西陣に住んでます

「西陣に住んでます」は週刊です[→記事]

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アメブロで新ブログを開始しました!

メリーに首ったけ


あけましておめでとうございます。
皆様におかれましては、素晴らしい正月を迎えられていることと思います!


さて、9ヶ月間ご無沙汰いたしましたが、

正月からアメブロの別アカウントで新ブログを始めました!


タイトルはこちらです→[マスメディア報道のメソドロジー]


ブランクがあって最初の記事は、ホントにめちゃくちゃつまらないですが(笑)、

徐々に以前のペースに戻していきたいと思いますので

お時間があるときにでも一度おいでいただければと思います。


それから、なんとツイッターも始めました。


リンクはこちらです→[@kazue-fgeewara]


ブログしか知らなかった私には、めちゃくちゃ難しく、

最初の記事をアップできるようになるまで半年かかりました(笑)。

こちらも時事問題からおバカなネタまで自由にツイートしようと思いますので

一度ご視察においでいただければと思います。


これからも何卒よろしくお願い申し上げます。




最後に皆様に心より感謝いたします

西陣




残念なことに西陣を離れることになったため、ブログタイトル「西陣に住んでます」を存続することができなくなりました。2005年の12月に始めて約10年続いたこのブログでしたが、記事のコンテンツとしては、京都関連のトピックをはじめとして、歴史・旅行・映画・テレビ・音楽・美術・競馬・グルメ・和洋服飾・政治・メディア・おバカネタ(笑)まで、いろんなジャンルをカヴァーしていたかと思います。この記事では、このブログをざっと振り返るとともに今後のプランについて書きたいと思います。



女の子西陣


このブログは、西陣に実際に住んでいた私が、京都に関する内容を主として、日々興味を持っていた事柄にフォーカスを当てて考えを自由につづったものです。まずは、ブログタイトルにもなっている「西陣」に関連して私の思いを書いておきたいと思います。


「西陣」という地名は、ご存じのように、応仁の乱で西軍を率いた山名宗全がこの地にあった自宅を中心に陣を張ったことに由来しています。西軍に対する東軍を率いたのは、山名宗全邸からたかだか300m東に自宅があった細川勝元です。応仁の乱は、日本全国を巻き込んだ大戦争として知られていますが、実は堀川通の西に住んでいた山名宗全と東に住んでいた細川勝元の近所喧嘩と言えます(笑)。しかも、そもそもその喧嘩の原因が何かといえば、天下の遊び人として知られる将軍足利義政を中心とする関連キャラのモラル崩壊にあると言えます。


そのモラル崩壊のいきさつについて、説明文を加えて軽~く書いちゃったのが、[応仁の乱シリーズ] です。第二部を書けていないのが残念ですが、その後もモラルの崩壊が有機的に結合して行き、最終的には戦国時代を招く大きな誘因となったものと考えられます。室町時代中期は、一般の歴史ファンには人気がない時代ではありますが、このような道理を欠いたドタバタのシークエンスは他の時代には例を見ないものであり、私にとってはもっとも興味深い時代といえます。いつか機会があれば、別のページで第二部を書きたいと思っています。


西陣


さて、応仁の乱の舞台のイメージが強いため見落とされがちなのですが、平安京遷都以来、西陣は京都の歴史のステージセンターであったと言えます。西陣は平安京のランドマークとなった船岡山の真南に位置し、日本国のオフィシャルビルディングだった大極殿(だいごくでん)や天皇が住む内裏(だいり)がこの地に建造されました。まさに平安時代の西陣は、宮(御屋)がある処(宮処)を意味する「京(みやこ)」であったわけで、紫式部「源氏物語」の世界が広がっていたと言えます。少なくとも私は、そのような世界を毎日空想しながら暮らしてきました(笑)。このブログでも、源氏物語千年紀の年に、西陣を振り出しに源氏物語ゆかりの地をくまなく巡り、おもいっきり楽しませていただきました。源氏物語の表面上のテーマは「ビバリーヒルズ青春白書」も負けちゃうくらいドロドロとした男女交遊ですが(笑)、私にとって興味深いポイントは、京都の雅な文化のディテイルと日本人のフィロソフィーの源流を感じることができる点でした。源氏物語は、まさに京都を理解する上での最重要アイテムであり、今後もよりディープに愉しんでいきたいと思っています。なお、源氏物語の内容をよくご存じない方は、ぜひ拙著[一瞬で読める源氏物語] をお読みくださ~い(笑)。


鎌倉時代になると御所が現在の位置に移ったため、西陣から500mくらい東にある今出川烏丸~室町あたりが歴史のキープレイスになりましたが(例えば、里御所、室町幕府、織田信長の二条城など)、桃山時代を迎えると再び西陣に歴史の中心が移ります。太閤豊臣秀吉は、その絶頂期に京都の居城として西陣に聚楽第を建造して「聚楽よ~ん!」の世界を謳歌しました(笑)[*]


江戸時代になると、西陣の南に建造された徳川家康の二条城(現在の二条城)が京都で最も高い政治的プレゼンスを誇る場となりました。ただ、実際に京都の治安を守っていたのは、この二条城の北端あって西陣と接する京都所司代でした。実は、私の主人の家に代々伝わる系図によれば、主人の祖先は京都所司代を務めていたことがわかっていて、私たちが西陣に住むことになったのも、主人が京都所司代の近くに住みたいと希望したのがきっかけでした。主人の家系は代々江戸に住んでいて西日本とはまったく縁が遠い存在だったのですが、今回約250年ぶりに江戸から京都に戻って暮らしていたというわけです(笑)。そしてそんなこと言っている私の祖先も、実は平安時代におそらく西陣周辺に住んでいたものと推定されています。


西陣は京都で最強のパワースポットであるとも言えます。西陣は、スピリチャルな有名人物[*] を祀る場所に取り囲まれています。すぐ東には日本の大魔縁と恐れられている崇徳上皇[*] を祀る白峯神宮、西には日本最大の怨霊と恐れられている菅原道真を祀る北野天満宮、東北には祇園祭の発祥に深くかかわる怨霊である早良親王[*] を祀る御霊神社、北には京都の魔界のスーパースター小野篁[*] の墓、すぐ南には[陰陽師安倍晴明[*] を祀る晴明神社がそれぞれ位置しています。


さて、西陣に住んでいて、その素晴らしさを日々強く認識させられたのが、応仁の乱後に発祥した我が国の伝統工芸品の最高峰の一つである西陣織です。西陣織の最大の特徴は、生地を織ってから染める後染め織物ではなく、様々な色に染められた糸を使って織った先染め織物であるということです。先染め織物は、製造には大変な労力がかかりますが、色落ちが少なく、丹念に撚った経糸と緯糸の色の組み合わせと織り方のヴァリエーションで例えようのない深い味わいを表現できるとともにスタイリッシュな着こなしが保障されます。ぜひ、皆さんも西陣織会館(入館無料)で西陣織を一度じっくりと観察してみてくださ~い!


