料理は走ることと似てる。


目的に向かって、静かに準備をし、淡々と進む。




日にちが決まり、メンバーが決まり、テーマをなんとなく掲げる。


この日はこんな献立にしようと決めると、買い出しに仕込みにすこしずつ歩みを進める。




仕事から帰ってきて、一気にしようと思っても、素人のひとり仕事には限界がある。





豚のかたまりには、買ってきてすぐに美味しい塩を塗り込む。

ラップをぴっちりとかけて、数日おけば、あとは茹でるか焼くか蒸すかで、当日は放っておく時間の方が長くて済む。






この茹で豚、ジューシーで簡単ですっごく美味しい。










春野菜のおひたしは、出汁をひいて、野菜は茹でて下ごしらえして、12日前に漬け込んだり、昆布〆にしておくだけで、当日は盛り付けるだけ。

むしろ、数日あるほうが、味がよく馴染んで出汁がじゅわーり美味しい。



春キャベツは、芯をくりぬき、葉を剥がして一枚ずつ茹でて、くるくる巻くと、すこーしよそ行き仕様に。


これは、よく行くおでん屋さんで食べて、見た目も素敵だなーと、真似したもの。



特に春キャベツは、茹でるのが短時間でも、やわらかーく甘い。





菜の花も昆布の布団で寝かせると、うまみが移って、すくない調味料でもおいしい。






走ることも一緒で、特にフルマラソンなんかは、レース当日までの練習と本番ではペース配分が鍵となる。


少しずつ、身体と心の準備を重ねておくだけで、フルマラソンという42.195kmの長くて遠いゴールも、コツコツ走り続けて、完走できる。








また、話は料理に戻るけど、鶏の唐揚げも、1日前に生姜ニンニク、玉ねぎのすりおろし、醤油、酒、みりん、ごま油でよく揉み込み、ジップロックに入れて冷蔵庫に寝かせておく。




みんなが来る、30分くらい前に片栗粉をまぶして、到着10分前に揚げ始めると、絶対はずさない人気者の鶏の唐揚げが出せる。








メインがあれば、副菜は多少質素でも、じゅうぶんご馳走感は出せる。


レパートリーも一気に広げようと思わず、何度も作って、それを間違いないものにしていって、やっとお披露目になる。




コツコツが、結果、みんなの美味しいにつながる。

ワタシはそう思う。





黙々と手順を考えながら、準備してる間は無心になれるし、その感覚がやっぱり走ることに似ている。








そして、みんなの美味しいが聞けた時、ふーって脱力感と達成感で最高に美味しいビールというゴールが待っている。







やってる最中は、大変だし楽ではないけど、この気持ちが、ワタシが好きな理由なんだと思う。



居酒屋みやちゃん


と題して、年末あたりから、友人を招いては、家ごはんの場を設けている。


決して、美しく新しく広い部屋ではないけど、そこにいるメンバーだけで、美味しいとか楽しいを共有できる、ご機嫌な居酒屋。


ふつうのホームパーティーではあるけど、ちょっとテーマにしてしまったほうが、ワタシ自身も楽しい。






先週の花金は食べ盛りの男子含めた5


塩豚ポッサム 

春菊ジェノベーゼのパスタ

車麩の唐揚げ 

スナップえんどうと菜の花の柚子胡椒オイル和え

香り野菜とタイの刺身のサラダ

鶏の唐揚げ 

エスニック焼きなす

春キャベツのおひたし 

ズッキーニの焼き浸し







この日美味しかったメニューも入れつつ、

昨夜のお客様は女ばかり4

だから、ちょっとだけヘルシー意識。


でも、食いしん坊でストッパーのない4人は、ほぼ残すことなく、デザートまでペロリ。


野菜が多いから、満足感はあるけど、そんなにヘヴィーではない。

 






春キャベツのおひたし

イワシのハーブグリル 

車麩の唐揚げ

塩豚ポッサム

鶏手羽の魚醤バター煮 

アスパラの魚醤レモンソテー

切り干し大根とツナと海苔のサラダ

菜の花の昆布〆

タイのお刺身と香り野菜のサラダ

菊芋とセロリの塩炒め







さぁ、次はどんなメニューにしようか。


最多7名まで、都内の住宅地にひっそり佇む、小さな部屋のご機嫌なテーブルで居酒屋みやちゃんお待ちしてます。