小学校での読み聞かせ活動記録


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あいうえお表

平成18年度 埼玉県すいしょう図書

推奨図書っていうのは、新作が多いんですね。


多分、出版社の差し金なんでしょう・・・。


という訳で、丁寧に一冊一冊の考察はしません。


書き出すだけにしておきますね。


興味のある方は、読んでみるのも良いかもしれません。




乳幼児向け


三浦 太郎
くっついた

乳児に近い幼児の絵本です。

可愛らしい絵でした。

ちょっと大きい子に読んだら「顔がくっつくなんて変なの。」って

言われました。

読み時を外すと、0・1・2才用の絵本は、ボロくそに言われますね。

なるべく早い時期に読んであげた方が良いでしょう。(2007/02/21)

こばやし えみこ, ましま せつこ
ととけっこう よがあけた

ととけっこうって、私には読みずらかったなぁ。

にわとりって、コケコッコーってイメージが強いんですよ。(2007/02/21)



ふくだ としお
だれのあしあと
角野 栄子, 長 新太
サラダでげんき

病気のお母さんに元気になってもらいたいと思って、

りっちゃんという女の子が、動物たちに協力してもらって

サラダを作るお話しです。

絵の描き方が『ごろごろにゃーん』に似ています。

どのページを開いても、りっちゃんの家がどっしりと描かれています。

少しずつ違うのは、りっちゃんの様子だったり、動物たちだったり・・・。

最後はおいしそうなサラダが完成して、お母さんも元気になりました。

(2007.03.09)

つちだ のぶこ
ポッケのワンピース

小学校1・2年生向け

平田 昌広, 野村 たかあき
とうちゃんはかんばんや
宮西 達也
あなたをずっとずっとあいしてる
花田 鳩子
ふでばこの中のきょうりゅう
たかどの ほうこ, にしむら あつこ
おともださにナリマ小
アン・ホワイトヘッド ナグダ, Ann Whitehead Nagda, 高畠 リサ, 井川 ゆり子
ひげねずみくんへ
キム・フォップス オーカソン, Kim Fupz Aakeson, Eva Eriksson, 菱木 晃子, エヴァ エリクソン
おじいちゃんがおばけになったわけ
谷本 雄治, 盛口 満
土をつくる生きものたち
ゆのき ようこ, 阿部 伸二
日本の風景 松

この何とも言えない日本風の表紙・・・。どうしようと思いつつ手にとってみました。

日本人が、こんなにも色々な松と共生していたんだっとことに気づかされ

目からウロコが落ちる思いです。大人が読んでも、ふ~ん、面白いと思える作品です。

読み聞かせでも使いたい!!と思って調べたら、

川口市内の図書館の蔵書は全部で3冊だけでした。

小学校ではちょっと無理ですが、何かの機会に是非使ってみたい絵本です。

ついでに、この作品は、「日本の気になる木」というシリーズになっています。

是非とも、読んでみたいものです。(2007.03.09)


ゆのき ようこ, 阿部 伸二
日本の材木 杉
ゆのき ようこ, 早川 司寿乃
春の主役 桜

ゆのき ようこ, 川上 和生
山のごちそう どんぐりの木
鈴木 ゆき江, 広野 瑞枝
鐘の鳴る日

小学校5・6年生向け

松岡 達英
震度7―新潟県中越地震を忘れない

朽木 祥, 山内 ふじ江
かはたれ―散在ガ池の河童猫

「かはたれ」漢字で描くと「彼は誰」となります。

「彼」とは河童の八寸の事でしょうか。


一族の不祥事で一人ぼっちになった八寸という名の

小さな河童が主人公のお話です。

一人ぼっちの八寸を持て余した他の河童族は、

修行という名目で、八寸を猫に変身させて人間界に送り込みました。


人間の中には、人知を超えた不思議を見分ける力を

持っている人がごくたま~に存在します。

月の光を一心に浴びている子猫をよく見ると

河童のシルエットが浮かんで見えるかも知れません。

猫の姿になった八寸と、母を亡くした少女「麻」との不思議な交流が

優しい文章で綴られています。(2007.03.09)