なお、現在の西陣は、京都観光のベストポジションであると私は考えます。西陣は、京都に星の数のようにある東西南北の観光地のちょうど重心付近に位置しています。私がまんべんなく京都を歩くことができたのも、やっぱり西陣に住んでいたからだと思います。



女の子京都の四季の風物詩


このブログでは、京都の様々な風景について紹介してきましたが、特にインプレッシヴだったのは、京都の最大の魅力の一つである季節の風物詩です。中でも大好きだったのが、桜もみじ紅葉です。この代表的な風物詩に対して、このブログでは、それぞれ、[京都桜便り][京都紅葉便り] というタイトルで思う存分紹介させていただきました。この一連の企画記事は、年毎に(1)天候状況に基づく鑑賞時期の予測-攻略作戦、(2)開花や色づきの速報、(3)個々の鑑賞ポイントにおける実況写真、(4)総集編というオリジナル構成で、それまでのソーシャルメディアにはなかったスタイルを創れたかと思います。今では、「京都桜○○」「京都紅葉○○」といったようなタイトルをつけた類似ページがいろいろとあるようですが、こういうページに出くわすたびに変な達成感を感じている次第です(笑)。それはさておき、この桜・紅葉観賞を通して、ホントに涙が出るような一期一会の素敵なシーナリーに何度も出逢いました。最後なのでバラシちゃいますと(笑)、私が究極に好きだった桜は、京都御苑の近衛の糸桜、醍醐寺霊宝館の大枝垂れ桜、宵の口の祇園白川と円山公園の祇園枝垂桜、京都御所の左近の桜、平安神宮の左近の桜&八重紅枝垂れ桜、西陣雨宝院の歓喜桜(以上、開花順)で、究極に好きだった紅葉は、奥嵯峨の滝口寺の紅葉、西山の十輪寺の紅葉、相国寺開山堂の紅葉、直指庵開山堂の紅葉、妙心寺大法院の紅葉(以上、色づき順)です。もし皆様がこれらのサイトの見頃に鑑賞されるチャンスがありましたら、ぜひゆっくりと楽しんで下さい。ところで、この企画記事に関連して撮影した写真につきましては、いろいろな旅行雑誌[*] やタウン誌[*] に使っていただいたり、テレビ番組のポスター[*] に使っていただいたり、京都の旅行アプリ[*] [*] になっちゃったり(笑)、いろいろな方々にいろいろな目的でお使いいただきました。写真たちも喜んでくれていると思います。なお、このブログ中に掲載されている私のオリジナル写真につきましては、以前から宣言しているように、私が持つ著作権をすべて放棄しますので、どうぞ皆様、私に構わず(笑)、必要に応じてご自由にお使いくださ~い。


京都の春と秋の風物詩が桜と紅葉であるとすれば、の風物詩は祇園祭[*][*][*]五山送り火[*] であると思います。これらの一連のイヴェントは旧暦では6月初旬~7月中旬に行われていたのですが、新暦では1ヶ月スライドさせて、7月初旬~8月中旬に行われます。その宗教的な意味については、詳しくいくつもの記事で書きましたが[*] 、基本的なプロシージャ-は、7/17:祇園祭の山鉾巡行で平安京の疫神を捕える、7/17/~/24:祇園社(八坂神社)から神輿でテンポラリーに平安京に入ったスサノオが御霊会を行う、7/31:夏越の祓で穢れを祓う、8/7:七夕で物忌みする、8/13~8/16:盂蘭盆会で精霊を家に迎える、8/16:五山送り火で精霊を送る、というものです。この一連のプロシージャ-が様々な伝統芸術と一体化して美しい風情を作るというのが京都の本当に素晴らしいところであると思います。思えば、その起源を謎解くため旅に出たこともありました(笑)[*] [*] 。なお、青モミジが美しい初夏の京都を行進する葵祭[*][*] もホントに素晴らしいですね。こちらについてもその起源を謎解くため旅に出たこともありました(笑)[*]


一方、[*] の風景もまた素晴らしい風景です。晩秋に紅葉で鮮やかだった世界が、凍えるような寒さを伴う積雪によって、絶望的なブラック&ホワイトの世界に一変するのは、まさに諸行無常を感じさせられるところです。冬と春を分ける[節分]も極めて重要な風物詩と言えます。


いずれにしても、夏は熱く冬は寒く春秋は美しい京都の四季は日本人のアイデンティティを強く感じさせてくれます。次の清水寺の一期一会な風景はその最もティピカルなものであると思います。


春の昼[*]

清水寺


夏の夕[*]

清水寺


秋の夜[*]

西陣に住んでます-清水寺


冬の朝[*]

西陣に住んでます-清水寺


このような四季に加えて、少し違った美しい京都を愉しめるのが梅雨の時期です。特に[京都の庭] を楽しむには、この時期が最高のおススメです。雨が降ることによって苔が最高に美しく映えて、気温も適度で、混雑も少なく、建物内からゆっくりと大自然のアブストラクトである庭園を眺めて時間を過ごすことができます。私の個人的価値観から言わせていただければ、このようなシチュエイションは最高の贅沢と言えます。私が特に好きだった庭は、大徳寺黄梅院直中庭&大仙院枯山水&龍源院一枝担、相国寺裏方丈&開山堂前庭、銀閣寺東求堂庭園、成就院月の庭、東福寺霊雲院九山八海の庭、醍醐寺三宝院庭園、天龍寺曹源池庭園、西芳寺苔庭、そして龍安寺石庭&池泉式回遊庭園です。


京都はこの他にも[梅と桃][他の草花] など季節の風物詩に溢れていますね!



女の子京都の歴史・宗教と都市構造


京都は、桓武天皇がグランドデザインをした四神相応[*] の宗教都市であると考えられます。さらに、天皇が住む平安京内裏と磐座・神社・仏閣・墓地の位置関係を詳しく見ていくと、平安京という王城を鎮護するために、桓武天皇が鬼門裏鬼門方向に霊的なバリアを張り巡らせたことを推察することができます[*] 。その後、安倍晴明、白河天皇、後白河天皇、平清盛、足利義満、足利義政、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康がいろいろな形で新たな霊的バリアを構築していった可能性があることを示しました。これらの宗教施設建設のアクティヴィティについて、これまで時間軸をある程度区切って個別に空間的な分析してきましたが、今後未検討な部分も加えて、何らかの形で通史的にまとめてみようと思っています。やはり、キーコンセプトとなるのが、陰陽道であることは間違いないと思います。


西陣に住んでます-四神相応



女の子古代史の謎


北半球の中緯度に位置する日本には四季があり、その四季を支配しているのは太陽の運行です。農耕によって生活していた古代日本において、太陽はもっとも重要な支配者であるといえ、これを神格化することは極めて論理的であると言えます。そしてこのことこそ、日本が天照大神を主神とする太陽信仰の国である所以であると考えます。ちなみに、日本と同様に中緯度に位置する多くの地域では、例えば、パンジャーヴ(インド)のミトラ・ヴィシュヌ・スーリヤ・ヴィローチャナ、ペルシャ(イラン)のミスラ、メソポタミア(イラク)のシャマシュ、ウガリット(シリア)のシャプシュ、ヘリオポリス(エジプト)のラー、ギリシャのヘーリオスなど、多くの人々の信仰を集める太陽神が存在しています。


さて、古代日本の神道系インフラの空間的位置関係を検討してみると、日本神話で関連深い対象を祀るインフラが線状にレイアウトされているケースが多く、これらの方位と特定の季節(春分・夏至・秋分・冬至・節分)における太陽の日の出&日の入りの方位がよく一致することがわかります。このようなレイアウトが作るラインはレイラインと呼ばれるものであり、このブログでは、日本神話の考察を基礎としていくつかのレイラインの存在の可能性を示してきました。この一連の検討結果は、日本の古代におけるレイラインの分析 総合案内[*] にリスティングしてます。もちろんこの検討は、客観性を重視した科学的アプローチであり、よくありがちな神秘論的アプローチではありませんので(笑)、ゆっくりとお読みいただければ嬉しいです。


