心の予定日まであと3週間。
正期産まであと2週間までやってきた。
いよいよやっと。
たどり着いてきたよ!
がんばった。私。

夫はいまリスボンにいる。
去年はボルドーだった出張が今年はリスボンになった。

いいなあ、リスボン。

といったら、
子どもたちが大きくなったら
いっぱい海外もいこう
と夫がいって
なんだかとても。うれしくなる。

そういう気持ちを
持っていてくれるということ。

龍の運動会は夫の出張と重なったので
私ひとりでいく。
園庭でおこなうのでとても混む、と聞いていたので
早めに出かけ、正門前で並んで待つ。
その成果で、なんとか座って見られる、
しかも日陰の席を確保できた。

プログラムの最初は全園児の整列と体操。
背の順で並んでいるので龍はクラスの列のいっとううしろだ。
それでも整列のあいだは、
私を見つけて何度も手を振ってきてかわいらしい。

体操はディズニーのメドレーのような音楽で、
いえでもときどき龍が踊っているものだ。
ちいさな子どもたちが一生懸命体操をしているのは
とてもかわいらしいし、それだけできゅんとなる。

それにしたって、
2クラスある年少のとなりが年長の3クラス、そのとなりが年中の3クラスと、
8クラスの子どもたちが並んでいるわけなのだが、
年長の子どもって、もはや小学生みたいなものなんですね。
体格もしっかり具合も、年少とは桁違いである。
年中と年少はさほど差がないように見えるのだが、
子どもというものは、年中の後半くらいからなにか劇的に変わる(成長する)ものなのだろうか。

さて年少の最初の競技はダンスである。
ペンギンサンバ、という名前で、
いえでもよく歌ったり、踊りの一部を見せてくれている。
(が、私が見ているとわかると、いつもやめてしまうので、最初の部分しか見られない)

龍は5月生まれなのでもう4歳だが、
大半が3歳児。
早生まれの子などはつい最近まで2歳児である。
もう本当、みんなひよこみたいな感じ。
帽子の色が黄色いせいもあるけど。

そんなひよこのこたちが輪になって、
まあ大半は場に飲まれて(たぶん)
直立しているだけなのだが、
それでも一生懸命さが伝わってとてもかわいらしい。

龍は素直でまじめな性格が出ていて、
ダンスも全部覚えていたらしく、
(何しろ先生がなにかを教えてくれるときは、
いちばん前で熱心にまねをするタイプ)
きちんと踊っていて感心した。

運動会の後半にも年少の出番があり、
障害物競争のようなものを見学する。

ヨーイドンをしてね、
きらきらしたもののしたを
だんごむし(ハイハイのこと)でいってね、
緑の台を越えて、
先生にタッチして帰ってくるんだよ?

としょっちゅう説明してくれていたのだが、
確かにそんな感じの競技だった。

ゴールに向かって走り抜けていく龍に、
子どもたちに、
がんばったね、がんばっているね、と、
ぎゅうぎゅうと抱きしめて
たくさん伝えてあげたくなる。

いまはまだちいさくて
でも幼稚園に入ってどんどん成長していて。

そうして巣立っていくんだものね。

子どもの成長は本当に早い。
まいにちを、だからたいせつに過ごさないと。
と思うのに、
今日もガミガミ母さんな私なのでした。
反省。







はち切れそうである。
何がって私のおなかが。

もうぱつぱつのぱんぱんで
歩くとふうふうぜいぜい。

母さん、お相撲さんみたいだね?
というと龍はげらげらと笑って、
もういっかいいって?という。
龍の笑顔が見たくて
また同じことをいう。私。

もしいま私がいなくなったら。
龍は私を忘れてしまうのかな。
それともすこしは憶えているのだろうか。

憶えている、そのことは。
龍をかなしませるのかな。
それともあたたかい気持ちになるの?いつか?

