『アジアシネマ的感性』刊行記念

今後のトークイベントのお知らせ📢


先月のトークイベントでもちらりと告知しましたが、

夏に向けて、毎月トークイベントがあります🙋‍♀️

本を書き終えてからも、日々、アジア映画やドラマ、アジア文学に触れていて。またそのお話しもできたらなぁと思っています。

大阪も行きます!楽しみです🥰


💫5月25日(土) 小橋めぐみトークイベント 


● チェッコリ(神保町)

著者・小橋めぐみが語るアジア映画が「私を深めてくれたこと」

日時:5月25日(土) 18:00~19:00

会場:チェッコリ

東京都千代田区神田神保町1-7-3 三光堂ビル3階

チケット発売中



参加費:会場&オンライン参加 1,650円(税込)

オンライン参加&「アジアシネマ的感性」書籍付券 4,720円(税・送料込)

★会場参加は満席になりました🙇‍♀️

オンラインでのご参加のみ、まだご購入頂けます。


💫6月9日(日)  小橋めぐみトークイベント 

梅田/梅田ラテラル


日時:6月9日(日)

開場:17:00

開演:17:30

会場:梅田ラテラル

大阪府大阪市北区堂山町10-11 H&Iビル 2F

チケット発売中



参加費:前売 2,500円 当日3,000円(税込)

配信 2,500円(税込)


💫7月14日(日) 「Asian Cinema Sensibility」

「台北暮色」上映×小橋めぐみ登壇 武蔵境/スイングホール


日時:7月14日(日)

開場:18:30

開演:19:00

*「台北暮色」上映後に、小橋めぐみによるトークイベントあり

会場:武蔵野市立武蔵野スイングホール

〒180-0022 東京都武蔵野市境2丁目14番1号

電話番号:0422-54-1313 

料金:前売1,600円 当日1,800円 ※自由席

企画・運営:A PEOPLE CINEMA

主催:パブリックアーツ

チケット発売中

https://l-tike.com/order/?gLcode=34275&fbclid=PAZXh0bgNhZW0CMTEAAaZk6C9yexhIFgJXsA7YU1IDSxVoKMBRzgUJlO33qNvCRK4aFHNyUU3jb8A_aem_AULMULhdVu-_EqbEsoXwC4ESRAmEgcCFmNomtDf6k_22rgTivh1kCSPAvkpU0Y9WRMjH178Po55R6JT3i5Rs1YtD


*イベント終了後、サイン会を実施します。

すでに購入された方は、「アジアシネマ的感性」をお持ちいただければサインいたします。購入されていない方は当日、「アジアシネマ的感性」の販売を行っていますので購入後、サインさせていただきます。


お待ちしております!!




先日、楽しみにしていた、東京都美術館で開催中の「デ・キリコ展」内覧会へ。

(許可を得て撮影しています)



20世紀の美術界を揺るがしたイタリアの巨匠、ジョルジョ・デ・キリコ。

国内では10年ぶりとなる大規模な回顧展です。


デ・キリコといえば、形而上絵画と呼ばれる、

不思議な感覚を呼び起こす作品のイメージが強かったのですが…生涯において、何百枚もの自画像を描いたそうです。


「自画像」1929年頃 

ヨーゼフ・ダッレ・ノガーレ・コレクション

©Giorgio de Chirico, by SIAE 2024


一度見たら、忘れなさそうなお顔!

街でお会いしたら、あ!キリコさん!

