ワールドカップも残すところ、3位決定戦と決勝のみ。

だがそれにしても、一昨日のブラジルはいったいどうしたことか。ドイツの攻めにもまるっきり反応できず、ただ茫然と見送るのみで、1998年フランス大会決勝のロナウドの症状がチーム全体に伝染したんじゃないかと見まがうばかり。選手一人ならともかく、チーム全体をここまで機能マヒさせるとは、いったいどれだけ強力な呪術師を呼んできたのやら……。

かつては、呪術師の出番があるのはアフリカのサッカーくらいのものだったが、情報化の進んだ現代である。情報はあっというまに世界中に伝搬するので、アフリカ以外の国の試合に呪術師が関わっていようとも不思議ではない。IT革命万歳! まさに、科学技術の勝利である。

ちなみに今回、ポルトガルのロナウドを負傷させたのは私ですと、ガーナの呪術師が名乗り出たということで話題になったが、ロナウドもどうにか試合に出られたし、残念ながらガーナはポルトガルに敗れてしまった。

そればかりかドイツやアメリカにも勝てず、あえなくグループリーグ敗退。いったいあの呪術師は、何をどう呪ったのやら。ロナウドがけがしても、試合に勝て泣けれな意味がないし、ドイツとアメリカには何かしていたのだろうか。まったく役立たずの呪術師である。

そもそも一流の呪術師であれば、わざわざ「自分がやりました」などと吹聴などしないはず。つまり、あの呪術師はまるっきりの二流、あるいはそれ以下でしかないと推察できよう。

では、一流の呪術師はどこで何をしていたのか、と来れば答えは一つしかない。ドイツがガーナの呪術師をかっさらっていったという結論に至るのは当然の帰結。

そもそもドイツのジェローム・ボアテングは、ガーナのケヴィン=プリンス・ボアテングの弟である。血を分けた兄弟が、国籍をたがえて代表チームに選ばれたわけだが、何の因果か、ドイツとガーナは、2010年南アフリカ大会でも、ブラジル大会でも、同じグループに入ってしまい、兄弟が直接対決することとなった。

ガーナ人を父に持つボアテング兄弟は、生まれも育ちもドイツだが、ガーナ代表となったケヴィンから、そちらの情報は必然的に入ってきたとみて間違いない。そしてドイツ戦の後にケヴィンがガーナ代表チームから追放されるというニュースまで飛び込んできた。直接の理由は「監督への暴言」らしいが、一説には「選手の待遇について上層部に抗議した」のだとか。

だが、もしもこれが「呪術師の情報をドイツに流した」ためだったとすれば、あのブラジルの信じがたい敗戦も合点がいくというものだ。

しかし、ここでどれほど推論を重ねても、確証など掴めるはずもなく、ましてやブラジルのチーム全員を呪い倒すほどの力をもった呪術師である。みずから名乗り出るようなことなど絶対にありえない。クライアントの情報は一切明かさない。それが一流の一流たるゆえんなのだから。

結局のところ、真相は永遠のやぶの中に隠されることになる――ということにしておこう。
ワールドカップ ブラジル大会もいよいよ準決勝に突入。ブラジル‐ドイツは、2002年の日韓大会決勝の再現ともいえそうだけど、それよりも1998年フランス大会の決勝、フランス‐ブラジルを連想させるところも。

あのときの決勝は、開催国フランスにホームの利はあるにしても、戦力からすれば圧倒的にブラジル有利とみられていたはず。それがひっくり返ったのが、絶対エース・ロナウドの原因不明の体調不良。それがどこかしら、今回のネイマールの不運な負傷とだぶらなくもない。

ちなみに、あのフランス大会決勝でのロナウドの一件には、日本人が思いもよらない裏があったというお話。何を隠そう、ロナウドを絶不調に追い込んだのは、フランスチームが、ジダンのつてを使って雇ったアフリカの呪術師によるものだったという。ブラジルは、まんまとフランスの策にはまって決勝で敗れてしまったわけだ。

ただしこの話には続きがあって、クライアントを見事優勝に導いてたんまりと報酬を手にした呪術師は、「またのご依頼をお待ちしております」と、とらぬ狸の皮算用でもしていたはず。ところがどっこい、フランスチームときたら、「勝ったのはオレたちの実力だし、わざわざ頼まなくていいじゃん」と言い出したもんだからさあ大変。

呪術師にしてみれば、もてる力を最大限に発揮して、ロナウドに呪いをかけてフランスに勝たせてあげたというのに、用がすんだらあっさりとポイ捨てされたのではたまったものではない。「この恨み晴らさでにおくものか」と思ったのは想像に難くない。

そして2002年の日韓大会では、アフリカ某国の代表チームがその呪術師を雇ったとうわさされている。

当のフランスはといえば、大会直前にジダンが負傷するという悲運に見舞われ、初戦でセネガルに完封負け。グループリーグ3戦で無得点の2敗1分けという散々な結果で、これはやっぱり呪術師の呪いとしか言いようのない状況に。かたやセネガルは、初出場でベスト8まで進出する大活躍となった。件の呪術師がどこの国に加担したかはわかっていない。

