中村読書録
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本当は二本目

先週書いたものが見事に消滅してるので、これが一本目になります。
せっかく先週は「フェルマーの最終定理」という本について書いたのに。

さて今週の本は「ムーンパレス」という本です。
著者はポール・オースター。
最近の外国人作家の中では最も好きな人です。
その中でイチオシなのがこの「ムーンパレス」です。
ストーリーのドラマチックさなら「リヴァイアサン」、
フランツ・カフカにもにた不条理な衝撃策なら「幽霊たち」をあげます。
この「ムーンパレス」は「どんな話?」と聞かれたときに、
上に挙げた作品のように一言では説明しがたいし、全体像も捉えにくいです。
しかし全く関係のない事柄が、複雑に絡みあいながら、終盤に浮かび上がってくる像は圧巻でもありますし、
ある意味壮絶と言ってもいいと思います。
そしてエピローグとなるラストシーンは、なんてことはないのに何故かずっと心に残ります。
少し忘れる度に、何度も本棚から引き出してしまう本です。

テクノラティその3