2019シーズンが終わりました。
リーグ戦最後の6試合、京都は3勝3敗の五分。
最終節までプレーオフ進出の可能性は残していましたが、最終節の柏戦に敗れ、今季は8位で終えることになりました。
もうシーズンも終わってしまいましたので、今回はあっさりめに。
 
 
攻撃性を高めるトライをするも守備の脆さも顕在化
 
前回の記事では、夏過ぎから5バックを導入した経緯とそれによる問題点を書きました。
その際、下降気味だった調子を取り戻すには、もう一度慣れ親しんだ4バックに戻し、どこまで積極性を戻せるかが重要だと考えていました。
 
チームは第36節から4バックに戻し、山口には敗れましたが、上位同士の直接対決となった横浜FC戦で快勝。
大きくメンバーを変えた中で、積極的な前線からのプレスと、消極性が目立った山口戦の反省を活かした積極的な戦いぶりで、相手のミスを誘って3ゴールを奪いました。
この流れで勝ち進められれば良かったのですが、新潟・甲府の守備を打ち崩せず連敗。
チャンスを作れないわけではなかったのですが、中盤で引っ掛けられた後の守備への切り替えで、フィジカル差も目立って相手を止めきれないままズルズルとやられてしまった格好となりました。
この辺は結局シーズンを通して解決できないままでしたね。
攻撃でボールを握り倒すことで守備の回数を減らすことが解決のための第一の策となっていましたが、相手の中盤守備の強度が上がる中、メンバー入れ替えに伴う連携の不具合もあって、効果的なカウンターを受ける回数が増えてしまった印象でした。
 
琉球・千葉に対しては布陣を4−4−2にしてシンプルにするとともに、メンバーとしては夏前の好調時期をベースにした形で連勝を収め、なんとか望みを繋ぎました。
しかし、ラストの柏には実らず。本多、闘莉王と負傷交代が相次いだ不運もありましたが、攻撃性を高める中で覆い隠せなかった守備の脆さが全面に出てしまう結果となってしまいました。
 
どうしてもスコアが目立ってしまいますが、根っこには今季のチームの抱えるこだわりや先鋭性と裏返しの未熟さと余裕のなさが露になってしまったように思います。
他チームにはないパスサッカー最重視のチーム組み立ての中で抱える幅の狭さというか。
夏からの大きく調子を落としたのも同じ話で、怪我人やコンディション不良が出た際に対応できる戦力的余裕がないにもかかわらず、拙さを出しながらも続けるしかないことも代表的でしょう。布陣変えたり人を変えたりもしましたが、大きな変化はできなくて。
また、ボールを支配できていても、思ったほど点が奪えず、疲労とともに焦りすぎてしまって自滅することも目立ちましたね。
個人でもシーズンを戦い抜いた経験のない選手も多かったですし、経験があってもここ数年は、ってところも選手もいました。
外からのテコ入れもできなかったという点でも、最終節にシーズンが凝縮されちゃっていたようにも思います。
 
今季はこれで終わり、来季もJ2で戦うことになりました。
昨季から見れば大躍進ですが、チームを率いた中田一三監督が退任することが既に発表され、併せて實好礼忠コーチが監督になることも決まっています。
この決断がどういったものをもたらすのかはまだ何とも言えませんが、また何らかの変化を伴うことにはなるでしょう。
オフ期間のチームの動向を中心にまずは見ていくことになりますね。
 
 
ともあれ今季もお疲れ様でした。
中田体制の振り返りなど、シーズンまとめは時間的に余裕があれば・・・。
 

 

第37節

10月19日(土)14:03@たけびし 天候:雨
京都−0 横浜C
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019101903/data.php

【京都出場メンバー(4-1-4-1)】

GK清水。DF右から安藤、牟田、本多、黒木。MF底にレナン・モッタ(79分:→上月)、前に右からジュニーニョ(59分:→一美)、宮吉、中坂(66分:→庄司)、小屋松。FW仙頭。

【得点】

京都:仙頭(2分:←小屋松)、宮吉(22分:←仙頭、69分:←レナン・モッタ)

横浜C:なし
【警告】

京都:ジュニーニョ(49分)、仙頭(60分)、宮吉(78分)、上月(82分)、清水(83分)

横浜C:伊野波(60分)、レアンドロ・ドミンゲス(90分)

 

第38節

10月27日(日)14:05@デンカS 天候:曇時々晴
新潟 3−1 京都
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019102706/data.php

【京都出場メンバー(4-1-4-1)】

GK清水。DF右から安藤、牟田、本多、黒木。MF底に庄司(65分:→中坂)、前に右からジュニーニョ(78分:→冨田)、宮吉(63分:→一美)、レナン・モッタ、小屋松。FW仙頭。

【得点】

新潟:シルヴィーニョ(31分)、レオナルド(58分、69分:PK)

京都:一美(81分:←黒木)
【警告】

新潟:なし

京都:牟田(43分)、レナン・モッタ(79分)

 

第39節

11月4日(月)14:03@たけびし 天候:晴
京都−1 甲府
試合記録:
https://www.sanga-fc.jp/game/2019110401/data.php

【京都出場メンバー(4-4-2)】

GK清水。DF右から安藤、闘莉王、本多(23分:→上夷)、黒木。MF右から小屋松、レナン・モッタ、福岡(86分:→湯澤)、ジュニーニョ(86分:→エスクデロ)。FW仙頭、一美。

【得点】

京都:なし

甲府:金園(82分)
【警告】

京都:闘莉王(76分)

甲府:なし

 

第40節

11月10日(日)16:03@タピスタ 天候:晴
琉球 0−3 京都
試合記録:
https://www.sanga-fc.jp/game/2019111009/data.php

【京都出場メンバー(4-4-2)】

GK清水。DF右から福岡、上夷、闘莉王、黒木。MF右から仙頭、庄司、金久保(89分:→藤本)、小屋松。FW宮吉(65分:→エスクデロ)、一美(84分:→ジュニーニョ)。

【得点】

琉球:なし

京都:庄司(75分:PK)、一美(82分:←小屋松)、小屋松(85分:←黒木)
【警告】

琉球:上門(88分)

京都:なし

 

第41節

11月16日(土)14:04@たけびし 天候:晴
京都−0 千葉
試合記録:
https://www.sanga-fc.jp/game/2019111605/data.php

【京都出場メンバー(4-4-2)】

GK清水。DF右から福岡(87分:→安藤)、上夷、闘莉王、黒木。MF右から仙頭、庄司、金久保、小屋松。FW宮吉(60分:→エスクデロ)、一美(79分:→レナン・モッタ)。

【得点】

京都:仙頭(84分:←福岡)

