽかったです。キータさんもカメーリエに入学されたので色々残念なところを見られそうになって必死に隠そうとすることになるかなと思ってました。やっぱりもう一回武器を作って頂きたかったですね。


せんぷーさんは試作品のかにパンマンスーツを押しつけて逃げたのが最初の出会いでした。ひどい。
ちょっかいだしあったり、一緒にちょっといたずらをしてみたり、くだらないことでお互いムキになって張り合ったり、気が良く合う同年代の「ダチ」という感じですね。不憫枠なところも似てましたし…。一緒に思いっきりふざけられる仲なんじゃないかと思います。せんぷーさんの“羽”の設定に参加させて頂こうとしていたところだったので、シリアスな部分でも切磋琢磨していくRPがしたかったですね。バニアさんに2人でしごかれてたんでしょうか。
でも、身体測定の時に2人で更衣室を覗いた罰はまだ残っているので多分カメーリエのSNSの方で夏に一緒に呼び出されます。


メイプルさんは3日目に防具を作って頂いたのがきっかけでした。メイプルさん、ナイスバディと露出の多い民族衣装の組み合わせだったもので、始めは話す時に目のやりどころに困っていましたが、すぐに同い年の会話のノリになりましたね。活発でおしゃれに気を使う女の子という印象です。
バニラさんは結構がっしりめの体つきだけれども人見知りで内気という、外見と性格のギャップが可愛いお兄さんです。メッセの文字サイズ極小がデフォルトという。そして、あだ名がバニーちゃん。もっとバニーちゃんって呼びたかったです。バニーちゃん!バニーちゃん!バニーちゃん!


いのちさんは年末の春菊祭りの時に春菊が届いたのがきっかけでした。お互いの故郷のことやお菓子業界の厳しさについてお話してました。そして、「いのちを存分にもぐもぐするといいよ!」のお言葉に甘えてほぼ毎更新いのちさん頂いてました。いのちさんに糖尿病心配されるほど食べてました。すみません。元々甘党なのもありますが、セルフォリーフに来てから自分の作った大してうまくない料理ばかり食べていたもので美味しいものに飢えていたんです…!やっぱりもっともぐもぐしたかったです。そして内容物もいのち食べたいです。


グレンダさんは付加をお願いしたのがきっかけで、戦闘用以外の魔法についてお話しました。鍛冶とか生活の中で使える魔法ですね。そこから武器について教えてもらったりもしました。実は偽島の時からまともな武器はほとんど使っていなかったので。職人の先輩という感じです。ユーグレも実家が一応職人の家なので職人トークに花を咲かせたりというのもやってみたかったです。



PTMと主にメッセで交流をさせて頂いたキャラさんについてユーグレからの視点を交えつつあれこれ書かせて頂きました。他にもコミュなどで多くの方々にお世話になりました。

あまり過去形にしたくなくて、どうしても「もっと」と言いたくなってしまいます。
メッセだけでなく、日記で綴られていた皆さんの物語の続きも可能であるなら拝見したいと密かに願っております。

それでも、六命は本当に楽しかったです。栗鼠さん、取引・情報などの栗鼠ゲ関連サイトさん、そして関わってくださった皆さん、重ねてどうもありがとうございます。違うキャラでも同じキャラでも、またこうしてお会いする機会がありましたらよろしくお願いしますm(_ _ )m



今後の予定ですが、ユーグレはRPが比較的自由にできる定期更新ゲームに移住させたいと思っています。
今のところ精霊伝説と、のりすけ様開発中のDNUを候補に考えています。
ユーグレの話は風呂敷を広げっぱなしですが、色々設定を付け足せば移住先で続けられると思いますので今無理して畳まなくてもいいかなと。とりあえずセルフォリーフの分割世界を渡る装置というか仕組みがトラブルを起こして急に別の世界に飛ばされたというふうに考えています。
イメージとしては偽島2期みたいな感じですね。移住先でも六命の時とあまり変わりないと思います。

あとは他のキャラになりますが、先週からエターナルデザイアーを始めました。Eno.233ケーコ・グリューヴルムという、尻から魔法が出る蛍の精霊のキャラでプレイしています。
それから、来週から登録開始の Mist of War(通称:MoW、霧戦争)にユーナギ・A(アレキサンダー)・チャルメラという名前で参加予定です。一応ユーグレのパラレルキャラです。ラーメン屋台型のロボでラーメンのスープを霧にして噴射しまくろうと思っています。
お会いする機会がありましたら声を掛けて頂けると嬉しいです。知っている方でしたらこちらから声をお掛けすることもあると思いますが、よろしくお願いします。
ケーコやユーナギもちょっと日記のようなものを書けたらなと考えてます。