西陣に住んでます-神宮の神々とレイライン


レイラインについては、今後も研究を進めていきたいと考えています。



女の子映画&テレビ&音楽


映画の話題については、私が見てきた新作映画を中心にいろいろと紹介してきました。この一連の映画鑑賞歴から、私の映画の嗜好を客観的に分析すると、マニアックな芸術作品は極めて少なく、誰もが楽しむことができる娯楽作品が多いと思います。実は私は、これまでにベルイマン、フェリーニ、ロッセリーニ、ヴィスコンティ、キューブリックとかの芸術作品もかなり観てはいるのですが、やっぱり、セシル・B・デミル、ジョン・フォード、ヒッチコック、フランク・キャプラ、ジョージ・ルーカス、ジェームズ・キャメロンといった娯楽作品の方が頭にピンとくるかと思います(笑)。とにかく近年衝撃を受けた芸術作品は、2012年のキネマ旬報外国映画1位に輝いた「ニーチェの馬」という作品です。本当に心から退屈しましたが(笑)、きっと観る人が観れば素晴らしい作品なのだと思います。ぜひ皆さんも観てくださいね(笑)。私は芸術作品はあきらめて、もっぱらおバカ映画[*] ワースト映画[*] の鑑賞をひそかに続けていく所存です(笑)。


テレビの話題もいろいろと書きましたが、やっぱり印象に残っているのは「土曜ワイドの犯人予測」企画です。もうめちゃくちゃ外しっぱなしで恥ずかしい限りでした(笑)。それに対して、予測的中を続けているのが「NHK大河ドラマの視聴率予測」[*] です。数量化理論I類という統計予測手法を使って予測しているのですが、かなりいい線いってます。今年の「花燃ゆ」も、後半での視聴率の落ち込みを考えると、いい感じで予測できているのではと考えています。なお、テレビに関連して個人的に最高に楽しかったのが「TWENTY FOURを24時間で見る」[*] です。観終わった後にいつも泥のように眠っていたのを思い出します(笑)。


音楽の話題もかなり書きました。私は基本的に1920年代から現在に至るジャズミュージックが大好きで平素よりめちゃくちゃ聴きまくっています。実は今後めちゃくちゃマニアックすぎて誰も読みたくもないような(笑)、ジャズのあるマイナー分野に関するブログを内緒で書いてみたいと思っています。一方、ポピュラーミュージックもぼちぼち楽しんでいます。今年はなんといってもあの[USA for Africa][LIVE-AID] から30年の記念の年ですね。同じ日にDVDを流しっぱなしにして楽しみたいと思っています。



女の子電力エネルギー問題


このブログで、1日のアクセス数が最も多かったのは、2011年の東日本大震災直後に投稿した[東京電力の計画停電を考える] の約16万件です。この記事は、今では多くの人が知ることになった電力需給における同時同量の原則、電力のベストミクス、ースロード・ミドルロード・ピークロード、揚水発電等について説明したものですが、ジャーナリストの佐々木俊尚さんをはじめとする皆様にご紹介いただきまして、多くの方々に読んでいただけた次第です。この記事の直後、その時点では、まったく誰も着目していなかったサマータイム導入を提案した[今こそサマータイムの導入を] という記事を投稿すると、その後あっという間に日本全国でサマータイム導入議論が起こりました。なんと、記事投稿の2日後に蓮舫行政刷新大臣がサマータイム導入の提案を行ったのにはビックリしました。蓮舫大臣は具体的な資産を全く示していなかったことから、おそらく、民主党にありがちな受け狙い提案だったと思いますが(笑)、もちろん私にはこの時点である程度の試算があり、その後にその効果を定量的に示した次第です[*] 。今でも忘れられませんが、これらの記事については、めちゃくちゃコメントが来たので、めちゃくちゃコメント返しをしました(笑)。このとき面白いと思ったのは、あたかも専門家のように俗説を語って自らのプレゼンスを示そうとする人物や、対人論証を中心とする誤謬で異論を封じようとする人物がぼちぼち多かったことです(笑)。ちなみに、私は今でもサマータイムの導入は、日本社会および日本経済に持続的にポジティヴな効果をもたらす合理的な施策であると思っています。


日本が今後も普通の幸せな国として存続していく上で、極めて重要な問題が電力エネルギーのベストミクスの構築であると考えます。私たちが考えなければならないのは、電力の安定供給という条件の下で、経済負荷、環境負荷、安全負荷といった発電に起因する負荷を最小化することです。これらの負荷の配分をどうするかが大きな問題であると言えます。まず、経済負荷を最小化するということは、発電設備設置コストと発電コスト(燃料調達コスト+設備運用コスト)の合計額を最小化することにほかなりません。この経済負荷と環境負荷の最小化を追求し、ある程度の安全負荷を許容した結果生じたのが、福島第一原子力発電所の事故であると考えます。今となっては、たかだか1000億円もあれば十分に建設できた防波堤をケチったために、日本社会は大変な経済的損失を受けることになってしまいました。一方、原発による安全性をゼロリスクという形で不必要なまでに低下させ、莫大な経済負荷と環境負荷を日本社会に負わせる結果が予想されるのが原発再稼働反対政策です。火力燃料購入に伴う数兆円/年のGDP押し下げ効果と温室効果ガスの排出過多によって日本の対外競争力は持続的に低下すると同時に、中小企業は持続的な経営危機に直面することになることが予測されます[*] 。今、政治に求められるのは、内閣府のコスト等検証委員会が各電源に要求される経済コストに加えて環境リスクや安全リスクを定量化し、経済負荷、環境負荷、安全負荷を社会的な許容限界値をクリアした上で最小化することができる電源ベストミクスを構成することであると考えます。自動車事故で毎年4000人の国民が亡くなるリスクや排気ガスによる肺癌リスクの上昇をそのままにしておいて、原発にだけゼロリスクを課すのは明らかにイロジカルです。目に見えないものなので忘れがちですが、電力は自動車以上に私たちにとって多大な便益を与えてくれる生活必需品と言えます。


なお、間違えてならないのは、不安定な太陽光発電や風力発電を原子力発電に代わるベースロードあるいはミドルロードとして使用するのであれば、電力需給の同時同量を確保できる大規模逐電インフラ(例えば揚水発電)が必要となることは間違いありません[*] 。このコストは、太陽光発電や風力発電の発電コストをさらに上昇させることになります。「報道ステーション」「NEWS23」「関口宏のサンデーモーニング」に見られるような、あたかも専門家のふりをした素人集団による、基本的分析すら欠いた超オプティミスティックな自然エネルギー導入論は、日本経済に対して壊滅的にネガティヴな影響を与えることになると考えます。電力の議論を行うにあたっては、数学的根拠をもった時系列需要予測をベースとすべきであると考えます[*] [*] 。ちなみに、2012年夏、需要予測の専門家でない飯田哲也氏と古賀茂明氏(当時ともに大阪府市特別顧問)が何の数学的根拠もないお粗末な需要予測を行って関電の原発即停止を訴えましたが、実際にこのとき原発を停止していたら2012年8月2日と8月3日に計画停電が行われ、関西経済に深刻な影響を与えることになったことをデータが語っています[*] 。なお、飯田氏も古賀氏も自分の発言に何の責任も取っていません。また、古賀氏については、この時もし原発を止めて停電が起きていたら「関電の停電テロ」として喧伝していた可能性すらあります。恐ろしいことです。



女の子マスメディアの誤謬(ごびゅう)


