2019年11月21日(木)19時開演 @ サントリーホール

 

ブルックナー:交響曲第8番 [ノヴァーク版第2稿 (1890)]

 

ズビン・メータ(指揮)

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

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今年の最後の演奏会はメータ、ベルリンフィルのブルックナー/交響曲第8番。前の週にティーレマン、ウィーンフィルで同じ曲を聴いたばかり。こんな短い時間の間に全く異なった二つの素晴らしい演奏を聴けた事に感謝です。

ゆったりとしたテンポでオケを極限まで鳴り響かせるメータの演奏はベルリンフィルのずば抜けたアンサンブルによってブルックナーサウンドに浸りきることができました。テンポを速めることなく堂々と4楽章の最終部分が終わると不思議な感動に満たされ胸が熱くなってきました。メータも昨年のバイエルン放響の時よりお元気な様子で良かった。ハイティンクも引退した今、こういうたっぷりとブルックナー・サウンドの魅力をを聴かせてくれる演奏が少なくなった時代に貴重な体験ができました。

ランラン、P.ヤルヴィ、ロイヤルコンセルトヘボウ管演奏会

2019年11月18日(月) 19:00開演 @サントリーホール

 

ワーグナー:「タンホイザー」序曲
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 Op.19
ブラームス:交響曲第4番 ホ短調 Op.98

[アンコール曲]
メンデルスゾーン:『無言歌集』より「紡ぎ歌」(ピアノアンコール)
ブラームス:ハンガリー舞曲第3番
ブラームス:ハンガリー舞曲第1番

指揮:パーヴォ・ヤルヴィ
ピアノ:ラン・ラン
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団

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先週のウィーンフィルの演奏会の直後のロイヤルコンセルトヘボウ管の演奏会。

ランランのとても個性的なベートーヴェン、パーヴォ・ヤルヴィらしい切れ味の良い爆演ブラームス。哀愁漂うと言うよりはたくましく感じられた女性トップによる4楽章のフルートソロ。なかなかの演奏会でした。「タンホイザー」序曲はスッキリ系でチョット薄味か?

 

今更ながらウィーンフィルの響きは個性的だったと感じた演奏会でした。

 

今週はウィーンフィル・ウィーク・イン・ジャパン2019でした。11日(月)、13日(水)、15日(金)3回の演奏会を十分に楽しみ、満喫した一週間でした。

特にティーレマンとのブルックナー8番、R.シュトラウスの「ドン・ファン」と「ティル」は豊潤なウィーンフィルサウンドでホールが満たされた私にとって最高のひと時でした。

また、ブロンフマンとのラフマニノフの3番の爆演に痺れ、オロスコ=エストラーダとの「春の祭典」でもとても幸せな時間を過ごすことができました。

そして今回は抽選で当たった公開リハーサル(11日午後)。アンコール曲の「天体の音楽」の出だし部分、ブルックナーの各楽章の冒頭部分など弱音の部分を入念に確認するティーレマンとオケの共同作業。僅か45分の公開リハーサルでしたが、惹き入れられてしまいました。
 

ベルリン・コンツェルトハウス管演奏会

2019年7月10日(水) 19時開演 @ 東京芸術劇場コンサートホール

モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番 ハ長調
(ピアノアンコール)
リスト:「超絶技巧練習曲」から「狩り」

マーラー:交響曲第5番 嬰ハ短調

アリス=紗良・オット(ピアノ)
エリアフ・インバル(指揮)
ベルリン・コンツェルトハウス管
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久しぶりの東京芸術劇場の演奏会でした。サントリーホールに慣れた身にはとても大きな会場に思えてなりません。今夜はその3階席ですから遥か遠くののステージを見下ろす感じ。音的には問題無しと自分で判断!(^^)!

最近、多発性硬化症を公表したオットのモーツァルト。最近のピリオド奏法とは無縁のオケ。フレーズの処理に甘さが感じられましたが安定した演奏。オットのピアノもなかなか綺麗。1楽章はいつの間にか眠りに落ちてしまい不覚(>_<) 2、3楽章はしっかり聴きましたがどうしてもオットの健康状態が頭から離れない、、、演奏終了後、あいさつのため小走りにステージを出入りするオットの姿を見ながら、今後も演奏活動が続けられることを祈るばかりでした。

後半のマーラー。熱演で演奏終了後の観客の盛り上がりは凄かったです。個人的には都響の和風テースト!の入った、より精緻な演奏の方が好みかもと感じた次第。

第1917回 N響定期公演 Bプログラム
2019年6月19日(水)7:00pm @ サントリーホール

メシアン:トゥランガリラ交響曲

 

ピアノ:ロジェ・ムラロ 

オンド・マルトノ:シンシア・ミラー
指揮:パーヴォ・ヤルヴィ
NHK交響楽団

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今シーズン最後のN響B定期は振替で今夜聴きました。いつもの席とほぼ同じエリアで聴くことができました。

 

今シーズン最後のB定期がパーヴォ・ヤルヴィのメシアンとは意外な選曲。プログラムにパーヴォの得意曲との舟木篤也氏の記載があって初めて知った次第。舟木氏が「起伏にとんだ楽しい<<トゥランガリラ>>を期待できる」と書いているようにピアノのムラロの渾身の熱演もあり非常に盛り上がった聴きごたえのある演奏でした。この種の曲を演奏する時のパーヴォの小股の切れ上がった演奏は単なる大音響の羅列ではない演奏。N響も見事に応えて演奏が進むにつれて盛り上がってきました。今夜はミュンヘンフィルコンマスのヘルシュコヴィチ氏がゲストコンマス。演奏中、ムラロ氏とヘルシュコヴィチ氏が管楽器パート、打楽器パートに睨みを利かせていた(?)せいか久しぶりに緊張感のあるN響でした。