”1000円札2枚でおいしいワインを飲めるか?”プロジェクト
 
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Mas Que Vinos Ercavio Tempranillo Roble 2005

Mas Que Vinos Ercavio Tempranillo Roble 2005   Mas Que Vinos Ercavio Tempranillo Roble 2005 ラベル

【名  称】 Mas Que Vinos Ercavio Tempranillo Roble 2005
【価  格】 1,480円(税込)
【購入場所】 カーヴドリラックス
【飲んだ日】 2008/01/25、30

本プロジェクトのごく初期に飲んだワインの2005年ヴィンテージです。ヴィンテージの違いもさることながら、安ワインばかりですがある程度の本数を飲んできて一体どう感じ方が違うものでしょうか。そんなことも考えつつ買ってきたものです。しかし随分値上がりしてますね。まあ前回のワインの輸入時と今回のワインの輸入時では為替レートが随分ユーロ高になっていたはずで仕方がないのでしょうが。

抜栓してグラスに注ぎます。色は、思ったほど黒さを感じるものではないですがやはりこの値段にしてPP90点程度というだけあって濃い目です。香りは、PP高い安ワインにありがちな、一直線な濃厚さを感じる果実香。「新樽熟成」とのことですが樽の要素はどうも感じられない気がします。続いてテイスティング。やはり真っ直ぐな「濃さ」を舌に感じます。ただ、テンプラニージョという品種のためか、南仏系のブドウを使ったものよりは若干の変化球的な要素も感じられますので、香りから感じるよりは味に広がりがあるかな、という印象。また、これも品種特性なのでしょうが、割と酸が強め。そこがまたこのワインの口当たりのしっかりさを強めているように思います。

飲み進めるうちに徐々に真っ直ぐすぎる印象が和らいできますが、そうは言ってもやはりこの価格帯でPP90点のスペインワイン、基本的なスタイルとして「濃い」ことに変わりはありません。なので、この私にしてちょっと飲み飽きしてしまうようなところがあります。そんなこともあり、半分弱を残して小瓶に差し替え、封印します。

ちょっと間が空いて5日後、残りをいただきます。あまり空気のある隙間を残さずに小瓶に移したこともあるのか、はたまたそもそも上記のようなスタイルのワインだからか、あまり大きく変化した印象はありません。ただ、この品種独特の(樹液を思わせるような?)風味と甘味がより出ているようです。その分、一直線な口当たりではなくなっています。そんなことを考えているうちに、するするっと飲み干してしまいました。

てなことでこのワイン、パーカーさんの好きそうなワインだなあというのが良くも悪くも感想ですね。彼の評価が高いが安いスペインワインってこの手のが多いようで、これはこれで確かに美味しいとは思いますが、ちとストレートさが強すぎかな。

Domaine Maby Variations Blanc 2007

Domaine Maby Variations Blanc 2007   Domaine Maby Variations Blanc 2007 ラベル

【名  称】 Domaine Maby Variations Blanc 2007
【価  格】 2本3,675円セットの1本(税込)
【購入場所】 ヴィノスやまざき
【飲んだ日】 2009/1/21、23-24

さらに続いてやまざきの頒布会ワインです。今度は最新のもの。ローヌの白ワインです。ローヌは赤ももちろんですが白もなかなか厚みのある果実味が良い感じです。品種はグルナッシュ・ブラン50、クレレット30、ピクプール20とのこと。ピクプールってのはお初だと思いますが、このブレンドでどのような味わいを見せてくれるのか、楽しみですね。

抜栓してグラスに注ぎます。色は、気持ち少し薄めかなという黄色。香りは、南の白ワインとしては案外あっさりしているというか、果実感があまりなくてどちらかというとフローラルな感じが強く、これに少しハーブ的な要素が混ざっているようです。少し意外だなと思いつつ、テイスティングに移行。

飲んでみると、香りから感じたように何となく薬草的な風味が口から鼻に抜けていきます。酸がほどほどにあって果実味がそんなには強くないので口当たりはややドライな感じ。グルナッシュ・ブランのワインだと割と厚みがあるものが多いように思うのですが、こいつは50%他品種がブレンドされていることもあるのかさらりとしてて澄んだ飲み口。落ち着いた気分にさせてくれるような味わいです。で、時間が経って温度が上がってきてもそんなに傾向は変わらず、半分を残して封印。