マスメディアには社会の公正性をチェックするという極めて重要な使命があります。このチェックにあたって、公平公正を謳う報道機関であるのであれば、客観的な論理に基づき報道を行うべきであり、自らの主観的な哲学に基づき報道すべきではありません。なぜなら、客観的な論理は万人にとって公平なものでありますが、主観的な哲学は個人の価値観によるものであり、必ずしも万人に共通しないものです。ここで、ありがちなのは、あたかも客観性を装って読者や視聴者を特定な方向に導く偏向報道です。この偏向報道に必ず含まれるものが、論理的誤謬(logical fallacy)です。逆にこのような各種誤謬が含まれていない報道こそが客観報道であり、社会にとって有益なものです。もちろん、ソーシャルメディアや公平であることを必ずしも宣言していない新聞などにおいて、主観的な哲学を述べることは保障されるべきです。しかしながら放送法によって不偏不党を義務付けられているテレビにおいて、国民の情緒を弄び、事実に基づかない内容や根拠に基づかないプロパガンダを喧伝することは大きな問題であると考えます。例えば、日本経済における長期のデフレは、値上げという行為を徹底的に悪魔化したテレビ報道が推進力となったと考えられますし、社会保障における極端な世代間アンバランスは、情緒に訴える論証によって高齢者を過度に擁護するテレビ報道が推進力となったと考えられます。また、明らかに政策の議論よりも劇場型を優先し、社会党マドンナブーム、細川連立政権、小泉郵政選挙、民主党政権交代など、後に評価が著しく低い政治勢力の台頭にも大きく貢献しました。これらの政治勢力は、選挙において、政策のスローガンのみを語り、その政策を採用する合理的理由やフィージビリティーについてはほとんど語らないという点で共通しています。個人が特定の倫理をもって特定の哲学を主張するのは正当な行為であると考えます。また、合理的根拠を示して個人の倫理や哲学を論理的に説明するのも当然正当な行為だと思います。ただし、公共の電波を使って合理的根拠を示すことなしに個人の倫理や哲学に誘導する行為は明らかに不当であると考えます。


さて、このブログにおける最後の一般記事になった[あまりにも歪められた沖縄辺野古基地問題の報道] については、まったく予想もしていなかったのですが、約3000件もの「いいね」を頂戴いたしました。このブログの最後にまた多くの方々にお読みいただき本当に嬉しく思っております。そして、この予想外の出来事は、ジャーナリストの佐々木俊尚さん[ツイッター] でご紹介いただけたことによるものと思っています。私のような一般人のブログを取り上げていただき本当にありがたく思っています。


けっして取り上げていただけたから言うのではありませんが(笑)、私は佐々木俊尚さんのジャーナリズム(情報の収集・処理・配布)に強く共感しています。合理的理由がないのに個人のイデオロギーで意見にかみついたり、合理的理由がないのに個人のイデオロギーで意見に飛びついたりして、即座に事由の善悪を決定しなければ欲求を満足しないような言論の風潮に対して、一貫して、合理的根拠に基づいた意思決定に有益な情報の提供に努められている佐々木俊尚さんのアクティヴィティは、真のジャーナリズムであると思っています。もう少し具体的に言えば、マスメディアやその影響を受けたソーシャルメディアが思考停止に設定しがちな先入観を徹底的に排除して、個別のイシュー毎に徹底的に情報収集した上で論理的考察を展開されているスタンスが素晴らしいと思います。また、佐々木俊尚さんの発信されている情報は、多くの自称ジャーナリストにありがちな個人のプレゼンスを主張するのに有益な情報ではなく、まさに公共の福祉に有益な情報であると強く感じる次第です。何物にも与することがないので、論理の展開が極めてナチュラルで誤謬が存在しません。逆に佐々木さんの言論に対する反論のほとんどが「反対のための反対」や「批判のための批判」であり、多くの誤謬が含まれているのが興味深いところです。


イデオロギーを基調とする政治運動にありがちな「反対のための反対」や「批判のための批判」はカルト宗教と類似したメカニズムをもっていて、その構成員が、必ずしも十分に理解しているわけではない教義やイデオロギーをその場に流れる「空気」で無批判に受け入れ、その「正義の経典」に縛られて思考停止状態でスローガンを唱えるというものです。このような構成員にとっては、教義やイデオロギーに不都合なデータは悪であり、そのデータを唱える人物を悪魔化する行動に出ます。例えば、私が、反原発運動や反辺野古基地運動にとって不都合となる内容を少しでも書くと、イデオロギーで反対運動をしていると考えられる人物から、原子力村の住民だとか政府の手先だとか、本質的な議論とは異なるメッセージやコメントが届きます。そのような人物に言いたかったことは、私は紛れもない西陣の着物のクリエイターの一人であったということです(笑)。なお、ありえないことですが、仮に私が原子力村の住民であったり政府の手先であったりしたとしても、反論は言論の内容に対してのみ行うべきです。対人論証(ad hominem)は最も幼稚な誤謬の一つであり、言葉の暴力に他なりません。いずれにしても、日本の言論をナイーヴにしている論理的誤謬については、新たなブログを立ち上げて、体系的な研究を行っていきたいと思っています。



女の子おバカ記事と徹底分析記事


真面目な話をしておいて落差が大きいおバカ記事を書くのが、このブログの特徴でもあったかと思いますが(笑)、おバカ記事と徹底分析記事はこのブログを書くにあたって最大の楽しみでもありました。このジャンルで私がパっと思い浮かぶのは以下の記事です。


[紳士靴1] [紳士靴2] [紳士靴3] [スポーツ審判員] [三宅議員転倒]
[ぽっかぽかレモン1] [ぽっかぽかレモン2]

[変装ドラマ] [幕末そっくりさん]


冷静に振り返って自己評価してみると、ホントにどうでもいいことにめちゃくちゃエネルギーを使ってきましたね(笑)



女の子このブログの過去と将来について


このブログの歩みについて簡単に触れておきますと、当初は毎日更新していて、今は無きアメブロ「おでかけ」ジャンル創設時からランキングトップを続け、総合順位でも300位くらいまで行きましたが、ランキングによってブログが変貌する嫌な予感もしましたのでランキングトップのままランキングから撤退し(笑)、2009年の4月末からは基本的に週末更新という形で少し長めの記事を書いてきました。ただ、不思議なもので、毎日のアクセス数自体は、毎日ブログを書いてランキングトップを続けていた時よりも逆に高くなって今日まで至っています。これも皆様が、長ったらしい文章を何度かに分けて読んでいただけたためと考えております(笑)。


アメブロランキング



ちなみにこのブログでおそらくオールタイムで最もアクセス数の高かったページは、[龍安寺石庭の15個の石、本当は一度に見れます] であると思われます。


龍安寺石庭


以前は、龍安寺石庭に行くと、「どこから見ても15個の石が一度に見られない」という俗説を1分に1回くらい耳にはさんでいましたが(笑)、この記事を書いてからは「このあたりから見れば全部見えるんだって」という話も耳にはさむようになり、最近ではむしろその話の方がメジャーになっています(笑)。


さて、このブログにつきましては、この記事をもって通常の更新を終了させていただきます。皆様の豊かな心の片隅にこのブログのことをホンのちょっとだけご記憶いただければ嬉しいです。


なお、そのうち少し落ち着きましたら、新たなブログを一から立ち上げたいと思っています。ちなみに、このブログの記事自体は今後もそのまま残しておき、私がまた京都を訪れた時などに特別記事を書いたり、新たなブログを立ち上げた時などの紹介に使いたいと思っていますので、ぜひ皆様もたまに覗いてみてくださいね(笑)。


最後に、私が3月31日の日没時に観た祇園の桜のスナップ写真を掲載したいと思います。


祇園の桜


この日は今年の桜シーズンには珍しく、とってもよく晴れていました。実は桜のシーズンの晴れた日の日没時(18時30分ころ)に祇園白川や高瀬川のライトアップに行くと、めちゃくちゃ美しい青色の空を愉しむことができます。この日もまさにそういう日でした。


祇園の桜


円山公園の祇園枝垂桜ともなかなか会えなくなります。

いつまでも美しい姿を魅せていただきたいところです。


祇園の桜


以下、最後の最後の言葉です。


10年の長きにわたりこのブログを続けてきましたが、

その間に訪れていただきました皆様、

コメントをいただきました皆様、

ペタや「いいね」で励ましていただきました皆様に

ここに深く感謝させていただくとともに

皆様のご多幸を心よりお祈りいたします。

ホントに皆さんあってのこのブログでした。


おおきにありがとうございました!