千葉:なし
【警告】

京都:福岡(24分)、黒木(49分)

千葉:なし

 

第42節

11月24日(日)14:04@三協柏 天候:曇
柏 13−1 京都
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019112404/data.php

【京都出場メンバー(4-1-4-1)】

GK清水。DF右から安藤、上夷、闘莉王(HT:→エスクデロ)、本多(14分:→冨田)。MF底に庄司、前に右から仙頭、福岡、金久保、小屋松。FW一美(61分:→レナン・モッタ)。

【得点】

柏:オルンガ(6分、23分、33分、57分、65分、67分、78分、91分)、瀬川(27分)、クリスティアーノ(60分、70分、84分)、マテウス・サヴィオ(79分)

京都:小屋松(38分)
【警告】

柏:鎌田(21分)、山下(37分)、古賀(42分)

京都:なし


−2019シーズン通算記録−
19勝11分12敗 勝ち点68
59得点 56失点
最終順位:8位

 

【ゴール】

17得点:一美

10得点:仙頭

9得点:小屋松

4得点:宮吉

2得点:重廣、黒木、福岡、金久保、ジュニーニョ、石櫃、庄司

1得点:大野、安藤、中坂

 

【アシスト】

7アシスト:仙頭、小屋松

4アシスト:一美

3アシスト:宮吉、石櫃、ジュニーニョ、金久保、黒木

2アシスト:安藤、福岡

1アシスト:エスクデロ、庄司、レナン・モッタ

 

【累積警告】

3枚:仙頭、福岡

2枚:安藤、ジュニーニョ、宮吉、清水、闘莉王

1枚:宮城、金久保、重廣、庄司、エスクデロ、石櫃、藤本、本多、上月、牟田、レナン・モッタ

 

*西京極は8月から「たけびし」表記

*安藤、本多、黒木は累積警告4枚による出場停止が1度アリ

*冨田は同一試合での警告2枚による退場処分が1度アリ

*庄司は一発退場処分が1度アリ

 

前回の更新から間が空きましたが、引き続き京都は苦しんでいます。

ここ8試合で2勝2分4敗で勝ち点8。

1試合あたりの平均勝ち点1というのは残留争いの目安ですから、上位につけるチームとしてはかなり厳しい状況と言えます。

(さらに言えばここ10試合で勝ち点は9だけなんですね)

 

 

5バック選択の功罪

 

第31節岡山戦から5バックで試合に入るようになりました。

それまでメインで使っていた4-1-4-1の布陣で攻撃面は上々になっていて、一時は首位に立つところまで行きました。

しかし、相手の対策も進む中でカウンターを受けたときの弱さも目立っていて、また、夏場に入って主力選手の疲労が蓄積され、攻撃の精度も落ちたことでなかなか勝ち点を積めないようになっていきました。

前半はいい感じで進めていても、後半にリズムを崩してしまうことも多かったですね。

もはや個々の能力の話にもなりますが、決定機を仕留められないでいるうちに・・・というのも目立ちました。

 

このような状況の中、まずは後方を安定させることを優先させるため、5バックにして後ろの枚数を増やしてカウンターの予防を行うとともに、高さの保険も掛けるために闘莉王をスタメン起用。

実際、カウンターへの対処はできるようになりましたが、攻撃面でボール保持をそれまで同様に大事にするとなると後ろの枚数が多い状態からのスタートとなります。

前線に運ぶルート作りは後手に回っていましたし、前線でFWが孤立気味になるために積極的な前線からのプレスを受けたときの逃げどころも作りづらくなっていました。

第34節からは2トップにして若干の修正は施しましたが、後方に重たい状況は変わらず。

 

また、4-1-4-1の布陣では両ワイドの高い位置で仙頭と小屋松が張り出して攻撃を仕掛けにかかりますが、5バック選択時には両ワイドで受けるのが福岡と黒木になる局面が多くなり、突破の選択がしづらくなりました。

そこから崩すとなると細かな技術も必要だし、クロスの精度もそれほど高くないという厳しさも。

本職ではない福岡は疲労の蓄積も大きかったように見えましたね。

突破ができないから攻撃のやり直しを狙う→どこかで奪われる→戻る、のサイクルで上下動の回数ばかり増える試合も多かったです。

4-1-4-1時と同様に前から奪いにいこうとする動きと、5バックでしっかり後方をカバーする意識がズレて間を使われてピンチを招くことも多かったですね。

 

守備面での強さを加えるとともに、試合中の判断や指示で引き締める部分で闘莉王を最後方に置いた5バックだったと思いますが、闘莉王自身の状態にも問題がありそうで、5バックのメリットも見出しにくかったのが実情でしたね。。。

もともとチーム全体として守備力が高いわけでもないし。

結局のところ、有効な選手層が薄いというところに帰着してしまうのが辛いのですが・・・。

 

 

自信と勇気を取り戻せるかが問われるラスト6戦

 

第36節の山口戦では4-1-4-1に戻しました。

5バックでの状況を考えると妥当な選択だと思います。

ただ、プレー原則を徹底することを中田監督が求めたとのことでしたが、選手たちが必要以上にこだわってしまった印象が強い印象の試合になってしまいました。

山口の守備も素晴らしかったのですが、ボールの動かしと前線から奪い返す意識は向上していたものの、相手ゴール前でこじ開けようという意識は終始希薄というか、視野が狭く大胆さに欠けるような戦いぶりでした。

ベースができているだけに余計に、個々の選択で慎重な方を選んだり、躊躇いが出てしまったりということが露わになってしまうところもあったでしょうか。

 

局面的に仕掛けても構わないのに戻してしまうというのは、ボール保持を大事にして相手の攻撃回数を減らすというシーズン当初からの原則に行き着きます。

ただ、夏前にそのバランスを探って攻撃性を高めていたことから考えると、結果が出ないことで慎重さが臆病さに繋がってしまっている印象である現状に歯がゆさを覚えます。

こういった脆さがあるからこそ、完成度の高くなかった5バックを継続してなんとか闘莉王をピッチに置いておきたいというのも中田監督の頭にあったのかもしれません。

一方で、一度戦い方をリセットしようとしたことがズレを生んでいるようにも思えます。

とはいえ、これも試合を決めきるべきところで勝ち点を積むことができなかった試合の多さが生んだものであり、チームとしての未熟さが招いてしまったものであることは認識しなければならないでしょう。

 