朽木 祥, 山内 ふじ江
たそかれ 不知の物語

『かはたれ』の続編ですが、私的には下巻というイメージがあります。

意外な形で訪れてしまった麻と八寸のその後が描かれた作品です。


「たそかれ」は漢字で書くと「誰そ彼」となります。


この作品では、麻と八寸の絆がより深くなると同時に

暑くしくも孤独な「不知」という河童の半生も描かれています。

人と違う時間の中で生きてゆく河童族と人間の交流は

時としてはかなく美しく、時として残酷です。


人が生きるという意味は、一人一人違うのかも知れないと

気づかせてくれた作品でした。(2007.03.09)


ロアルド ダール, Roald Dahl, Quentin Blake, 宮下 嶺夫, クェンティン ブレイク
マチルダは小さな大天才—ロアルド・ダールコレクション (16)

『チャーリーとチョコレート工場』という映画の原作でおなじみの


ロアルド・タールの作品です。


私の娘がマチルダのようだったら、うれしいのになぁ。


でも、鳶が鷹を産む訳がないって思って


チルダの両親のような態度をとっちゃうかな?


随分前に読んだのですが


面白くてあと味の良い作品だったという印象が


くっきりと残っています。

フィリパ・ピアス, 猪熊 葉子, Philippa Pearce
川べのちいさなモグラ紳士
アンドレア ウォーレン, Andrea Warren, もりうち すみこ
戦争孤児ロンくんの涙―さよなら、ぼくの国ベトナム

ちいさいケーブルカーのメーベル

バージニア・リー・バートン, かつら ゆうこ, 石井 桃子
ちいさいケーブルカーのメーベル

42P/24×24㎝/ペンギン社/1980年初版/読み聞かせにかかる時間-15分/季節-通年。



サンフランシスコに、はじめてケーブルカーが走ったのは1873年でした。


大成功を収めたケーブルカーでしたが、近代化の波に押され、


1906年の大地震を機会に廃止の声が挙がったのです。


けれども、結局ケーブルカーは今日まで残りました。


その、活動の経緯を描いたのがこの『ちいさいケーブルカーのメーベル』です。




メーベルは、三つのブレーキを持ったちいさなケーブルカーです。


かねを鳴らしながら、坂の上まで行き、また戻ってきます。


朝早くから嫁遅くまで働いた後は、仲間のいる車庫に戻ります。


メーベルたちは、サンフランシスコの古き善き時代を思い出しては


「昔は良かったわねぇ。」と思い出話をします。


近代化した町は、大きくなるのに夢中でケーブルカーの事を忘れ始めました。


市会議員は「旧式で時代遅れ、のろのしていて安全じゃないから。」


なくしてしまおうと考えました。


その噂を聞いた市民たちが立ち上がりました。


「この町からケーブルカーがなくなったら、他の町とおんなじだ。」


「サンフランシスコのケーブルカーを守る市民の会をつくろう。」


「ケーブルカーを残すかどうか、投票で決めよう。」


市会議員は「住民投票にかけるには、請願書が必要だ。」と言いました。


人々は、あっという間に請願書に署名して、市役所へ持って行きました。


ポスター貼りやパレード、演説も毎日ありました。


賛成派と反対派に別れて、たくさんの話し合いがされました。


そして、投票・・・。




3対1でケーブルカーは残されることになりました。


メーベルのペンキは塗り替えられ、


ケーブルカーの日を決めて、毎年にぎやかなお祭りをすることになりました。


チンカン、チンカン・・・メーベルは、かねをならし、うたいながら かえりました。


「いい しらせよ・・・チンチン・・・わたしたちの じだいは おわっていない。


いま はじまったばかりよ・・・。」



人間は、ピカピカに新しくって、安くて効率的で安全なものを作るのが得意です。


まだ使えるのに、新しいものに取替えてしまうのです。


それでは、新しくないものは、いけないのでしょうか?


安くて効率的で安全なもの以外は、存在してはいけないのでしょうか?