Live Long and Prosper !



あまりにも歪められた沖縄辺野古基地問題の報道

沖縄県知事




実は、引っ越し準備の合間を見て、おとなしくこのブログタイトルのエンディング記事を書こうと思っていましたが、その前にどうしても沖縄辺野古基地の建設事案に対する理不尽なマスメディア報道について書きとめておきたくなり、筆をとっちゃった次第です(笑)。


2015年3月23日、辺野古基地建設に関連して、翁長雄志沖縄県知事が基地建設反対活動家の侵入防止用ブイの設置のための海底ブロックの一部が岩礁の一部サンゴを破損したとして地質調査作業の停止を沖縄防衛局に指示しました。


辺野古:沖縄県 作業停止を沖縄防衛局に指示
[毎日新聞 2015年03月23日]
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への県内移設を巡り、沖縄県の翁長雄志(おなが・たけし)知事は23日、現場海域の全ての移設作業を7日以内に停止するよう沖縄防衛局に指示した。防衛局が指示に従わない場合は来週にも岩礁破砕許可を取り消す考え。沖縄県は許可が取り消されれば今月12日に再開された政府の海底ボーリング調査はできなくなるとしているが、政府は移設作業を続行する方針だ。知事は法廷闘争も視野に入れており、政府と沖縄県の対立は先鋭化している。


沖縄知事、辺野古海底作業停止を指示 手の平返した県
昨年は図面・協議「不要」 「知事の意くみ豹変」県幹部指摘

[産経新聞 2015年03月24日]
共通認識を持たせる会合が必要だったのは、岩礁破砕許可の取り消しを「無理筋」と指摘する県幹部が少なくないからだ。許可に際しての事前調整で、防衛省はブロックの資料を提示したが、県水産課副参事(課長級)が許可申請書から削除させ、協議も不要と回答していた。内実を知る県幹部は「訴訟では明らかに県に不利な材料だ」とみる。


辺野古:沖縄防衛局が審査請求 知事の作業停止指示に不服
[毎日新聞 2015年03月24日]
沖縄防衛局は24日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設を巡り、翁長雄志(おなが・たけし)知事が現場海域でのすべての作業を停止するよう指示したことを不服として、行政不服審査法に基づき農水省に審査請求した。(中略)海底へのコンクリート製ブロック設置は許可手続きの対象外だと県から説明を受けたことなどを理由に、作業停止指示は「違法性が重大かつ明白で無効」と反論した。


辺野古基地建設問題の報道は、近年プレゼンスが著しく低下しているマスメディアにとって恰好のコンテンツといえます。なぜなら、辺野古基地建設に反対の論調を示すだけで、詳しい事情をほとんど知ることがない「本土の人々」*に対して、人権保護・民主主義の堅守・反戦平和・環境保護などに取り組んでいるかのようなスタンスを安易に主張できるからです。


*正確には沖縄本島も日本の「本土」と定義されていますが、この記事では多くの沖縄の人が慣用的に呼んでいる「沖縄本島以外の本土」を「本土」と呼びます。


そもそも、沖縄報道を通して日本政府をヒステリックに批判することが日本のジャーナリズムのメインストリームであるかのような先入観が一部のマスメディアに存在し、こぞって辺野古基地建設の反対活動家を英雄視すると同時に、日本政府を極悪人のように批判するというのが報道の基本パターンとなっています。特にテレビメディアのアンカーにこの傾向が強く、古くは「NEWS23」筑紫哲也氏、「ニュースステーション」久米宏氏、現在では、「NEWS23」岸井成格氏、「報道ステーション」古館伊知郎氏、「サンデーモーニング」関口宏氏などはその典型で、「ジャーナリストになりたかった」というみのもんた氏も自分は沖縄に強い関心を持っていると番組で自慢していたほどです(笑)。これらの人物に共通しているのは、けっして包括的視点に立つことなく、ただただ個別の事案の負の側面のみを指摘し、視聴者の感情に訴えるかのように基地建設の反対を述べていることです。その主たる内容は以下のような言説に集約されます。


右矢印国土の0.6%の沖縄に在日米軍基地の75%が集中している
右矢印日本政府は沖縄のはっきりとした民意を無視している
右矢印地上戦で多大な犠牲者を出した沖縄にもう新基地は作らせない
右矢印ジュゴンが住む辺野古の美しい海が破壊されようとしている


以上の言説は、事情を詳しく知らない人にとっては、もっともらしい主張に聞こえる可能性がありますが、実際に事態はこれほど単純ではありません。この記事では、これらの言説の合理性について分析してみたいと思います。



1国土の0.6%の沖縄に在日米軍基地の75%が集中している


この言説は過去から現在に至るまで耳にタコができるくらい繰り返されているものです。


1994/07/28 TBSテレビ「筑紫哲也のNEWS23」

「沖縄には、日米安保体制に基づく在日米軍基地の75%が日本の国土の0.6%にあたるところに集中しています。自分の本来の土地も、空も、海もこの体制に縛られて自分たちのものになっていないということがあります」


2014/11/17 テレビ朝日「報道ステーション」

「よく言われることですけれど、日本全土の面積の0.6%の沖縄に何と七十何%の基地が集中しているということが、あえていいますが、凄み、これをですね、ひしひしとあらためて知って、今まで何だったんだ自分はということを痛感させられるんですね。」


2014/11/23 TBSテレビ「関口宏のサンデーモーニング」

「日本の国土のわずか0.6%に過ぎない沖縄にアメリカ軍基地のおよそ74%が集中するという過剰な基地負担の状況・・・」


もし日本にある基地のうち、面積比率で3/4が沖縄に集中しているとしたら、それはあまりにも過酷なロードであることは間違いありません。実際にそうかといえば、それは事実とは異なります。下表を見てください。


日本の基地面積比率

  (防衛省・自衛隊websiteのデータから作成)


在日米軍の「米軍専用施設」という観点では、沖縄が占める基地面積のシェアは確かに75%です。しかしながら、自衛隊が一部供用する「米軍一時使用施設」を含めた「米軍施設」という観点では、沖縄のシェアは22.6%であり、さらに自衛隊の専用基地も含めた「米軍+自衛隊施設」という観点から言えば、沖縄のシェアは16.9%ということになります。基地があることによる実害という点では、米軍施設であっても自衛隊施設であってもほとんど変わりはありません。したがって、より公平な観点に立てば、沖縄が占める基地面積のシェアは16.9%というべきであると言えます。マスメディアの不正確な言説は、沖縄住民に過度な被差別感を与えると同時に本土住民に過度な罪悪感を与えるものであり、裏を返せば、沖縄以外の地域における米軍専用施設以外の基地負担をまったく評価していない言説ともいえます。


ただし、国土の0.6%の面積に過ぎない沖縄が「米軍+自衛隊施設」の16.9%の基地負担をしていることは紛れもない事実です。ここで、その施設の内訳について見てみたいと思います。


沖縄基地内訳

     (防衛省・自衛隊websiteのデータから作成)


沖縄には、横田飛行場や厚木飛行場のような市街地の飛行場である嘉手納飛行場と普天間飛行場があり、横田や厚木と同様に日々の騒音被害や事故リスクが存在しています。その一方で、沖縄にある米軍基地の2/3の面積は、北部訓練場、キャンプシュワブ、キャンプハンセンを中心とする広大な山林に設置された演習場です。これらの土地は、日本政府が沖縄の自治体や個人の地主に賃借料を払って借りているもので、仮に返還されたとしても利用できない土地が大部分であると言えます。


