この一年間、このブログではほとんど「名盤」の話を書かず仕舞いでした。過去、遡るとラフマニノフあたりまでは熱心に名盤紹介をしてきたものの、そこでほとんど止まってしまっていますが、それには理由があって、カンタンにいえばラフマニノフ以降の作曲家については、名盤を紹介できるだけの聴き込みをしていないから、ということなのです。いろいろ聴いてから書こう、と思っていたのですが、結局あまり食指が動かず、というのが正直なところです。

一方、その時々においてCDや音楽、ピアノについて語りたいことはいろいろあります。それを書く場としては、ココよりはFacebookの方が今や好適な場所となってしまった気がするので、来年からは本格的に移行することにしたいと思います。以下にアクセスしてみてください。アクセスできない方は、私に「友達リクエスト」をしなければいけないのかもしれません。であれば、リクエストをしていただけませんか。私は「木下 淳」です。同姓同名の方がいらっしゃいますが、横浜市の、となると私だけだと思います。

http://www.facebook.com/profile.php?id=100000251513758

このブログ自体は閉じずに、このままにしておきます。長らくのご愛読、ありがとうございました。

ブログへの投稿もほぼ3ヶ月ぶり・・・すっかり怠けていてすみません。
時々Twitterには書いてます。
http://twitter.com/#!/pianophilia

ところで昨日は首都圏で初めてリサイタルを開催させていただきました。
36名の方々が聴きに来てくださいました。改めて御礼申し上げます。

なおミュージックチャージとして皆様からいただいたお金の、私の手取り分15300円については、震災被災者の方々へ寄付させていただくつもりです。


お配りしましたプログラム上に記載していた、「私がお勧めするピアノ音楽CD」について、リンクをご紹介しておきます。

1.チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番 ホロヴィッツ+セル+ニューヨークフィル
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1461019

2.カーネギーホール ライヴ   ボレ
http://www.amazon.com/gp/product/B00000HY89/ref=s9_simh_gw_p15_d2_i1?pf_rd_m=ATVPDKIKX0DER&pf_rd_s=center-2&pf_rd_r=14GFGZQPHKH9FXZRTWFE&pf_rd_t=101&pf_rd_p=470938631&pf_rd_i=507846
(うむむ、この名盤が現在廃盤状態にあるとは・・・でも経験的に言って、必ず復活します。)

3.アメリカ・デビュー50周年記念演奏会 ホフマン
http://www.hmv.co.jp/product/detail/60852

4.ショパン マズルカ集、メンデルスゾーン 無言歌集 フリードマン
http://www.hmv.co.jp/product/detail/306846 (マズルカ)
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1835215 (無言歌集)

5.ソコロフ ライヴ・イン・パリ
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3600469

6.ゴドフスキー ショパンの練習曲に基づく53の"研究" アムラン
http://www.hmv.co.jp/product/detail/565303


最近数学的な話題に触れることが多いのは、娘が高校数学につまづいており、私が横で問題を解いて解説したりするからでもある。私が受験勉強をしていたのは1982-84年にかけて。もう30年近く前になり、いきなり問題を見ても解けないから、必然的に私も参考書を読んで、どんな風に解くべきなのか勉強している。

確率の問題をいろいろやっているうちに、お年玉付き年賀ハガキの抽選を迎えた。末等の切手シートは下二ケタが2つ当選番号となっている。つまり100枚中2枚当たることになっているが、さて、100枚年賀状を受け取った人が、切手シートにまったく当たらない確率、1枚だけ当たる確率、2枚当たる確率、3枚当たる確率、4枚当たる確率はどうなるのか、計算してみた。結果は

0枚・・・13.3%
1枚・・・27.1%
2枚・・・27.3%
3枚・・・18.2%
4枚・・・9.0%

100枚中2枚あたるはずだから、2枚あたる確率が一番高いのは順当なところだと思うが、1枚あたる確率とあまり差がないのは、これでよいのだろうか、とちょっと心配になる。またまったく当たらない確率より、3枚当たる確率が高いのも同様だ。でもたぶんこれで大丈夫だと思うんだけど・・・

