---My life with K--- 高浜寛 公式ブログ

---My life with K--- 高浜寛 公式ブログ

2匹猫とアンティーク、田舎暮らし、時々漫画家。

NEWS

■単行本『ニュクスの角灯』第5巻11/27発売
 amazonや書店で予約受付中
■リイド社のウェブマガジン「トーチ」で、新連載「ラマン(愛人)」12月下旬開始予定



🔸皆様へお知らせ 


この度、私・高浜寛は、正式に、RWYC 日本支部の代表に就任させて頂く事になりました。 

RWYC”Reconnecting With Your Culture” とは、伊パヴィア大学のオリンピア・ニーリオ先生によって設立され、ユネスコとEdA(Esempi di Architettura)によってサポートされるプロジェクト。「もう一度地域の文化と繋がろう」をモットーに、子供達が地元の文化についてもっと知り、それを元にアートを制作する場を作るという活動をしており、現在は世界各国で子供達の国際交流展を開催しています。 







オリンピア先生は天草・崎津も属する、ユネスコ世界遺産「キリシタン関連遺産」の選定にも関わられた、歴史建築の修復と文化財保存の専門家で、現在もパヴィア大学を中心に学生達に文化財について教えられています。有形・無形文化財を後世に受け継いでいくためには、新しい世代に地元の文化についてもっと興味を持ってもらうことが何よりも重要であり、同時に彼らにとっても、それらを知ることが自分の将来を考える素晴らしい材料になると考えておられます。 


昨年、私は彼女から声をかけて頂き、イタリア・ルッカで漫画の原稿展示をさせて頂く機会を得ました。故郷・天草の潜伏キリシタンについて漫画化するべく、天草に戻り、伝承調査を始めた事に目を留めて頂いたのがきっかけです。



イタリア滞在中、彼女に古代ローマの史跡を案内してもらい、イタリアの文化財保存への意識の高さを教えてもらう事ができたのは、大変良い経験になりました。 


↑オリンピア先生のクラスの学生達と教会地下のローマの遺構を巡る


日本中、地方自治体はどこも同じような悩みを抱えていると思いますが、私の住む天草も過疎化や歴史への無関心が進み、文化財の継承が難しくなっています。お祭りの神楽、地元の言い伝え、手作りの工芸品…、そういった昔から受け継いできた有形・無形のものの多くが、伝承者や後継者が減り、消え去ろうとしている、まさに過渡期と言えるでしょう。 


そういった事を彼女と話すうちに、それならば是非一緒にと、プロジェクトへ招いて頂いた次第です。まさか日本の代表に指名されるとは思わず、最初は焦ってしまいましたが、私も若い人たちへの文化の継承は必須、かつなるべく速く着手しなければならない問題だと思っていましたので、思い切ってお受けすることにしました。

日本国内は現在、一般社団法人こども芸術ネットワークの皆さんにより、東京・横浜・札幌で活動・展示をされています。九州では、私が現在天草在住ということで、まず天草を最初の拠点にすることになりました。少しずつ、いろんな市町村で賛同者が増えていけば良いなと思っております。

詳細はまた改めてお知らせする予定ですが、まずはご挨拶まで。自治体のみなさま、伝統文化に携わっておられるみなさま、絵が好きなお子さんをお持ちのみなさま、各メディアのみなさま、今お住まいの地域を盛り上げていきたいとお考えのみなさま、どうぞよろしくお願いします。 

2024.02.28 高浜寛

※国内の展示ポスターと会場の写真は一般社団法人こども芸術ネットワークさんからお借りしました



1月24日、バチカン図書館シクストゥスの間(シスト5世の間)にて、ファリーナ枢機卿の参列を得て、昨年5月にルッカにて開催された国際シンポジウム「Thesaurum Fidei」の論文集出版発表会が開催されました。会場では、前回の展示のために私が作った、天草のキリシタン伝承を紹介する動画も流して頂いたそう。関係者のみなさま、どうもありがとうございます。


2025年はバチカンの聖年だそうで、同時に天正少年使節団来訪440周年、支倉常長の慶長使節団410年を迎えるそう。また何かコラボ企画やりたいねと話していますし、研究者の先生方も興味を持ってくださる方々が増えていますので、天草のキリシタン研究も益々盛んになっていくのではないでしょうか。



実は年末、大変ショックなお知らせがあった。大江にある天草唯一の修道院が、ついに高齢化のため閉鎖になるというのだ。運転免許を持つシスターが減ってしまい、島内の移動が難しくなった事が原因だそう。シスター達と月に2回開催していたお茶会も、3月まででおしまい。ものすごく悲しい。


天草は崎津潜伏キリシタン関連遺産という世界遺産が一番の売りで、観光で教会を訪れる人々は多いけれど、建物や形だけ見てもキリシタンの何も分かるわけではない。善や忍耐や愛や希望を教えてくれるのは、彼女たちだ。辛いことや悲しい事があるといつも、知恵をもらった。天草にとってこれは、ささやかでもいつか大きな損失になるだろう。

