弁護士藤原家康の「鳴くまで待てない」ブログ

弁護士藤原家康の「鳴くまで待てない」ブログ

この世の中、あまりにもおかしなことでいっぱい!私の名前の由来である徳川家康は、「ホトトギスが鳴かないのなら、鳴くまで待とう」という歌でも知られていますが、この状況では、鳴くまで待てないはず!私も、待てません!

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安保法案に賛成する人の多くが、最近の状況は以前と変わってきていて危ない、中国の動きが危ない、と述べ、このことを、安保法案が正しいことの根拠にしています。



しかし、政府見解によれば個別的自衛権は認められてきましたが、それ以上に、安保法制において、集団的自衛権や、戦闘への支援拡大をしないと、「中国の危ない動きを防げる」ことになぜなるのかを、具体的に政府が示したことは、一度もありません。



なお、仮に、安保法制で「中国の危ない動きを防げる」といえるとしても、それは、必要性のみで安保法制を正当化するということであり、誤っています。必要性と同時に要求されるのが相当性で、相当性がなければ、どんなに必要性があっても、行ってはいけません。この場合の相当性は、憲法であり、どうしても安保法制を行いたいのであれば、まず憲法を変えて、戦争ができる国にするしかありません。

政府・与党は、憲法を変えないまま、安保法制で自衛隊の派遣を進めようとしており、これでは、日本は、無法地帯です。



今回、これほどまでに反対の声が根強いのは、戦争をすることになるからだけではなく、国が法を守らず物事を強行しているからです。これでは、法は、守らなくてもよいことになるのです。

このことは、誰にとっても、他人事ではありません。自分にとって大切なルールが、破られてもよいことになります。自分の生命や身体が害されても、その賠償がされないということになったら、それで納得できるでしょうか?絶対できないはずです。