更新間隔があいてしまいました。
例年11月からが繁忙期なのですが、今年は一ヶ月早く繁忙期が始まってしまいブログを書く気力が湧きませんでした。
特に残業が多かったりはしないのですが、帰宅後に食事してお風呂に入るともう眠くて眠くて。
繁忙期も峠を越えたので更新再開です。
というわけで前回の続き
最終日スタート
ヴィレンヌ=ラ=ジュエルをスタートしてのは23日の22時頃。クローズに対して2時間の借金を背負っていました。次のPC12モンターニュ=オー=ペルシュまでは82km平均斜度は0.75%。元気なら4時間ぐらいで走れそうなコースですが、なにせ絶賛シャーマーズネック発症中の身ではなんとも微妙です。
走行中にシャーマーズネックが治ることは無いのであとは如何に重症化を防いでダマシダマシにでも走行距離を稼ぐかに完走の是非がかかってきます。
走っていてもなにかできることは無いか、と考えていますがまあ疲れているのでいい考えなんか浮かびません。
もうちょっとアップポジションにした方が首への負担は少ないかと思ってサドルを下げてみますが今度はサドルバッグとホイールが干渉してしまい、サドルバッグがズリ剥けていってしまうのでこの辺の微調整に時間を食ってしまったり。
日付が変わる頃から遠くに雷光が見えてきて天候が崩れる気配がしてきました。
サドルを下げたことで首への負担は軽減できたようで多少はマシな走りができていたせいかPC12には24日の3時46分到着。
計画よりは1時間遅く、クローズからも40分遅い到着でしたがPC11スタートよりも1時間以上借金が返済できていたので首が悪化しなければギリギリ隊での完走も見えてきそうでした。
もう一度マッサージ
往路ではWPでしたがここではPCなのでコントロールでサインを貰ったあとにスタッフの方にメディカルの場所を聞いて行ってみましたがここにもドクターはいないとのこと。
それでもマッサージは受けられるとのことなのでお願いしましたが、上半身裸になってパイプ椅子に座ったままの姿勢でムッシュのマッサージを受けました。マッサージというよりはヴィレンヌ=ラ=ジュエルのときと同じクリームを丁寧に塗り込むといった様子であまり効果は感じられずに10分少々で終了しました。
まあ仕方ない、あとは痛みが強くなったら手持ちのクリームを塗り込んで凌ぐしか無いかと覚悟を決めてリスタートです。
前が・・・
最終PCドルーまでは77km平均斜度0.66%、元気ならボーナスステージかもしれません。
しかしリスタート直後から首がより一層動かなくなり、ほぼほぼ前は見えません。
上りはまだ良いんです。車線の中よりをトロトロ走っていれば前走者のタイヤに気づけますから。問題は下りです。前が見えないのでトップチューブに腰を下ろすような感じで下って行きますが重心がいつもと違うのでバイクコントロールがままならず、スピードも出せない。
仕方なく途中で何度も道端に10分ほど寝っ転がって首を休めて再スタートを繰り返しますが全然距離が稼げない。
モンターニュ=オー=ペルシュから20kmほど走った場所、往路でも立ち寄ったヌイイ=シュル=ユールのカフェ前での仮眠を決意して完走を諦めました。
しかしこの街では野良仮眠を取った人が多いようでその方たちの起床時間と被った様子で騒がしくて眠れる気がしません。
さて撤退戦の構想を練ってみましたが、なんとも撤退には向かない場所でした。バスは1日数便だし駅までもえらい遠い。鉄道の接続も悪そうでサンカンタンに戻るのにも時間がかかりそう。ドルーまで行って鉄道撤退が一番楽そうなのでドルーを目指すことにしましたが、あと50kmこの首の状態で走れるのだろうか・・・
所々でちょっと休むのと私設エイドがあれば漏れなく立ち寄るなどしてドルーに着いたのは10時53分。77kmに7時間以上かかってしまいました。
首はもうどうにもなりません。もはやバイクに跨ることも能わず、PCの手前400mほどからは平地にも関わらず押し歩きする始末。
押し歩きする私を見て怪訝な顔をしているスタッフには返事として私の首あたりを叩いてみせると皆納得の表情。シャーマーズネック発症者は多かったのでしょうね。
なにはともあれ腹ごしらえ。ここでDNFは決めているけど最終PCまで来れたので自身初の1000kmオーバーライド達成とPBPの全PCに到達したことをまずは喜んでおいて自分への慰めとしましょう。
90時間組のピークタイムを過ぎたドルーのレストランはいささか閑古鳥状態。
撤退戦
食事をしながらトリさんと某嫁さんの認定外完走を目指す人々と出会えたので自分のDNFを伝えてお見送りをしました。(お二人共無事にランブイエにゴールされました)
DNFを受付スタッフに伝えようとしていると同じくシャーマーズネックでDNFの日本人参加者と合流(お名前聞いておけば良かった)してスタッフのオジイにDNFを伝えると、「あとちょっとだぞ。時間外でも頑張れよ(意訳)」と言われますが、いやいやもう無理だよと言っても「何言ってるだ!頑張れよ!(意訳)」といったやり取りをしていると「分かった!おれが駅まで先導してやる。それからこれは残念賞だ(意訳)」といってDREUXの文字が入ったキーホルダーライトをくれました。
なんともチープ地味な代物ですが記念品としては充分でしょう。
オジイに先導されてドルー駅に到着。オジイは切符の購入までも手伝ってくれました。スタッフには世話好きが多いのでしょうか。
オジイとお礼を行ってお別れです。いやあ人情って染みるものだなあとじんわりしながら時刻表で次の電車を調べます。
電車は10分前に出発し次の電車は2時間後・・・え?2時間後??
合流していたDNFした日本人参加者と顔を見合わせてしまいましたが、「オジイに絡まれてなかったら直前の電車に乗れていたんじゃね・・・」という思いは共有できた様子でした。
走行編終わり