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2012年11月1日

今朝、7時からクッキーの火葬を行い、先ほど終わりました。

今は、骨壺に入り、クッキーの大好きな陽の当たる僕の枕の上で日向ぼっこをしています。

火葬はクッキーのゆかりのある所で行ってもらえる移動火葬車で行いました。

14年前のクッキーの公園デビューだった世田谷公園の付近で、最高のクッ散日和の中で行いました。

早朝にも関わらず、まさしくんがウメと駆けつけてくれました。

最後の点火も僕にやらせてもらいました。
4年前、実家のゴールデンのハナの火葬の時に、クッキーの時が来たら必ず僕が火を点けようと心に決めていました。

楽しい思い出ばかりで、涙が止まりませんでしたが、14年間、クッキーとの約束を守り通し、家族やパートナーを超えて身体の一部とすら思える永遠の信頼関係を築け、最後の1秒まで触れて愛し切れた事には自信を持ています。

哀しいけど、悲しくはありません。

クッキーは、1998年の12月24日クリスマスに僕の所に来ました。
臆病な人間不信の様な目でケージの奥から出てこない様な子でした。
毎日毎日人間の良さを教えて、あっという間に、生き物全てが大好きな最高にハッピーでピースな犬に変わりました。

4歳までは、ほぼ24時間一緒にいる事が出来ました。
寝起きも、仕事も遊びも食事もいつも一緒にいました。

当時は今の様に、街で犬を連れ歩く若い人も少なかったので、街も犬に寛容で、クッキーの人柄。犬柄も手伝って、デパートで散歩の様に歩かせてウィンドウショッピングをさせてくれましたし、クッキーからペット可にしてくれた飲食店もたくさんありました。

毎月、群馬、新潟、長野などのペットペンションに泊まりに行き、自然や遊びを一緒に楽しみました。
川下りや、遊園地の乗り物にも乗りました。

僕の出演する舞台で共演した事もあります。

5歳からは、留守番が多くなりました。
この頃から僕は、クッキーと約束をする事を始めました。

出かける時に、帰る時間の約束をする事です。

外の散歩でしかおしっこが出来なかったクッキーでしたが、どんなに長い時間でも約束を守れば、必ず我慢をしていました。
僕は、いつも早くクッ散をしてあげたくて走って帰っていました。
逆に約束の時間を守れないと、一番かけられたくない所におしっこをかけていたり、僕が踏んじゃう様な所にうんちを仕掛けられたりしました。

仕事の帰りに飲みの予定がある時等も、一度帰ってクッ散とご飯、コミニケーションを取ってからいつも遅れて行っていました。
最初は首を傾げがちな友達たちも、後には、クッ散行って来た?ご飯上げて来た?と気にしてくれる様になりました。

仕事や遊びもクッキーとの生活を軸に決めて来ました。
犬で人生を駄目にするタイプだなと言われた時もありましたが、理解ある皆々様のおかげで、クッキーと共に全く後悔のない最高の出会いと人生をここまで送れて来ました。

金欠の時もありましたが、不思議な事にクッキーにかかるお金だけは借金もせずにどこからか捻出出来ました。
引っ越しも6回しましたが、どこへ行ってもクッキーは心から楽しんでくれました。


どこにいるかではなく、誰といるか。
何をするかではなく、誰とするか。


クッキーから教えられました。


9歳の時、最初の大きな心配をする事が起こりました。
僕が毎日日課にしていたクッキーとのコミニケーションを兼ねた触診で、いつもと違うお腹の張りに気付き、病院に行った所、前立腺肥大の初期を診断されました。
去勢手術をしないと肥大が止まらないとの事でしたが、9歳での全身麻酔をしての手術には大きな不安がありました。

当時の数値は、麻酔に耐えれるだろうと言われていましたが、その当時、まだ症状もなく、健康状態であるのに、この先の将来の為の予防の手術で万が一の事があったら悔やんでも悔やみきれないと悩みました。
生涯薬を飲み続けるという選択肢もありましたが、それも可哀想に思い、友人や犬仲間から、3軒の病院を紹介して頂き、全ての先生と会い、お話をして、僕が決めた病院で手術をお願いしました。
無事に手術を終えましたが、去勢により緩やかに性格が穏やかに変わって行き、それはそれで少し寂しい感じを受けたのを覚えています。

10歳から12際まで、東京の家を引き払い、一緒に横浜の実家に帰りました。
僕は仕事が忙しく、8時に家を出て、深夜2時頃に帰る様な生活が続きました。
実家には両親とトイプードルのサクラ、当時出産を控えた弟夫婦が同居していましたが、僕との時間が短いクッキーは少し寂しげでした。

深夜に帰ると、気遣いながら散歩を求める様な仕草をし、当時ストレス困憊だった僕は少しやっつけ感のあるクッ散の日々でした。
それでもクッキーは本当に嬉しそうな表情で一緒の時間を楽しんでくれていました。
今、数ある感謝の気持ちの中の大きな1つです。