前回の解答だが、「感染している確率は9%で、感染していない可能性の方がずっと高い」となります。



話を単純にするために、日本人の概ね全員 1億人を対象とする。

1000人に1人が感染しているのだから、感染者の総数は10万人。非感染者は9990万人。


感染者が「感染」と診断される確率は99%だから99000人が「感染」とされる。

非感染者が「感染」と診断される確率は1%だから、999000人が「感染」とされる。


だから「感染」という結果をもらった人のうち、本当に「感染」している確率は 99000/(999000+99000)=0.901=9%


以上、「傑作! 数学パズル50」 小泓正直著 ブルーバックス から引用させていただきました。


この簡易検査の精度が99.9%だとすれば、同様の計算をすると、本当に「感染」している確率は50%になりますネ。しかしそれでもなお、感染しているのに「非感染」とされる人が100人残ってしまいます(この場合は)。簡易検査の精度を上げるのは、この「見逃し率」を下げるために必須ですね。





























新年明けて、もう一ヶ月経とうとするのに、ブログ更新は今日が初めて・・・アクセスしてくださっている方々には大変申し訳ないことです。

実は最近、Twitterの方にはちょこちょこと書き込みを・・・今日聴いた音楽に関する話が多いのですが、もしよろしければそちらもご覧になってください。
http://twitter.com/pianophilia

ところで今日はいきなり音楽とはまったく関係ない話で、またこれも恐縮です。でも盲点を突かれた感じの話・・・ ある本からの引用ではあるのですが。

ある致命的な病気に日本人の1000人に1人が感染しているらしい、とする(フィクションです)。その病気の簡易検査(精度99%・・・つまり感染している人を「感染している」と判定する率が99%であり、裏を返せば感染していない人を「感染している」と誤判定する率が1%ということにもなる)を受けて「感染しているらしい」という判定が出たとき、その判定をどう受け止めるべきか、という問題だ。

解答は「この人が実際に感染している確率は9%」なので、感染していない確率の方がずっと高い、というものである。

どうしてそういう話になるのか・・・は後日書くとして、私がこの話を読みながら「精度99%」ってあまり高くないんだな、と思ったし、だからこそこういう検査の精度を上げることに努力している人たちが居るのだな、ということがよくよくわかったのだった。


もう何度も書いたことだが、CDの低価格化、特に過去の演奏家のセット物の価格の低下には拍車がかかっているように思う。20枚とか50枚、100枚組といったものはもちろんだが、3枚、5枚組程度のものでもそういう傾向が見られる。

ここ数日、フルトヴェングラーのセット物の発売告知がいくつかなされている。来年が生誕125周年だから、それを祝しての発売のようだが、それにしても安価だ。


ベートーヴェンとブラームスの交響曲全集+フィデリオ全曲+トリスタン全曲+α(と括るには大量なのだが)という21枚組が4600円だとか・・・
http://www.hmv.co.jp/news/article/1012040001/

小品を中心とした3枚組も760円とは、どういうことだろう?
http://www.hmv.co.jp/news/article/1012040008/

私はワーグナーの「指環」をほとんど聴かないけれど、全曲が3700円。
http://www.hmv.co.jp/news/article/1012040007/


もちろんこれらは50年以上前のモノラル録音で、音質的には物足りないという人も多いと思う。そして著作権切れの音源なので、Net上で容易に入手可能なのだろうから、あまり高い価格を設定しても売れないという結果しか残らないのかもしれない。