以下は六命19日目の日記になります。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
あ、ありのまま昨日起こったことを話すぜ…!
俺はスタリナさんから料理の食材を受け取ったと思ったらいつの間にか、あの、なんというか、その、ふとももをつかんでいた……。
な、何を言ってるのか分からねぇと思うが、俺も何でこんなことをしたのかよく分からなかった…。息が止まるかと思った。魔法とか幻術とかでは断じてない。もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…。


冗談じゃなくて本当に。タダじゃ済まねぇんだろうなぁ…。俺生きて帰れるんだろうか。


さて、異変のどさくさに紛れてどんちゃん騒ぎしてるギャングを追っ払ってくれって言われて来てみたけれども…

ああ、コイツら俺が一番嫌いな手合いだわ。もう遠慮なくぶっ潰す。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
( ゚∀゚)o彡゜18回目の更新来たよ!YATTA!YATTA!
久しぶりなものでいつもより余計にテンションが上がってます。

PTメッセでは前回スタリナさんが紫の謎物体を魔法で飛ばしてきましたが、ダイスの女神様が空気を読んでくれたようです。とりには当たりませんでしたが。さて、当たるとどうなるのか。

ただ、料理を見たらスタリナさんのふとももを料理しようとしたとか書いてあって噴きました。
食材とふとももを取り違える自然な状況がどうしても思い浮かばなくてどう転んでもHENTAIにしかなりそうにありません。また新たなお仕置きが加わりそうです。

サンドバッグ、女難の相からの卒業なんて夢だった。妄想だった。


カメーリエは今回テストだったんですが、果たして赤点を回避して夏のお楽しみ行事に参加できるのか。
まぁ、赤点を回避しても身体測定で覗きをしたりとか、SNSの方で魔法の薬入りの走るケーキを作ったりとか色々やらかしたのでタダじゃ済まなそうです。
走るケーキでは日記のネタに使って頂いたり、色々遊んでもらえて楽しかったです。遅ればせながらどうもありがとうございました!
小さくなっちゃった方はちょっとうっかり小脇に抱えてさらっちゃいそうでした。
このロリコンめ!とそろそろ罵られそうです^q^

あと第2回の闘技大会についてですが、cno.1425 せかいせーふく同盟さんのセルフォリーフ枠PTに入れて頂く予定です。
とりあえず参加してみようとか隙あらばネタに走ろう的なゆるい方針で参戦しようと思っています。

闘技大会に便乗してマントをぶわっとなびかせて高笑いしてみたい方や「わしと手を組むのなら世界の半分をお前にやろう」とか言ってみたい方は同盟のボスと契約してPTメンバーになって頂けると嬉しいです。 [壁] ‿‿ ◕人\
こちらがコミュ主さんの闘技メンバー募集のブログ記事になります。→ † はがねのつるぎ †


うちのキャラは服を葉っぱに変えるHAPPA怪人とかそんな感じですかね。
お前も葉っぱ1枚にしてやろうkうわらば


以下18日目の日記です。
文が繋がってなかったところを少し修正。
島は偽島のことです。偽島3期の日記と話が繋がっています。もうそろそろ20日目だしとりあえず風呂敷を広げておこうかと。

…さて、どうやって畳もう……。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「あー…つっかれたーあー」

どう見ても中に人がいるバイオレンス山猫を追っ払った後、少し時間が余ったから適当な木陰を探してゴロゴロしていた。

『ゾンビの時とは随分態度が違うな。あの娘さんの前ではやけに生き生きとしてたのに、今は10歳ぐらい老けて見える。』

声のした方に顔を向けるといつの間にかジャネが傍に立っていて俺を見下ろしていた。

「っせーなー…いきなり“こんにちは、死ね!”なんて挨拶してくる怪しいきぐるみよりシスターさんと一緒にいる方がテンション上がるに決まってんだろ…あのシスターさん、あともうちょっとで見えたのに…。

