東京里山日記

東京里山日記

上野 純が東京の多摩地方で撮影した里山風景や、そこに暮らす生き物の写真を中心に載せています。


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※ブログのタイトルを「あきる野写真日記」から「東京里山日記」に変更しました
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日曜日に放送されたNHKの「ダーウィンが来た」は

 

多摩川のイタチの話でしたが、

 

そのイタチが農作業小屋に巣を作ってました。

 

そんな映像を見たら、そういえば

 

アナグマも農作業小屋で巣を作っていた事を思い出し、

 

今日の写真を見つけてきました。

 

野生動物はなかなか見る事は少ないですが、

 

それでも以外に人の生活圏の中でも

 

元気に暮らしているようです。

 

(2018年東京都青梅市にて)

 

 

 

 

 

今は沢山のソーラーパネルが並んでいる山の斜面がある。

 

6年前の冬、僕はその場所で、ずっと君が出てくるのを待っていた。


僕が待っていたその場所は当時、スギ、ヒノキの林で、

 

その中の一本の木には樹洞があった。


その樹洞は斜面を登ると、ちょうど高さが樹洞の入り口と同じになるので、

 

良い場所だと以前から目を付けていたのだが、

 

この樹洞にムササビが住んでいると気が付いたのが6年前の冬だった。


樹洞の木の前で待っていると、君は時々樹洞から顔を出し、

 

寝ぼけ眼で外を眺める姿はとても可愛かった。

 

それからこの場所に数回行って間もなく、何やら調査が入っているようで、

 

木々にスプレーでマークや文字が書かれていた。


ここはこの先どうなるんだろうと思っていたら、あっという間に樹洞があった木も、

 

その周りの木も全部伐採されしまい、

 

その後しばらくしてソーラーパネルが敷き詰められる事となった。

気になるのはあのムササビだけれど、

 

もし伐採の日に樹洞に居たとしても、異変に気付いてすぐに脱出し、

 

また別の住処に移動したのだろう。

 

野生動物はたくましい。

斜面の林が伐採される前、樹洞のある木には

 

スプレーでモモンガという文字が書かれていた。


あの時の君は「私はムササビだ!」と言いたかったのだと、

 

僕は勝手に思っている。

 

(東京都日の出町にて)
 

 

 

 

民家の庭先で福寿草が咲いている。

 

近くでは梅の花が仄かな匂いを放っている。

 

メジロは忙しそうに飛び回っている。

 

東京の里山にも春が廻って来たんだと感じる、

 

穏やかな一日。

 

(東京都青梅市にて)

 

東京の里山、朝焼けの田んぼ。

僕の記憶の中でも印象的に残る風景なのですが、

この風景の記憶とは別に、印象的に残っている事がある。

この写真を撮ったのは2010年6月25日。

詳しい人はこの日にちだけで分かる人もいるかもしれませんが、

この日はサッカーのワールドカップ南アフリカ大会で、

 

日本代表が決勝トーナメント出場が掛かった日でした。

サッカーはワールドカップくらいしか見ない人間ですが、

 

試合は朝早かったので(放送は4時くらいだったかな)

早起きして見ようと思っていました。

当日の朝、何とかベットから出て、何気なく窓から外を見ると、

 

東の空に朝焼けの気配がありました。

試合は後回しだと、僕は急いでカメラを持って原付で田んぼに向かい、

 

今日の写真を撮りました。

感動するような朝焼けを撮った満足感もそこそこに、

 

その後、急いで家にまた戻り、

 

今度は追っかけ再生で録画の試合を見たという、忙しい朝の記憶。

試合は3-1で日本が勝って無事に決勝トーナメント進出が決まり、

 

試合も写真もとても上手くいって嬉しい朝となりました。

なので僕がこの写真を見ると、

 

その背景にはいつもこの日の朝のドタバタを思い出してしまうという、

 

撮った人にしかわからない写真の記憶の話でした。

(東京都八王子にて)
 

 

凛とした空気が漂う昼下がり。

 

真っ白な斜面に命の鼓動。

 

東京のカモシカも雪を見る。

 

(東京都西多摩にて)