いとぽんの『メモのすすめ』

いとぽんの『メモのすすめ』

新潟県からこんにちは。
出張本屋をしている、店主いとぽんの徒然日記。本の屋台と古いトランクをもって、次はどの街にいこうかな。


メモ魔で本の遊び人の、いとうの「メモのすすめ」です。




新潟県・新発田市からこんにちは。
出張本屋さんをしています。

日々のことを気まぐれに発信中。

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古本いと本 店主 いとぽん

【古本いと本(いとぽん)】 

Face bookページ⇒ http://www.facebook.com/itoponn 
twitter: itoponn
お問い合わせ⇒ itoponn@gmail.com




 

「本が好き同士が雑談してると、しょーもない話もなんか深い話になっちゃうのでは?」

 

ということで、同じ新潟県内在住の本屋仲間で友人の、蔵と書・ゆうさんと、

とこんな企画をはじめました。

 

 

しょーもない雑談を経て、お互いに本を紹介しあっています。

 

蔵と書さんは、新潟県出雲崎町の海沿いにある蔵で本屋をオープンしているのですが、

これがまた雰囲気がめっちゃ素敵なうえに、選ばれている本も幅広くて、

気がつけばかなり長居してしまうような場所。

 

 

そんな場所を作っているゆうさんとの全5回の雑談です。

それぞれのテーマから、どんな本の紹介に結び付くのか、全く想像できないようなラインナップになってます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さながら、スタバで本好き2人組がお喋りしているのを

小耳にはさむような感覚で、気軽に読んでもらえればうれしいです。

 

 

いとぽんより

春の変わりめに、古民家で読書とコーヒーを愉しむ1日を開催します📚

 

 



新しい環境がもうすぐはじまる人、

そんなに変化はないけど春はなんだか心がソワソワしちゃうという人、

のんびりとした古民家時間を過ごしにきてください☕


本屋&本好き仲間の「はっぱはらっぱ」さんと、「古本雑貨べべる」さんも一緒に、素敵な本を並べてくれます。

▷日時:2023.03.19(sun),11:00-16:00予定

▷会場:NEMARU ほんとぐらし

▷駐車場:楽山苑観光駐車場(長岡市与板町与板甲627)

▷出店:
・はっぱはらっぱ

日常にそっとよりそってくれる、立ちどまって考えたくなる言葉に出会えるような本やZINEを売ります。いつもは2人で活動していて、ポッドキャスト「はらっぱラジオ」も配信中。

 

 
・古本雑貨べべる

新潟市ウチノ食堂内 APARTMENT BOOKSに出店中。絵本・小説・エッセイ・レトロ雑貨など、ゆるく楽しめるものを販売します。

 


・いと本

あちこちの町に出店する移動本屋のいとぽんです。Nemaruの本棚の選書担当。絵本やエッセイ、ネコさんシールなどを並べます。

 



その他:屋内ではマスク着用をお願いいたします。

今年はどんな1年だったかと聞かれたときに、私は「良いこと8割・もうちょっとだったなということ2割」と言うでしょう。

 

それなりに、その時できることを頑張って、とりあえず健康に何事もなく生きている。

それだけで、だいぶ今年ははなまるだったな、と思えるのです。

 

そこのあなたは、振り返ってみてどうですか?

 

「今年は、色々あったけど、いいことの方が沢山あった年だったなあ」

と思い出して笑顔になっちゃいますか?

 

それとも、

「いやいや、悲しかったり大変なことが結構あって、ちょっといつもより辛い年だったよ…」

とため息が出ちゃいますか?

 

今回紹介する本は、

いとうせいこう/星野概念『ラブという薬』(リトルモア,2018)

 

「心がちょっとモヤモヤした時に、悩みをオープンにして話せる人なんて、

そんなにいないよな~」

という方に読んでほしい1冊です。

 

 

 

 

この本の中では、いとうせいこうさんと、バンドメンバーであり精神科医の星野さんが、

対話をしていきます。

 

テーマはずばり、辛くなったときに気軽に相談に行こう!