2日後、続きを飲みます。初日よりはやや口当たりがしっかりしてきたように思いますが、果実味が増したというよりこれはむしろ酸の影響か。それだけに味の落ち込みはなく、フレッシュな印象がちょっと増しています。初日の澄んだ感じも捨てがたいですが、この酸もなかなか。さらに1杯強ほど残して翌日に飲んだのですが、さすがにちょっと特徴がなくなってきた感が。まあでも十分のレベルではありますが。量も少なくさらっと完飲。

というわけでこれは産地を考えると割と面白いタイプのワインだと思いました。自然派に属するワインのようですので、ブドウの育て方や醸造方法からこういった澄んだ感じになるのかなとも思いますが、さて実際のところはどうなのでしょうか。あまりそんなことを考える必要はないカとは思いますが・・・。

Ledgewood Creek Syrah 2005

Ledgewood Creek Syrah 2005   Ledgewood Creek Syrah 2005 ラベル

【名  称】 Ledgewood Creek Syrah 2005
【価  格】 2本3,675円セットの1本(税込)
【購入場所】 ヴィノスやまざき
【飲んだ日】 2009/1/14、16

さらに続いて赤白ワインコースからの1本ですが、これは昨年4月分のもの。この頒布会の最初のものですが、何でだか飲まずに置いてあったものです。ここいらで飲んでしまおうということで、この度やっと抜栓の運びとなりました。カリフォルニアのシラー100%ということで、しっかりした味と香りが期待できそうですが、さていかに。

抜栓してグラスに注ぎます。色は、青みのやや勝った紫で、色調はほどよく濃く透明度はやや低め。香りは、おそらく単品価格では本プロジェクトの範囲を超えてしまうくらいのものだけあってか、高いワインに感じられる奥の深さというか層の厚さを感じる香り。単純な果実香だけでなく、そのうえにさらに樽や熟成に由来するのだと思いますがもういくつかの香りが交じり合って乗っています。

続いてテイスティングに移ります。飲んでみたところ、香りから感じるほどには複雑さがあるようではないのですが、それでもやはりアタックから余韻まで、高いワインでないと持っていない、果実味のみでない「何か」が漂っています。このあたりはさすがですね。こういうワインはさすがにゴクゴク飲んでしまうことはできず、ゆっくり少しずつ飲んでいきます。時間と共にシラーらしい濃厚さがだんだん強くなってきて、全体的にさらにしっかりした口当たりに。といっても変に濃すぎることはなく、適度にエレガントな感じもあっていかにもカリフォルニア、というような感じではありません。最近カリフォルニアワインでも徐々に強さ一辺倒でないものが増えてきているようですが、このワインなんかもそういう系統に属するのでしょうか。で、この日は半分今日を飲んだところで小瓶に差し替え封印。数日後の更なる良化に期待します。

2日後に残りを飲んだところ、しかしながら、初日に感じられたような奥の深さは残念ながらどこかに行ってしまったようで、何と言うかおとなしく単調な味わいになってしまっていました。それでも並みの安ワインよりは上なんでしょうが、ちょっと期待はずれだっただけにマイナスの印象が強くなってしまったようです。まあこれはこれということでさらっと完飲。

てなことでなかなか美味しいワインでしたが、あまり寿命の長いワインではなかったようです。物によっては2日後くらいでも十分おいしいというか明らかに良化するものもあるのですが、そうでないものもあって、その予想が封印時につかないのがワインの難しさでもあり面白さでもあるのでしょうね。

L. Tramier & Fils Julienas 2007

L. Tramier & Fils Julienas 2007   L. Tramier & Fils Julienas 2007 ラベル

【名  称】 L. Tramier & Fils Julienas 2007
【価  格】 2本3,675円セットの1本(税込)
【購入場所】 ヴィノスやまざき
【飲んだ日】 2009/1/11

