星組が終わり花組公演が始まってしまいましたがなんとかのマイ月組初日までに!
ということで⑥の続き
薄暗い劇場が舞台の幕開き。チョンパや徐々にぐいぐい引き込ませる幕開きが多い中、
まるで観客まで薄暗い劇場に迷い込んだかのような妖しい雰囲気。
ボロボロの布に倒れた椅子、まるで廃墟となった舞台の上に輝くスミレ?の花。
迷い込んだ一人の男が触れると、一筋の光が差し、舞台が動き出します。
この場面が、また後に効いてきましたね!
VIOLETOPIAと書いてあるセットに布がかかっており、それを組子が取り払うのですが、
今回、セットもショーにしては全体的にかなり凝っているという印象でした。
徐々に人が増えて動き出す古い舞台。からの主題歌までの流れがスムーズでした。
この主題歌、最初は難しく感じたのですが、何度も聞きたくなるスルメ主題歌ですね!
雨が降る中、ボロボロの傘をさす礼君となこちゃん。全体の中でもかわいらしいシーン。
ここが円盤だと原曲収録なんですよね。日本語の歌詞がかわいらしかったから残念。
千秋楽の放送に期待です!そして今更気が付きましたが、ここ普通に後ろに
組子が踊ってたんですね。あまりに前の二人が夢夢しくかわいくて気づかなかったw
一人の舞台裏の青年が、表舞台を夢見るシーン。全体的に“夢”が絡んできます。
ここでのあり君があまりにラーマとギャップがありすぎて、ギャップ萌えになります。
花嫁を花婿と昔の恋人(『血の婚礼』だろうか)が結婚式に取り合い相打ちになる、
という舞台を脇で見ていて、ふと恋人役の衣装に触れたときに自分がその衣装を着て
舞台の真ん中で踊るシーンを夢想する青年。ひとしきり踊って恋人ですら
自分のものになった感覚になりますが、またすっと現実に戻ってしまう。
最後の、それでも前向きに「てへっ」てな笑顔のあり君が可愛い。
今回は舞台裏の大道具の青年という役でしたが、普通に宝塚の舞台を
脇で見守る下級生たちも同じ気持ちになりながら見守っているのかなと思ったり。
今回の一つの目玉、サーカス。平沢進の「♪パレード」が流れた瞬間、
先ほどの余韻は吹き飛ばされ一気に怪しげなサーカスに誘われます。
村を訪れたサーカス一団。いつの間にか村がサーカスのテント内に早変わりし、
サーカスに踊らされる村人たちを怪しむ少女の不安そうな表情といったら。
そんな少女も一匹の蛇に思わず吸い寄せられ。蛇も少女に思わず恋をします。
まぁその蛇はラーマを嚙んだ毒蛇なのですが(笑)シャーと音を出しながらも
なめかしく踊る礼君に目が釘付けになります。ここで座長が割ってはいるのですが、
ビームとジェニーがいい感じになるのを邪魔したいジェイクに見えて(笑)
花を渡したい蛇、その蛇を探す少女。でも劇場いっぱいにトリップ状態となっている
サーカス団と村人たちの間ではぐれてしまい、そしていつの間にかまるで幻のように
サーカス団は去ってしまいます。ここの去り方が『龍の宮』のラストを彷彿とします。
まるで夢だったんじゃないかと。『龍の宮』は龍の宮、今回はサーカスなんて
初めから存在しなかったのでは。最後の蛇のシルエットが何とも切ない。
中詰。売れない若手詩人たちが、それでも「一発あてたろぜ!」と息巻き。
ここも原曲にさしかえられてしまったんですよね~「大当たり~」の歌詞が好きだった。
天飛君、るりはな、うたちの三人が、またなんともかわいらしいんですよね。
から一気にDeep Purpleの「♪Highway Star」でテンション爆上がり!!
衣装も色使いといい組み合わせといい、これを着こなすジェンヌが本当にすごい!
疾走感あふれる中詰めとなります。このままイケイケで行くのかと思いきやの
Nightwishの「♪Ghost River」って選曲が、指田先生変態なのよ(褒めてます)
中詰めで曲調やテンションを変えてワンクッション入れるのはよくある手法ですが、
こんなにも翻弄されるトップスターというのも珍しい気はする。
中詰めはさながら、夢を追いかけ夢に向かってがむしゃらに走ってきて、
ふと立ち止まったときに過去が悪夢となって自分を追いかけてくる。そんなところか。
それでも、悪夢を振り切って前に向かって「走れ!」Phoenixの「♪Lisztomania」
ここの歌詞が明るい曲調なのに心に訴えてきますね。それにしても、
星組生中詰めずっと走りっぱなしやったな客席降りもこんなところまで
来てくれるのかというくらい。ぴーすけが目の前に来てくれて
銀橋に戻ったときの手を交差する振りがなんだかとっても好きでした。
続く