『…スパッツだったよ。残念だったな。』

「マジかよ、なんだ…って、え!?え!?」

背中を向けて小声で零したのにしっかり聞かれていたことよりも、耳に飛び込んできた予想外の言葉に驚いて体を起こす。ジャネは隣に座ってこっちをじっと黙って見てた。

いつもの無表情な顔とほとんど変わらないけれども、気のせいかなんとなく笑っているように見えた。

「……なに。」

『いや、別に。』

いつもとどこか違う視線を向けられているのに落ち着かなくて眉間に皺が寄る。
ジャネは涼しげな顔で頭を振った。何か言いたそうな様子でもなくそのまま黙ったからまた背中を向けて寝っ転がった。少しして首だけちらっとジャネの方に向けると、眩しそうに目を細めてぼんやりと遠くを見ていた。

ざあっ、と気持ちの良い風が頬を撫でる。
ジャネの顔は傍から見たら穏やかな笑顔に見えるのかもしれない。けれども、俺は何故かその笑顔のような、まどろんでいるような表情に言いようのない不安を掻き立てられた。

「……なぁ、大丈夫なのか?」

『大丈夫とは、何が?』

横になったまま声をかけるとジャネの顔がいつもの無表情に戻った。

「何がって……とりあえず他の救援に来た人と同じように依頼引き受けて回ってるけどさ、このままでいいのか?」

『と言うと?』

「別に依頼受けるのが嫌なわけじゃないけどさ……襲ってきた連中はほったらかしといていいのか?」

そう言うとジャネは考えるように顎に手を当て俯いた。少しあってこっちに顔を向ける。

『関係ないように思うかもしれないが、結局のところ、この世界の異変を解決する方が奴らを直接叩くより有効なんだ。無計画にふらふら歩いているのではないよ。』

「結論だけ言われてもわかんねーよ。お前は色々知ってるんだろうけど、俺は何も知らないんだからさ。…もったいぶらないでさっさと教えろよ。今日は“時間がない”って言い訳はきかねぇからな。」

今回は俺が先に釘をさしてやった。ジャネは、体を起こして伸びをしている俺を横目に見ていたが、おもむろに口を開いた。

『連中は“エピゾ”という企業の差し金で動いている。“エピゾ”は表向きでは鉄鋼業や天然資源の採掘を行う企業とされているが、主眼は武器生産と先端技術の研究開発だ。』

「なんかカモフラージュしてるあたり怪しさ満点の連中だなぁ。」

溜息混じりに軽く苦笑いをする。けれどもジャネは眉一つ動かさず、話を続けた。

『彼らがセルフォリーフに来ている目的は2つある。1つはお前と会った時に少し話したが、自分でもなんとなく察しがついているんだろう?獣人から変異したお前の遺伝子をお前ごと研究材料として確保することだ。』

「……。」

遺伝子が獣人と違ってるなんて言われても、故郷のダチと比べて変わったところはないし特別な能力も持っていない。周りの人どころか俺自身もそんなことは全く知らず、変化も刺激もないどうしようもなく平凡な毎日を、味がなくなったガムをいつまでもくっちゃくっちゃやってるみたいに過ごしていた。3年前、あの奇妙な島に行った時にお袋の口から初めて知らされた。
けれどもそれを知ったからといって俺にはどうすることもできないし、できなかった。だから気にしないで今まで通りにしてればいいと考えることにしていた。
自分の中では決着をつけたつもりだったのに、考える始めると面倒くさいもろもろをほじくり返された気分だ。

『…そして、もう一つは彼らが行っている救援活動に関係がある。』

「確か他の世界から武器を持ちこんでるんだよな。ここの人が異変で凶暴になった動物から身を守れるようにするためか?」

熊に追っかけられてひどい目に遭った帰り道にそんな話をちょろっと聞いた。

『救援活動とは言っても単なる慈善活動ではない。彼らには別の狙いがある。
単に身を守るためだけであればこの世界に元々ある武器や魔法で充分対処できるはずだ。救援に来ている人もかなりいるしね。』

「…それじゃあ、そいつらがやってることってあんま意味ねぇんじゃねぇの?」

連中が何をやりたいのかさっぱり分からない。ただの商売下手なんじゃないかと軽く拍子抜けしかかっているとジャネは横目でちらっとこっちを見た後、少し顔を俯かせた。

『武器が良く売れるのは人と人が積極的に争っている状態だ。』

「…戦争か。」

話が急にきな臭くなってきて顔をしかめる。

『これまでこの世界では特筆するような大きな争いは起きていないようだが、今は不安定な状態だ。原因の分からない世界の異変に人々の心には不安が募り、徐々に余裕がなくなってきている。
そこに異世界の比較的強力な武器を浸透させておいて興味を持ってもらう。持ちこんだ武器に味をしめてもらえたら、あとはなにかこの世界の住人同士でもめそうな火種を適当にでっち上げる。
…そうすれば戦場の1つや2つこさえることはそう難しいことではないだろう、と彼らは目論んでいる。』