そうではないようです。


サンフランシスコの町の人たちは、古き善きケーブルカーを守るために


全力を尽くして頑張りました。


ケーブルカーを守る会を作り、ポスターを貼り、パレードをして


議論を戦わせました。


請願書を作り、署名運動をして、住民投票をしました。


あくまで民主的に、公平に、勇敢に戦ったのです。


そして、メーベルたちケーブルカーは残ることになりました。


昔からのサンフランシスコの面影を残し、


古き善きサンフランシスコを思い出させる素敵な乗り物。


ピカピカの新品じゃなくたって、安くて効率的で安全じゃなくたって


ず~っと一緒に過ごしてきた仲間だもの。


いつまでも一緒に、サンフランシスコで暮らしましょう。って事なんでしょうね。



巻末には、ケーブルカーの構造や交通の発達を教え、


民主主義の原理や手続きを判りやすく伝える絶好の絵本と書かれていました。


小学校低学年の社会科の教材として利用されたとも書かれています。



私は、そんな意図的な読み方をして欲しくないなと思いました。


教材として読まなくたって、子ども達は作者の意図することは


しっかり受け止めることが出来るのです。


何の意図も先入観もない無垢な気持ちで読んでこそ、


古き善きものを大切にする心が自ずと育めるのではないかと


考てしまうのは私だけではないと思います。


ちいさいおうち

ばーじにあ・りー・ばーとん, いしい ももこ
ちいさいおうち

40P/24×25cm/岩波書店/1965年初版/読み聞かせにかかる時間-14分程度/季節-通年。表紙の色を見ると春から夏に読みたくなってしまいます。



昔々、ずっと田舎のある丘の上にちいさいおうちは、建てられました。


ちいさいおうちは、昼も夜も同じところから、


少しずつ移ろい行く季節を眺めていました。


夜になると遠くに街の灯りが見えます。


ちいさいおうちは、街に住んでみたいと思いました。


けれども、ちいさいおうちは丘の上から動くことはできません。


季節は、春・夏・秋・冬と淡々と過ぎてゆきます。



馬車ではなく自動車が走る時代が訪れると


ちいさいおうちの周りも少しずつ都会みたいになり始めました。


最初は、広い舗装された道が出来ました。


車通りが激しくなると、少しずつ店ができはじめ


あっという間に、ちいさいおうちは都会の雑踏に


飲み込まれてしまいました。


街にはひなぎくの花のないし、お日様も月も星も


高いビルに阻まれて見ることが出来ません。


朝も昼も夜も、地上も地下も、


どこもかしこも忙しくせかせかした街。


ちいさいおうちは、しょんぼりしていました。


田舎のことを、夢に見るようになりました。



そんなある日、ちいさいおうちを建てた人の


孫の孫の孫にあたる人が、偶然


ちいさいおうちの近くにきて、ちいさいおうちのことを思い出したのです。


そして、ちいさいおうちは、ジャッキでを持ち上げられ


車に乗せられて、引越しをすることになりました。


色々なところを探し回り、


ちいさいおうちが「ああ ここがいい。」と思うような


素敵な丘の上に落ち着くことが出来ました。


ちいさいおうちは、昔と同じ丘の上にひっそりと建っています。


ただ、昔と違って街に住みたいとは思わなくなりました。




ちいさいおうちは、家ですが田舎や自然を愛する心優しい


人のような印象を受けます。


生まれたてのやんちゃなおうちは、自然がたくさんある田舎で


美しい季節を満喫しながら、都会にあこがれます。


人と同じでないものねだりをするんですね。


悪く言えば、欲望の塊。


よく言えば、向上心と好奇心の塊。


ですね。


実際に、周囲が都会化するとちいさいおうちは街をいやだと思います。


街というものが、ちいさいおうちの考えていたものとは違ったのでしょうか。


今の世の中だと、都会での便利な生活に慣れてしまって


田舎の生活に戻れなくなる人もたくさんいますけど、


ちいさいおうちには、便利な生活よりも大切なものがあったのですね。


現代の大人たちが忘れてしまった


いえ、自分の欲求を満たすための便利さを手放したくないために


忘れたフリをしている素直で純粋な心。


ちいさいおうちは、そんな想いを


何よりも大切にしているんでしょうか。



季節の移ろうさまの美しさを感じる心や


淡々とした日常の中に安らかな喜びがあることを


教えてくれる、、、そんな絵本でした。




ちいさいおうちが、新しく落ち着くための場所を探し回り


広い野原の真ん中に、りんごの木に囲まれた小さな丘を見つけて


「ああ ここがいい。」と思ったとき、


良かったね。と思わず心の中でつぶやていてる自分がいました。


一人でこっそり音読をしていて良かったです。


思わず、涙ぐんでいましたから。。。