 

いとうせいこうさんの主治医でもある星野さんとの対話は、最初こそ相談に行くまでの話がメインですが、次第に色んな話に道草していきます。

 

例えばSNSでの「いいね!」がつくと無条件に嬉しくなってしまうなんて話や、

ネットの世界に触れていないと、なんだか不安になってしまって、逐一スマホが気になるという

依存の話も。

 

あー、分かるその気持ち。

 

2人の対話をたどっていくと、自分の中で言語化できていなかった部分が浮かび上がってくるような感じがします。

思わず頷いてしまうような、小さなヒントが転がっているような印象。

 

いとぽんなりに『ラブという薬』を解釈すると、「よき理解者と一対一で話すことが、最高の薬になる」ということかなと思いました。

 

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今年を振り返ったときに、身近な人が病気で亡くなってしまってショックを受けたり、

なんでこの人が、という人が自分で命を絶ってしまった経験をした人もいるでしょう。

 

10年程前に、商店街の店舗で本屋をやっていた頃の話ですが、

まだ若い常連さんが、自ら命を絶って亡くなってしまったことがありました。

 

それは、自分にとって初めての出来事で、とてつもない衝撃を受けました。

私の目からは、明るくて未来に前向きにな人のように見えていたからです。

 

「もっと親身に話を聴けばよかったのではないか?」

「前向きそうに見えたのに、そんなに深い悩みがあったのか?」

「本屋をやっていても、誰かの助けになってないんじゃないか?」

 

そんな疑問と後悔がぐるぐると長い間、頭を巡りました。

 

この『ラブという薬』を読んで思ったのは、自分の悩みは自分ひとりだけで解消しなくていいということ。

真面目に悩んじゃうと、「友人にこんなこと相談できない。話したら、相手の負担になっちゃうし」となる。

 

そこをもっとゆるく考えて、第3の誰かに話してみるという選択肢があることに気づかせてくれます。

 

いきなりお医者さんに相談に行くのはハードルが高いので、例えば身近にカウンセリングルームがないか調べてみたりするのもいいんじゃないかな。そもそも、いろんなお医者さんやカウンセラーがいる。相性は、会って話してみないと分からないしな。

 

万が一自分が、「ずっとモヤモヤしてて、自分の心の状態なんかヤバい!!」となった時。

すぐ相談できるように、元気なうちに予防として定期的にカウンセリングに行くのは、私はとっても良いと思うんです。

 

体の健康は、食べ物に気をつけたり、適度に運動したり、健康診断をして対策している人も多いでしょう。

それと同じように、心の健康対策として、リラックスできる方法をたくさん持ったり、オープンに話せる相手を見つけておくのが大事だなと。

 

『ラブという薬』は、自分自身はもちろんのこと周りの人にも、モヤモヤした時のお守りとして

手に取ってほしい1冊です。

 

心をオープンに対話できるような人が、まだいないという人。

 

来年こそは見つかることを願っています。

 

 

いとぽんより

 

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【のんびり読書泊の宿】

 

新潟県長岡市にある、1日1組限定の一軒家貸し切り宿『NEMARU~stay&deiscovery~

ブックコーナーには、ゆったり過ごす一時に合う新刊・古本をセレクトして並べています。

お泊りの方は本を読んだり、購入することもできます。

 

HP:NEMARU~stay&deiscovery~

もう少ししたら、年末年始のお休みに入る人もいるのでは?