シーズンも残り6試合。

この2ヶ月ほどで自動昇格はおろか、まずはプレーオフ圏内に入り込むことを意識しないといけなくなりました。

ただし、あくまでこのチームは今年からで、クラブとしても前年は史上最低の成績を収めてしまっていたことを忘れてはなりません。
結局の所、京都はJ2でもチャレンジャーの立場です。昨年に比べれば、遥かに恵まれた立場でシーズン最終盤を戦うことができます。
そうであるならば、もう一度それにふさわしい戦いを取り戻してくれることを願ってやみません。
やるべきことは変わりませんし、チームの原則も確立はされています。あとはその中で、攻撃性や積極性を攻守両面で出せるかどうか。
一戦一戦、まずはゴールをこじ開ける、ボールを奪うという原点を意識し、サッカーを楽しんでもらいたいですね。

 

 

第29節

8月24日(土)19:03@たけびし 天候:曇一時雨
京都−1 福岡
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019082414/data.php

【京都出場メンバー(4-1-4-1)】

GK加藤。DF右から石櫃、安藤、本多、黒木。MFアンカーに庄司、前に右から仙頭、福岡(80分:→闘莉王)、金久保(86分:→重廣)、小屋松。FW一美(85分:→ジュニーニョ)。

【得点】

京都:石櫃(14分)

福岡:田邉(76分)
【警告】

京都:福岡(55分)、安藤(60分)

福岡:鈴木(26分)、木戸(52分)

 

第30節

8月31日(土)19:04@ポカスタ 天候:雨のち曇
徳島 2−1 京都
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019083113/data.php

【京都出場メンバー(4-1-4-1)】

GK加藤。DF右から石櫃(64分:→中坂)、安藤、本多、黒木。MFアンカーに庄司、前に右から仙頭、福岡、宮吉(75分:→重廣)、小屋松。FW一美(85分:→闘莉王)。

【得点】

徳島:渡井(79分)、杉本(88分)

京都:中坂(95分:←仙頭)
【警告】

徳島:なし

京都:宮吉(31分)、安藤(37分)

 

第31節

9月8日(日)19:03@Cスタ 天候:晴
岡山 3−0 京都
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019090803/data.php

【京都出場メンバー(5-4-1)】

GK若原。DF右から石櫃(66分:→藤本)、安藤、闘莉王(86分:→上月)、本多、黒木。MF右から仙頭、福岡、庄司、小屋松。FW一美(63分:→中坂)。

【得点】

岡山:仲間(22分)、山本(28分)、中野(92分)

京都:なし
【警告】

岡山:中野(71分)

京都:なし

 

第32節

9月14日(土)19:03@たけびし 天候:晴
京都−0 町田
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019091406/data.php

【京都出場メンバー(5-4-1)】

GK加藤。DF右から福岡、宮城、闘莉王、本多、黒木。MF右から仙頭(79分:→一美)、金久保、庄司、小屋松(90分:→中坂)。FW宮吉(86分:→藤本)。

【得点】

京都:小屋松(62分:←仙頭)、一美(81分:←金久保)

町田:なし
【警告】

京都:なし

町田:なし

 

第33節

9月21日(土)18:03@たけびし 天候:曇のち雨のち曇
長崎 1−0 京都
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019092104/data.php

【京都出場メンバー(5-4-1)】

GK加藤。DF右から福岡、宮城、闘莉王、本多、黒木。MF右から仙頭(62分:→一美)、金久保(70分:→藤本)、庄司、小屋松。FW宮吉(76分:→中坂)。

【得点】

長崎:呉屋(30分)

京都:なし
【警告】

長崎:なし

京都:藤本(81分)

 

第34節

9月28日(土)19:03@白波スタ 天候:曇
鹿児島 0−1 京都
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019092807/data.php

【京都出場メンバー(5-3-2)】

GK加藤。DF右からジュニーニョ(76分:→福岡)、牟田、闘莉王、本多、黒木。MF右から藤本(83分:→金久保)、庄司、小屋松。FW仙頭(90分:→湯澤)、一美。

【得点】

鹿児島:なし

京都:一美(17分:←小屋松)
【警告】

鹿児島:ルカオ(43分)、中原(58分)、牛之濱(66分)

京都:本多(57分)、黒木(85分)

 

第35節

10月6日(日)14:03@たけびし 天候:晴
京都−2 愛媛
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019100607/data.php

【京都出場メンバー(5-3-2)】

GK加藤。DF右から福岡、安藤、闘莉王(90分:→湯澤)、本多、黒木。MF右から金久保(90分:→藤本)、庄司、小屋松。FW仙頭(77分:→ジュニーニョ)、一美。

【得点】

京都:仙頭(34分:←金久保)、一美(57分:←仙頭)

愛媛:神谷(65分)、山瀬(72分)
【警告】

京都:なし

愛媛:藤本(52分)

 

第36節

10月12日(土)14:03@下関 天候:曇
山口 1−0 京都
試合記録:
https://www.sanga-fc.jp/game/2019101209/data.php

【京都出場メンバー(4-1-4-1)】

GK加藤。DF右から安藤、牟田、本多、黒木。MF底に庄司、前に右から仙頭、福岡(63分:→藤本)、金久保(88分:→中坂)、小屋松。FW一美(79分:→宮吉)。

【得点】

山口:田中(79分)

京都:なし
【警告】

山口:楠本(88分)

京都:黒木(66分)


−2019シーズン通算記録−
16勝11分9敗 勝ち点59
50得点 39失点
第36節終了時点での順位:6位

 

【ゴール】

15得点:一美

8得点:仙頭

7得点:小屋松

2得点:重廣、黒木、福岡、金久保、ジュニーニョ、宮吉、石櫃

1得点:大野、安藤、庄司、中坂

 

【アシスト】

6アシスト:仙頭

5アシスト:小屋松

4アシスト:一美

3アシスト:宮吉、石櫃、ジュニーニョ、金久保

2アシスト:安藤

1アシスト:エスクデロ、庄司、黒木、福岡

 

【累積警告】

3枚:黒木

2枚:仙頭、福岡、安藤

1枚:宮城、金久保、重廣、庄司、闘莉王、エスクデロ、清水、石櫃、ジュニーニョ、宮吉、藤本、本多

 

*西京極は8月から「たけびし」表記

*安藤、本多は累積警告4枚による出場停止が1度アリ

*冨田は同一試合での警告2枚による退場処分が1度アリ

*庄司は一発退場処分が1度アリ

 

後半戦に入って7試合を戦いました。

この間、京都はまず前半戦最後の長崎戦を合わせて4連勝し、首位に立ちました。

しかしその後勢いが落ち、ここ4戦で1勝2分1敗となり、3位になっています。

今回は簡単に、現状を見ておこうと思います。

 

 

リズムに変化をつけられない『層の薄さ』

 

大宮戦までの流れは非常に良かったです。

長崎、山形、大宮と上位陣を相手にした連戦を3連勝。

前回の記事でも書いたように、安定した攻撃の組み立てに加えて、前線のポジションチェンジも多用するようになって、相手が的を絞りにくい攻撃を繰り出すことができるようになりました。