それにしても、こんなビジネスが展開されると、今を生きる演奏家にとってはキツイ話だな、と思う。
ワイマンの「銀波」という小品をご存知だろうか? 全音のピアノピースのラインナップでは最初から「月光の曲」「エリーゼのために」ときて3番目にこれが位置し、4番目がモーツァルトの「トルコマーチ」なので、おそらくは40-50年前にはポピュラーな作品だったのだろうけれど、実は私、つい最近まで曲を聴いたことがなかった。あえて「ピアノ名曲集」のようなCDでも買わなければ収録されていないというのも一因だろう。

先日、中古CD店でたまたま某日本人ピアニストの若かりし頃の録音が見つかったので、試しに買ってみた。

結果・・・正直、驚愕した。この作品は6/8拍子で書かれた変奏曲で、親しみ易いとはいえ、旋律もその後の展開も、特に優れているとは言えないと思うのだが、後半にちょっと派手な変奏が含まれている。ここが「テコでも揺るがない三拍子(六拍子)」で演奏されているのだ。まったく揺るぎのない三拍子なんて、日本人の典型的な悪い癖だと思うのだが、このピアニストも例外ではないのか、と・・・・これって日本人全体がもつ遺伝子みたいなものなのだろうか?

その昔、別の日本人女流ピアニストによる「美しく青きドナウ」(シュルツ=エヴラー編)がFMで流れたときも、そのまったく味も素っ気もない三拍子にあきれたものだが、その時の記憶がまざまざとよみがえってくる演奏だった。
HMVの渋谷店が閉店 したのは、記憶に新しい話だが、ヤマハの渋谷店も12月26日に閉店 するという。

大学時代は「楽譜を買う」となれば大体はこのヤマハ渋谷店だった。今でも、銀座にはいく機会が少ないから、楽譜に関する情報を店頭で入手するために、渋谷店に行くことは多かった。なので閉店となるのはイタイ。

それにしてもどうして立て続けに渋谷の音楽関連大手ショップが閉店するのだろうか? 渋谷はずいぶん「若者の街」に変貌してしまったが、若者と音楽とは密接に関係しているはずなので、ちょっと納得できないでいる。ヤマハの品揃えは、ややクラシック音楽寄りではあるけれど・・・
このブログではめったに食べ物の話題を取り上げないが、今日はラーメン屋の話題を・・・

私は高校卒業までを九州で過ごしたので、ラーメンといえば豚骨スープである。そして福岡では自宅近くの「しばらく」を、熊本では「桂花」が好きだった。特に後者は40年以上前から東京に進出し、支店も複数あるからあちこちでお世話になった。

その「桂花」が民事再生法の適用を申請したという。「しばらく」も、福岡・西新にある本店は6月に破産して店を閉めている。実はそのことを知ったのは二週間前なので、私にとっては立て続けに馴染みのラーメン屋がつぶれたような感じなのだ。ラーメンの世界は競争相手が多くて厳しいことはなんとなく想像がつくけれど、いずれも50年以上続いていた老舗。そうした店が倒産してしまうのは、なんとも残念だ。

幸い「桂花」の営業は続くようだし、「しばらく」の東京にある店舗も営業しているようだから、機会を見て、しっかり味を記憶に残したい。


 さて、現在ワルシャワでは五年に一度のショパン・コンクールが開催中だ。現在三次予選の最中だが、残念ながら日本人は今回誰もこの三次予選枠の20名には進めなかったようだ。
 それだけではなく、このところ他の国際コンクールでの進出が目覚しい中国・韓国等、アジアからの出場者で、三次に進んだ人が少ないことも特徴的だ(国籍でいえば中国1人、香港1人だけ・・・ただし米国籍でアジア系の名前の人が2人居る)。
 私は今回、まだ出場者の演奏をほとんど聴いていないから、断定的なことは何も言えないけれど、この結果を見る限りは審査員の目の付け所(審査基準?)が他のコンクールとは違うのかな、という気がする。結果としてどのようなピアニストが上位入賞となるのか楽しみだし、その人たちの今後がどうなるかも注目したい。