 

雪がドカンと降った新潟県・長岡市。そんな時は、できることなら動かずに、

家にこもってゆっくりするのが吉。

 

 

 

長めの休みに入る前に、ちょっと時間ができるから、部屋でコーヒーを飲みながら、本でも開いてみようか、なんて気分になります。

図書館で本を借りるもよし、近場の本屋さんで何冊か冬休み用に買うもよし。

 

今回紹介する本は、

今日マチ子/山本渚『吉野北高校図書委員会』(KADOKAWA,2008)

 

とある地方の高校を舞台にした、図書室に足を運ぶ学生たちの青春コミックです。

 

 

 

 

 

 

「高校生っていったら、もう〇〇年前か~…。あれから随分と大人になっちゃったなあ…」

なんて、遠い目で学生時代を思い出す世代の人にもおすすめです。

 

当時の新鮮な気持ちをふつふつと思い出させてくれる1冊になるでしょう。

 

とにかく、表紙からもあふれ出ている、淡い青春の空気感。

今日マチ子さんの絵のタッチが何ともエモーショナルでいいんですよね。

 

刻々と過ぎていく季節の中、登場する男子女子諸君は自分の未来の希望や誰かへの想いを育んでいく。

 

「その頃の自分はどんなことを考えていたかな?」

 

なんてちょっと昔を振り返って、今年はどんな出来事があったか、来年はどんな

ことをしてきたいか、初心に戻って考えてみてはどうでしょう。

 

ちなみに、このコミックは全3巻シリーズ。

 

今日マチ子さんは素敵なマンガがまだまだ他にもあるので、ぜひ読んでみてください。

 

 

 

 

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【のんびり読書泊の宿】

 

新潟県長岡市にある、1日1組限定の一軒家の貸し切り宿『NEMARU~stay&deiscovery~

ブックコーナーの本は、いとぽんがセレクトした新刊・古本が並んでいます。

お泊りの方は本を読んだり、購入することができます。

 

宿のHP:NEMARU~stay&deiscovery~

 

新潟にもついに平地に雪が降ってきて、青空の広がる季節が恋しく感じる日々がはじまりました。

 

そんな時は、「次の春に向けてどこへいこうか」と思案したり、

こたつに入って温かいお茶をのみつつ旅の本を読むと、サッと気持ちが晴れます。

 

ページをめくれば、そこは砂漠へ向かう道になったり、月夜のテントの中になったり、

想像を巡らす時間がなんとも心地よいのです。

 

今日紹介する本は、若菜晃子著『旅の断片』。

 

 

 

 

 

年に何度か海外に旅して、しかもメジャーな観光地ではなく、その国の人もあまり行かないような地方へ足を運ぶ著者。

 

そんな旅の記憶を、短いエッセイでまるでスケッチブックのように綴った本です。

静かな語り口がとても心地よく、目の前に景色が浮かぶよう。

 

印象的だったのは、クリスマスをタイの小島で過ごすお話。

海風に当たりながらビールを飲み、新鮮なお魚の美味しいディナーを食べる。

 

海に目を向けると、海中にはクリスマスツリー・ワームという名のゴカイの仲間がいて、

色とりどりの林のように見え、魚がその周りを泳いでいるのが見える。

 

同じクリスマスという日に、そんな風に過ごす人もいるのかと、ちょっとクリスマスの概念が壊れた感じがします。

 

私は当たり前のように毎年、日本でいつものクリスマスを過ごしているので、海で過ごすクリスマスはとても新鮮。
 

知らぬ間に、今年はこんな感じだったから、来年はおおよそこんな過ごし方をするだろう、と考えてしまっていたことに気づく。

 

ここ数年は行動範囲がどうしても狭まって、予想外の景色に出会ったり、新しい場所へ足を運ぶのをためらったりしがちだったけど、来年からは動き出そうかな。

 

長い冬の間に少しずつ読んで、こんな過ごし方もいいな、この町の景色を見に行きたいと、来年の手帳に書き込んでみよう。

 

 

 

いとぽんより

 

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【のんびり読書泊の宿】

 

新潟県長岡市にある、1日1組限定の一軒家の貸し切り宿『NEMARU~stay&deiscovery~

ブックコーナーの本は、いとぽんがセレクトした新刊・古本が並んでいます。

お泊りの方は本を読んだり、購入することができます。

 

宿のHP:NEMARU~stay&deiscovery~