車や電気やガスのない生活を考えることは現実的ではありません。


けれども、本来はヒトも自然の一部なのです。


この絵本には、どこにも「自然を大切にしよう」なんて


書いてはありません。


でも、ちいさなおうちは街を「いやだ」と思ったのです。


自然を踏みにじって自分たちだけの快適さを追求する人間を


「いやだな。」と思ったんじゃないかとドキリとしてしまいました。


ちいさいおうちは、自然を愛する人間の代表のようでもあるし


自然そのものの代表のような感じにも思えますね。

せいめいのれきし

バージニア・リー・バートン, いしい ももこ
せいめいのれきし―地球上にせいめいがうまれたときからいままでのおはなし

76P/24×26cm/岩波書店/1964年初版/読み聞かせにかかる時間-30分以上/季節-通年


作者のバージニア・リー・バートン(1909-68


『いたずらきかんしゃちゅうちゅう』


『ちいさいおうち』


『はたらきもののじょせつしゃけいてぃー』


『マイク・マリガンとスチーム・ショベル』等の


素晴らしい実績の持ち主です。



詳しくは

バーバラ エルマン, Barbara Elleman, 宮城 正枝
ヴァージニア・リー・バートン―『ちいさいおうち』の作者の素顔

に書かれていますが、


著者は、氷河時代だけでも35枚の彩色画を描き


『せいめいのれきし』を完成させるのに8年間を費やしたそうです。



宇宙の中の一つの惑星である地球が何十億年も前に生まれ


少しずつ星として成長をして、生物が生まれるまでの様子。


生き物の進化の様子。


地球は、今から約46億年前にできたといわれていますが


類人猿から人類が分化したのが400~500万年前で


ホモ・サピエンスが誕生したのが15万年前位です。


本作品は76Pで構成されていて


地球の歴史に比べれば人類の歴史は非常に浅いのですが


人類が出てくるのは48Pくらいからです。



それでも、人間は自然と共に生きる事に喜びを感じ、


生命の限り精一杯生きているのです。


『せいめいのれきし』という絵本は、現代までの


地球の歴史を綴ったものですが、


地球の未来は、私達が作り出してゆくものだと


作者は語っています。



この作品は、壮大な地球という生命の叙事詩です。


小さな絵本の中に、何十億年もの地球の記憶が描かれていて


絵本がまるで宇宙のように感じられます。


地球温暖化が危機的な状況にあるにも拘わらず


自己の利益追求に忙しくて、何ら決断をしない大人たちも


この絵本を読んで、稀有に美しい地球を守ろうと


考えて欲しいものです。



30分を超える大作であり、細かい描写が多い作品ですが


小学校卒業までに是非とも、子どもたちに読んであげたいと


思わずにはいられない作品です。

十万本の矢

唐 亜明, 于 大武
十万本の矢―三国志絵本

32P/23×30cm/岩波書店/1997初版/読み聞かせにかかる時間-8分程度/季節-通年


1800年前の中国の魏・呉・蜀という三国時代が舞台の絵本です。


蜀の軍師である孔明が、呉と力を合わせて魏を打ち破ろうと考え


呉の国の王の孫権に謁見を申し出ました。


呉の軍師の周瑜(しゅうゆ)は、孔明の才能をねたんでいたので


孔明を困らせようと


「十万本の矢を10日以内に作ってくれたら協力します。」と申し出ました。


すると孔明は「3日で充分ですよ。」と応えます。



孔明は周瑜の部下にわら人形を積んだ20隻の船と600人の兵隊を借り


深い霧の立ち込める長江の北岸へ漕ぎ出します。


そして、兵士達に太鼓を打ち鳴らさせますと


魏の軍勢は、濃い霧の中から闇雲に矢を放ってきました。


孔明の用意したわら人形にたくさんの矢が刺さり、これを数えると


十万本以上の矢が手に入りました。



孔明は、次のように種明かしをしました。


軍をひきいるものは、天文、地理にくわしくなければ なりません。


わたしは、周瑜どのに会ったとき、きょうの霧を予想していました。


だから三日という約束をしたのですよ。



この絵本は、羅貫中作『三国志演義』第四十六回の話に基づいたものだそうです。


三国志は、もう絵本というより物語や小説で楽しむべき作品だと思います。


けれども、小学生が『三国志』を積極的に手にとって読むかというと


少々疑問が生じますね。


三国志って、こういう物語だよ、という


ブックトークの導入に読み聞かせる絵本として紹介したりすると


面白い絵本かも知れません。



ところで、舞台が中国といえども内容は戦国時代の武将の話。


内容が内容なだけに、絵本でありながら


音読する声は、腹の底から低い声ではっきりと読むのが良いと感じました。


森繁久彌のマクベス調で読むなんていかがでしょう?

