ども、KONAMI麻雀格闘俱楽部の復活を祈り続ける岡田達也です。
我が父・隆夫さん(88)は、現在デイサービスに通っている。
そこのデイは介護度の高い方を優先しているそうで、
昨年9月に「介護度4」の認定を受けた隆夫さんも立派にその条件を満たしていたから、利用させてもらえることになった。
そう、
昨年の秋の段階では「介護度4」だった。
これは間違いない事実だ。
その後、閻魔大王に嫌われたのか?
ジェットコースター並みの回復を見せた隆夫さん
今現在は車イスで生活していることを除けば、ほぼほぼ以前と変わらない生活を送れている。
つまり、、、
“デイサービスに通わなくても大丈夫”とも言える状態なのだ。
*
「あのなぁ」
「なに?」
「『春の小川』って歌があるが」
「うん、知ってる」
「あれの歌詞を教えてくれんか?」
「歌詞?」
「デイでなぁ、毎日、みんなで歌うだけどなぁ」
「そりゃ、いいことだね」
「介護士さんが歌詞カードを胸の前に持っとるだけど、お父さんの前の人が邪魔で歌詞が見えんだが」
「あぁ、なるほど」
「みんな、歌っとるんだか歌ってないんだかわからんような声だけなぁ」
「まぁ、仕方ないだろうね。ひょっとしたらしゃべれない人もいるのかもしれないし」
「だけぇ、お父さんが大っっっっっきな声で歌ってやろうかと思ってなぁ!」
「いや、だからねーー」
「おおっきな声でなぁ!」
「あのさーー」
「『春の小川』をなぁ!」
「……」
「誰よりもなぁ!」
「……」
「大きな声でなぁ!」
「……」
「お父さんが元気出していかんとなぁ!」
「……」
「みなさんの笑顔が見たいけなぁ!」
*
これは、僕の、良い意味での見当違いだった。
自力でトイレに行ける、一人でご飯も食べられる、そんな状態になったら
隆夫さんは「もうデイサービスに行かんでもええわ!」と言いだすと思っていた。
僕に似て(?)興味の無いことに注ぐ精力を持ち合わせていない人だから。
だけど、
誰に頼まれたわけでもないのに
自分で勝手に「デイサービスの盛り上げ役」に就任したらしく
何かしらの使命を感じて通い続けている。
昨日、めずらしく風邪をひいてデイを休んだのだが、
「あ~ぁ、皆勤賞だったのになぁ」
と、わかるようなわからないような心底残念そうな声を漏らしていた。
僕は、家の中で一人でジッとしているよりも外に出て他人と触れ合う時間が隆夫さんには必要だと考えているので、
どんな理由であれ、デイサービスに通うことに力を注いでくれているのはありがたい。
お手製の、文字が大きな、歌詞カードを作成した。
「これでいい?」
「ええなぁ、ええなぁ、よう見えるなぁ!」
「よかった」
「他のおばあちゃんにもこれを見せてやろうかなぁ!」
「うん、そうしなよ」
「そしたら歌うかもしれんなぁ!」
「ちゃんと「息子が作った歌詞カードです」って言ってね」
「あぁ、言うで。ついでに「息子は音痴なので歌いませんが」ってなぁ!」
「……」
よほど嬉しかったのだろうか?
夜、寝る前に文字が書かれていた。
自分の居場所は、自分で作れるのが理想的ですよね。
では、また。
追伸
オンライントークショー『東京砂漠』
次回は4月29日20時30分スタートです!
大森美紀子先輩の誕生祝いなので
乾杯のお飲み物を用意してご参加ください!!!