先日、X(旧Twitter)で、こんなポストを見つけてしまいました。



非常に懐かしいガセですね。


これにつきまして、ロイターがファクトチェックをしております。


これによりますと、

「米国の非営利団体PHMPTがFDAに勝訴し、Pfizer社が提出した全資料32.9万ページの開示を約束させた」

「順次開示され現時点で10万ページ相当が開示されているが、これがネットで一般公開されたところ、その資料には9ページに及ぶ1,291種類の副反応リストが記されていたというもの」

「元となったPfizer社の開示資料を確認すると、タイトルに”Review of Adverse Events of Special Interest (AESIs)”とある様に、これは副反応の可能性がある事象を予め定義した事前の安全監視リスト(AESI)である」

「このAESIの1,291件は、医学文献、臨床試験、政府の保健所等から報告された有害事象42,086例から抽出されたもの」

「AESIで1,291もの種類をリストしたということは、寧ろ厳密な安全性監視を計画したとも言える」

「本文書の安全監視の結論は『安全性について新しい懸念はない』となっている」

という事ですね。

https://www.reuters.com/article/factcheck-coronavirus-pfizer-idUSL2N2VK1G1


で、実際の資料がこちらです。


【METHODOLOGY(方法論)】としまして、

「必ずしも特定の有害事象が薬剤に起因する事を示すものではなく、むしろその事象が基礎疾患や過去の病歴、併用薬等の他の要因に起因している可能性も有る
とございます。

そして【DISCUSSION(議論)】には、
「このデータは、ラベルの変更を必要とする新たな安全性の懸念や、リスクを明らかにしておらず、BNT162b2の有益なリスクプロファイリングを裏付けている」
という事なんです。

そして【SUMMARY AND CONCLUSION(要約&結論)】としまして、
「利用可能なデータをレビューすると、良好な結果が確認された」となる訳ですね。

そもそも、資料にはAESIと記されております。

これは「Adverse Event of Special Interest」の事ですので、「副反応」ではなく、「有害事象」が正解です。

「1,291件の有害事象」と報道しましたサンテレビは、誤りを認めまして訂正をされました。


ちなみに、このガセネタの出元は、こちらになります。

YouTube動画の第4回目を配信致しました。

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昨年末、以下の様なニュースがございました。


これに便乗されたのでしょうか、一部の方達の間では、歯磨き粉のフッ素を忌避されていらっしゃる人もいらっしゃる様です。



上記の報道を読んで戴けますと分かりますが、発癌性が有るのは有機フッ素化合物なんですね。

歯磨き粉に使われておりますのは、フッ化ナトリウムという無機フッ素化合物なのです。

まず、「フッ素」というのは元素の名前です。

「水兵リーベー僕の舟」といったもので、覚えられた方もいらっしゃるかと思います。

これは語呂合わせでして、歴史でも、
  • 無事故の日無し大化の改新…大化の改新645年
  • いや誤算なれペリーさん…黒船来航1853年
  • いい子を作ろう構えはバック…鎌倉幕府設立1192年
といったものもございますね。

フッ素は元素単体では、大変な猛毒です。

非常に強い酸化作用がございまして、ガラスや白金をも侵します。

一方でナトリウムも単体では、毒物及び劇物取締法によりまして劇物に指定されております。

如何せん、水と激しく反応、と申しますか、爆発します。

しかし、このフッ素とナトリウムが組合わさりまして、フッ化物となる事で安全なものになる訳です。

とはいえ、人体への影響は皆無という訳ではございません。

過剰摂取は、危険です。
  • 子供でしたら歯磨き粉2本分
  • 大人でしたら4~5本
を丸ごと飲み込みますと、中毒症状が出て来ます。

つまり、あまり気にするほどのものではなという事ですね。

では、何の為にフッ化ナトリウムを歯磨き粉に配合しているのでしょうか?

これは皆様もご存知かとは思いますが、所謂虫歯予防の為です。



フッ素の効果は絶大でして、
  • 歯の質そのものを強くする
  • 歯の再石灰化を促す
  • 歯垢の生成の抑制
といったものです。

そして、虫歯予防効果につきましては、以下の論文がございます。

この論文によりますと、次の結論が得られます。
  • フッ化物含有歯磨剤には虫歯予防効果が有る
  • 1,450~1,500ppmのフッ化物含有歯磨剤は、それ以下の濃度よりも虫歯予防の効果は高く、それ以上の濃度になっても効果は変わらない
日本の販売されております歯磨き粉で最も含有量が多いものは1,450ppmで、それが最も効果が高く、日本口腔衛生学会では15歳以上に推奨されております。
(15歳未満の方には1,000ppmのものを推奨)



勿論、フッ素が含有している歯磨き粉を拒むのも、ご本人さんの自由です。


何はともあれ、しっかりと歯を磨きまして、虫歯を予防しましょう。



 




そういえば、参政党がこの様な政治方針を掲げております。


どうやら、「化学肥料」や「化学農薬」を悪いものと設定している様です。

実際は、どうなのでしょうか?

