映画館で鑑賞。
ラストに近づくにつれ何度も号泣した。
娘を持つ親は必ず泣くこと必至の作品。
翁の迫真の演技?が凄い。
声優は地井武男
この録音ののち亡くなられたため、
これが最後の作品。
姫の気持ちを考えずに都に引っ越し
都の男をひきあわせる鈍感さにイラッとくるが
月に帰ると聞いたあとの落胆ぶりと説得は本当に胸にせまってくる。
媼もいい。同じ女性としてかぐや姫をサポートする母としての温かさ。かぐや姫が赤ん坊のとき結局育てるのは私とばかりに
翁から姫をとりあげて乳をあげて育てていくたくましさ。
そしてかぐや姫。
声優もいいし、表情もいい。
自然とたわむれる天真爛漫な面と
感情を爆発させたりする面、
悩む表情なと。
「生きるために生まれてきた!」
の台詞や草木の自然の描写に感動。
このアニメは
生まれてきてから月に帰るまでの
姫と翁と媼の生活や出来事を
二時間で一気に見せている。
赤ん坊や小さな頃の姫を
僕らはこの二時間で知っているだけに
その別れに対する三人への感情移入は
とてつもない。
これを見たあとに、鉄拳の
娘の誕生から結婚での別れ、
人生の終わりまでを
描いたパラパラ漫画を思い出した。
そして原作のかぐや姫がなぜ、どういう心境で作られたのかもわかるような気がしてきた。
娘を思う親。すだっていくのを諦めて送りださねばならない思いがこの物語をつくったのではないかと思った。
あと余談だが捨丸兄さんは忍空のタッチに似ている気がした。
「月というのは大多数の人のもつ驚きの不在、つまり無感動の象徴のように思う。空に浮かぶ月を見てもいまさら誰も驚かない。ただレオナルド・ダ・ビンチは言っている。『月よ、重く、緻密なる月よ、健在なりしや』」
エッシャー談
エッシャー談