川口 あそびと読書の連絡協議会-2/5報告②

2/5の勉強会では、6~8人のグループに別れてディスカッションを行いました。


私が入ったグループは、代表をしている人が2人。


保護者として読み聞かせに参加している人が2人。


父親の読み聞かせボランティアが1人。


地域ボランティアとして読み聞かせに参加している方。


乳幼児保育サークルを始めたばかりの主催者。


以上の7名でした。



今回の勉強会は、いつもの倍近い人数で、150名以上いたと思われますが


男性参加者は3人でした。地域ボランティアが2人、保護者が1人です。


私の属したグループは様々な方が集まったバランスの良いグループだったのです。


思っていた以上に参考になる意見がたくさん出ました。


ランダムに覚えている限りを書き出しておきます。



【Aさんの自己紹介】


私は、○○小学校の読み聞かせボランティアの代表をしています。


うちの学校では、ボランティアは草むしりなどの学校美化や昔遊び


読み聞かせなどすべてを一括して行っています。


ですから、ボランティアをしたいという人の中から、読み聞かせができる人が


読み聞かせをしているのです。


読み手が非常に少ない上、低学年の保護者の参加がなく


今後は先細りになりそうで心配しています。


学校側は、外部の人が入るのは好ましくないという意向なので


地域の人の手を借りるわけにもゆきません。


しかも、最近は図書整理もお願いしたいという要請も来ています。


少数のボランティアに負担がかかっているのが現状です。



【Bさんの自己紹介】


私は、4人の子どもの父親です。


たくさんのことを学ばせてもらった恩返しに


読み聞かせボランティアに参加する決意をしました。


思うことはたくさんありますが、一番気になっているのは


父親の参加が少ないことです。


子育ては母親だけでするものではありません。


男性が参加し易いように行政に働きかけるべきだと考えます。



【Cさんの自己紹介】


私は地域から参加しているボランティアです。


小学校では、定期的に勉強会や反省会をしています。


常駐する学校司書さんや担任との連携もとれています。


最大の課題は、これまでの活動をまとめた冊子作りです。


各家庭に配布したり活動のマニュアルになるのではないかと


考えています。



【Dさんの自己紹介】


私は△△小学校の読み聞かせボランティアの代表をしています。


大きな小学校なので、全員が一致して勉強会をすることができません。


選書係が決めた絵本や作品を会員が選んで読み聞かせをしています。


忙しい人が多いので、なるべく負担が少ないようにしているのですが


それでも参加者が足りないので地域の方の協力を仰いでいます。


同じ日の同じ学年には、同時に同じ作品を使うので、


冊数の揃った絵本しか使えないという制約があるので


選択すべき作品の幅か狭くなっています。


また、登録会員数が多いので、意見の一致が難しく


機動力に欠けるところがあることは否定できません。


また、非常に旧い小学校なので全般的に古い施設ばかりです。


図書室は特に汚く、蔵書も古いものが多いため


図書整理は書くことが出来ないボランティア活動ですが


人が集まらないため、思うようにはかどらないのが悩みです。



【Eさんの自己紹介】


私は、乳幼児保育サークルの主催者です。


サークルでも絵本を読もうと思っているので


勉強させて頂きたいと思っての参加です。


また、預かったお子さん達がどういう風な


学校生活を送るのかも興味があります。



似ている内容の自己紹介は割愛しました。


そして、自己紹介と抱えている問題に対して様々な意見が出ました。


覚えている限り列挙してみます。



川口市内に専任の学校司書のいる学校があるとは知らなかった。


全校に司書を配置して欲しい。


同じ市内の学校なのに読書活動に大きな差があるのはおかしい。


父親の定期的な読み聞かせの参加は理想論だと思う。


地域ボランティアの参加が活動の成否を決めると思う。


学校側の意向を受け入れるようにしないと活動がやりにくくなる。


学校の要望を何でも聞くと無料の小間使いになってしまう。


学校長が変わる時が、活動内容の変更を申し出るときだ。


