スーパーマーケット(特に食料品売り場)において、私の好きなもの。

それは「半額シール」である。

大好物である。

半額シールが貼ってあるだけで、その品物が魅力的に映る。

何も貼っていなければ全く興味が湧かない品物も、たったそれだけで強烈な存在感を示す。

余計なものまで手を出してしまう。

そんなミラクルシールなのである。


逆に。

嫌いなもの。

中途半端な割引シールである。

40%引きシールに対して抱く感情は、「憎悪」である。

40%引き!

何と中途半端な!!

何故半額できない?!

5%引きなどよりよっぽど性質が悪いと思う。

悪女の風格さえ、ある。


割引シールは店のやる気のバロメーターである。

と、私は思っている。

売れ残ってしまうくらいなら半額にして捌いてやる、くらいの心意気のある店を贔屓にしたいものである。

……というのが一消費者の意見である。

BOOK OFF。

年の瀬も押し迫って、大掃除のシーズン到来。

それを見越してか、最近「BOOK OFF」のCMを良く見かける。


で。

気になっている。


清水國明氏が店員として買い取りカウンターにいるCM。

ご存知だろうか。

清水店員が満面の笑みで査定をしながら、一冊の本を手に売りに来た客に言うのである。


「これ、良い話ですよね~」

(だっけ?まあそんな内容の一言)



売られてしまうようだが…。

サントリー「伊右衛門」 のCMがどうにも気になる。

相合い傘篇である。


もともと私は「伊右衛門」のCMは好きである。

おしどり夫婦的で、心温まるCMだと思う。

気付かない人が多いので、きちんと宣言しておくが、私は正統派ロマンチストである。

正統派ロマンチスト受けする、素敵なCMだと思う。


が。


相合い傘篇が、もう我慢がならず気になって気になって。

こうして記事になってしまったわけである。


①牡丹雪が降りしきる中、あの軽装で迎えに行く妻。

②太鼓橋を登ってくる妻を発見する夫。

③太鼓橋のど真ん中で行き会う2人。


全部気になる。

特に、②で発見しておきながら、③で行き会うわけだから、妻は太鼓橋のど真ん中でしばらく待機していた計算になる。

何を立ち止まってやってくる夫を眺めているのだ。

高みの見物か。

で、妻は夫を見下ろす立ち位置である。

このCMのコンセプトに合わないと思う。

もしや、ちょうど太鼓橋のど真ん中で出会えるように、夫が発見と同時に猛ダッシュだった…とか?

それはそれでこのCMの雰囲気に合わないと思う。


さらにさらに。


④妻は小袋からペットボトル温かい「伊右衛門」を取り出す。


和空間にペットボトル!

ペットボトルだけが猛烈に浮いている。

あそこは江戸じゃなかったのか…?

何か、残念な気持ちになる。


そして最後に。


⑤相合い傘で帰宅。


家に着いたらびしょぬれですよ、あなたたち。

いくら温かい「伊右衛門」があっても、風邪ひきますよ。

家に着くころには温かい「伊右衛門」も冷え冷えしてますよ、きっと。


いっそ、一緒に風呂でも入って暖をとったらいかがか。

そんな投げやりな結論を思ってしまう、私であった。