この3試合ではそれだけでなく、攻撃から守備への切り替えの速さと、相手のプレスが強いときでもやり直したり、長いボールを使って変化をつけたりといった粘り強い工夫が目立っていました。

一旦リードを奪えば、攻め急ぐことなくパスを回して相手を引きずり出し、その背後をついていくこともできていましたし、守備に入った際に機を見て奪いにかかる狙いも統一されていて、内容としてもレベルが高かったです。

 

翳りが見え始めたのは岐阜戦のあたりからだったでしょうか。

右サイドで攻撃のコントロールを担っていた仙頭が負傷したことに加え、蒸し暑い気候の中で中3日の3連戦。

コンディションを考慮する必要もあり、メンバーを試合ごとに変えながら戦いました。

これまでもチームの幅を広げるためと思われるメンバー起用はありましたが、うまく行っているケースは少ないのが現状でした。

この連戦期間でもそれは同じで、勝ち点は積めていたものの、どこか不安定さを感じる試合運びが続きました。

 

メンバーが変わったことによってパス回しやポジショニングにズレが生じやすかったことが一因です。試合ごとに調整も必要でしたし。

特に、仙頭は高い技術をベースに器用なプレーで崩しに掛かることに加えて、攻めに出ずに落ち着かせる役割も担える稀有な存在でした。その彼が不在になったことにより、リズムにうまく変化をつけられず、前がかりになりすぎる傾向がありました。

仙頭の負傷とは関係なく、攻め込んでいる割には得点数が多いわけでもないという印象もそれまでにあっただけに、余計に「得点を狙いに行き過ぎる」メンタルも影響していたかもしれません。

ジュニーニョや冨田は献身的な動きで貢献していましたが、やや一本調子なところがあるため、蒸し暑いコンディションの中でチーム全体の流れを見る中では難しさがあったように感じます。

仙頭は中央でプレーすることもできますし、不在によって前述したポジションチェンジを効果的に攻撃に活かすこともしづらくなった点もあります。

ボールを落ち着かせるために福岡を右サイドバックに据えることが多くなりましたが、一方で石櫃を使った大外の崩しを使えなくなり、スクランブル時の闘莉王&一美のツートップ時にクロッサーがいないという状況に陥る遠因に。

石櫃と冨田orジュニーニョの組み合わせでは動きに変化をつけづらく、ボールも落ち着かないので、チームの基本指針を考えれば福岡をチョイスするのが筋だと思いますが、流れの悪いときはうまく回ってくれないもので。

 

前がかりになりすぎることでボールを失った後に奪い返しに行く過程にも遅れやズレが出てしまい、ロングカウンターをセンターバックで処理することも多かったですね。あるいは慌てて戻る中で、DFとMFの間を使われて失点することも。

こういう形が増えると走る距離も長くなって負担は蓄積されるし、出場停止やコンディション不良で意図せずメンバーを変えざるを得ない状態になっていきます。

当然肉体的にも精神的にも負担が掛かってきますので、ミスも多発。

そういった歪みが出てしまっているのがここ最近の試合だと思います。

 

 

先々を見据えたトライアルの継続

 

幸いにも仙頭の負傷は軽かったようで、すでに実戦に復帰しています。

とは言え、先を見据えると、やはり層の薄さは否定できません。

仙頭の位置を担える選手として獲得したと思われる藤本淳吾も負傷中ですし、冨田やジュニーニョ、中野あたりがプレーの幅を広げるなり、安定性を高めるなりすることで、より貢献できるようになることが求められるでしょう。あとはエスクデロも。

 

勝ち点だけを見れば、後半戦7試合で14ポイントを積み上げており、決して悪い数字ではないです。むしろ、自動昇格の目安が1試合あたりの勝ち点2ですので、好成績だと言えます。

厄介なのは柏と大宮がそれを上回るペースで勝ち点を取っていることです。

両チームとも資金的・戦力的に京都の上を行くチームですし、荒っぽい言い方かもしれませんが、このペースで両チームが勝ち点を積むならもう仕方ないかな、と思っています。どこかでペースが鈍るとは思うのですが・・・。

そうなった場合、自動昇格を狙うとともにプレーオフまで視野に入れてチームの上積みに向けたトライアルは続けていかなければならないでしょう。あとはそれがシーズン終わりまでに間に合うかどうか。

具体的には攻守のバランスを取り戻すとともに、選手起用の幅を広げることになるでしょう。

チームとしてもそういった目線で、様々にポジションや選手起用を考えているように思います。

 

今は暑さもあり、コンディション調整も難しいところだと思います。

ただ、栃木戦の終盤の猛攻もそうですし、完敗したとは言え水戸戦の入りは悪くなかったですし、戦い方自体に問題があるわけではありません。ちょっとしたバランスと、バリエーションのところですね。

なんとかこの難局を乗り越え、またシーズン終盤戦に向けて勢いを取り戻していきたいですね。

 

 

第22節
7月13日(土)19:03@NDスタ 天候:曇

山形 0−1 京都
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019071311/data.php

【京都出場メンバー(4-1-4-1)】

GK加藤。DF右から石櫃、宮城、本多、黒木。MFアンカーに庄司、前に右から仙頭、福岡、金久保(74分:→重廣)、小屋松(93分:→宮吉)。FW一美(78分:→大野)。

【得点】

山形:なし

京都:一美(54分)
【警告】

山形:なし

京都:なし

 

第23節
7月20日(土)19:04@西京極 天候:曇

京都 −2 大宮
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019072014/data.php

【京都出場メンバー(4-1-4-1)】

GK加藤。DF右から石櫃、安藤、本多、黒木。MFアンカーに庄司、前に右から仙頭、福岡(74分:→重廣)、金久保、小屋松(69分:→藤本(82分:→宮吉))。FW一美。

【得点】

京都:仙頭(17分:←一美)、オウンゴール(30分)、福岡(55分:←仙頭)

大宮:シモビッチ(75分)、大前(91分)
【警告】

京都:本多(9分)

大宮:シモビッチ(76分)、大山(93分)

 

第24節
7月27日(土)19:03@西京極 天候:曇一時雨

京都 −1 岐阜
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019072709/data.php

【京都出場メンバー(4-1-4-1)】

GK加藤。DF右から石櫃(80分:→重廣)、安藤、本多、黒木。MFアンカーに庄司、前に右から仙頭(58分:→冨田)、福岡、金久保、小屋松。FW一美(83分:→大野)。

【得点】

京都:金久保(21分:←小屋松)、庄司(65分:PK)