ヴィノスやまざき赤白ワインコースの1本です。先日飲んだマコン・ヴィラージュとセットだったもので、同じ生産者の今度はACジュリエナ。10のクリュ・ボージョレの内の1つです。ということはそれなりのものをついつい期待してしまうのですが、さてどうなのでしょうか。

抜栓してグラスに注ぎます。色はやや暗い赤色で、透明度は高いです。典型的なガメイといってよいでしょう。香りは、これもやはりさもありなんというガメイのそれ、すなわち赤いベリー系果実の軽やかで酸味と甘味を感じさせるもの。軽めの味わいが想像されます。では飲んでみましょう。

飲んでみるとやはりということで、軽くて薄めのこの品種らしい果実味と酸味です。渋味はあまりなく、また深みもない感じです。あまり一般的なACボージョレあるいはACボージョレ・ヴィラージュのクラスのものとほとんど違いがないような気がします。さらっとした飲み口なので飲み易いのは良いのですが、何と言うかそれだけと言うか。まあこんなものかなと言ってしまえばそれまでですが・・・。こんな感じなのであまりもったいないとか思うこともなく、また飲み易いので杯も進んでしまい、さらっと飲み干してしまいました。

てなことで正直ちょっと期待はずれというか、コストパフォーマンスの悪さが気になってしまいました。クリュ物とはいえやはりボージョレのガメイ、そんなに大きく期待するようなものではないのでしょうか。どうなのかなあ。いずれにせよこの値段でブルゴーニュをセットにするのはきついかも。ブルゴーニュといっても白はマコン/赤はボージョレですし、あえてこのコースにブルゴーニュワインを入れる必要もないのではないでしょうか。

Domaine Soulie Cuvees Les Joncs 2003

Domaine Soulie Cuvees Les Joncs 2003   Domaine Soulie Cuvees Les Joncs 2003 ラベル

【名  称】 Domaine Soulie Cuvees Les Joncs 2003
【価  格】 1,680円 ※アウトレット価格
【購入場所】 カーヴドリラックス
【飲んだ日】 2009/01/07

今回はまたアウトレットセールで購入したワイン。といっても今回は10月に買ったものですが。シラー90、グルナッシュ10というオーソドックスな南仏品種の南仏ワイン。この生産者のトップキュヴェだと思いますが、定価2,500円のところこの値段で買えたのはまずはお買い得といってよく、後は飲んでどうかというところです。

抜栓してグラスに注ぎます。色は、濃い目の紫色で透明度はやや低め、香りは南仏のワインらしい熟した黒い果実の感じが出ていますが、まだまだ開いていないなあという印象であまり強さを感じません。続いてテイスティング。香りから感じるほどシラー/グルナッシュらしさは感じられず、むしろカベルネ主体のワインで感じるような植物的な青さが見受けられます。これはちょっと意外です。ただ、似たような青っぽさを感じる安ボルドーよりは明らかに質がよさそう。何というか、舌や口の中に感じる厚みと余韻が青っぽかったり酸っぱかったり薄っぺらかったりな安ボルドーとは違います。時間が経てば、だんだんよくなりそうな気配があります。

実際、時間の経過と共に、香りも味わいも幅が出て来始めました。最初に見られた青さは姿を消し、だんだん品種本来の果実味が出て来て、これと酸味、それに渋味がよくバランスしています。また、この生産者のワインに共通する特徴として、実にすんなり口の奥に流れていくような感覚があるのですが、このワインもそういうワインです。特にこのワインはさすがに上級版だけあって、1,000円台のものよりも濃密で複雑な感触があるのですが、しかし実に滑らか。ここのワインには限らないのかもしれませんが、質のよい自然派ワインというのはこういうものなのでしょうか。で、そういうワインはまた、消費速度の速さにも気をつけなければならないのですが、やはりその罠に落ちてしまいました。これからようやく前回というときには、既に最後の数十ml。ああ~失敗と思いつつ、完飲。

てなことで、ちょっと高いワインはその「ちょっと」の部分の差が案外あるものだなあというような感想を持ちました。とはいえその全貌までは結局つかめずじまいだったのですが・・・。
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