保釈中に不正な手段で国外へ逃亡したゴーンがレバノンで吠えています。盗人猛々しいとは、まさにゴーンのような人間を表す言葉ですね。

難しい保釈を許可させた弁護団をコケにして国外逃走しておきながら、日本の司法制度を批判するゴーンが何を言っても負け犬の遠吠えでしかありません。

 

ところが、弁護団の一人である高野隆弁護士がゴーンの国外逃亡に理解を示すかのような発言をして物議を醸しています。

「依頼者の利益を守る」という弁護士の使命はもちろん理解できます。ゴーンの国外逃亡についても弁護団に責任があるとも思いません。

しかし、不正な手段で国外へ逃亡したことは立派な犯罪です。起訴されている本件とは別の問題として考えるのが当然なのです。

 

ゴーンや弁護団が主張する日本の司法制度への批判ですが、果たして他国の司法制度と比べて劣った制度なのでしょうか?

私の経験から言わせてもらうと、日本の司法制度は非常にクリーンで優れています。

因みに世界経済フォーラムのグローバル競争力レポートでは司法の独立性で日本は世界第5位、レバノンは98位にランキングされています。

 

次に「日本では起訴されたら99%が有罪」という論についてですが、こちらも恣意的に語られがちなものです。起訴された事件が99%有罪となるのは、捜査段階で有罪の可能性が高い事件のみを検察官が起訴するからです。

平成29年度の検察統計によれば刑法犯の起訴78.112件に対して不起訴116.194件で起訴率は37.5%となっています。さらに公判を請求された公判請求率は8.4%という数字です。

つまり、無罪の可能性が高い(証拠不十分、嫌疑不十分)事件は起訴以前に検察官が処分を決めるという合理的な仕組みなのです。

無罪判決の多い英米法を採用している国と、大陸法の影響を受けて成立した日本の司法制度を比較するのがおかしいのです。

 

それから、日本の司法制度が優れている点に手続きが厳格であるということが言えます。日本では現行犯逮捕、緊急逮捕以外は逮捕令状無しで逮捕されることはありません。逮捕状は裁判官が資料を元に逮捕の必要性を判断して発行します。

一方、米国をはじめとする英米法を採用する国は令状無しでも逮捕もされます。警察官が逮捕したかったら簡単に逮捕できるのです。

 

政治・経済が破綻したようなレバノンで日本の司法制度を声高に批判しても、ゴーンは国外逃亡した犯罪者でしかありません。無罪を主張するなら堂々と裁判を受ければいいのです。