岐阜:デ・フリース(37分)
【警告】

京都:なし

岐阜:阿部(77分)

 

第25節
7月31日(水)19:03@石川西部 天候:晴

金沢 1−1 京都
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019073104/data.php

【京都出場メンバー(4-1-4-1)】

GK加藤。DF右から石櫃、宮城、本多、黒木。MFアンカーに庄司、前に右から冨田(75分:→闘莉王)、福岡、金久保(83分:→重廣)、小屋松。FW大野(58分:→一美)。

【得点】

金沢:山根(81分)

京都:小屋松(97分:←一美)
【警告】

金沢:クルーニー(95分)

京都:本多(60分)

 

第26節
8月4日(日)18:03@たけびし 天候:晴

京都−0 東京V
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019080407/data.php

【京都出場メンバー(4-1-4-1)】

GK加藤。DF右から福岡、安藤、下畠、黒木。MFアンカーに庄司、前に右からジュニーニョ(73分:→中野)、重廣、宮吉(80分:→冨田)、小屋松(88分:→金久保)。FW一美。

【得点】

京都:一美(16分:←ジュニーニョ、26分:←庄司)、ジュニーニョ(17分)、宮吉(48分:←安藤)

東京V:なし
【警告】

京都:なし

東京V:なし

 

第27節
8月10日(土)19:03@たけびし 天候:晴

京都−2 栃木
試合記録:
https://www.sanga-fc.jp/game/2019081012/data.php

【京都出場メンバー(4-1-4-1)】

GK加藤。DF右から福岡、安藤、本多、黒木。MFアンカーに庄司、前に右からジュニーニョ(87分:→中野)、宮吉(57分:→重廣)、金久保(64分:→闘莉王)、小屋松。FW一美。

【得点】

京都:小屋松(73分:←黒木)、一美(86分:←福岡)

栃木:西谷(39分)、大黒(59分)
【警告】

京都:福岡(95分)

栃木:枝村(49分)、藤原(63分)、大崎(90分)

 

第28節
8月17日(土)18:03@K'sスタ 天候:曇

水戸 3−0 京都
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019081708/data.php

【京都出場メンバー(4-1-4-1)】

GK加藤。DF右から上月、下畠(77分:→安藤)、本多、黒木。MFアンカーに庄司、前に右からジュニーニョ(42分:→仙頭)、重廣、金久保(57分:→闘莉王)、小屋松。FW一美。

【得点】

水戸:黒川(17分)、オウンゴール(45+1分)、小川(83分)

京都:なし
【警告】

水戸:木村(44分)

京都:ジュニーニョ(27分)


−2019シーズン通算記録−
14勝9分5敗 勝ち点51
43得点 29失点
第28節終了時点での順位:3位

 

【ゴール】

12得点:一美

7得点:仙頭

6得点:小屋松

2得点:重廣、黒木、福岡、金久保、ジュニーニョ、宮吉

1得点:大野、石櫃、安藤、庄司

 

【アシスト】

4アシスト:小屋松、一美

3アシスト:宮吉、石櫃、仙頭、ジュニーニョ

2アシスト:安藤

1アシスト:エスクデロ、金久保、庄司、黒木、福岡

 

【累積警告】

2枚:仙頭

1枚:宮城、金久保、重廣、庄司、闘莉王、エスクデロ、清水、黒木、石櫃、福岡、ジュニーニョ

 

*西京極は8月から「たけびし」表記

*安藤、本多は累積警告4枚による出場停止が1度アリ

*冨田は同一試合での警告2枚による退場処分が1度アリ

*庄司は一発退場処分が1度アリ

 

前回の更新から6試合を終え、リーグ戦の対戦が一巡しました。

ここ6試合は3勝2分1敗。順位を上げて、自動昇格圏内の2位で折り返すことになりました。

今回の記事ではここ6試合の状況と、後半戦の展望を中心に書いていこうと思います。

 

 

ポジションチェンジも多用した多彩な好機創出

 

この6試合では12得点を奪いました。

ボール回しの起点となる庄司が出場停止で危ぶまれた東京V戦で4ゴールを奪うなど、複数得点を挙げる試合も多かったですね。

後方からの組み立てが安定していることによって前線にボールを運ぶ機会が多いですし、ゴール前での相手守備の崩し方も増えてきています。

引き付けてからサイドチェンジで裏を取ったり、狭い局面でショートパスを受けた選手が背後に流したりスルーしたりでDFの逆を取ったり。

こういったプレーが増えてくると必然的に結果にも繋がりやすくなります。

特に、ボールを失ってからすぐさまプレスを掛けて高い位置で奪い取り、再びボール保持から押し込むサイクルがハマっているときは、一方的にさえ見えることもあります。

 

ここ最近の試合では、前線の選手のポジションチェンジも増えてきています。

たとえば通常ではサイドいっぱいに位置取っている小屋松や仙頭が中に入ってインサイドハーフとしてプレーし、その代わりにインサイドハーフの選手が外に張り出すような形ですね。

小屋松と仙頭はサイドを入れ替えることも多いです。

また、インサイドハーフについて言えば、金久保なら庄司と同じ高さまで下がったかと思えば前線に飛び出すなど、縦に広く動きますし、重廣ならワントップの位置に入って一美と入れ替わるなんてこともしていますね。

メンバーによっては右サイドバックに入ることもある福岡は、その経験も活かしながら中央から右サイドにかけて動きますし、東京V戦ではアンカーの位置でも十分やれることを示しました。

こういったポジションチェンジの良いところは、マッチアップする相手が変化することによって相手の守備に的を絞らせず、混乱させることにあります。「慣れ」を防ぐということもありますね。タイプの違う選手との一対一は苦労するものですから。

 

ただし、ずっとうまく行ってるというわけではありません。

水戸戦序盤は相手の鋭い出足にビルドアップを狂わされましたし、大宮戦では相手の堅い5バック守備を崩せなかったこともありました。

それを糧として、裏狙いの織り交ぜやポジションチェンジの多用など、攻撃の多彩さを身につけていくためのトライを行っている段階と位置づけられますし、ここまではうまくやれているかと思います。

大宮戦の後すぐに、同様に5バックを敷く愛媛を攻略できたことも自信に繋がったでしょう。

ただ、好機の多さの割に追加点が奪えていないことも事実で、時間帯によっては一方的に攻撃し続けていても、スコアは開かない、なんてことが目立ちます。

好機の多さを実際にスコアに反映できるかどうか・・・選手個々の質にも関わってくる話ですが、より高みを目指すためには上げていきたいところです。

 

 

守備強度をどう維持するか

 

