連ドラについてじっくり語るブログ

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連続ドラマでこれは面白いという作品のみをマメにチェック!

その内容紹介、批評、さらにヒット分析など、あらゆる情報を連ドラ好きの方々のために提供するブログです。

池井戸潤の原作「不祥事」が刊行されたのが2004年、杏主演でドラマ化されたのが2014年(翌年第2シリーズ放送)、そして今田美桜主演で新たにリメイクされることになったのが2024年。



綺麗に10年刻みで歴史を刻んできたわけですが、令和の今になってもメガバンクの古い体質(主に男尊女卑)や出世志向は相変わらずなのかもしれませんね。




適度にアップデートされた令和版として楽しく見ることができました。




日本テレビ 水曜22時

「花咲舞が黙ってない」第1話


主演…今田美桜

脚本…松田裕子

演出…南雲聖一



やはり頼もしいのは前2作のメイン脚本と演出がそのまま続投していることで、作品のテイストやクオリティーがしっかり保たれていることが安定感につながってますね。




なので、花咲が杏から今田美桜に、相馬が上川隆也から山本耕史に替わっていようと、あまり違和感なくすんなりと見られました。




羽田支店から支店のミスや不祥事をチェックに行く本部臨店班に異動になった花がいた羽田支店にミスのチェックのため出向くことに。




すると何者かが藤枝支店長(迫田孝也)は融資先と癒着していると密告の手紙が…




密告者はどうせ支店長の片腕っぽい根津(栗山千明)なんだろうなと思い見てましたが、やはりそうでした。




正義感が強く、「お言葉ですが…!」とひるむことなくもの申す花咲舞は健在で、女性を下に見て、巧妙にキックバックをしていた藤枝を暴くのは痛快でしたね。




安倍派の裏金議員たちもこんな感じでやりこめられたらいいのに…と思ってしまいましたね。




根津にしても、不正の証拠に協力してくれた融資先の経理担当の大沢(山田真歩)にしても、パワハラに耐えていたりしたのが改善され、まだまだ改善されたとはいえ、こういうことは根強くあるので、そこを描いているのは良いなと感じました。



本部の頭取候補の紀平経営企画部長(要潤)は臨店班より前に不祥事を見つけ隠蔽するように右腕の昇仙峡(菊地凛子)に特命します、




令和版は女の敵は女って図式になるようです。

女性も出世するには男性の言いなりにならないといけないのは自民党を見ているようですね。




今田美桜は杏に比べて小柄ですが、目ヂカラがあるから良いですよね。

冷静で常識をわきまえた相馬とのバランスもいい感じです。




相馬役だった上川隆也が、亡き大杉漣が演じていた花咲舞の父親に代わり、叔父役を演じているのがご愛敬ですね。




今回の評価は…8








初回を見て「なんじゃ、これ?」と少なからず思ったものの、脚本が宮藤官九郎であることを信じて、初回離脱はとどまったのですが、




第2話はやはり信じて良かったと、素直に思える見ごたえある人間ドラマになっていました。恐るべし!クドカンです。




テレビ東京  金曜24時52分

「季節のない街」第2話


主演…池松壮亮

脚本、演出…宮藤官九郎




今回、フィーチャーされたのは半助(池松壮亮)を青年部に誘ったタツヤ(仲野太賀)。



タツヤは「ナニ」で父親を亡くし、母のしのぶ(坂井真紀)と妹、弟と仮設住宅で暮らしてきました。




兄のシンゴ(YOUNG DAIS)は仮設住宅の暮らしになじめず、出ていってしまい、グレて時々姿を見せては母から金をもらっていくということを繰り返しています。




タツヤの一家に優しく接してくれ、父親代わりになってくれた人も、方々から借金して貯めた金をしのぶがほとんどシンゴに渡してしまったのを知り、どこかへ去ってしまいました。



それを義父が知ったとき、初めてしのぶを見るような顔をしたという描写にまずハッとさせられました。




これが前ふりで、タツヤも同じ表情をすることになります。

タツヤはいつか一家で仮設住宅を出てもっと良い暮らしができるようにとコツコツと貯めていた貯金通帳を、しのぶは印鑑ぐるみシンゴに渡してしまいます。




シンゴが何者かに刺されて、搬送された病院に駆けつけ、所持品からそれが判明するのですが、




あとから来たしのぶは、シンゴの命より貯金の方が大事なのかとタツヤをなじり始め、自分だけ楽をしようとコソコソ貯めて!と罵倒します。




タツヤはたんばさん(ベンガル)から、それでお母さんは幸せなのか?と言われ、自分のエゴに気付き、シンゴに貯金を渡してもよいと考えを改めた矢先だったのに…



親を思っての行為が、当のしのぶには全く理解されていなかったのです。

家族のために頑張ってきたタツヤより、会えば優しい言葉をかけてくれるシンゴが可愛いとい言い放つしのぶを、




ボカ~んとした表情で見守るタツヤ。

受け入れがたい不条理に、涙を流します。

このシーン、坂井真紀もスゴかったですが、仲野太賀のリアクションが実に見事でしたね。




シンゴは命をとりとめ、保険に入ってなかったため、タツヤの貯金がごっそり使われました。




家族とはなんて因果なものか、私めも考えるところ多々あり、こんな重いテーマを突きつけてくるクドカンにノックアウトされました。




半助に届く大量の白菜による鍋をタツヤもつつくシーンが続いて何とか救われました。




今回の評価は…8






このドラマ、いつまで記事を書けますかね。見るドラマが増えてくると淘汰していかないといけないのでどこまで残れるかです。




テレビ東京  金曜24時12分

「君が獣になる前に」第2話


主演…北山宏光

脚本、演出…安里麻里




神崎(北山宏光)は1度めのタイムリープで、琴音(玉城ティナ)が毒ガステロを自分の意志でやったわけではないことを確かめ、またタイムリープ。




今度はテロ決行の10日前に戻り、そこから琴音がなぜ犯行に至ったかを探ることになります。




そして琴音と同じ事務所の女優で、タイムリープ前に神崎同様にガム女(ベッキー)に殺された真由(鳴海唯)もタイムリープしていて、真由と出会った神崎は共に調べることになります。




浮かびあがったのは新人女優のミヤコ(豊島心桜)で、彼女と親しくしたために琴音は巻き込まれたようでした。




琴音がいかに闇に落ちていくのか?

ドキドキしながら見ていく感じで、初回ほどの勢いはありませんでしたが、ぐいぐい引き込まれはしました。




今回の評価は…7