I



クーリエ・ジャポン「世界が注目した日本人100」に選んでいただきました。ありがとうございます^^


(以下、クーリエ・ジャポン公式Twitterより転載)
■フランス漫画界の #高浜寛 への注目はけっして近年始まったわけではない。作品のほとんどがフランス語訳されているその漫画家を、仏紙「ル・モンド」はどう紹介したのか。 #2023年に世界のメディアが注目した日本人100人 https://buff.ly/4aGcxkH #クーリエhttps://x.com/CourrierJapon/status/1741610185142014109?s=20



💐静寂の京都。孤独と再生の物語🌖


高浜寛『薔薇が咲くとき』(原作ミュリエル・バルベリ)最新話を公開しました。


04.松に隠れて

https://to-ti.in/story/rose04


自死を選んだ母、父からの手紙、ままならぬ家族の肖像……高桐院の静寂がローズに語りかけるものは…








🔔好評新連載第2回✝️


高浜寛『獅子と牡丹』第2話「現(うつつ)」
https://to-ti.in/story/shishitobotan02

さんしゃる二
こんたろす五
くさぐさの
でうすのたから
しずめしずむる

孤独と貧困にあえぐ電(あきら)。同僚のマックスから「ある儲け話」が……

聖なる秘宝を求めて……血脈と宿命のサーガ

また、今回から物語に登場する場所を登録したGoogleマップ「『獅子と牡丹』関連マップ」を公開しています。(以下のページにリンクあり)登録地点は更新ごとに増えていく予定です。天草旅のお供にどうぞ。
イタリアから戻ってからしばらく忙しく、投稿のネタ写真を撮るゆとりがありませんでした。お久しぶりです😃

と言っても、最近撮ったのはこの2枚。



イタリアの担当さんからお土産に頂いた、サンタ・マリア・ノヴェッラの紙のお香と石鹸はどちらも、犬臭さを消してくれる幸せな香り!



2枚目は、寒くなって活動が鈍くなった所を捕獲した、スズメバチの巣。可哀想だけれどまた蜂酒になった。


I’ve been so busy since I arrived home. How are you? I hope you all enjoy the beginning of winter and wearing coats😃

What I took these days are these 2 photos. Souvenir of Italy, Santa Maria novella my editor gave me. So sweet fragrance that perfectly erase my dog smell🐶. And the 2nd, is a hornet hive we exterminated to protect honey bees. These poor martyrs became hornet drink in tequila. Rest In Peace🥲🙏💦🌹




11/13 仏新聞「Le Monde」によるインタビューが掲載されました✨✨ 記者のポーリーヌさんに感謝!そしてカメラマンの岡本さん、素敵な写真をありがとうございました😊🙏✨




Le Monde 11/13
Kan Takahama, autrice de manga : « J’ai l’impression que les Japonais n’ont plus cette prestance d’autrefois »
« Dans ma bulle ». A l’image de sa série « Les Saisons d’Ohgishima », la mangaka qui a attrapé le virus des récits historiques affectionne les scènes où se rencontrent le Japon et l’Occident.
Par Pauline Croquet

https://www.lemonde.fr/livres/article/2023/11/13/kan-takahama-autrice-de-manga-j-ai-l-impression-que-les-japonais-n-ont-plus-cette-prestance-d-autrefois_6199913_3260.html



このたび、ルッカ大司教区、サン・ピエトロ ・サマルディ教会で上映する、天草・下島のキリシタン伝承を紹介するショート・ムービーを作らせてもらいました。Youtubeでも見られるようになったようです。


天草の民間伝承がヨーロッパで紹介されるのは珍しい機会だと思います。日本では文献で裏付けできない伝承はまだ調査されない事が殆どですが、ヨーロッパは伝承研究が進んでいるようで、興味を持って頂けたことを嬉しく思います。
ルッカコミックス&ゲーム関係者のみなさま、ルッカ大司教区・バチカンのみなさま、バチカン大使をはじめ大使館のみなさま、日本の教会・各機関のみなさま、快く取材に応じてくださった潜伏キリシタン末裔のみなさま、Dynit many 、及びリイド社のみなさま、その他関わってくださった沢山の方々、どうもありがとうございました😊🙏✨

なお、ムービーでは、昨年プロジェクトをやりかけて頓挫してしまっている、アルメイダ墓所の可能性がある中世墓地と菅原神社も、この機会に少し紹介させて頂いています。イタリア語ですが、興味のある方は是非ご覧になってください。私は連載が始まって代表としては動けなくなってしまいましたが、いつかボランティアさんや条件が十分整い、自治体との連携が出来て、発掘が実現すれば良いなと思います。

I’ve just made the short movie about the tradition of hidden Christian in Amakusa, Shimoshima. This movie has been updated on YouTube.

It’s so rare to introduce our traditions and folklores to Europe. I’m so happy to have this opportunity because researches about folklores are not so popular yet in Japan.
Thank you so much people of Lucca comics&games, arcidiocesi di Lucca, ambassador to Vatican, catholic society in Japan, descendants of hidden Christian, Lees publishing, Dynit manga, and everyone concerned this project.

Giappone. Cristiani nascosti, alcune tradizioni ad Amakusa isola di Shimoshima. 

Dall’1 al 5 novembre 2023 a Lucca, San Pietro Somaldi. https://youtu.be/FLZkXQn_rU0?feature=shared via Arcidiocesi di Lucca @italiagiappone @ItalyinJPN @EUinJapan

https://youtu.be/FLZkXQn_rU0?feature=shared