また残念な事件が起こりましたね。
事故を起こしたのは、キッズ花花(http://www.kizz-hana-hana.jp/index.html
)の六本木にある託児所のようです。
詳しい原因などはまだわかってはいないようですが、私としては、「うつぶせ状態」だったということにはかなりひっかかるものがあります。
私の知る限りですが、保育園などでの乳幼児の死亡事故は殆どの場合がこの「うつぶせ」で寝ている状態で起きているからです。
だから、気分的には、むしろ、またかって思えてしまうのです。
もちろん、私の保育園でも保育士には、子どもたちがうつぶせで寝ている場合はかならず、仰向けにするように徹底しているつもりですし、それこそ、もし子どもがうつぶせになったのに担当保育士が気づかなかったのを私が見かけたら、その場で怒鳴ってそれこそ始末書ものです。
私自身は「うつぶせ」に関してはほんとう、それこそ神経質すぎると言われるくらい徹底されるべきものだと思っています。
ただ、それでも保育士たちがなかなか反応してくれないというか学習してくれないのがこのうつぶせであったりします。
結局心のどこかに、
・子どもがスヤスヤとよく寝てるんだからいいじゃないか
とか
・たかが寝る向きで何をそこまでキーキー言ってるんだ
という気持ちがあるからでしょう。
しかし、保育園の一番の前提はまずは子どもたちを安全に預かるということだということは決して忘れてはいけないし、ましてや、死亡事故などは絶対に起こってはならないことなのです。
そして、統計的にも明らかにうつぶせ寝では事故が起こる確率が高いことがよく知られている以上、やはり、保育士はプロとして絶対に見過ごしてはいけないことなのだと思います。
また、保育園で採用してきたいろいろな保育士を見てきて思うのは、例えそれなりの経験年数を持つ有資格者であっても、よほどしっかりとした保育園できっちりとした指導を受けてない限り、この種の危険に対しては認識が甘い可能性が十分あるということです。
この点、今回の事故を発見した保育士がアルバイト保育士だったという点も職員教育がきちんと行われていたのかという観点からみて、気にはなることではあります。
そもそも睡眠中の子どもを1時間以上目を離していたというようなまるで素人といってもいいくらいです。
園によっては、寝ている0歳児に関しては最低5分に1回は呼吸を確認するように決めているところもあります。
もっとも、頭で危険性を理解していても、なかなか体は動いてはくれません。
0歳児などを担当するような保育士は無意識につねに子どもたちの呼吸などの様子を確認する習慣が身に付いていけないといけなと考えています。
そんなわけで私の中では、そもそも自分の園に来て1年目とか2年目の保育士に0歳児とか1歳児を任せるなんて恐ろしいこと自体あり得ません。
なんてことを考えるてみると、経営者の保育に対する姿勢や認識を含めこの保育園の管理体制にはやはり問題はあった可能性はあるように思えてならないのです。
まー今回の記事だけでは、なにもわかりませんし、初日だったということなので、おそらく子どもも、ずっと大泣きをしていて、それこそやっと寝てくれたって感じで保育士もほっとしてしまったとか、だから起こしたくなかったからそっとしておいてしまったとか、いろいろと理由はあるのかもしれませんが・・・
ところで、話はかわりますが、こんなお母様もいらっしゃいました・・・
その方は、アメリカに留学経験もある方で、海外を見て感じたことなのかもしれませんが、ともかく自分が絶対に許せないのが日本人に多い絶壁頭だそうです。
そこで、園に来たとき、自分の子どもはどんなことがあっても絶対にうつぶせで寝かせて欲しいと言ったのです。
当然、そういうことは事故にもつながる恐れがあるのでお断りしますと言ったのですが、その結果事故が起こったとしてもそれは仕方ないとあきらめるので、絶対に仰向けではなくうつぶせで寝かせて欲しいと強く主張された方がおりました。
まー世の中いろいろな方がいます。。。
で、結局どうしたか?
うーん、忘れてしまいました(笑)
昔、そういう人もいたなーとふと思い出しただけなんで・・・
たぶん、なるべくお迎えの時間帯は子どもを起こすようにして、うつぶせの状態で遊ばせるようにしたとか、そんな感じだった気もします。
読売新聞(2008年12月8日)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20081208-OYT1T00097.htm
「初めて来た託児所、7か月の女児うつぶせで死亡…六本木」
7日午後3時30分頃、東京都港区六本木の託児所「キッズ花花六本木」で、寝かせていた7か月の女児が呼吸していないのを女性職員が発見、別の職員が119番した。
女児は搬送先の病院で死亡が確認された。
警視庁麻布署幹部によると、女児はこの日初めて、神奈川県厚木市に住む両親によって預けられた。
午後2時15分頃、女性職員があおむけで寝かしつけていたが、約1時間後に様子を見に行ったところ、女児はうつぶせの状態で呼吸をしていなかったという。
同署は業務上過失致死の疑いもあるとみて、管理体制に問題がなかったか託児所の職員らから事情を聞くとともに、8日にも女児を司法解剖して死因を調べる。
毎日新聞(2008年12月8日)
http://mainichi.jp/select/jiken/archive/news/2008/12/08/20081208dde041040015000c.html
「女児死亡:うつぶせ状態で--東京・港区の託児所」
7日午後3時半ごろ、東京都港区六本木7の託児所「キッズ花花六本木」から、寝ていた女児が呼吸をしていないと119番があった。女児は病院に搬送されたが約1時間半後に死亡した。女児はうつぶせの状態だったといい、警視庁麻布署が司法解剖して詳しい死因を調べている。
調べでは、女児は神奈川県厚木市の40代の男性教師の長女で、生後約7カ月だった。両親がインターネットで約2カ月前に予約し、7日午後1時ごろに預けられた。午後2時15分にマットレスの上であおむけで寝たのをアルバイトの20代の女性保育士が確認し、その場を離れていた。目立った外傷はないという。
託児所には当時、死亡した女児を含め0~6歳の計6人の乳幼児の面倒を男女2人の保育士がみていた。麻布署は業務上過失致死の疑いもあるとみて2人から事情を聞いている。【杉本修作】