螺旋の果てに

走れ　走れ　走れ　走れ
霧雨を切り裂いて
走れ　走れ　走れ　走れ
濃霧さえも飲み干して
走れ　走れ　走り抜け
走れ



見上げた世界は果てしなく
ちっぽけな僕は今にも
押し潰され這いつくばり
息も絶え絶えに消えそうだ

見下ろした世界に今にも
飲まれさらわれ落ちていき
儚く消える泡沫の
何と哀れな物語

しあわせかい？　しあわせだい
幸せかい？　死合わせだい
銀の皆さんこんばんは
「血の契約結ぼうか」

走れ　走れ　走れ　走れ
喉を枯らし潰して
走れ　走れ　走れ　走れ
朱い涙で潤して
走れ　走れ　走り抜け
走れ



降り注ぐ光耀は残酷に
僕の真実を抉り出す
燻る日々を照らし燃やし
醜い影を晒し出して

走り出すのは今しかない
闇夜が隠してるから
月明かりを頼りに　いざ
荷物抱えて走り抜け

見えてるかい？　見えてるよ
見得てるかい？　見得てるかな
渇いた喉に降り注ぐ
闇に劈く雨粒が

走れ　走れ　走れ　走れ
涙で血を洗って
走れ　走れ　走れ　走れ
血で涙を洗って
走れ　走れ　「…愛してよ」
走れ

躯を洗う雨に立ちすくみ
ふと見上げたとき
流れ　流れ　流れる雲に
流れ雲に月が隠れて



泡沫の夢から覚めて
突き刺さる朝陽に
晒された醜態
図らずも能わず
与わずも量らず
世界はこんなにも移ろいゆく

流れ雲に隠れた月
光を失い　僕はさ迷う
雲間から零れる　一滴の

雨はやがて道を照らす
烈烈たる獣道
僕は迷わず走り出す

光の差す方へ



程なくして差し掛かった道
漆黒の中走り抜ける僕は
何者かに足を掴まれ
気が付くと転んでいた

幸せかい？　死合わせかい？
見えてるかい？　見得てるかい？
ドス黒い僕よ　こんばんは
『…でよ』
『置いてかないでよ』

愛して　愛して　愛して　愛してよ
決して目を背けずに
愛して　愛して　愛して　愛したいよ
どこにも行かないでよ
愛して　愛したい　一緒に
走りたい



見上げた世界は果てしなく
螺旋の果てにて何を見る？
悪意を全て投げ棄てて
走った跡地に何を見る？

しあわせかい？　しあわせだい
死合わせかい？　幸せだい
鏡の僕よ　ごきげんよう
「一緒に走ろうか」

走れ　走れ　愛し　愛して
暗闇を受け入れて
愛し　愛され　愛して　愛す
今　螺旋の果てにて
走れ　走れ　走り抜け
走れ





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笑顔の恩返し

悲しい時だからこそ 笑顔でいよう
君からもらった大切な「何か」
寂しい時だからこそ 笑顔でいよう
また君に会う時には 恩返し


『君の笑顔が大好きだよ』
なんて言葉はよく聞くけれど
『悲しみに満ちた君が好き』
そんな人なんている訳ない

俗に流れる
￥を叩いて
君に会いに
行ってるけど

いつもいつでも笑って 元気をくれる
『それが君の仕事』分かりきってる
それでも君からもらう 勇気と癒し
せめて君に笑顔で 恩返し


あの日に見た君の勇姿を
まるで否定をするかの様な
目に見えない悪魔によって
侵蝕され頽れる体

あぁ…どうして
何故に君が…
出来るならば
代わりたいよ………

君がいない時だから 今こそ笑顔
君が帰ってくる その日信じて
心の底から『お帰りなさい』どうか
涙は見せずに 笑顔の恩返し


悲しい時だからこそ 笑顔でいよう
君からもらった大切な「何か」
寂しい時だからこそ 笑顔でいよう
また君に会う時には 恩返し


笑顔の恩返し





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