連中の狙いが見えてくるにつれ、怒りと恐怖の入り混じった気持ちがふつふつと湧きあがってきた。

「……金儲けのために戦争起こさせるつもりかよ……なんで…なんでそんなこと平気でできるんだよ!どこまでも狂ってやがる…!」

思わず声を荒げるも、ジャネは俯いたままだ。その恐ろしく冷静な表情からはどんな感情の色も読みとれない。

『…だが、それで話は終わらない。住民同士で争って潰しあいが起これば、セルフォリーフ全体の自衛能力も低下するだろう。
そこを狙ってこの世界に土足で入り込もうとしているのが……ジナーフカスル。お前の祖国だよ。』

馴染みの懐かしい言葉が思いも寄らないところで出てきて喉がきゅっと締まるような感じがした。
風がざあっと音を立て、木々を、背中を呑みこんで駆けていく。ぞくりと寒気が走った。

「……なんで?…なんでうちの国、そんなことしようとしてんの…。」

『お前は恐らく、生活に困るようなことはなかっただろうが、中央や大きな都市に行けばスラム街が必ずある。あの国はそれほど貧しい国ではないが、それでも全ての民に不便のない生活を保障することはできない。』

「……でも、だからって……他の国に攻め込む前にやれることはまだあるだろ!なんで…!」

“なんで”しか言えなくなった俺を遮るようにジャネが口を開いた。

『もっと豊かになりたいと欲するのは人の本能だ。お前も言ってただろう。この世界は食うに困らないし自然は豊かで住むには最高だと。そういうことだ。』

自分の言葉が途端に全部薄っぺらく思えて何も言い返せない。どんな綺麗事を並べてみたってそこで生まれて今まで生きてきた以上、俺はジナーフカスルに属している。無関係とは言えない。

『…知らない方が余計な悩みを抱えずに済むと思って教えないでいた。』

黙り込んでいるとジャネがぽつりと呟いた。その一言で冷えていた頭が一気にカッと熱くなった。

「やめろよ、そうゆうの。そうやって“お前のために”って隠されんのが一番腹が立つんだ。確かにびっくりしたし…出来れば嘘であってほしいとも思うよ。でもさ…受け入れられないほど馬鹿に見えんのか、俺?それを知ったら自分でどうするか考えられなくなるほど弱く見えたのか!?なんも知らないでいて、後で手遅れになった結果だけ受け入れろって言われる方がよっぽど傷付くんだよ!」

湧きあがった記憶と感情に任せて怒鳴り、樹の幹を拳で殴りつけていた。ジャネは驚いた様子で目を大きく見開いた。

『……すまない。』

沈黙の後、ジャネはいつもより声のトーンを落として言った。

「……いや、ごめん。……なんかお前に関係ないことまで八つ当たりしちまった。」

俺も気まずくなって謝った。目を伏せるジャネがいつもみたいに無表情じゃなくてどこか悲しそうに見えた。

『…話を戻そう。“エピゾ”は単なる一企業ではない。後ろには国がついている。だから、個人が連中を直接叩いたところで痛くも痒くもないわけだ。それよりは異変を解決して、奴らがセルフォリーフに入り込む隙をなくした方が早い。異変の解決に向けて動いている人はボク達以外にも大勢いるからね。この世界が本来の安定を取り戻せば奴らも手出しは出来ないだろう。』

「それで依頼受けてたのか。」

ジャネは頷くように俯いた。少しの間があって、青い瞳をこっちに向けてまた口を開く。

『…これからお前はどうしたい?』

「…単純にはいかねぇ事情があるのは分かったよ……だけど、少なくとも俺はエピゾのクソったれ共のモルモットになるのはごめんだ。のさばられちゃ困る。…俺は元々この世界の救援のために来たわけじゃない。個人的にそいつらが気に入らないから追っ払う。それだけだ。やることは今までと変わらないよ。」