沖縄基地マップ


ここに一つ驚くべき事実があります。2011年9月、米軍のキャンプハンセンの162ヘクタールの土地を名護市などに返還する合意が日米で交わされたのですが、基地建設反対派の稲嶺名護市長と名護市議会は、「この合意は一方的で強権的である」として、その返還延長を要求しました[NHKニュース]


基地負担が大きいと抗議している側が、基地返還を拒んだわけです。この跡地利用が困難な原野が名護市に返還されると、市に定常的に入ってくる1億3000万円/年の借地料収入がなくなるためです。しかも、この返還延長要求は今回が初めてではなく、過去に3度要求があり、すべて認められてきました。米軍が土地を使用していないにもかかわらず、15年以上にもわたって日本政府から借地料が支払われてきたわけです。国家や地方自治体の税金のムダを声高々に調べ上げるマスメディアが、累計すると20億円にものぼる明らかな税金のムダを見て見ぬふりをしているというのは、まさに偏向そのものと言えます。


現在、沖縄基地全体の借地料収入は、約900億円/年という莫大なものです。単純に比例配分できませんが、演習場となっている沖縄の山林が年間に数100億円の収入をもたらしているのは事実です。ちなみに、国は沖縄県に手厚く、沖縄県に対する国庫支出金は、人口一人当たりでは全国トップ(H24年度決算ベース・東日本地震被災3県除く)です。それに対して、最大基地面積を有する北海道は沖縄の2/3の額であり、市街地に多くの基地施設を持つ神奈川県は全国最低レベルで沖縄の1/3の額です。下図を見てください。


国庫支出金

(総務省 H24年度都道府県決算状況調&市町村別決算状況調から作成)


地方交付税というのは、財源の偏在を調整することを目的としたものであり、客観的な計算式にしたがって決定されるものです。それに対して国庫支出金というのは、基本的に地方が国に要求して国が支出するものです。地方交付税と国庫支出金の間には一定の正の相関関係がありますが、全国の都道府県で沖縄だけは、地方交付税に対する国庫支出金の金額が極めて多く、本来、人口一人当たり12万5000円くらいの支給のところを10万円近く多く支給されていることがわかります。


もちろん、16.9%の基地が偏在する沖縄の負担によって安全という利益を得ている日本国民は、沖縄のロードに対して相当分の補償をすべきであると私は強く思います。ここで重要なことは、一部マスメディアが提示しているようなゴマカシの数値を参照するのではなく、正当なデータを基に合理的な補償を行うべきであると考えます。



2日本政府は沖縄のはっきりとした民意を無視している


日本は民主主義に基づく法治国家です。そんな中、法令に則って手続きを経た事案を、議会による法令の改正もなく差し止めた場合、それは法治国家とは言えず、人治国家であると言えます。その意味で、翁長雄志県知事の行った強引な権力行使は極めて危険な行為であると言えます。


集団に属する構成員の合意形成のための手段である民主主義の本質は「多数決の原則」「少数意見の尊重」にあります。一部マスメディアはこの「多数決の原則」と「少数意見の尊重」という背反する概念を巧みに使い分けて、偏向報道を行います。たとえば、2014年12月に行われた衆議院選挙においては、2位の民主党にダブルスコア以上の票を獲得して自民党は大勝しました。


衆院選結果

  (総務省websiteのデータから作成)


しかしながら、一部マスメディアは、有権者得票率(投票率×得票率)を基に「投票率が50%の中で小選挙区の得票率が50%であったので25%の国民にしか支持されていない」「有権者は自民党に信任を与えたわけではない」「少数意見を尊重すべきである」とするような言説を盛んに流しました(TBS「サンデーモーニング」、テレビ朝日「報道ステーション」など)。


2014/12/21 TBSテレビ「サンデーモーニング」
田中秀征氏「だから何ていうかね。有権者の半分が投票してその半分を自民党がとったんですよね。得票率48%というね。そうすると、有権者の1/4が支持をしたと。4脚ある机が1脚で支えられるということになるんですよね。これは政治的に成り立たないですよね。絶対君主の政治でも皇帝の政治でも1/4の支持ではね、僕は成り立たないと思うんですよ。」


2014/12/28 TBSテレビ「サンデーモーニング」
寺島実郎氏「永田町の論理と国民の論理とに大きなギャップがあるということだけははっきりしたと。というのは投票率52.7%と半分の人が投票に行かなかったと。僕が大事だと思うのは、自民党がとった比例区の得票率だと思うんですよ。33.1%なんですね。単純な算数で52.7×33.1でなんと17.4%です。つまり有権者に対する自民党の支持率って言うのは、投票率って言うのはですね、つまり17.4%で6割以上の議員が獲得できるっていうメカニズムに対して国民の引いた気持ちっていうかですね。」


2014/12/15 テレビ朝日「報道ステーション」
恵村順一郎氏「得票率は48%に過ぎないわけで、投票率が戦後最低の52%でしたから、有権者全体の得票率でみると25%で、1/4の得票率で75%の議席をとってしまっているということなんですよね。」


一方、沖縄における名護市長選挙沖縄県知事選挙衆議院沖縄選挙区選挙においては、いずれも基地反対を唱える候補が勝利しました。一部マスメディアはこれには「多数決の原則」を適用して「完全な勝利」と称賛し、「沖縄のはっきりとした民意」と評価しました。


2014/11/17 TBSテレビ「NEWS23」
膳場貴子氏「沖縄県民、はっきりと意思を示しましたけれども、国はこれを正面から受け止めていないようですね。」
岸井成格氏「やっぱりこれだけ民意がはっきりした以上、私はいったん白紙に戻すというのが筋だと思うんです。」


2014/11/17 テレビ朝日「報道ステーション」
恵村順一郎氏「これだけはっきりとした沖縄の方々の民意が出たわけですから
ここは思考停止に陥らずにですね、具体的に前に進めていく(アメリカへ県外移設案を出す)ことが必要だと思います。」


しかしながら、選挙で最も重視される得票率を見れば、「国民に支持されていない」とされる自民党と比較して、「はっきりとした民意を受けた」とされる辺野古基地建設反対候補は、明らかに対立候補と競り合っていると言えます。


沖縄選挙結果

  (総務省websiteおよび名護市役所websiteのデータから作成)


有権者投票率も自民党とほぼ同様の値です。この事実から客観的に考えれば、少数意見を尊重すべきなのは自民党よりもむしろ沖縄の基地建設反対候補であると言えます。客観的に見れば、沖縄では県民のすべてが基地反対派に投票しているわけではなく、基地建設容認派に投票した人も多く存在しているのです。


さて、基地という安全保障問題については、地方政府よりも中央政府の意見がプライオリティを持つことは、論理的な原則であるばかりでなく、世界の常識でもあると言えますが、「少数意見の尊重」という点で「地元の民意」をできる限り斟酌することも重要であると言えます。


ここで、本土に住む日本国民が絶対に知っておかなければならない事実があります。それは、辺野古名護市に属していますが、沖縄本島の西岸にある名護市街とは直線距離で10kmも離れた東岸の久志地区にあるということです。


名護市


辺野古と名護市街は、沖縄本島の中央山脈とキャンプシュワブによって隔てられているのでそのつながりは非常に低いと言えます。ちなみに、10kmという距離は航空機の音を聞くこともできないような距離です。実は私も横須賀基地のほんの近くに本籍があるのでわかりますが、基地の存在によって影響を受ける範囲というのは、それほど広範な地域ではありません。たとえば、横須賀基地において、米兵と普通に接する可能性がある範囲と言えば、汐入町・本町・大滝町といったせいぜい東西1km、南北500m位の範囲内です。名護市街と辺野古の距離感は、葉山と横須賀の距離感とほぼ同じであると言えます。つまり、名護市街は、実質的には辺野古基地で被害を受けるステイクホルダーとしての地元と言えないのは明白です。このような事実の中で注目すべきことは、名護市の人口は名護市街に偏っていて、辺野古が属する久志地区の人口は名護市の人口の1割にも満たないことです。


