いつぶりのブログやねん!!
ツイッターの140字で通常の自己表現なんて十分。もうブログなんてほとんど書く必要がなくなってしまったよ。けど今日は書きたい気持ちがほとばしりました。

震災後初めて被災地に行ってきました。宮城県石巻市。海岸部で奇跡的に残った工場でのお仕事です。

仙台市から車で現地入り。石巻市の沿岸部に入ってから風景が一変してきた。今の季節の東北は稲刈りの時期。本来なら黄緑色の鮮やかな風景なのですが、これが灰色に変わってきた。田んぼは海水の塩害で何も植わってなくてドス黒い。街路樹はこれも塩害で枯れてしまって緑はありません。津波の持ってきた砂煙が上がり土建屋さん以外人のいないモノクロームの風景。ところどころに巨大な瓦礫や廃車の小山が盛られている。

そして住宅は並ぶ全ての家の1階が何かの爆風で吹き飛ばされたかのように骨組み以外消失していて、2階は何の変化もなく普通の状態。そういう家々が延々と並んでいる。ところどころ大きな空き地があるのを見て、ああ、残っているのは流されなかった家で空き地には実は家があったんだな、ということがわかるのです。

もちろんそういう家には誰も住んでいません。どこかに移り住んだんだろうか。それとも住人はもうこの世にはおられないのか。いずれにしても土建屋さん以外いないよ。

道路沿いに高校中学小学校と並んでいたけどこれも全部廃墟だった。皆元気に勉強していてくれよ。それでも母校がこうなるのは悲しくて仕方ないだろなあ。

自分は某前大臣は好きでも嫌いでもないけど、これは「死の街」に相違ない。率直にそう思ってしまいました。

唯一コンビニだけはセブンもファミマもローソンもすでに再開。土建業者さん向けに昼食のお弁当がよく売れるんですって。

あとパトカーが異常に走り回ってた。犯罪が多発していると想像されます。

工場の従業員さんはお休みが多いそうです。理由は「お葬式に参加する」。遺体は何ヶ月も前に上がっているのですが、DNA鑑定の結果が今頃になって判明して、日々お葬式が行われるのだそうです。

けど皆日常に戻って笑って工場で働いておられていたよ。そりゃそうですよね。日常は大切だよ。精神安定の基軸だよ。社長も工場長もパートのオバチャンもそうしないとやってられない。

本当に短い時間だったけど、被災地を目の当たりにして勉強になりました。自然の脅威としてこういうことはあるんだなということは知っておくべきだと思いました。物見遊山はいけないけど、勉強さしていただくという姿勢で、歴史的なこの大災害を身をもって感じておくことは大事だと思いました。