私には4歳の記憶は断片的にある。
うれしかったこと。
かなしかったこと。
たのしかったこと。
ほんとうはこうしたかった、というような
思いも、憶えていたりする。

夫は小学校にあがるくらいからしか
記憶がないという。

いま龍は4歳だ。

私がもしも突然いなくなったら。

そんなことは絶対にないよ、
とは、だれにだってなににだっていえないわけで。

だから考えて決めておきたいことがあった。

それは龍(と、産まれてくる子)を
誰が育てるのかということ。

本来は迷うことなく
子どもの父親である夫であろう。

でも夫は稼ぎ手という役割の親は得意だが、
子育てをするという役割の親も同時にできるか、というと
それには懸念がある。

もし本当にそういう状況がきたら
私の懸念をまったく吹き飛ばして
素晴らしい父親、に、なるかも知れないのだけれども。

ただやはり少なくともいまの私には
たとえば幼稚園に送り迎えをし
ごはんを作り食べさせ
そのために仕事をセーブする夫は
想像できない。
一時的にはできたとしても
いつか夫も子どもも苦しくなる気がする。

そんなことを。
龍が産まれてすこししてから
ではどうしたら?と考えはじめ。
私のなかで出た結論が、
京都の夫の兄一家に子どもを託す、ということである。
兄夫婦には既に二人の子どもがいるけれども。
兄夫婦なら夫と私の子どもも育ててくれる。
そんな気がとてもする。
自分たちの子としてでも良いし、
あくまで弟夫婦の子としてでも良い。
ただ私のたいせつな子どもを
きっとたいせつに育ててくれる。

本来は夫に話してから、というのが筋かも知れないのだけれども。
先日、私の気持ち…万が一のときは、
子どもを託したいということを
夫の兄の奥さんに話した。

夫の兄の奥さんは。
やはり二人目の出産の前に同じように不安を抱いたことを話してくれ
そうして予想どおり、私の願いを聞き入れてくれた。

ナオさんの気持ち、ちゃんと受け止めて
子どもを守ります

そういって。

もちろん無事であることを
祈りつつ、だけれども。

そうして今日。
夫にあらためてきちんと話をする。

ずうっと前から考えてきたこと。
そうしてでもその前に。
夫はどうしたいのかということ。

夫は。
自分でやれるところまで
自分で子どもを育てる。

と。
私の予想にまったく反する
夫自身の考えを話してくれた。

夫の兄の奥さんと私の密約を。
夫はことばは悪いけれども
渡りに船的に捉えると
てっきり思っていたのに。

もしかしたら夫は。
私が感じている、よりも。ずうっと。
子どもの父親なのだろうか?

そう思ったら。
とてもうれしかった。
じんわりと。

たいせつなことを話せてよかった。
そうして一時の感情にだけ流されずに
子どもにとって
そうしてもちろん夫自身にとっての
最良の選択をしてくれるであろう夫に
たくさんの感謝を。

私はこれで安心して
また産むことに向き合える。
そう思う。

そうしてふたたび思う。

いま私の横で眠るかわいい子よ。
龍。
龍は母さんを憶えていてくれるのかな。
でも龍にとっては
憶えていないほうがしあわせなのだろうか。

だったらいつだって。
よりしあわせなほうを選んでほしい。

かわいい子よ。
母さんはいつも。
そんなことを思う。


















龍、4歳のたんじょうび。

4歳!
あのちいさかった龍が。

週末は新潟へ行ったので
たんじょうびには少し早いのだけれども
旅の前にプレゼントを渡す。

ずうっと欲しがっていたくるまのおもちゃと
(たんじょうび本当にそれでいいの?と
何度聞いても、それがいい!と主張)
リュックサック。
龍は早速、それを背負い新潟へ。

行きはMaxとき。
新潟駅からは在来線にも乗る。

月岡温泉の気に入っている宿に
今回も宿泊。
龍と夫はプールにも入り、
私はその間温泉につかったりと
のんびり過ごす。
ごはんもおいしく、満足。
部屋からは田植えが終わった田圃を見渡す。

