散歩の途中

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夜間作業

夜の散歩って割と好きです。

昔はよく天体観測に行きましたが、

鉄道の保線の仕事をしていた時も

満天の星空のもと

真っ白な雪を音を立てて踏みしめながら

線路脇をポイントまで歩いている時など

何とも言えない

居心地の良さのようなものを感じました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

先日、

東海道新幹線の夜間作業を見て来ました。

日本の新幹線の素晴らしさの一つに

安全性の高さがあります。

世界で初めて200km/h以上という超高速で

営業運転を実現したこともさることながら、

開業以来40年以上大きな事故もなく

また、先の大震災でも1人のけが人を出さずに

全ての走行中の新幹線が安全に停車できたことは

驚異的な安全性と言っても過言ではないと思います。



日本の新幹線の安全性は、
システムの素晴らしさであるとよく言われます。

確かにその通りです。

でも、

どんなに素晴らしいシステムでも

支えているのはやはり人です。



多い時には

16両編成で2000人近いお客さんを乗せた列車が

270km/hの速度で、

しかも東京の山手線並みの数分間隔で運行されるため
東海道新幹線では様々な保守作業を

最終電車と翌日の始発電車の間の数時間で全て終えなければなりません。



予てより

その時間との戦いがいかに大変であるかを伺っており、

是非現場を見てみたかったので

先日の在京当番の夜に行ってきました。



作業はバラスト(枕木の下の砕石)の交換。

最近の新幹線ではあまり見られませんが、

開業が古い東海道新幹線では、

まだバラストの区間が多く、

概ね10年に一回の割合で交換する必要があります。



現場は東京駅から約12kmの下り線。

私自身もいつも通勤で利用させてもらっている区間です。



専用の大型作業車両が開発されており、

作業はかなり機械化されていますが、

それでも細かい作業はやはり人力で行われ、

この日も雨の降る中、

約30名の方々が作業をされていました。



作業の邪魔になってもいけないので

私は2時過ぎには失礼しましたが、

みなさんはあのまま休みなく働いて

翌朝の始発列車までには全ての作業を完了させるわけですから

本当に頭の下がる思いで現場を後にしました。



この世の中、

本当に多くの方々がそれぞれの分野で活躍され
その活躍によって社会が維持・進化されています。

でもその活躍の多くは

必ずしも目立つものばかりではありません。



新幹線の夜間作業も
典型的な目立たない活躍のひとつです。
普段あまり目にすることのない安全確保の現場。
その作業を直接見させていただき
「安心」というおみやげをもらった
今回の夜の散歩でした。


散歩の途中-道床更換その1 散歩の途中-道床更換その3

散歩の途中-道床更換その2 散歩の途中-道床更換その4




またしても在京当番。。。

被災地で
表現できないような光景を目の前にして
最初に強く感じたのが
「ことばは無力である」
ということ。
 
表現できないからではありません。

目の前の
数え切れないほどの方々を
救うことが出来なかった現実を突きつけられ
いかに、ことばが無力であるかということを
強く感じました。

それでも当初、
一人でも多くの方を救うことや、
避難された方々を二次災害から守ることが重要であり、
時間を競って取り組んでいたのが、
情報の収集、
捜索の調整、
食料と毛布の調達と配送…。

そんななか、
時折テレビなどから聞こえてくる
「この度の震災に見舞われた方々に、心から…」
といったことばが、現場でいかに空虚に感じられたことか。

もちろんそれらのことばにも決して悪意はなく、
そしてそれらのことばを発してくださっている方々は
本当にこころから
被災地のことを想って下さっていると感じましたし、
ありがたくも思いました。

事実、
ことばや音楽で救われた方も、
多分いらっしゃったと思います。

でも私は
私の心の問題かもしれませんが、
テレビなどで耳にする、
著名な方々などのことばを聞きながら、
ありがたく受け止めつつも、
申し訳なくも感じました。
折角のことばが、心に響かなくて…。


いつか、時間がたてば、
素直に受け止められる日が来るのでしょうか。
 
私自身が被災者ではないからかもしれません。
私は被災者の方々の受け止め方は代弁できません。
ただ、私が悩み苦しんだのは、
私自身がどんなことばを発すればよいかということです。