名護市の人口

(名護市役所websiteのデータから作成)


特に辺野古基地建設予定地に近い、久志・豊原・辺野古の人口の合計は2904人(2014年4月17日現在)であり、名護市の人口約61465人に対して5%にも満たない人数です。このことから名護市長の選挙結果をもって「辺野古の民意」とするのは明らかに現実性に欠けます。


それでは、肝心の辺野古の民意は?ということですが、次のような興味深い報道があります。


辺野古「テント村撤去を」住民763人の署名提出
[読売新聞 2012年3月3日]
日米両政府が米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設を目指す沖縄県名護市辺野古区の大城康昌区長は2日、移設に反対する市民団体が座り込みを続けている「テント村」の撤去を求め、区民763人分の署名を稲嶺進市長に提出した。


移設容認派現職くじ引きで敗れる…辺野古区長選
[読売新聞 2013年03月18日]
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先となっている沖縄県名護市の辺野古へのこ区(区は自治会に相当)で17日、区長選挙が行われ、移設反対派からも支援を受けた新人と移設を容認してきた現職の一騎打ちの結果、得票同数となり、くじ引きで新人の当選が決まった。


名護漁協 埋め立てに同意
[琉球朝日放送 2013年3月11日]
日米両政府が普天間基地の移設先とする名護市辺野古沖の漁業権を持つ名護漁協は11日、臨時総会を開き、辺野古沿岸部の埋め立てに同意する議案を賛成多数で可決しました。臨時総会には名護漁協の正組合員78人が出席したほか、13人が委任状を提出しました。この中では辺野古沿岸部の埋め立てに同意する議案の賛否についてマルバツ方式で投票が行われ、その結果、88対2で可決されました。


名護漁協、岩礁破砕に同意 辺野古移設
[琉球新報 2014年5月31日]
名護漁業協同組合は30日の臨時総会で、政府が米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設工事に先立ち、海底の岩を掘削する岩礁破砕工事を行うことに同意する議案を賛成多数で可決した。7月から始まる予定の海底ボーリング調査に向け、キャンプ・シュワブ提供水域を一部見直し、辺野古沿岸での漁船操業の常時禁止区域も工事区域全体に広げるとした政府方針も賛成多数で了承した。総会には議決権を持つ正組合員87人中、84人(委任15人)が出席し、82人が賛成した。沖縄防衛局は近く県に岩礁破砕の許可を申請する。名護漁協は海底ボーリング調査についても、同意する方針を30日までに防衛局側に伝えている。


これらの数少ない資料から読み解く限り、辺野古の民意は基地容認の方向であることがわかります。また、マスメディアがあたかも地元の意見を代表しているかのように報道する辺野古テント村については、テント村撤去に763人分の辺野古住民の署名が集まった(辺野古の人口は1862人)という事実に注意すべきであると考えます。マスメディアはテント村の主張をあたかも地元の民意であるかのようにとりあげていますが、辺野古住民はテント村を問題視していることがわかります。もし、マスメディアが地元の意見を重視するべきと主張するのであれば、どこからともなく集まって来て公の場を不法占拠しているテント村の活動家の意見を尊重するのではなく、まさに正真正銘の地元住民の意見を尊重すべきであると言えます。


沖縄の軍用基地は、1945年の占領時に接収されると同時に1950年代初頭の朝鮮戦争時にも半ば強制的に接収されたという暗い歴史があります。このとき、辺野古住民は、苦渋の選択で他の地域とは一線を画して米軍基地との共存を選択し、その後に友好的な関係を築いたとされます。たとえば、辺野古住民は十の班に属していて毎年区民運動会や手漕ぎ船のレースなどで競い合っているとのことですが、このときに第十一班としてキャンプシュワブの米兵のチームを毎年招待し、親睦を深めていることが知られています(NHK取材班「基地はなぜ沖縄に集中しているのか」および[辺野古区ホームページ] )。

以上の分析をまとめると次のようなことが言えます。


(1)沖縄の民意は、けっしてはっきりしたものではない。

(2)名護市の民意=辺野古の民意とはいえない。
(3)基地反対活動家は、地元の辺野古から問題視されている。
(4)活動家やマスメディアは地元である辺野古の民意を無視している。



3地上戦で多大な犠牲者を出した沖縄にもう新基地を作らせない


沖縄が米軍によって攻撃されて多大な犠牲者が出た悲しい歴史を持っていることは疑いようもない事実と言えます。この悲惨な事実については、現在の平和を享受している日本国民全体が深く受け止めなければならないことは明らかであり、実際多くの日本国民もこの悲惨な事実を深く受け止めていると思われます。ただ、私たちに重要なのは、過去に縛られることではなく、過去を受け止め、未来の平和を築くことであると考えます。たとえば、大空襲を受けた東京も神奈川も、原爆を落とされた広島も長崎も、平和を築く未来志向で日米安全保障条約に基づく米軍施設を受け入れています。そもそもこんなことを書いている私自身、祖父を戦争で亡くしています。


ここで、本土に住む日本国民が間違えやすいことですが、辺野古基地は基本的には「新基地」ではなく、既往のキャンプシュワブ敷地内で建設するものです。1950年代から米軍が利用していた海域であるため、土地利用上の新たな問題は発生しません。計画では160ヘクタール海岸部を埋め立てることになりますが、返還される普天間基地の481ヘクタールと比較すると1/3の面積と言えます。なお、私が考えるに、この海岸を比較的広く埋め立てる現行案は事態を混迷させたと思います。辺野古において海岸部の埋め立て面積を最小限にするオプションは他にも存在したと考える次第です。具体的には現在の329号線をトンネルでショートカットさせ、現在の飛行場敷地を北北西に1km移動させるというものです。このようにすれば、岬の北側のみ埋め立てればよくなるので、環境負荷を低減することができます。プロジェクトマネジメントの失敗と言えるのではないでしょうか。


辺野古基地周辺マップ

(産経新聞から引用)


いずれにしても、沖縄の基地の中で、嘉手納飛行場および普天間飛行場は市街地の近くに位置するため非常に危険であり、騒音被害も与えていることは間違いありません。特に普天間飛行場については、基地の存在に伴う事故リスク(ハザードによる損害の大きさ×ハザードの発生確率)が極めて大きいことは自明であり、一刻も早く飛行場を騒音被害と事故リスクが低い地点に移転することが重要であることは間違いありません。賛成派も反対派も同時に認める普天間基地における喫緊の事故リスクを回避するにあたっては、辺野古移設は合理的な妥協案であると考えられます。基地移設反対運動が一体何のための反対なのかを反対政治家および反対活動家は論理的に示すべきであり、マスメディアも彼らにその理由を論理的に追及すべきと考える次第です。



4ジュゴンが住む辺野古の美しい海が破壊されようとしている


ジュゴンの行動範囲は非常に広いことが知られています。したがって、辺野古崎がジュゴンの生息環境に適わなければ、沖縄本島全体に広がる他のコーラルビーチに移るだけです。沖縄本島においては、辺野古崎だけが美しいコーラルビーチではありません。ジュゴンの個体はむしろ西海岸で多く確認されています。したがって、辺野古基地を建設したことによってジュゴンが絶滅するようなことは考えにくいと言えます。あえて、客観的に極論を言えば、移設反対というオプションは、普天間基地周辺住民の死亡リスクよりもジュゴンの死亡リスクを重視しているとも言えます。


ジュゴン生息域

(ジュゴンの生息地 Wikipediaから引用)