成果が伴いつつある攻撃面の一方で、守備面について見てみるとここ6試合で8失点を喫しました。

大宮戦、琉球戦、水戸戦と3試合で複数失点。それまで第14節町田戦でしか複数失点はありませんでしたが、ここ6試合のうち半分の試合で複数失点を許したことになります。

 

この複数失点の増加には、守り方の変化が影響しているでしょう。

序盤戦はまず自陣に引いてブロックを築いてから奪いに出ていましたが、最近は奪われた直後にすぐさま奪い返すことを狙うように動いています。

素早い出足で奪い返し、相手の攻撃を摘むことができている間は、攻撃の好調さも相まって京都ペースにできます。

しかし、運動量が落ちてくる後半には奪えないケースが出てきて、手薄なうちに相手の攻撃を受けてしまうことが増えてきます。

これが繰り返されるとなかなか押し返せなくなってきて、結果、自陣に押し込まれやすくなります。

攻撃面を重視したメンバー選考になっていることもあり、対人守備の弱さを突かれて強引な突破を仕掛けられ、止めきれずにピンチを招きやすいですし、そこから失点するケースが多いですね。

特に個人能力の高い選手を抱えていたり、組織的に整っている相手にはやられやすいわけで・・・前半戦で現状の上位チームに勝てなかったというのはこのあたりが関係しているでしょう。

 

目立っているのが、リードを奪いながらも守備強度が落ちた終盤に失点して追いつかれるパターンです。

それを防ぐ、あるいは追いつかれた後に再び突き放すためには選手交代でのペースチェンジが望まれます。しかし、現状あまりハマっていませんね。

攻撃面でのギアチェンジで言えば、エスクデロやジュニーニョを組み込めないか模索している感じはあるのですが、粗さが目立ちつつも徐々に慣れているように見えるジュニーニョはまだしも、エスクデロは異彩を放ちながら噛み合いません。

わかりやすく高さを加えることができ、守備でも変化をつけられるのオプションとして闘莉王がいますが、目の負傷があって離脱中です。

闘莉王以外にも負傷者はどうも多いようですし、独特な攻撃スタイルに苦労している選手も多いと思います。なかなか選手層は厚くなりませんね。

 

そうなると、少なくとも運動量を担保することが必要でしょうし、それに適したメンバー起用が優先されるかもしれませんね。

大野、重廣、下畠を途中起用した長崎戦がひとつのモデルケースになるでしょうか。スタメン起用する選手とのバランスを見た上で、大きな変化はせずとも強度を保つような形です。

下畠に関しては3バックへの変化も見据えられますし、センターバックの新たな候補として期待がかかります。

見る側としても特に応援したい選手の1人ですし、宮吉も合わせて戦力になってくれれば・・・という贔屓目も(笑)

長崎戦に関して言えば、1−0で守りきったことに加えて、下畠とベンチからでも大いにチームを盛り上げていた加藤がスタメンに入った試合で勝てたというのも、チームに勢いを与えるのではないかと思います。

 

 

「想定外」の2位での折り返し

 

さて、2位でリーグ前半戦を終えました。

正直に言って、まさかこの順位で折り返せるとは、という気持ちですね。

今季はベース作りが主で、一桁順位に入れればよいだろうと思っていましたので・・・。

想定以上のペースでチーム作りが進み、勝ち点も積み上げているのは素晴らしいです。

 

ここまで書いてきたように、時間帯によっては圧倒する時もありましたが、試合全体を見たときに完勝したというような試合は少ないです。

また、京都を除く前半戦の上位5チームに対して1分4敗と1勝も挙げられていないという事実もあります。

試合運びやゲーム中の変化に課題があるわけですけど、そんな中でも着実に勝ち点を積めているというのは選手たちにも一定の反省とともに手応えや自信にもなっているはずです。

軸となる方向性を信じて進めていけるというのはやはりチームにとって大きいですし、反省を活かしながらより高みを目指していくというのが後半戦の戦いになりますね。

昨季を考えると、2位で折り返した山口は後半戦に順位を下げていきました。

より相手の対策も進んでくるでしょうし、歩みを止めれば飲み込まれてしまいます。勝ち点差も詰まっていますからね。

 

後半戦はいきなり首位攻防の山形戦から。

前半戦ではなかなか良いところを出せずに完封負けを喫した相手にどう立ち向かうか。

さらに次には前半戦で力負けした大宮と当たります。この連戦は注目度が高くなりますね。

 

 

第16節
6月2日(日)14:03@味スタ 天候:曇

東京V 1−4 京都
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019060202/data.php

【京都出場メンバー(4-1-4-1)】

GK清水。DF右から石櫃、安藤、本多、黒木。MFアンカーに福岡、前に右から仙頭、宮吉(55分:→闘莉王)、重廣(66分:→エスクデロ)、小屋松。FW一美(89分:→大野)。

【得点】

東京V:小池(63分)

京都:一美(13分:←仙頭)、福岡(18分:←仙頭)、小屋松(27分:←宮吉)、安藤(89分:←石櫃)
【警告】

東京V:なし

京都:エスクデロ(78分)、清水(79分)

 

第17節
6月8日(土)18:03@NACK5 天候:曇

大宮 3−1 京都
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019060807/data.php

【京都出場メンバー(4-1-4-1)】

GK清水。DF右から石櫃(53分:→庄司)、安藤、本多、黒木(66分:→闘莉王)。MFアンカーに福岡、前に右から仙頭、宮吉(86分:→大野)、重廣、小屋松。FW一美。

【得点】

大宮:奥抜(12分)、河面(39分)、フアンマ(62分)

京都:仙頭(25分:←一美)
【警告】

大宮:なし

京都:なし

 

第18節
6月15日(土)19:03@西京極 天候:雨のち曇

京都−2 琉球
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019061518/data.php

【京都出場メンバー(4-1-4-1)】

GK清水。DF右から石櫃(90分:→エスクデロ)、安藤、本多、黒木(75分:→闘莉王)。MFアンカーに庄司、前に右から仙頭、福岡、重廣、小屋松。FW一美(90分:→ジュニーニョ)。

【得点】

京都:小屋松(36分)、一美(65分:PK)

琉球:鈴木(45+3分)、河合(80分)
【警告】

京都:安藤(94分)

琉球:田中(51分)

 

第19節
6月22日(土)19:03@ニンスタ 天候:曇

愛媛 0−2 京都
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019062217/data.php

【京都出場メンバー(4-1-4-1)】

GK清水。DF右から福岡、安藤、本多、黒木。MFアンカーに庄司、前に右から仙頭、重廣(78分:→中野)、金久保(88分:→石櫃)、小屋松。FW一美(85分:→宮吉)。

【得点】

愛媛:なし

京都:黒木(57分)、一美(60分)
【警告】

愛媛:吉田(81分)

