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◆笠雄二郎【競馬なんでもデパート】vol.14 
「2018年 春のドラマ」
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 4月1日阪神の大阪杯は、スワーヴリチャードのミルコの大マク
リが注目を浴びた。
 でも、その伏線は3月10日阪神のゆきやなぎ賞にあった。この
レースで、ミルコのサトノワルキューレは出遅れ。ケツから進んで、
離れた最後方のまま、向正面に。そこで、あと1200mという地
点から一気のマクリ。4コーナーで、3馬身弱の差の7番手くらい
でダンゴ状の先頭集団に食らいつく。そこから、先に抜け出したエ
タリオウを交わして、更に伸び続けて、勝ってしまった。
 そして、大阪杯。このレースは、田辺のトリオンフと、ミルコの
スワーヴリチャードが出遅れ。田辺が前で、そのちょっと後ろにミ
ルコ。向正面で、まず、吉田隼人のゴールドアクターが少し動き、
次に田辺のトリオンフが隼人の隣へ上がっていき、それを見たミル
コが一気に交わして全馬をマクって先頭へ。とすると、田辺は一息
入れていたのに、また位置どりを上げていき、ミルコに並びかけた。
 直線は、さすがにミルコのスワーヴリチャードが力が上で楽勝。
田辺のトリオンフは2回仕掛けて先頭へ食らいついたので、脚もな
くなって8着に終わった。でも、スローと見て位置どりを上げてい
った田辺の勝負勘は正解だったわけだ。
 2017年のダービーでレイデオロがスローで位置どりを上げて
感動を与えたが、そのときは動けなかったミルコが、サトノワルキ
ューレとスワーヴリチャードで、やり返したわけだ。
 そこに陰に隠れて忘れられそうだが、トリオンフの田辺もマクリ
の田辺というだけあって、ちゃんと動いている。一気に先頭まで行
けば、ミルコも最後まで付いてきただろうから、たとえトリオンフ
がバテたとしても、二人一緒にドラマ・ドラマだっただろう。
 2018年春の、その出来事だけは書いておきたい。
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◆笠雄二郎【競馬なんでもデパート】
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