読み聞かせは、子どもとのコミュニケーションツールだ。


大切なのは子どもと楽しみ接することだ。


選書が難しく、時間がかかってしまう。


熱心に勉強会をする人とそうでない人との温度差がある。


乳幼児期の読書体験が児童期の読書体験に大きな影響を及ぼすと思う。


読み聞かせをしても子どもたちがすべて読書好きになる訳ではない。


物語の長短や内容をバラエティー豊かにするのが難しい。


集中力がついてくるのが目に見えて判り、手ごたえを感じる。



いつも言っていることと同じようなことがたくさん出ました。


始めたばかりの暗中模索をしている小学校の代表さんは


たくさんの貴重な意見が聞けたし、これからの参考になると


言っていました。


既に何年も活動をしている方は、意外な考え方に感心したり


これからの方向性の軌道修正を考えたりしたようです。


私も、みんなちがって みんないい と思いました。


各学校で出来る範囲のことを出来るだけ、


長く続けることが大切なのです。


今回の勉強会はほんの小さな出発点です。


これからどうなってゆくか主催者任せではなく


各自が積極的に関わってゆく必要があるでしょう。


出来る事や出来る範囲が拡がってゆくことが目標ですね。


川口 あそびと読書の連絡協議会-2/5報告①

何やら小難しい文字の羅列となっていますが、


今年から所属することになった団体名です。


この団体自体が、ボランティアです。


市内の図書館でボランティアをしている


お話し会や児童館などのボランティア団体が


年に三回程度集まって勉強会や活動報告をしています。



一方で、数年前から川口市立図書館は、図書館主催で


読み聞かせボランティア養成講座を開いています。


あそびと読書の連絡協議会には、参加者が増えてきました。


増えた参加者の多くは、図書館の読み聞かせボランティア養成講座を受講し


様々な場(特に公立小学校)で活動を始めている人達です。


2月5日に開催された勉強会は、特にテーマを


小学校の読み聞かせということに絞っての開催となりました。



事前に市内の47小学校全部にアンケートを配布し


読み聞かせボランティアの活動状況をリサーチしていました。


その資料をまとめ参加者に配布し、


参加者を6~8人程度の小グループに分割し、


ディスカッションの時間を設けました。



その場で出逢った人の数だけ、読み聞かせの方法があり


悩みの数は、その何倍もありました。


自分達だけでは解決できない問題も


他校の実践経験から解決の糸口が見えたりしました。


草の根的に行われてきた活動が、少しずつ成長しているのを実感しました。


ネットワークが広がっていることに感動しました。



おだんごぱん

瀬田 貞二, 脇田 和
おだんごぱん―ロシア民話

24P/31×32cm/福音館/1966初版/読み聞かせにかかる時間-6分/季節-通年。暖かい色合いとロシア民話というイメージから、つい冬場に読みたくなります。



ある日の事、おじいさんが何かおいしいものを食べたくなって


おばあさんに何か作ってくれるように頼みます。


けれどもおばあさんなは材料がないと言って断ります。


するとおじいさんが、粉箱をごしごしひっかいて粉を集めれば


作れるよ。と提案します。


そこでおばあさんはおじいさんの言うとおりにして、


おだんごぱんを作りました。


窓辺で冷されていたおだんごぱんは、寂しくなりました。


そこでころころ、ころころ・・・・。


野原に出てゆくと、うさぎに出逢いました。


おだんごぱんを食べようとするうさぎに対して


おだんぱんは



ぼくは てんかの おだんごぱん。


ぼくは、こなばこ ごしごし かいて、あつめて とって、


それに、クリーム たっぷり まぜて、バターで やいて、


それから、まどで ひやされた。


けれども ぼくは、おじいさんからも、おばあさんからも、


にげだしたのさ。おまえなんかに つかまるかい。



と歌って逃げ出します。


それから、おだんごぱんはオオカミからもくまからも逃げます。


でも、キツネの悪知恵には適わず、ぱくっと食べられてしまいます。



物語を邪魔しない暖かい色合いの判り易い絵、