12歳の頃、また東京で一人暮らしを始めました。
家探しは、徹底的にクッキーの生活環境を考え、緑の多い、公園の近いクッ散ポイントが豊富な場所を探し、三宿通り近くの五本木に家を決めました。

引っ越しは犬に見せない方が良いと思い、ある程度、新しい家が整ってから両親に車でクッキーを連れて来てもらいました。
クッキーは初めて入る家で、匂いを嗅ぎ回っていましたが、直ぐに自分の定位置を決めました。
クッキーを送ってくれた両親が帰る時に、父がふざけて、クッキーも行くぞーと言った時、クッキーは慌てて、部屋の一番隅っこに走って行き、壁の方を向き、絶対に行かないという仕草をしました。
この時に、僕は、一緒にとはいえ、実家暮らしの2年間に相当な寂しい思いをさせてしまったのだと反省しました。

新しい家で13歳の誕生日を迎え、今年の5月、腎不全が発覚しました。
水を飲む量とおしっこの量が増えた事が気になり、フィラリアの検査の時に合わせて血液の精密検査をしてもらった事でわかりました。

発覚当時は、悲惨な将来をばかりを想像して、泣いてばかりいた僕でしたが、クッ散途中で会って立ち話をしたクッキーのトリミングを10年以上やってくれているDOGMAN江頭さんの言葉で変わりました。


かたけん、毎日落ち込んでばかりいるんじゃないの?
クッキーは、かたけんに病気を発見してもらって、治療に入れて、今現在もこうやって笑いながら散歩をしている事が奇跡なんだよ。
クッキーは今を精一杯楽しんでいるんだよ。
かたけんもこの奇跡をもっと楽しまないと!
自分で点滴が打てる様になったり、手作りご飯を作ったり、そういう事も楽しんでやった方が2人とも幸せだよ。


今を楽しむ。

またクッキーに教わりました。


それからの僕は、毎日のクッキーとの生活を目一杯楽しみました。
仕事の前後の点滴や、通院、散歩は楽なものではありませんでしたが、別物と考え、どんな時も楽しんで行いました。
クッキーもそれに応える様に、毎日背中に挿される針にも、若干の嫌な顔をしながらも静かに耐えてくれました。

薬が増え、点滴も増えて行きましたが、クッ散だけは毎日行きたがり、僕もいつどんな時も行きました。

3日前、状態が悪化し、明け方に鳴きながらおしっこを漏らしました。
久しぶりにクッキーを抱きながら泣きました。

先生と相談し、病院の治療としては最後の治療をして頂き、家に帰りました。
僕は仕事を休み、付きっきりにしようと決めました。
休みが許されなければ仕事を辞めようと思いました。

刻々と悪化して行きましたが、クッキーは亡くなる前日まで、クッ散に行きたがりました。
生まれて最初で最後のわがままでした。
今まで、友達たちが、クッキーの声を聞いた事がないと言う程吠えたり鳴いたりしないクッキーが、家の中で、寝たきりの状態なのに、何をやっても鳴き止まなず、身体を支えて起こすと、玄関に向かって転びながら歩き、ドアに顔を押し付けました。

朝の5時30分でした。
僕はスキーウェアを来て、クッキーを抱いて外に出ました。
いつもの散歩道の緑道にクッキーを降ろすと、鳴き止み、驚くほどに歩き出しました。
途中、力尽きてバタンと倒れ、しばらくすると起きたがり、起こすとまた歩き出しました。

そしてその日の夜からさらに状態が悪化し、1時間置きに痙攣が起きる様になりました。
今までの僕なら、クッキーが捻挫をしただけで、慌てて必死に夜中でも何でも病院に駆け込む様な感じで、痙攣なんて起きようものなら、見ていられなくて逃げ出してしまっていたかもしれません。

しかし、初めての痙攣、あのクッキーが、目を見開き、歯を剥き、手足を硬直させ、動物の痙攣なんかは誰も目を伏せたくなる様なものですが、痙攣が起きた瞬間、僕は考えるよりも先に、クッキーを抱き上げ、強く抱きしめていました。
僕の体力を全てあげるつもりで抱きしめていました。

それから、亡くなる翌午後まで、最後は10分置きに痙攣を起こし、常に抱きしめ、最後は静かに添い寝しながら息を引き取りました。

今はまだ喪失感はありません。
今まで通り、部屋の空気はクッキーを感じさせます。

クッキーには感謝の気持ちでいっぱいです。
もっともっとと言い始めれば切りがありませんが、僕なりに精一杯愛し、クッキーに愛されたと信じたいと思います。

皆様、本当にありがとうございました。
皆様のご協力なくしては、絶対にここまでこれませんでした。

ありがとうございます。

ken & cookei
2012.11.2


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