あんなに肌を合わせた
キミの顔すら
ぼんやり
もう実態を失くして

こんな寒い日に
ずっと一緒にいたい
なんて
甘い言葉を呟いて

左手に缶ジュースを
持って
飲みきってしまえない
気持ちを吐くこともできず。

ねえ、
私は本当に、
キミを愛していたのかなぁ?
もうそろそろ
腐ってきた気がするの
そういうとあなたは
ブルーチーズは大好きだと
笑った
あなたみたいな風変わりな人
出会ったことない
これ以上に腐っても
その方が 美味しいって
また笑うんだもの
そして 食べて
お腹が痛くなって
死んじゃったら
それは素敵な心中だねと
またあなたは 笑った。
君にあえた
それだけでいい
君が笑った
それだけで。

歯の形とか
皮膚の色
瞳の動きや
爪の形
言葉の色とか
首の太さ

全て見逃したくないくらい
見逃せないくらい
私の心に鮮明に反射する

まるで君だけ
違う空間に存在している
魔法使い みたい