ワールドカップという世界最高峰の舞台では、日本人が考えているのとはまったく別の次元で、激しい戦いが繰り広げられている。文字どおり、「異次元」の戦いが。



* * * * * * * * * * * * * * * * * *
と、ここまで書いたのはいいけど、ブラジル-ドイツ戦のあまりといえばあまりの展開に、これはやっぱり呪術師の呪いとしか言いようがないだろうとしばし呆然。全ブラジルが野々村現象。
久しぶりにアメブロ開いてみたら、4年前のワールドカップのときの記事が。
そういえばあのとき、ドイツの予言するタコのパウルくんが話題になってたんでしたっけ。
その文章の後半には、こんなことも書いていたんですね。

かつてブラジル最強の預言者と呼ばれたジュセリーノ。
いまごろ何やってるんでしょうか。

ことしはいよいよブラジルワールドカップですね。
はてさて、どんな展開になることやら。




予言といえば、数年前に彗星の如く現れ、流星の如く消えていったブラジル最強の予言者ジュセリーノです。
彼の予言では、今度のワールドカップでは、ブラジル代表がフィリペ監督ならブラジルが優勝すると予言していました。

結果は、ドゥンガ監督で優勝ならず。

これはつまり、フィリペ監督ではなくて優勝できなかったから、予言が当たった、ということになるのかな?
いや、フィリペ監督でもないし、優勝もしてないし、ということで、二重に予言が外れたということなんでしょうか?
いったいぜんたい、この予言はどう解釈すべきか、悩むところです。

そこらへん、どうなのよジュセリーノさん!
すごく久しぶりのブログです。それでいきなりこんなネタというのもいい気はしないのですが、長めの文章はここがわりとやりやすいかと。

鼻血騒動もあって、ものすごく久しぶりに「美味しんぼ」を読みました。まあ、雑誌はぱらぱらとよんだりはしていたのですが、もともとこの漫画がそれほどおもしろいとおもったわけでもなく、適当に飛ばしてました。

鼻血云々を別にしても、驚愕の展開が……。

海原雄山が、まさかのベビーフェースターン! いや、それ、海原じゃねえじゃん!

そもそもの人間関係の構図でいえば、権威主義的な父親である海原と、それに反抗する息子の山岡。父子の相克とかってのが、ストーリーの核になっていたわけじゃないですか。それがあるから、うんちくまみれのこの漫画が、何十年だかの長期にわたって続いてきた。海原は、常に山岡とは反対のポジションにいるからこそ、物語が成り立っていたわけです。

その海原が、山岡ととうとう和解して、同じサイドに立った。これは、とんでもないことです。しかも、そのほかの登場人物たちも、みんな押しなべて同じ方向を向いて、同じことに怒り、同じ意見を述べている。だれも、異を唱えたり、ツッコミをいれたりしないわけです。

物語の中の対立構造が消えてしまった。それも、小沢一郎並みの突然の反原発発言オンパレード。あの、いかつい顔で、なんだかやたらと「人にやさしい」セリフを吐き始めてるじゃないですか。これ、息子がもしもギレンだったら、「老いたな、父上も」といってしまいそうなくらい、とんでもないことですと。
ものすごくありがちな
だから、漫画としてとことんつまらなくなっているのではなかろうかと。というか、昔も面白いと思ったことはなかったのですが、はっきりいって、マジでとことん面白くなくなってる。

そのかわりということなのか、物語の外に対抗勢力を設定しています。現実の原発事故を持ち込んで、さらに山岡ら登場人物サイドにも現実の人物を登場させて、発言させている。原作者本人は、だからこれはノンフィクションだといているのでしょうが、なんだか中途半端な気がしてならない(まあそこは個人の感想なので、「気がしてならない」と断定はしていません、編集部のコメントと同じように)。

何がつまらないかと言って、たくさん登場人物がいるのに、結局はみんな同じことを言っているわけです。山岡の同僚たちが出てくる必要性もないし、ましてや海原が出てくる必然性も、これっぽいっちすらないじゃないですか。もっと言ってしまえば、山岡だって出てこなくていいくらい。とにかく、原作者の主張を一方的に述べたものに絵がついているものを、漫画とは呼べないのではないか。

そんなことを思いながら、今週号を読んでいたら、なんだか更なる異変の予感が……。

ストーリー上は、福島編の前に海原と山岡は和解したことになってるようです。そして、この号で、以前はあいつ呼ばわりとか呼び捨てにしてた海原のことを、山岡が親父と呼んで穏やかに見つめる、的なシーンが出てきちゃったりしてますが、これはもうソーラ・レイでもぶっ放したくなるってもんでしょう。

というかとは、つまり…………海原、死亡フラグ?

いや、たしかに山岡やほかの登場人物とまるっきり同じこと言ってる海原なんて、ストーリー上の必然性はないも同然です。でも、長年の怨讐を乗り越えてようやく和解した父子なんですから、ここでもしもそんなことになったら……物語としてはものすごくありがちな、あざとい展開過ぎて、まさかまさかって感じです。しかし、海原も鼻血を……

まさかそのための舞台設定として福島を選んでるとしたら、ほんとうにどうしようもないとしかいいようがないところです。


というのは思い過ごしだったようです。

が、福島行ったらいきなり鼻血が出ただのなんだのと騒いでおいた挙句、最後は親子の和解ができて仲睦まじく、めでたしめでたし、というのはどういうことなんだよと。

親子和解の話をえがくために、福島の放射線を取り上げたとしか思えないのですが、本当にその必要性があったのでしょうか。

というか、マジで海原雄山、このままの路線にしちゃっていいんでしょうか?