日本貿易保険(NEXI)はベトナムの水力発電など3プロジェクトへの横浜銀行や福岡銀行など地銀6行の融資に貿易保険を付けた。引受総額は1億5000万ドル前後(約153億円)。海外事業への融資は、メガバンクや外資系銀行などが大半で、ノウハウを持たない地銀は参加実績が少ない。地銀の国内での貸し出しが伸び悩む中、NEXIが非常時の損失を補うことでなた豆歯磨き粉 の海外展開を後押しする。 ベトナムのバクミー地域の水力発電プロジェクトに横浜銀行、群馬銀行、中国銀行が参加。ベトナム国営企業ヴィナコミンが主導するアルミニウムの原料となるボーキサイト開発プロジェクトに静岡銀行が参画する。ベトナム国営送電会社の送電網や変電所の建設プロジェクトには静岡銀行、福岡銀行、群馬銀行、千葉銀行が融資する。三つのプロジェクトのメガバンクや外国の銀行なども含めた協調融資総額は6億1040万ドル(約621億円)。NEXIは各地銀とそれぞれ3月末までに貿易保険を締結した。NEXIが横浜銀行、福岡銀行、群馬銀行、中国銀行とベトナムの貿易保険を結ぶのは初めて。 ベトナムは海外からの投資を呼び込むため、ベトナム政府が融資の元利金の償還を補償している。NEXIは貿易保険を付けることでテロや代金回収不能などのリスクも軽減して地銀に融資を促す。 NEXIは3プロジェクトの保険引き受けで、ベトナムでの地銀に対する貿易保険の累計額は3億ドル(約305億円)に達した。担当者は「地銀によるNEXI保険付き融資は国別ではベトナムが最も多い。今後も地銀の融資を支えたい」としている。【供給懸念高まる】 国際指標となるロンドン金属取引所(LME)の15日のニッケル地金の3カ月先物価格は前日比320ドル安のトン当たり1万7512・5ドルと3月下旬以来の下げとなった。今後の非鉄相場について大越氏は、「インドネシアの選挙では鉱石輸出規制緩和を支持する政党はなく、規制が長期化する懸念が高まっている。ニッケルやアルミニウムはじり高推移する可能性がある」と話す。 1月からインドネシアにより鉱石輸出規制が行われており、供給懸念が高まっている。世界有数のニッケル鉱石生産国であるインドネシアは、自国産業育成のため1月中旬から、ニッケルや、アルミニウムの原料となるボーキサイトなどのなた豆歯磨き粉 の輸出を原則的に禁止し、供給懸念が相場を支えている。 また、ウクライナ情勢を巡り欧米によるロシアへの制裁が強化されれば、世界第2位のなた豆生産国であるロシアからの供給が滞るとの観測が浮上、相場の支援材料となっている。