帰りはまた在来線に乗り、
今度はときに乗車。
往復の新幹線をわざわざ変えるところに
男子の母を感じるなあ。我ながら。

たんじょうびは平日なので、
龍とふたりでお祝いをする。
龍のだいすきなプリンに
4本のろうそくをたてて。
母さんも母さんのケーキにろうそくたててね、といわれたので
ご相伴。

ハッピーバースデイをうたい、
ふうっと炎をちゃんと吹き消すところにも
成長を感じる。

おおきくなったね、龍。

そういえば母の日だからと、
先日は幼稚園でつくったというカードと
カーネーションのストラップをプレゼントしてくれて
さらにおかあさんのうた、を、
うたってくれた。

本当に本当に。
おおきくなったね、龍。

自分の子どもから
母の日を祝われる日がくるなんて
人生ってなにがあるかわからないなあなんて
思ったりする。

今日は初遠足。
台風が危ぶまれたのだけれども
朝にはすっかりと晴れ、
おべんとうを持って新宿御苑へ向かう。

龍がまいにち遊んでいるという
しいちゃん、ゆうなちゃん、ゆうなちゃん(ふたりいる)を教えてくれたり
(自己申告ベースでは園の遊び友だちは全員女子で、龍が持っている園のカンガルーのぬいぐるみに、女子たちがそれぞれごはんをつくって持ってきてくれるらしい)
隣のクラスなのに仲良しだというみゆちゃん(またしても女子。みゆちゃんとは園庭で毎日滑り台をしているらしい)に挨拶をしたりする。

実際、それらの女子たちは手を振りあったりと龍と親しげなので、
本当に仲が良いらしいこともわかったし、
(うち、龍に手紙をくれたゆうなちゃんは、毎日お母さんに龍の話をしているらしい)
一方で、たくみくんやれんくんという男の子の友だちとかくれんぼや鬼ごっこもしていることがわかった。
(うち、れんくんは毎日お母さんに龍の話をしているらしい)

先生たちにもことあるごとに
話したり伝えたり一緒に遊んだりしている。

幼稚園という見えない世界のなかで
龍がどんなポジションで
どんなふうに過ごしているのかを
すこしだけ見ることができて
とてもたのしい時間になった。

明日から京都。
明日いちにちは龍とふたりでお寺めぐりをし
明後日から夫の実家へ。

たくさんたのしい時間を
過ごせますよう。




31週である。
龍は38週で産まれているので
いよいよもってカウントダウン感が強まっている。
骨盤は激烈に痛く、
気持ちの悪さもゼロにはならないが。

連休。

友だちからべビーベッドをもらう。
龍のときは龍の従兄妹のベビーベッドを譲り受けていたのだが
キングサイズのベビーベッドということもあり
また子どもはひとりかも知れないしということで
とっくに廃棄している。

そうしたら、龍のサッカーのチームメイトから、
ベビーベッドがまわってきた。
なしで済ませようかとも思っていたのだが
やはりあるにこしたことはない。
ありがたく頂戴する。
布団とベッドメリーまで頂いた。
ベッドメリーは持っているのだが
龍が欲しがるかなと思い、受けとる。

案の定、ぬいぐるみを並べてメリーの音楽を毎日聴かせている。

四季の森にランチに行くと、
子ども向けのイベントをやっていたので
暫くそこで過ごす。

ダンボールでつくった家があり、
隣接の大学の保育関連の学科と思われる学生たちが
ずうっと子どもたちと遊んでくれた。
ありがたや。

龍もダンボールの家でたくさん遊ぶ。
片付けの時間は、その学生たちの指示でダンボールの家を壊してよくて、
子どもたちはダンボールをちぎったり潰したりとおおさわぎ。
こういうことって楽しいんだよね。
龍ははち切れそうな笑顔。
よかったね、龍。

井の頭動物園にも行く。
動物園、というか、目的は龍の好きなちいさな遊園地のほう。
次はいつ行けるかわからないので
龍の好きな乗り物に気が清むまで乗せてあげたくて
新幹線やゴーカートやぐるぐるまわる乗り物にたくさん乗る。