と、すぐ気づかれちゃいそうです。

ご本人のお写真もあったのですが、





そっくりでした。イタリアの血を感じる、彫りの深い顔立ちです。


「秋」1935年 ノヴェチェント美術館

©Giorgio de Chirico, by SIAE 2024


自画像のほかに、肖像画も多く描いていました。

こちらは後に妻となるイザベラ・ファー。

この絵がとても好きで、しばらく見惚れてしまいました。作品の中心テーマは、秋の詩情で、

デ・キリコは常に秋という季節に、絵画制作における深遠な着想源を見出していたのだとか。

半袖なので、まだ秋が深まる前なのでしょうか。

装いも、とても素敵で、

デ・キリコの秋シリーズを、もっと観たいなぁと思いました。



「形而上的なミューズたち」1918年

カステッロ・ディ・リヴォリ現代美術館

©Giorgio de Chirico, by SIAE 2024


デ・キリコの絵にマヌカン(マネキン)が登場した時期は、第一次大戦の勃発と、それにともなう最初の爆撃の発生にぴったりと一致することを、初めて知りました。

実物を目の前にすると、

無力感や哀しみのようなものが伝わってくるようで。

がらんとした空洞のような心と、

それでも毅然とした態度を保とうとする画家の意志を感じました。


「南の歌」1930年

ウフィツ美術館群ピッティ宮近代美術館

©Giorgio de Chirico, by SIAE 2024


時代が進むと、マヌカンがより人間化され、肉体を持ち、明るい雰囲気に変化していきました。

背景がルノワールのよう!

と思ったら、ルノワールに着想を得て、発展していった時期の作品でした。

古典主義と地中海的理想というモティーフで、

寄り添う二人から親密さと温もりを感じます。


「風景の中で水浴する女たちと赤い布」1945年

ジョルジョ・エ・イーザ・デ・キリコ財団

©Giorgio de Chirico, by SIAE 2024


デ・キリコのイメージとは対照的な作品。

40年代にはバロック期の作品に惹かれ、伝統的な表現の研究と実践に力を注ぐようになります。

形而上絵画とは対極をいく姿勢は、論争も生みましたが、そもそもその論争を引き起こすことさえ意図していたことでした。

研究熱心!かつ自由!

あんなに新しいことやってたのに!とか、

今さら古典回帰なんて!とか言われたんだろうなぁ。でも、当時のメインストリームを形成していたのが前衛芸術だし、周りがみんな同じようなことをやっていたら、そこから抜け出したくなる気持ち、分かる気がする。

同じような役ばかりを演じていたら飽きちゃうように、

違う役も演じたくなっちゃうし、そこでまた新しい発見も沢山ある。

それこそ飽きられる前に、

自分から抜け出したのかもしれない。

「眠れる少女 (ヴァトーの原画に基づく)

1947年 ジョルジョ・エ・イーザ・デ・キリコ財団

©Giorgio de Chirico, by SIAE 2024



そして彼は、どんどん進化する。

「瞑想する人」1971年

ジョルジョ・エ・イーザ・デ・キリコ財団

©Giorgio de Chirico, by SIAE 2024



この絵の迫力と異様さに強烈に惹きつけられた。

素性の分からない人物が、謎めいたものに覆われている。

舞台美術も手がけたデ・キリコは、

役者の肉体から発せられるオーラだとか、

感情的なものからも、影響を受け、自分に取り入れていったのだろうか。

「オデュッセウスの帰還」1968年

ジョルジョ・エ・イーザ・デ・キリコ財団

©Giorgio de Chirico, by SIAE 2024


 右の窓からは画家の故郷ギリシャの風景が、

左の壁には形而上絵画がかけられている。

室内の椅子などもデ・キリコが過去に描いたモティーフで、画家は英雄と自身の人生を重ね合わせながら、この絵を描いた。

長く、険しく、果てしない旅路のようでありながら、結局は部屋の中をぐるぐる回っているようなものであったと考えたのか。

とにかく、この作品、なんとも可愛くて…好きです。


まだまだ素晴らしい作品が沢山ありますが、

それは観てのお楽しみということで!

グッズコーナーへ!


「デ・キリコ展」オリジナルグッズは、素敵なもので溢れかえっていました。

一番惹かれたのが、シルクスクリーンプリントで直接インクを焼き付けたグラス。インクの層を厚くすることで裏側に白を敷かない仕上げで、こういう優れた技術をもつ日本の町工場が減ってきているのだそう。色は、デ・キリコの絵から想起された4色。

私は茶色にしましたが、



最後まで隣の黄土色と迷いました。

4色買いをしたかった…



ビスコッティが4種類入った箱も、

ちゃんとデ・キリコ風。

ナナメっています。

マグカップ。ただの名前入りマグカップではありません。

これは、デ・キリコの時代からあるフォント、ボドニを使っていて、イタリアの方が見れば、すぐに分かるほど有名なフォントだそう。



「風変わりで色とりどりの玩具でいっぱいの、

奇妙な巨大ミュージアムを生きるように、世界を生きる」by デ・キリコ


彼のこの言葉のように、奇妙でユーモラスな、

巨大なおもちゃ箱の中に迷い込んだような、

面白い展覧会でした。

目に映る世界が、急に変わる日が来るのかもしれない。


デ・キリコ展は、8月29日まで。

東京都美術館で開催中です。

ここまで作品が集まるのは滅多にないので、

ぜひ。


会期:2024年4月27日(土)~8月29日(木)