因みに、
私が物資を避難所などに届けた時に使ったことばは、
「また来ます。」

物資が行き届きにくい施設などでは、
今日の食料もさることながら、
今後の物資調達も不安の種の一つです。

だから、
「また来ます。」

思わず出てきたことばでしたが、
実際に二度三度訪問させていただくたびに、
安心感が回復してきていることを感じました。

私は福島市内に拠点を置いていたので
同じところに複数回訪ねることもできましたが、
当然一度きりしか行けない所もあり、
そんな時は、
やはり、おかけすることばに苦慮しました。

ことばは無力であると強く感じる一方で、
ことばで救われることもあり、
逆にことばで深く傷つけられることもあります。

改めて、
大切に使わなければならないと考えています。
………

ところで、
いま、統一地方選挙の最中ですね。
ある方が、私についてこんなことばを発したそうです。

「福島に行っても一票にもならないのに」

確かにその通り。
私の選挙区ではありませんから一票にもなりません。

でもその発言をされた方は
選挙と政治、手段と目的を
取り違えていらっしゃると思います。

目的は、
「国民の生命と財産を守る」
そしてその責任を果たせなかった今回の震災。

ことばだけではなく、
これ以上の犠牲者を出さないよう、
責務を果たしていきたいと思います。


震災直後から一ヶ月間福島に張り付いていましたが、
東京での仕事も溜まってしまっており、
復興のための法案づくりなどもありましたので、
取敢えず一旦東京に戻って執務をしています。

で、
この週末はと言うと、
また在京当番…。

被災地から戻ってきて在京当番とは
若干妙な気もしましたが、
丁度この時期に、
また別の所で大きな災害がないとは限りませんから、
やっぱりこの任務も重要です。
 
結局、この週末もまた
地元には帰れません。
 
ごめんなさい…。





在京当番

ちょっと天気が悪かったのですが、
大臣政務官室からみた国会です。

散歩の途中-国会正面遠望


この日は在京当番。

必ずしも出省する必要はないのですが、
たまった書類を処理するために出てきました。

基本的に休みなので全館冷房は効かず。
でも窓を開けると風が入ってくるので
なんとか仕事はこなせます。
ちょっとうるさいですが…。

この後、
さらに書類の溜まっている議員会館へ。
ここからだと議員会館はちょうど国会の向こう側。

普段は国会の中を通り抜けられるのですが、
この日は国会も休み。
広い敷地を大周りに回って汗だくになりました。

東京って、
案外歩きます…。

日曜日の国会裏

普段、週末にはまず上京しない私ですが、


今日は静岡の皆さんが研修で大挙して上京されているとのことで、


ご挨拶もかねて久しぶりに休みの日に上京。


空いた時間に事務所で仕事。



いつも黒塗りの車がバンバン走る国会裏も、


休みの日には殆ど通る車もなく、


西日を浴びた議事堂も、


なんだかいつもと違う表情に見えます。



散歩の途中-国会裏


いつもアクセクしている自分に、


「まぁ、落ち着け。」


と言われているような気がしました。


ドラミング

基本的に静岡から東京まで新幹線通勤する毎日。

永田町にどっぷりと浸かるのではなく、

地方の現場の視点を忘れないようにと通っています。


でも、最終のこだまが10:10発なので、

仕事が長引けば帰れません…。

そんな時は

北区にある祖母の家に泊めてもらいます。


施設に出たり入ったりの状態ですが、

たまにはばあちゃん孝行にもなるかと。

で、
昨日も仕事が終わったのが午前0時。

地下鉄の終電に乗って最寄り駅まで行き、

そこから祖母の家まで深夜の散歩。


誰もいない公園の中を歩いていると、

意外にも、瑞々しい緑と土の香り。

東京でも、こんな匂いをかげるのかと

ちょっと感動しました。


そして今朝、出勤時にその道を逆向きに歩いていると、

タタタタッという聞き覚えのある音…。


すぐには思い出せず、

通り過ぎてから思い出しました。


慌てて振り返ると

ドラミングをしていたのはコゲラでした。
(写真が撮れず残念!)


基本的に森に棲むといわれるコゲラ。

人の目から見ると都会に見える東京も、

鳥の目から見ると森に見えるんですかね。

やはり、いろんな視点があるということに
改めて気づかされた朝でした。
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