何度も繰り返される歌。


この絵本は、1966年に初版発行されてから80版以上を重ねて


読み継がれています。


子どもが、うっとりと絵を眺めている横で


優しい声でお母さんが歌うように読む典型的な絵本だと思います。



こういう絵本を手に取ると、本当に絵本というのは


子どもが絵を眺めている横で


大人が声を出して読むものだなぁと思わずにはいられません。

つくづく絵本は、人と人との言語による
コミニユケーションツールなんだと思います。


100さつ読書日記

フィンランドメソッド普及会, 北川 達夫
親子で書こう!100さつ読書日記―フィンランド・メソッドで本がすきになる

望海さんのブログ『本を読む子に育ったよ』 で紹介されていた本です。


表紙に書いてある通り、4歳~小学生が読むのに適した


絵本や童話が100冊紹介されています。


紹介した作品の表紙のシールが100枚ついていて、


読み終わった作品のシールを貼って、


読書した日と題名と作者名と一行ほどの感想を書く


読書記録帳になっています。



『おだんごぱん』や『かさじぞう』などの昔話から


『バムとケロのにちようび』や『ぼく おかあさんのこと・・・』などの


最近の絵本。


『くまの子ウーフ』や『ちいさいももちゃん』程度の幼年童話まで


なるほど・・・とうなってしまいたい作品や


えっっっ。これが入ったかぁ。と楽しませてもらいました。


自慢じゃないけど、既読作品は60以上ありました。


次女は、もう少し少なかったけど私が知らない作品を知っていて


驚きました。「何故???」


「あたり前じゃん、ママ。学校だよ。」


ほ~う。そういえば、昨年の夏から2年間という期限つきで、


市立図書館から小学校に600冊の児童書が貸与されていたんだった。


何ヶ月か毎に入れ替えて各クラスに配架しているって聞いたっけ。


流石は、図書館。なかなか良い選書をしているみたいです。



このフィンランド・メソッドで選択した絵本と


かなりの割合で市立図書館が小学生に推薦する絵本・児童書と


合致することを考えると、この作品の意図するところは


学習的で自立的な読書活動の推進というところではないでしょうか。



そういえば、学校が期待する読み聞かせの効用は


子どもたちが読書好きになるための方策の一つでしたものね。


全面的に否定はしませんが、、、


どんなに熱心に読み聞かせをしたって、


本が嫌いな子は、例外的に好きになってくれる子どももいますが


ほとんどは、それだけで急に読書好きになんてなる訳がないのです。



私達が活動しているのは、


子どもたちが多くの大人とかかわり合い、


時間や空間を共有することで、


人と人とのつながりの幅を拡げることを目的にしているのです。


それが、たまたま「絵本」という媒体を通すものだっただけです。


学校側が、「毎週○曜日の朝はけん玉をしましょう。」という


方針を打ち立てていたら、私達の団体は


「けん玉遊びボランティア」になっていたと思います。



丁度、朝読書が流行していて、学校側がもろ手を挙げて


「読み聞かせボランティアをしてくれるならお願いします。」と


歓迎してくれたので、立ち上がった団体だったのです。



週に一回、たった20分という数少ない機会ですから、


最大限に有効に活用するため、


なるべく良いといわれる作品を選ぶ事は


やぶさかではありません。


読み聞かせのお陰で読書が好きになった子どもも少なからずいます。


静かに座ってお話を聞ける子どもが増えてきたという声も聞きます。


先生方の間でも、熱心な方も増えてきました。


でも、一番の効果は


「あっ。この間、本をよんでくれた人だ。」と子どもたちが


にこにこしながら声をかけてくれるようになった事なのです。


「やってて良かった読み聞かせ」と思う瞬間であり醍醐味ですね。

フィンランドメソッド普及会, 北川 達夫
小学生100冊読書日記―フィンランド・メソッドで本が好きになる

こちらは少し上級生向きのようです。


100冊読書日記-4歳から小学生がクリアできたら・・・


手にとってみようと思っています。

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