Kazuma徒然の記

Kazuma徒然の記

お能の事、日々つれづれに思う事などを書き綴っていきます…。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


お能の稽古をしてみたい、という方へ


昔はお能の稽古は、武士の嗜みの一つでもありました。現代でも、もちろん稽古されている方はいらっしゃいます。どこへ行けば稽古できるのか、わからない場合も多いようです。そんな方はぜひご相談下さい。

通常は、お能の稽古というのは、「謡曲」と「仕舞」の稽古を致します。
「謡曲」は謡い(歌と思って下さい)
「仕舞」はお能の舞の部分をカッティングして稽古します。
お稽古の段階が進めば、実際にお能を舞うこともできます。

このブログのメッセージからも、お気軽にお問い合わせ下さい。




《公演情報》

第29回 櫻詠会

令和3年6月19日(土)午後2時始め
於:矢来能楽堂

能「小袖曽我」澤 翼、雨宮悠大
他 狂言「千鳥」山本則俊、山本則重


Amebaでブログを始めよう!
さる人間国宝の先生が山中君の運びを見ていると櫻間弓川先生を思い出す、と言っていた。と人づてに聞き、思わず涙がこぼれそうになる。こんなに嬉しい言葉は他にないです。私自身は弓川先生とは世代が違いますので映像・録音しか知りませんが、師匠のご父君であり、金春の至宝でもあり、そんな偉大な先人に少しは近づけているのでしょうか。今までの事が全て報われた気分です。

櫻間弓川先生の『葵上』の映像

自主公演の櫻詠会もはや29回となりました。

櫻詠会の前に「KAZUMA乃会」というのを3回開催していまして、事情があって一度中断し、あらためて再開するときに名称を例会風に改めました。私はいわゆる家の子ではありませんので、積極的に内弟子というものを取ろうと思ったことはないのですが、巡り合わせで面倒を見ることになりました。弟子を育てるということはどんなことなのか、ということを私なりに常に考えていましたが、自分の経験から思うのは、最も大事なことは舞台に立たせる、ということだと思っています。謡やら舞の稽古など当たり前のことで、シテとしてお客様のいる舞台に立つこと、これが最も能楽師として成長するための糧となります。そしてこれが実は最もたいへんなことでもあるのです。家の子であれば父・祖父等が師匠であり、面倒も見てくれるでしょうが、そういう地盤のない者は、若年では自分で公演を企画するなどほとんど不可能な事です。私の20代の頃は師匠の櫻間金太郎先生が「櫻間会研修能」という公演を作ってくださり、その舞台に立つことができました。たいへん勉強もさせて頂き、感謝しております。それを思うだに師としての責任というものもそこにあるのではないか、と常に思っております。先にも言った通り私は家の子でもないので、そういう面倒なことはできれば避けて通りたいのですが、金春流という流儀はたいへん小さな流儀で、家の子という者も少なく、外から志望して入ってくる者を拒んでは流儀としての将来も見えなくなってしまいかねません。今、私の元に20代の者が二人いまして、私自身できる限りのことはしようと思っております。まだまだ能楽界は家というものが大きく覆い被さっております。それはそれで良い点もあるのですが、外から入ってくる者に対してもっと評価し、陽の目をちゃんと見られるようにしていかないと、能楽そのものの未来も失われてしまうのではないか、と思っております。私自身はなはだ非力ではありますが、少しは師匠に恩返しできればと思ってやっております。個人の名前だった公演を「櫻詠会」としましたのは、いつでも金春流を志す者の母屋のようになれれば、という思いがあったからです。

 

来年、1月26日~3月21日の会期で水戸の常陽銀行のギャラリー・常陽資料館にて

能面・能装束展を私の監修で開催致します。古い物ではありませんが、江戸期以前

からの伝統を受け継ぐ現代の名工達の作品群です。能面ではすでに故人ですが

長澤氏春(人間国宝)、堀安右衛門、入江美法、そして現在進行形で作品を産み

だしている岩崎久人氏、新井達哉氏等の優れた作品はまさに能楽草創期からの伝統を

継承しています。能装束はむろん江戸期から製法をそのまま受け継ぎ、制作されています。

この機会にぜひご高覧下さい。

 

2月11日、18日は「能楽入門」のワークショップもあります。申し込みが必要ですので、お問い合わせ下さい。

 

  *常陽資料館 029-228-1781

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先日、私が猩々を舞った国立能楽堂公演ショーケースを

ディーン・フジオカさんが見に来ていた。!!

こういうメジャーな方が能楽について

発信していただけるとたいへんありがたい。音譜

 

 

先月の櫻詠会の『実盛』が某全国紙に能評として

掲載されました。

こういう時期に取り上げていただくのは

たいへんありがたいことです。

 

最近のコロナウィルス関連のニュースで思うことは

ちょっと各マスコミの報道がネガティブになりすぎては

いないか、と思います。

もう少し希望の見える報道はないものか、

と思ってしまいます。

あぶない!とばかり云うのがすべてではないと思うのですが。