京都:なし

 

第20節
6月29日(土)19:03@西京極 天候:曇

京都 −2 水戸
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019062914/data.php

【京都出場メンバー(4-1-4-1)】

GK清水。DF右から福岡、安藤、本多、黒木。MFアンカーに庄司、前に右から仙頭、重廣(86分:→ジュニーニョ)、金久保(84分:→石櫃)、小屋松。FW一美(86分:→エスクデロ)。

【得点】

京都:一美(37分)、仙頭(61分:←金久保)

水戸:清水(3分)、前(79分)
【警告】

京都:仙頭(45+3分)、黒木(79分)、石櫃(84分)

水戸:志知(71分)

【退場】

水戸:ンドカ(22分)

 

第21節
7月7日(土)18:03@西京極 天候:晴

京都 −0 長崎
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019070706/data.php

【京都出場メンバー(4-1-4-1)】

GK加藤。DF右から石櫃、安藤、本多、黒木。MFアンカーに庄司、前に右から仙頭、福岡(83分:→大野)、金久保(77分:→下畠)、小屋松(86分:→重廣)。FW一美。

【得点】

京都:オウンゴール(10分)

長崎:なし
【警告】

京都:安藤(9分)

長崎:角田(79分)


−2019シーズン通算記録−
10勝7分4敗 勝ち点37
30得点 20失点
第21節終了時点での順位:2位

 

【ゴール】

8得点:一美

6得点:仙頭

4得点:小屋松

2得点:重廣、黒木

1得点:宮吉、ジュニーニョ、金久保、大野、石櫃、福岡、安藤

 

【アシスト】

3アシスト:小屋松、宮吉、石櫃

2アシスト:ジュニーニョ、仙頭、一美

1アシスト:エスクデロ、安藤、金久保

 

【累積警告】

4枚:安藤

2枚:本多、仙頭

1枚:宮城、金久保、重廣、庄司、闘莉王、エスクデロ、清水、黒木、石櫃

 

*安藤は累積警告4枚による出場停止が1度アリ

*冨田は同一試合での警告2枚による退場処分が1度アリ

*庄司は一発退場処分が1度アリ

前回の更新から6試合を終えました。

第10節甲府戦に敗れたものの、その後は5試合で3勝2分。

特に5月に行われた直近4試合ではすべて複数得点を挙げ、上り調子となっています。

今回の記事ではここ6試合で京都がやってきたことを振り返っていきます。

 

 

定まってきたスタメンと個々に合わせた柔軟性

 

前回の記事で、「5バックと4バックのどちらを基本線とするか」といった内容を書きました。

第8節栃木戦までしばらく5バックでスタートしていて、第9節の金沢戦で4バックスタートに変えたことを受けてのものでしたが、その後4バックスタートで固定されています。

また、メンバーに関しても第11節徳島戦からは、負傷の影響が大きかったワントップの選手が変わるのみで、それ以外の10人は同じです。

 

それまでのメンバーと比べると、右サイドバックに石櫃、右ウイングに仙頭が入ったことが特徴的ですね。

右サイドの人選が変わったということで、このポジションの役割分担が少し変化がありました。

これまではウイング(中野やジュニーニョなど)がサイドいっぱいに開き、サイドバック(黒木や上夷)が斜め後方の中央寄りで攻撃の組み立て役を担うことがメインでした。

もちろん時折サイドバックが駆け上がるシーンもあり、上夷はそういった部分でもしっかりやれるところを見せてポジションを掴んでいたわけですけど、攻守に渡ってまだまだ不安定なところも見られました。

 

仙頭と石櫃のコンビに変わってからは、石櫃がサイドいっぱいに位置取って幅を取り、仙頭が中央に入っていくシーンが増えています。

インサイドハーフとしてもプレーできる仙頭と、クロスボールの質に優れる石櫃の特徴を組み合わせると自然な形。

大事なのは、チームとしてのベースをそのままにしながら、個々の特徴を組み合わせていける段階に入っているということです。

 

役割分担に変化があったとは言っても、状況によっては仙頭が右サイドいっぱいで幅を取って突破に掛かることもありますし、石櫃が中央でボールを受けることもあります。

チームとしての枠の中でやることは決まっていて、幅を取ったり、ボール回しを円滑にするための位置取りやボールの運び方の基礎はあります。

それこそ開幕当初は極端にやっていて、必ずボールと逆サイドのサイドバックが中央に入って庄司のサポートに入るとか、基本的にクロスは入れずにコンビネーションで中央に入っていくなんてことをやっていました。

 

それがシーズンが進むにつれて、「このポジションの選手はここ!」というような限定的なものではなくなり、「誰かがここにいましょう」という広がりを見せ始めているということですね。

これは右サイドの2人の関係性に限らず、センターバックの安藤や本多が流れの中でポジションを上げて攻撃に厚みを与えていることも同じ。

センターバックがボールを持ち上がるシーンも増えましたね。

庄司へのマークが厳しくなる中、ボール保持から前線への運びを円滑にするためにも重要になってくるプレーです。安藤はもともとボランチでプレーしていたので十分期待できましたが、足元に難があった本多も最近はどんどんスムーズになっているのは特筆すべき点です。

また、その際の後方のカバーリング(庄司やサイドバックが戻る)もスムーズになっています。

こういったプレーがスムーズになっているのも、開幕当初に極端な縛りを付けていたことで、これまでとは違う役割に慣れさせていた面もあったかもしれませんね。

 

こういった基盤を持ちつつ、状況に応じて石櫃のアーリークロスであったり、後方でのボール回しから一気に一美や大野にロングボールを当てて高さや強さを使ったりといった、それぞれの特徴を活かすプレーを織り交ぜていけるようになってきています。

そうなってくると相手も的を絞りにくくなりますし、ここ最近複数得点が奪える要因になっているでしょう。

第12節横浜FC戦の石櫃のアーリークロスから大野が決めたゴールや、第14節町田戦でロングボールから一美が抜け出して決めたゴールなどが好例ですね。

左サイドで小屋松の突破が猛威を奮っていますし、FWに加えて逆サイドから仙頭や福岡がエリア内に入り、あるいは後方から庄司や石櫃がミドルシュートを狙うといった形がもっと増えてくると乗っていけるでしょう。

 

 

今後の成長に向けた底上げと見えつつある兆し

 

守備の面では、第10節甲府戦でピーター・ウタカに振り回されたように、フィジカル勝負ではやはり厳しいものがあります。

攻撃面を意識したメンバー選考でもあり、それは致し方ありません。

その中で、集団としていかに相手の攻撃の芽を摘むことが重要です。

開幕当初はまず全体が後方に引いてブロックを敷いてから、前線から徐々に追い込んでいく形を取っていました。5バックがスタート布陣で使われていたのも、まずは後方を安定化させることが狙いだったように思います。
一方、ここ最近では奪われた直後にすぐさま奪い返しに行く姿勢が強まっています。
 
