前回の続きです。
『WILL』が『次元からくり漂流記』の改題作品であることは前回触れましたが、年齢が大きく変わっているため、それにともなってキャラクターの性格や家庭環境、将来の夢などに若干の変更があります。以下、主要キャラの設定をまとめてみました。
栗林慶子(くりりん)
本編主人公。財閥の家系に生まれ育った生粋のお嬢様で、習い事は多岐に渡り、学校では学級委員を務めている。本人は自由で束縛されない生活を望んでおり、将来のことまで親に口出しされている現状へ不満を抱いている。
北博士が作ったタイムマシンのお披露目に招かれた際、マシンの暴走に巻き込まれて大介と正夫とともに安土時代を旅することとなる。
北大介(ダイスケ)
マッドサイエンティストである北博士の息子。父の影響か性格が多少屈折しているものの自立心が強く、3人の中では一番しっかりしている。その一方で校則を無視して学校にバイクで乗りつけるなど問題行動が多く、学級委員である慶子を困らせていた。『次元からくり漂流記』でもガキ大将だったが、くりりんには頭が上がらなかった。
田辺正夫(ハカセ)
歌舞伎役者の家柄で将来は女形を目指している美少年。趣味は機械いじりで頭も良く、暇さえあれば北博士の研究を手伝っている。
慶子に対して好意を抱いており、そのことを本人へ何度となくアピールしているが軽い口調と態度のためか本気にされていない。『次元からくり漂流記』では気弱な眼鏡少年として描かれており、性格のギャップに成長の跡が伺われる。
と、だいたいこんな感じです。
『WILL』は高校生になって疎遠になりつつある幼馴染三人組が、タイムマシンの暴走に巻き込まれて安土時代へと飛ばされてしまう物語で、からくり漂流記とは違う世界の出来事として描かれています。
『本能寺の変』の数日前が舞台背景なので、同じテーマを扱ったSF小説『時の旅人』と比べてしまいますが、内容的にはむしろ和製バックトゥザフューチャーかと思います。
織田信長はもちろんのこと、その寵童である森蘭丸が謎キャラ扱いとして登場するので、くりりんかハカセあたりが変装するんだろうなー、と予想していましたが全くそんなことはなく、別のサプライズが用意されておりました。ハカセが女形志望という設定とかはどうでも良い感じですね。
気になるキャストですが今回もまたすごい顔ぶれがそろっています。
現在第一線で活躍されている声優さんがメインキャストとして共演されているほか、故・塩沢兼人氏による織田信長などファン泣かせのキャスティング。
ところで地層階級王国の時にも亀太郎という脇役が登場していたのですがゲームCDにおけるマスコットキャラのようなものでしょうか?まぁ、亀太郎が登場する項目はバッドエンド確定なのですが…。