なお、ジュゴンの餌場とされる辺野古周辺の豊かな海草藻場は、基地建設予定地が当初と比較して移動したため、空港建設された後も破壊されることはなくなりました。日本自然保護協会という環境団体の[2002年の調査結果] が皮肉にもそのことを証明しています。


また、翁長雄志知事や反対活動家がサンゴ礁保護とジュゴン保護を辺野古基地建設の反対理由にするのであれば、同時に翁長知事がこれまで推進してきた那覇空港の滑走路増設工事にも反対すべきです。ちなみに[沖縄県の自然環境の保全に関する指針] では、滑走路設置予定地の珊瑚礁の南側(写真左部)は評価ランクⅢですが、北側(写真右部)は辺野古崎と同じ評価ランクⅠ(自然環境の厳正な保護・保全を図る区域)であり、滑走路へのアクセス道もその評価ランクⅠの珊瑚礁上に設置される予定です。


那覇空港増設

(内閣府資料から引用)


滑走路増設によって辺野古基地と同様にサンゴ礁が埋め立てられることになりますし、ジュゴンの行動範囲を考えれば辺野古基地建設と同等の影響を与える可能性があります。人治に基づく翁長知事のダブルスタンダードは、日本の民主主義に基づく法治に堂々と挑戦するものです。



メモメモメモメモメモメモメモ



この記事を通して私が言いたいのは、辺野古基地移設の可否を議論するのであれば、合理的な論理に基づくべきであるということです。辺野古基地移設問題の本質は、普天間飛行場周辺住民が受けている騒音被害を解消すると同時に高い事故リスクを回避するために、より騒音被害や事故リスクが小さいキャンプシュワブに基地機能を移転しようとするものです。この移設プロジェクトを実現するために、これまでに日米政府・沖縄県・名護市・辺野古区は長期間にわたって議論を重ね、法に則った手続きを行ってきたわけです。そのような中で、沖縄住民および本土住民の人心を過度に弄ぶことでミスリードするような一部マスメディアの偏向報道は極めて問題であると言えます。そもそも、この辺野古基地移設問題をより複雑にしたのは、鳩山由紀夫元総理と一部マスメディアであると私は思っています。彼らは沖縄住民に不当な被差別感を与えて対決を煽り、事実を正確に把握していない本土住民には不当な罪悪感を与えています。今こそ、沖縄の過去・現在を合理的に議論した上で、沖縄県民の将来にとって有益なロードマップの策定が重要であると考えます。



晴れ晴れ晴れ晴れ晴れ晴れ晴れ



さて、上記記事とは関係ありませんが・・・


事実に基づく論理的な報道が重要であるなか、とんでもない憶測報道に終始する古賀茂明氏がテレビ朝日「報道ステーション」を実質的に降板したことは、日本のジャーナリズムの将来を考えれば、極めて歓迎すべきことであると考えます。古賀氏の言説は、報道には関係のない個人的内容のもので視聴者をバカにするような内容でしたが、「古賀氏の言論の自由」は最低限保障されていたと思います(笑)。


関連記事

[イスラム国の術中にハマった古賀茂明氏の「アイアムノットアベ」発言]

[報道倫理を著しく逸脱した古賀茂明氏のイスラム国報道における言説(1)]

[報道倫理を著しく逸脱した古賀茂明氏のイスラム国報道における言説(2)]

[言論の自由を脅かす古賀茂明氏と仲間たち]




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最後に、前回記事を書いたところ、非常に多くの方々から暖かい励ましのコメントやご連絡を頂戴しました。本当にありがとうございます。次の記事はこのブログのフィナーレになると思います。今後の抱負についてもご紹介できればと考えます。




突然ですが、重要なお知らせがあります!

突然ですが、この3月をもちまして

仕事の関係で西陣から他の地域に引っ越すことになりました。


そうなると、


「西陣に住んでます」ではなくなってしまうわけです。


これに伴い、桜情報もお届けできません。

楽しみにしていただいていた方々には申し訳なく思っています。


次のアップで今後のブログの行方を連絡させていただきます。




京都桜便り2015 プロローグ

西陣に住んでます-十輪寺


(十輪寺 業平桜)









京都桜の総合情報京都桜の見頃時期の過去データ





今年もいよいよ京都桜の季節がやってきました。

早咲きの長楽寺のおかめ桜の状況から判断すると、
今年の京都の桜の開花は概ね平年並みで推移しているようです。

ここで、気象庁の発表(ソメイヨシノ標準木)による
京都の2001年以降の桜の開花日と満開日を見てみると次の通りです。

 2001年 開花:3/24 満開:4/03
 2002年 開花:3/18 満開:3/28
 2003年 開花:3/28 満開:4/04
 2004年 開花:3/24 満開:4/03
 2005年 開花:4/02 満開:4/08
 2006年 開花:3/27 満開:4/06
 2007年 開花:3/25 満開:4/03
 2008年 開花:3/24 満開:4/01
 2009年 開花:3/19 満開:4/05
 2010年 開花:3/19 満開:4/01
 2011年 開花:3/28 満開:4/07
 2012年 開花:4/03 満開:4/09
 2013年 開花:3/22 満開:3/30
 2014年 開花:3/27 満開:4/02



最近で言えば、
2009年と2010年は開花が早かったこと
2012年は開花が遅かったことがわかります。

民間の気象予測メジャー3社の京都の桜予想(3/16現在)
を見てみると次の通りです。

 [ウェザーマップ]
 開花日:3/25 満開日:4/2
 [日本気象協会]
 開花日:3/26 満開日:4/4
 [ウェザーニュース]
 開花:3/27 満開日:4/4



この見たてから考えると、
今年の京都の開花は3月26日前後でほぼ去年と
同じような推移ということになります。

↓下の表は、私が昨年に実際に歩いて収集した
京都各所の桜の開花の実況データです。

京都の桜 開花データ


京都の桜 開花データ


京都の桜 開花データ


京都の桜 開花データ


京都の桜 開花データ


京都の桜 開花データ


京都の桜 開花データ



:満開
:満開寸前
:もうちょい我慢
×:まだまだ
:ピーク過ぎ



この他の桜の開花データ(見頃データ)については、
次に示す各年のプロローグと総集編をご覧いただければと思います。
(ちなみにデータ自体はさらに前から存在します。)

桜京都の桜 過去データ集



[京都桜便り2014 プロローグ]
[京都桜便り2013 プロローグ]
[京都桜便り2012 プロローグ]
[京都桜便り2011 プロローグ]
[京都桜便り2010 プロローグ]

[京都桜便り2014 総集編]
[京都桜便り2013 総集編]
[京都桜便り2012 総集編]
[京都桜便り2011 総集編]
[京都桜便り2010 総集編]
[京都桜便り2010 エリア別記事リンク集]
[京都桜便り2010 総合案内]
[京都桜便り2009 総集編]
[京都桜便り2008 総集編]

桜の見頃時期については上記の表を基に
おおむね予想できると思いますが、開花状況を見ながら
その都度どのくらい差があるかを確認・修正していくことが重要です。

過去の開花日と満開日のデータと気温データの統計的関係から
私が開発した数値予測(去年はバッチリ当たりました)によれば、
今のところ京都の桜の開花日は3/25くらいになりそうです。
(赤の太線が開花日の目安と交差する日が予測開花日です)

京都の桜 開花&満開予測

いずれにしても、来週の月曜日に来る寒波がすぐ終わるか、継続するかに
関わってくると思います。

なお、上記の表で、データが書き込まれていない場所については
過去データをほじくり返していただければと思います(笑)

もちろん、このブログの速報データでも
その都度去年との差をアナウンスしていきたいと思います。

桜桜桜桜桜









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