休室日:月曜日、5月7日(火)、7月9日(火)~16日(火)

※ただし、4月29日(月・祝)、5月6日(月・休)、7月8日

(月)、8月12日(月・休)は開室

開室時間:9:30~17:30、金曜日は9:30~20:00(入室は閉

室の30分前まで)

観覧料:一般 2,200円/大学生・専門学校生1,300円/65

歲以上1,500円





東京オペラシティ アートギャラリーで開催中の
「宇野亞喜良展 AQUIRAX UNO」へ。
レトロスペクティブではなく、90歳の今も現役であり続けるイラストレーター、宇野さんの900点(!!)に及ぶ、過去最大規模の展覧会。圧倒され、酔いしれる。
時空を超えた、魅惑の美しき宇宙空間に放り出されたようだった。









展覧会へ行った前日、友人の娘さん(小学4年生)が描いた、自由で豊かな絵を観て感動したばかりで。
自分が幼い頃は、お絵かきが大好きだったのに、いつの間にか絵を描くことに苦手意識を持つようになってしまったなぁと、宇野さんの膨大な作品群を前に考えてしまった。
ただただ楽しんで描き続けることが、
どうしてできなくなってしまうんだろう。
学校の授業でそうなったのだろうか?
ってことを、途中で合流した友人と話し合いながら、展覧会場をぐるぐる回りました。
観ても観ても新しい発見があり、
とにかく量が多いので、行かれる方は、
お時間に余裕をもって、観に行かれてください🌷





広告原画 「カルピス」

1955年に上京した宇野さんは、翌年、カルピス食品工業に入社し、配属された広告課で、新聞広告やパッケージデザインを制作されたそう。

コピーライターがいなかった当時、

「清純の味」「夏一番のお飲みもの!」というキャッチコピーも宇野さんが考案されました。

1956年の原画が残っているのも素晴らしいし、それを間近で観ることができる幸福に胸が高鳴りましたおねがい




先日のサイン会の時に、

「電車の中で気軽に読めるエッセイや小説のおすすめありますか?」と、ファンの方に聞かれて、その時はエッセイが思い浮かばなかったので、小説をおすすめしたのですが。

エッセイだったら、これ、おすすめです。

(その方、読んでくれているといいな)

燃え殻さんの「ブルーハワイ」

🌊

燃え殻さんのエッセイを読んでいると、

小さな、どうでもよかったような記憶が、

あとで宝石のように輝くことがあるのだなぁと思う。

どんなイけてない毎日も、原石だらけなんだって思えて、ちょっとだけ前向きな気持ちになる。ちょっとだけ。

と同時に、そんな超ポジティブにならなくても、人生なんとかなるよってことも言ってくれてるような感じがする。

🌊

この本の最後に収められているエッセイのタイトルが

「ブルーハワイ」で。

かき氷のブルーハワイについてのエッセイなのだけれど、

これがまたとっても良くて。

「そもそもブルーハワイ味というのが、何味なのかがまったく説明できない」という一文を読んで、今更ながら、確かに!って思いました。ブルーハワイ味を説明せよって言われたら難しいですよね。

けれど、あの独特な甘さと色が好きで、一時いつも頼んでいたなと思い出しました。

よし、今年の夏は海の家でブルーハワイ頼むぞ!

舌を真っ青にするぞ!

と、楽しみが一つ増えた、春の夜。



桜がぶわぁっと咲きはじめた昨日。

友人と朝活後、近くの桜神宮へ。



4月1日から再販が始まった、人気のレース守りをおそろで授かり、






えんむすびの木と言われる河津桜の木に、

願い事を書いた花帯を真剣に結び🎀

お参りして、おみくじを引いたら、二人とも大吉でした👏

(大吉なんだけど、二人とも“あせるな”って書いてあって、おかしかったなぁ😂)


その後、駒沢公園で少しお花見をして、解散。

うららかな、幸福な、春の日でした。

まあこさんといると、笑いっぱなし。

いつもありがとう😘