他に答えようがなかった。
ジャネは『そうか』とただ頷くとそれ以上は何も訊いてこなかった。

「……ジャネ、これさ、外に出るような情報じゃないよな?…疑ってるわけじゃないけど…お前は何者なんだ?」

その時、少し離れた場所から名前を呼ぶ声が聞こえた。そろそろ街へ移動するらしい。

『時間切れのようだ。』

軽く溜息をつきながらジャネが立ち上がる。一番訊きたいことを話そうとすると毎回のらりくらりとかわされてしまって歯がゆい。

『そうだな…それについては情報の対価を払うなら今度話そう。』

いつものさらっとした味気ない声で言うと俺を置いてすたすた歩いていく。

「は!?おい!対価ってなんだよ!自分が何者か説明すんのは常識だろ!自己紹介するのに金取るなんて話聞いたことねーぞ!!」

『個人情報は裏じゃ高値で取引されるじゃないか。まぁ、安心しろ。ボクは金なんか要らない。欲しいのは…マリオネット。お前が自分で作ったものだ。それなら簡単だろう?』

拳を振り上げて抗議する俺の方に振り返り、笑うようにすっと目を細めると、ジャネは踵を返した。

なんでマリオネットなんか欲しがるんだ?しかもなんで俺が作らなきゃダメなんだ?

唐突なジャネの要求を飲みこめずしばらくぼんやりとその場に立ち尽くした後、慌ててその背を追った。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
久々に見たら3ヶ月近く放置していてびっくりしました\(^o^)/
結果更新を待っている間に日記を連続で放りこみに来ましたが書いてた日記は期間の割に少なかったですね。なかなかエンジンが掛からない時期でした。
もろもろの雑記は18日目の結果更新が来たら書きたいと思います。

17日目は短めでとり視点のモノローグ形式ですが、前々から日記で書きたいと思っていた、ヒドーさん、アレクさん、アーリャさんのお三方をお借りしました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

昨日は単独行動でやることがなかったから、同じくゾンビ退治に来た人が集まってた場所で料理と防具作製の仕事を受け付けていた。

欠伸を噛み殺しながらしばらくの間、シートの上に座っていると、不意に声を掛けられる。聞き覚えのある声に顔を上げるとエスタで武器に使うバールのようなものを作ってもらったヒドーさんだった。

ヒドーさんはぱっと見た感じでは、エルフの人だ。体はかなり鍛えてるみたいで服とか身につけてるものを見ると軍人っぽい。
でも、お仲間は軍人じゃなさそうだし、元軍人とか雇われたガードマンなのかもしれない。

ヒドーさんの仲間のアレクさんとアーリャさんとはエスタで武器を作ってもらってる間に少し話をした。

アレクさんは紫のタキシードを着ていて、男爵とか伯爵みたいな紳士なのかと思ったけど話してみると結構気さくな人だった。
人って言っていいのかは…よく分からない。というのは、アレクさんの頭はハロウィンでよく見るジャック=オ=ランタンだからだ。かぶりものじゃなくて、中は空洞になっていてちゃんと火が灯っている。ハロウィンの精霊とか妖精…なのかもしれない。
カボチャ大王のしもべって言ってたけど、カボチャ大王って何するお化けなんだろう。

アーリャさんは男の虎の獣人さんだ。時々珍しい言葉を話したり、見たことがない独特な動きの格闘技を練習していた。武道家なのかと思ったらエスタでは料理の露店を開いていたりして、どこか不思議な人だ。
アーリャさんの使ってた言葉は響きがなんかかっこよかったから俺もちょっと真似してみたい。


ヒドーさんには料理の仕事を頼まれた。エスタの時はタダで武器を作ってくれたからその時のお礼のつもりで引き受けたけれども、俺が黒石を探してるのを知ると、白石と交換してやるって言ってくれた。見た目はちょっと怖そうだけど、いい兄ちゃんだ。
材料の野菜を受け取り、早速調理に取りかかった。
エスタで隠し味の研究に買ったアーモンドオイルを使って材料の野菜とその辺を走ってた逃げるおにくのスライスを炒めて、豪快に盛り付けた後、仕上げにもう一回アーモンドオイルを惜しみなくかけた。かなりの自信作のつもりだ。

できた料理を渡しに行くと何故かヒドーさんが肩をぐりぐり回してピッチャーフォームで構えていた。

「コイツを受け取れ!」


ヒドーさんが全力で投げてきた何かは俺のみぞおちにクリーンヒットして意識が飛びかけた。見てみるとそれは交換を頼んでた黒石だった。

ヒ、ヒドーさん、いきなりひでーっすよ…チクショーハラショー…。




(ENo.1580 ヒドー・クライ・アイオさん、ENo.927 アレクサンドル・ジャコランタンさん、ENo.2713 オレーグ・カタナンドフさんのお三方をお借りしました!)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~