これを成り立たせているのが重廣と福岡の出足の良さと運動量の豊富さで、黒木のこぼれ球への察知能力も目立ちます。
もちろんチーム全体としても意識を強く持っており、終盤でも全員がサボることなく続けられているのはチームの好調を後押ししていますし、結果が出ることによってさらに足を止めなくなっていることもあるでしょう。
5月でありながら酷暑の試合が続きましたし、第15節山口戦では前半から数的不利に陥ったにもかかわらずやりきりましたので、夏場に向けての自信にもなったでしょうか。

 

さらにチームとしての完成度を高める上で鍵になってくるのは交代選手による変化でしょうか。

ここまで闘莉王を入れて5バックに変化させ、リード時には守備の引き締めを行い、ビハインド時には布陣変化で相手の守備をずらしたり高さを使ったりといったことはよく行っています。

しかしそれ以外では運動量の落ちたところに補填する意味合いが強く、大きな変化とまでは行っていないように思います。それこそスタメンを弄りたくなるような。

ベンチワークとしてもそれを意識しているのか、いろいろな形が試されていますね。

 

その中で、片鱗ではありますが、兆しのようなものはあります。

ぎこちないなりに豊富に動き回ってゴールシーンに絡んでいるジュニーニョや、町田戦の最後のカウンターを決めきることはできなかったもののタフに上下動できる強みを見せた冨田などはスタメンから外れたもののまた盛り返そうとしているところですね(個人的にはウイングとしての中野にも期待しているのですが)。

また少し違った形ですが、岡山戦の決勝ゴールに繋がったのは、センターバックからサイドバックに移動し、サイドの高い位置で跳躍力を発揮した本多のヘディングでした。

これらのように、現状固定されているスタメンとは違った色を出して変化を効果的に出せるようになってくると、また違った段階に入っていけるでしょう。

それが今後の注目点ですね。

 

折しも庄司が退場処分を受けてしまったために、次節は変化を迫られています。

また、6月は大宮や琉球、水戸といった上位陣との対戦も控えています。

序盤戦では柏、山形、甲府と上位陣には負けが込んでいる状態でしたので、リーグ上位のチームに対してどこまでやれるのかが楽しみな点になってきますね。

 

 

第10節
4月20日(土)14:03@山梨中銀 天候:晴

甲府 1−0 京都
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019042009/data.php

【京都出場メンバー(4-1-4-1)】

GK清水。DF右から上夷(72分:→闘莉王)、安藤、本多、黒木。MFアンカーに庄司、前に右から宮吉(85分:→エスクデロ)、金久保(65分:→仙頭)、福岡、小屋松。FW一美。

【得点】

甲府:曽根田(84分)

京都:なし
【警告】

甲府:小出(65分)

京都:本多(7分)

 

第11節
4月28日(日)14:03@西京極 天候:曇

京都−0 徳島
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019042811/data.php

【京都出場メンバー(4-1-4-1)】

GK清水。DF右から石櫃、安藤、本多、黒木。MFアンカーに庄司、前に右から仙頭(86分:→湯澤)、福岡、重廣、小屋松。FW宮吉(55分:→一美)。

【得点】

京都:なし

徳島:なし
【警告】

京都:なし

徳島:なし

 

第12節
5月5日(日)14:03@ニッパツ 天候:晴

横浜C 1−3 京都
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019050501/data.php

【京都出場メンバー(4-1-4-1)】

GK清水。DF右から石櫃、安藤、本多、黒木。MFアンカーに庄司、前に右から仙頭(65分:→モッタ)、福岡(84分:→一美)、重廣、小屋松。FW大野(68分:→闘莉王)。

【得点】

横浜C:戸島(45+2分)

京都:大野(12分:←石櫃)、仙頭(47分)、重廣(60分)
【警告】

横浜C:松浦(42分)

京都:仙頭(23分)、庄司(36分)

 

第13節
5月12日(日)14:03@西京極 天候:晴

京都−1 岡山
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019051210/data.php

【京都出場メンバー(4-1-4-1)】

GK清水。DF右から石櫃、安藤、本多、黒木(67分:→闘莉王)。MFアンカーに庄司、前に右から仙頭、福岡、重廣(72分:→一美)、小屋松。FW大野(79分:→ジュニーニョ)。

【得点】

京都:石櫃(4分)、仙頭(84分:←小屋松)

岡山:イ・ヨンジェ(53分)
【警告】

京都:闘莉王(86分)

岡山:チェ・ジョンウォン(74分)

 

第14節
5月19日(日)16:03@町田市陸 天候:曇

町田 2−2 京都
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019051906/data.php

【京都出場メンバー(4-1-4-1)】

GK清水。DF右から石櫃(76分:→冨田)、安藤、本多、黒木(70分:→闘莉王)。MFアンカーに庄司、前に右から仙頭、福岡、重廣(62分:→ジュニーニョ)、小屋松。FW一美。

【得点】

町田:大谷(4分)、ロメロ・フランク(66分)

京都:一美(1分:←安藤)、仙頭(82分:←ジュニーニョ)
【警告】

町田:大谷(34分)

京都:安藤(38分)

 

第15節
5月25日(土)14:03@西京極 天候:晴

京都−0 山口
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019052504/data.php

【京都出場メンバー(4-1-4-1)】

GK清水。DF右から石櫃、安藤、本多、黒木。MFアンカーに庄司、前に右から仙頭(89分:→大野)、福岡、重廣(79分:→闘莉王)、小屋松。FW一美(91分:→宮吉)。

【得点】

京都:一美(34分:←石櫃)、小屋松(85分)

山口:なし
【警告】

京都:安藤(94分)

山口:佐藤(33分)

【退場】

京都:庄司(37分)



−2019シーズン通算記録−
7勝5分3敗 勝ち点26
18得点 12失点
第15節終了時点での順位:5位

 

【ゴール】

4得点:仙頭、一美

2得点:重廣、小屋松

1得点:宮吉、黒木、ジュニーニョ、金久保、大野、石櫃

 

【アシスト】

3アシスト:小屋松

2アシスト:宮吉、ジュニーニョ、石櫃

1アシスト:エスクデロ、一美、安藤

 

【累積警告】

2枚:本多、安藤

1枚:宮城、金久保、重廣、仙頭、庄司、闘莉王

 

*冨田は同一試合での警告2枚による退場処分が1度アリ

*庄司は一発退場処分が1度アリ