芝生広場でおべんとうを食べ、
お昼寝。
また暫く乗り物に乗り、
公園でボートにも乗る。

遊園地も公園のボートも
もはや私はつらいものがあるので
できるだけ夫に活躍してもらう。

新宿の高島屋にも行き、
長くしていた髪を短くし(龍の)、
水着や夏物のパジャマを新調し(龍の)、
龍の好きなカフェでお茶をし、
それからレストランで食事もする。

出産前にしておきたいこと。

龍にずうっとリクエストされていた、
井の頭へ行くこと。
ピクニックをすること。
龍の髪を夏仕様にすること。
夏物の準備をすること。
(まだ早いけれども衣替えや買い物)。
産まれてくる子のための準備をすること。
(龍のおさがり衣類を使いやすい場所にうつしたり、出産に必要なものを買ったりクロゼットから出したり、ベッドをもらったり)

こまごまと、あるいは大々的に
毎日を過ごす。

本当は新潟旅行のはずだったのたが
龍は中耳炎が完治しておらず
私は夫の風邪をもらい咳が止まらず声がでない。
急遽、旅行をキャンセルして
そんなふうにして過ぎた連休なのだが
龍の満足そうな様子を見るにつけ
これでよかったな、と思ったりする。

もちろん龍にすれば、
ディズニーランドや
沖縄や小淵沢に行きたい、
ということなのだが
沖縄以外は、大人的時間軸のなかでは、
出産前に行ったよね、と思っていたりするので
(だってどちらも3月に頑張って連れて行ったし!)
まあよしとしてもらおう。

連休最終日は夫は仕事だし
私は風邪が酷いので
自宅近辺でのんびり過ごす。

明日から幼稚園。
週末は行けたら新潟へ。
来週は幼稚園の親子遠足と京都の法事。
京都の法事が産前最後の遠出になる。

台風が心配だがどうか
無事に過ごせますように。

ウォーキングを始めるようになって
骨盤の痛みが少し軽減されてきた。
やはり筋肉って大事なんだなあ。

ウォーキングがてら、久しぶりに
カフェゴトーに行き、
ベイクドチーズケーキを食べたりなんかして。
至福。

龍は引き続き楽しく幼稚園に通っている。
給食がやはり苦手なようだが
それでも頑張ってはんぶんは食べている。
(はんぶん以上食べられましたカードをもらってくる)
毎日、今日は給食なにが出るのかな?楽しみ~!
などといっては
自らをふるいたたせているところが
なんとも健気である。
龍は嫌なことやつらいことをに対して、
敢えて楽しみいう態度をしばしばとる。

少しづつでよいから
本当に楽しみになるとよいね、給食。

まあ私も給食が苦手というより嫌いだったからなあ。
しかも小学生になっても!

龍が入園1週間にして、
女子から手紙をもらって帰ってきた。
びっくり。

これどうしたの?と尋ねると、
みんなで並んでいるときに、クラスのある女の子からもらった、のだとか。
ほかの男の子ももらっていた?と重ねて尋ねると、
ううん、りゅうだけ、とのことである。

どうしてお手紙くれたのかなあ?
と龍は無邪気にいっていてかわいらしい。

りゅうの好きなせんせいね、今日もいたよ!
とか、
りゅうの好きなせんせいね、今日はりゅうのバスに手をふっていたよ!
とか、
毎日、龍の好きな先生情報を伝えてくれるのもかわいらしい。

先週は夫の従弟の結婚式で
帝国ホテルへ。
来月、京都でも披露宴があるのだが、
わが家は東京版のみ参加。
こころあたたまる式だった。
お幸せにね。

今日は龍のリクエストで、
和田倉の噴水公園に行き、
有楽町マリオンでからくり時計を眺め、
神保町の鳩時計がたくさんあるカフェでしめる。
今日もたくさん遊ぶ。

出産までの限られた時間。
たいせつに過ごしたい。