こちらの本を参考に、見てみたいと思います。


カリフォルニア大学バークレー校のブルース・エイムス教授が、1987年『サイエンス』に「考えられる発癌危険性のランキング」と題しました論文を発表しました。

https://www.science.org/doi/10.1126/science.3563506?url_ver=Z39.88-2003&rfr_id=ori:rid:crossref.org&rfr_dat=cr_pub%20%200pubmed


それによりますと、「水道水のリスクを『1.0』」とした場合、

  • DDTの代謝物であるDDE…0.3
  • 米国で農業用殺虫剤として使用され、後に規制された二臭化エチレン(EDB)…0.4
  • ピーナッツバター…30.0
  • 生のマッシュルーム…100.0
等といった感じですね。

エイムス教授は論争の中に於きまして、
「人間が摂取する植物中の発癌性物質のうち、天然化学物質の割合が高い」
と指摘されました。

それらを、植物自身が昆虫や菌などの病害虫や病原菌から守る為の天然農薬と表現されました。

マッシュルームには発癌性物質としまして、天然の殺虫成分でありますヒドラジンを含んでおります。

虫の食害を受けますと、天然農薬の分泌量は爆発的に増えるといわれております。

エイムス教授らが天然農薬の内52種類を調べましたところ、27種類は発癌性物質でした。

その中には、
  • パセリ等のメトキサレン
  • キャベツ等のアリルイソチオシアネート
  • ゴマのセサモール
等がございます。

どんな野菜でも農薬を使いまして育てました野菜よりも、遥かに多量の天然農薬を含んでおります。

無農薬で育てました野菜の方が、虫の食害などで天然農薬が多くなっているとも考えられます。

特に現代の農薬は、適正に使用をすれば残留はございませんので、農薬のリスクは天然農薬のリスクからしますと心配するほどではないでしょう

「虫食いこそが無農薬の証拠」
というセールストークを口外します有機農法関係者がいらっしゃいますが、虫食い野菜や虫食い果物は健康上のリスクが高まります。



2009年7月、英国食品基準庁(FSA)が有機栽培と一般の食品とで栄養成分や健康への影響に対しまして、大きな差は無いという研究発表をされました。

これはFSAがロンドン大学衛生熱帯医学大学院に委託した研究で、過去50年間に発表されました52,471件の論文を包括的且つ綿密にシステマティックレビューした結果です。

要するに、有機栽培と一般の食品とで栄養成分に公衆衛生上は意味が有るレベルではないという事ですね。

更に有機栽培では収量が60%前後に低下する事が多い様です。

この少ない収量では、有機農法だけでは現在の国民の食料需要は支えられません。

「収量が落ちる」という事は、当初目標の収穫量を維持する為に農地面積を広げる必要が生じますし、労働投入量を増やす必要が生じます。

それは森林破壊などの自然破壊を加速させる事にもなりかねませんし、他の産業を犠牲にする事にもなります。

その様に考えますと、
「食料自給率100%を早期に達成」
という事は、それこそ騎乗位…あ、いや、机上の空論だと私は考えます。


先程、れいわ新選組所属の、たがや亮衆議院議員のポストが流れてまいりました。



先の衆議院選挙にて、“比例復活”での初当選を果たされた議員です。


消費税の所謂“輸出戻し税”という還付金の問題ですね。

よく、「輸出戻し税は大企業優遇政策ダー!!」という主張を、散見致します。

という事で、たがや議員のポストを使いまして、検証してみましょう。

まず、「国内で商品を販売した場合」ですね。


販売額(税込み)が300,000円
仕入額(税込み)が200,000円
消費税納税額が27,272円-18,181円=9,091円ですので、
営業利益は、
300,000円-200,000円-9,091円=90,909円
という事になります。

では、一方で輸出の場合はと申しますと、こちらになります。
国内販売の場合の税込価格が300,000円という事は、本体価格が、
300,000円-27,272円=272,728円
という事になります。

そして消費税納税額は、
0円-18,181円=▲18,181円
となりますので、18,181円の還付を受ける事になります。

ですから営業利益は、
272,728円-200,000円+18,181円=90,909円
という事になり、国内販売の時と同じ営業利益を計上する事になる訳ですね。

たがや議員は、輸出販売価格を国内の税込販売価格で計算をしてしまいましたから、還付金がまるっと利益に上乗せしてしまった訳です。

これが、この様な間違い(誤解)を生む原因なんですね。

ところが、たがや議員は次の様な言い訳をされていらっしゃいます。


えーっと…

ま…まあ、どちらを支持するかは、あなた次第です。


反ワクチン厨の間で使い古され、カビが生えた“トンデモ論”の中に、

「超過死亡が増えたのはワクチン接種が原因」

というものがございます。


そして未だに、その腐った主張をする輩も存在します。



SARS-CoV-2ワクチン接種が2021年から始まったからという事なのでしょうか、2020年に対しまして、どれだけ死亡者数が増えたのかを列記して「ドヤ!!」とやっている訳ですね。


実はこれ、反ワクチン厨にとりまして非常に悪手なんですよね。


と、申しますのは、死亡者数の対2020年差とSARS-CoV-2ワクチン接種者数との関係は、以下の通りだからです。


【図1 SARS-CoV-2ワクチン接種者数及び全死因死亡者数対2020年差(2021年4月~2023年11月)】


つまり、「何の相関も無い」という事ですね。

では、この死亡者数の増加の原因は何なのかと申しますと、こちらになります。

【図2 Covid-19関連死亡者数と全死因死亡者数の対2020年差(2021年1月~2023年11月)】


つまり、「ワクチン接種者数の増加」よりも「Covid-19関連死亡者数の増加」が死亡者数の増加に寄与しているという事になります。

データを見ずに、(恐らく)誰かの受け売りで満足してしまうから、この様な“腐った情報”に引っ掛かってしまう訳です。

ワクチン接種が進んだところで、「超過死亡が増える」という事はあり得ないという事が分かります。