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洋食屋さんに行くとチョコっとだけスパゲッティが
添えられてるんが、ええですよね。
あのスパゲッティは前の記事で書いたように
食べ放題のスパゲッティみたいなことですかね。
単品で頼むスパゲッティではない。
付け合わせのスパゲッティ。
なんらかの事情で付け合わせのスパゲッティが
姿を消すと言うこともありえますもんね。
すぐ気がついてくれなかったら、さびしいですね。
「あれ? 前からいたっけ?」って。
気がついてもらえないと言う話なんですけどね、
学生時代に和歌山に友だち3人でキャンプしに
行ったんですよ。
大雨が降ってきて、散々な夜を明かした翌朝。
突然、雨上がりの朝に女子高生3人がワシらの
テントにやって来たんですよ。
え? なんで?
なんでも、キャンプ場のすぐ横に別荘マンションに
泊まってたらしいんですけど、部屋の中から
大雨の中でキャンプしてるワシらのことを
心配してたとか。
女子高生3人はワシらに余った野菜とか肉を
わけてくれたんですよ。
大阪に戻ったらまた逢おうよみたいな感じで
別れたんですよ。
しばらくしたら、一緒に写真撮ったのが送られて
きて、中には学祭に行きたいから連れて行って
欲しいと綴られてたんですよ。
ほなってことで学祭で再会。
女子高生は2人だけで5人で学祭を回ったんですよ。
今度はこちらで撮影した写真を送ったんですよ。
そしたら、すぐに電話がかかってきて
「あの…ちょっと写真が怖いんやけど…」って
「え? どう言うこと?どこが?」
「え? わからない?」
ワシは手元の写真を見たんですが、わからない。
「どこが怖いん?」
「いや、知らない人がずっと写真の中に入り
こんでるやん。」
「知らん人?」
「白いジャケットの男性…誰?」
「え⁈」
それは一緒にキャンプにも行ってた無口な男だったん
ですよ。
「え? だってキャンプの時もおったやん」
「え! ウソウソ!」
「キャンプの写真、見てみぃ。」
「キァァァァ!」
電話の向こうから悲鳴が聞こえてきたんですよ。
ずっと、見えてなかったんや…