度々お世話になっている、町屋の会場。
とは、言ってもこちらは、大きなホール。
こちらのホールは、四合わせメンバー悲願?のホール。
でも、さすがに菊之丞師匠ともなれば、こちらのホールで大活躍であります。
菊之丞師匠は、この会場でも他もう一つ会があって、盛況人気ぶりが伺えます。
そして、同じ会場であっても、それぞれの会の嗜好にわせての噺のセレクトに、気遣いがあって、立派な一流の芸人であります。
そんな菊之丞師匠。
今回もいいもの見せて、聞かせていただきました!
演目
まめ緑 「初天神」
菊之丞 「花見の仇討」
中入り
喜多八 「だくだく」
菊之丞 「死神」
まめ緑さん、なんか可愛くなりましたね!って失礼か。
髪型が、引っ詰めて結いた感じからボブにしたからか、女の子っぽくなったからでしょう。(その髪型にしてから、もうだいぶ経ちますが)
それでも、もうタテ前座をやってらっしゃるって、月日が経つのは早いですね。。。
季節外れではありますが、今習得しているところなんでしょう「初天神」。
時間に合わせて、最初の部分は端折って、それでも、聴かせる部分をしっかり。
今日のお客様は、なれた方が多いようで(菊之丞師匠目当てじゃね)、笑いに乗っては来てなかったものの、そのうち、フルバージョンを聞くときが、来ることでしょう。
そして菊之丞師匠。
何故か、菊之丞師匠の出囃子の前に、吾妻八景が流れ???
てから、菊之丞師匠自身の出囃子でご登場。
市馬師匠の出囃子で出てくるご志向なのかと思っちゃいましたよ、カラオケ仲間だから?
そして、そのご志向に引っ掛けたわけじゃないのでしょうが、ご志向の季節噺「花見の仇討」。
まずは、安倍首相の花見の宴に、お呼ばれしたことを楽しく愉快に。
菊之丞師匠は、マクラも楽しくって、ご結婚されてからは、おかみさんさんもちょくちょく出てきて、いいネタになってます。。。
そんなこんなで、賑やかな風景が垣間見えたところで「花見の仇討」。
賑やかに、ズッコケ三人の、目立ちたがりのご志向は、実際見てみたかった~。
最近、特に菊之丞師匠のハチャメチャさが、枠を超えた感があって、やっぱりご結婚されたり、受賞されたりとしている事が、大きな弾みになってる感じがします。
前は、綺麗な高座とか、上品な佇まいや仕草が目に入ってたのですが、やっぱり噺家としての笑わせる姿勢が、すごく全面に出てきてる気がします。
おかげで、ぐいぐい引き込まれる「花見の仇討」。
会場のお客様の雰囲気も、グッと笑いの方へと入っていきました。
そして、中入り後は喜多八師匠のご登場。
何でも、今日とある事情で歯を磨いてないと。。。
そんな喜多八師匠ですが、菊之丞師匠は気の許せる存在。
助っ人として、きっちり努めておりました。
とはいうものの、菊之丞師匠の実力は、十分にご存知だからか、肩の力抜いて、気負いのない1席。
ただし、そこはご自身のお得意ネタ。
私的に、「喜多八師匠がこのネタ一番!三大噺」?の一つ「だくだく」。
この噺の「ヨーガす」は、以前より少なくなったものの、新たに「そーっす。」(そ~です。)の連呼に、笑いが止まりません。
そして、三毛猫の「たま」は健在です。
時間をきにしてか、ちょっと飛ばしてた部分はあったものの、トリへと渡す助っ人のお役目をしっかり努めておりました。
さて、そうなるとトリネタが気になるところ。
とはいえ、マクラから話にはいる時点で、30分を過ぎていて、終演9時目安とすると、30分弱のネタ?が「死神」でした。。。
以前、どこかで聞いているのですが、さて時間的に?と思っておりましたが、しっかり時間に収まって、まとめあげてくるところは、さすがの一言。
そして、それがまた聴き応えずっしり!
しかと面白い!と思える内容の「死神」。
呪文も、「アジャラカモクレン、オボカタハルコ、テケレッツのパー!」。
タイムリーです。。。
欲に目がくらんだ主人公が、最後必死にロウソクを繋げるも、死神に吹き消され、最後は倒れ込んで終演。
死神が火を吹き消したとき、思わず笑いが起こるコケティッシュさ。
なのに、最後命が消え倒れ込んで、そのまま起き上がらずに終わった場面は、死の冷酷さがひしひしと。
菊之丞師匠なら、最後は礼節のため、起き上がって、お辞儀をするかと思ってました。
が、今回はそのまま倒れこんだ姿で、余韻を残し幕を閉じたのでした。
これは意外で、正直驚いたのですが、これもまた今までのイメージとは違った姿で、やはりどこか突き抜けてきているなと。
こうなると、またしばらく目が離せなくなってきます、菊之丞師匠。
5月もトリ席が有り、ますますご活躍であります。
鈴本の余一会や、池袋のトリ席を引っ張りだこですが、きっと足を向けてしまうことでしょう。
今、一番脂がのってきてる、旬なお一人と確信できた会でありました!