皆さんこんにちは!先週は、上海に出張してきました。もの凄い勢いで開発が進む上海には訪問する度に驚かされます。でも相変わらずサービスという概念が欠落してるようで、レストランでもコンビニでも?ということがたくさんありました。ホスピタリティーなき経済発展は、いずれ大きな痛手を負うのでは感じている今日この頃です。
さて、今回のテーマは「適者生存」です。
「適者生存」の類義語としては「弱肉強食」がありますが、結構、無意識に同じように使ってる人がいると思います。実は私もそうでした(笑)。でも全然意味が違うんですよね。
「弱肉強食」は、とにかく「パワーゲームに勝つ」というが意味ですが、「適者生存」は、「環境に適するものだけが生きられる」という意味で、根本的な価値観が違います。
企業においても、競合他社を意識して商品開発・プロモーションから販売にいたるマーケティングプロセスを構築したり、資金力を生かして競合先を買収したりしますが、ただ単に競合相手ばかり目を取られていては、それが目先の延命措置になっているだけで10年、20年先に存在している保証はありません。
例えば、私の勤めるブライダルの世界でも、つい10数年前にあった「仲人」という挙式制度は、いまや皆無となってます。10数年前「仲人」を対象にしている会社が「弱肉強食」で同業者に勝ち抜いていたとしても、結婚文化の環境変化を捉え切れなければ「適者生存」にならず倒産しているはずです。
また、ここ数年の挙式スタイルを見てみると「ハウスウェデング」という、邸宅風のお洒落な洋館でオリジナリティーあふれる挙式・披露パーティーをするスタイルがブームとなっていましたが、限られたマーケットに進出企業が乱立したこともあり、徐々にトレンドの変化とともに各社とも苦戦しています。
「環境に適する」というのは、「先の環境変化を見い出す」ことに通じます。後手に回り、今の環境に合わせようとしても、環境は変化してしまい、自分か変わったつもりでも、その時は既に遅れていることになりかねません。したがって、「先見性」がとても大切な能力となります。
したがって、今、目に見えてること、耳に聞こえていること、手に触れた感触、鼻に感じた香り、口に含んだ味…すべての感覚から、その背景や意味合い、示唆を読み取ろうとする努力、考え抜く力が必要ではないでしょうか。
一人ひとりがそれぞれの役割・立場で「先見性」を有する組織が「適者生存」の会社になるのだと思います。この環境変化を微細に捉えることで、商品開発やプロモーションのあり方、組織・人事や経営管理のあり方など未来に有効な手を打っていくことができるのです。
世の中から「エクセレントカンパニー」と呼ばれる会社は、どの会社も「適者生存」で成長していることがわかります。競合他社の研究やそれに対抗する手立てはとても大切ですが、「適者生存」の中では、ある時期の一つの手段に過ぎないのです。
私も、マーケティング部門の責任者として「弱肉強食」できなく、「適者生存」へ手を打っていく決意です。
皆さんいかがですか?