サッカー分析ブログ

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海外サッカー、日本代表を中心に試合の分析をおこなっています。
このブログを見て、少し違った角度からサッカーを楽しんでいただけると幸いです。

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どうも。バスクードです!(^^)!


日本と韓国引き分けましたね。初戦の敗退といい、今回の引き分けといい、ハリルホジッチには逆風が吹いてます。そんなハリルがどんなサッカーがしたいのか、振り返ってみたいと思います。特に攻撃面を。


えー、この日の日本は4-1-4-1のシステムを敷いていたのですが、まず1トップの興梠に当ててしまうのがハリル流です。ボール奪ってからチマチマと中盤でパス交換をするのが嫌いみたいなんですよね。


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これがそうなんですが、興梠に当てちゃって、サイドハーフが中央へ侵入していくというスタイルです。まぁ、まだチームが出来て間もないですし、バリエーションに富んでいないのは許してあげた方がいいと思います。


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これもですね。こういうサッカーをしようと思えば、サイドハーフにはスピードのある永井を使いたくなる気持ちも分かります。そして1トップには体を張れる選手を起用したいのも分かります。


川又は全くポストプレー出来ませんでしたが、興梠はボチボチ上手にやってました。ここでボールを収めない限り、サイドハーフまでボールが届かないので・・・。


ただ、問題も数多くあります。この日の日本はDFラインが低く、ボールの回収位置も低かったです。そうなると前線まで距離がありますし、何よりそこから相手ゴール前へ迫るのはかなりのエネルギーが必要になります。


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そしてこういった形で孤立するんですね。まぁ、ここは興梠の判断が微妙だったのもありますし、味方のサポートが間に合わなかったのも分かります。ただ、この時に解説の人が「永井が出てくるの遅い」と指摘したのですが、そりゃ当然です。永井と倉田はかなり低い位置でディフェンスさせられてますから、興梠を追い越すまでには俊足の永井といえども時間がかかります。


それに、攻撃の厚みが無くなるという問題点もあります。どういうことかって、これだけDFラインが低いと、SBが攻撃時に高い位置を取るのが難しくなります。ハリルのサッカーではサイドハーフがかなり中へ入っていくので、ピッチを幅広く使うにはサイドバックの上りが不可欠です。でも、それが間に合わない。


攻撃は中に凝り固まり、相手の守備網を横に広げられないまま中央で潰されてしまいます。もちろん速攻も有効な攻め手の1つですが、あまり急ぎすぎると攻撃の形が無くなってしまいます。


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こんなふうに距離感が近い場合は、前線と中盤の距離が近くて興梠をサポートできますし、何よりサイドバックが高い位置を取れています。これだけピッチを広く使えたのはこの試合で初めてじゃないでしょうか。


☆最後に・・・


最後に。。この試合の唯一の失点は森重のハンドによるPKでした。もちろん故意ではありません。でも、DFラインを下げて守備をするってことは、こういう事故が起きる可能性もあるってことです。


前から守備をするのが正義とか言うつもりはないですが、世界に比べても日本のDFラインは背が高くもないし、技術もありません。相手に押し込まれる展開は危険です。ザッケローニ体制でも守備は崩壊してましたし、いかに守る時間を短くするかをテーマにボールを保持しているところもありました。


それがこのハリル政権では真逆になってます。まぁ、これからどうなるかは分かりませんが・・・。


ただ、どんな戦術も時間が必要です。この大会で結果が出ていないからといって、すぐに監督交代に踏み切るのはいかがなものかと思います。ただでさえ言語の通じない外国人監督を呼んでいる訳ですから、文化、サッカーに対する考え方の違い、様々な違いがあります。それを5~6試合で判断するなんて正気の沙汰ではありません。


もしかしたらハリルの中には何か特別な考えがあって、今の戦術を選んでいるかもしれないですし、外野にいる限りは監督が何を考えているかを完璧に理解するのは難しいです。しかも今回は海外組もいませんし、あくまで腕試し。この選手はこんな動きをするのかーと試合、合宿中の練習でハリルが分かっていけばいいのです。


なので、日本に合っているかどうかは、もう少し判断を待ってあげた方がいいかなと。確かに結果は出てませんし、韓国戦の内容もかなり悪かったと思います。引き分けたシンガポール戦でも、原口をボランチで起用する雑なやり方もありましたし、マジで素質が無いと感じた時に代えれば良いと思います。


個人的な意見では2016年の中盤あたりまでは待ってあげていいと思います。結果が出てるにしろ出ていないにしろ、1年もあればハリルの色が嫌でも分かってきます。内容面で進歩がない場合は考え直してもいいでしょう。そして、このタイミングで日本人を登用すべきです。


なぜなら2016年の半ばはワールドカップまでちょうど2年という時期にきていますし、日本のことを知らない外人に0から託すのは問題があります。それなら現在のハリルJAPANの状態を知っていて、Jリーグにも精通していて、かつ結果の出なかったハリル流からの脱却をできる人物に託せばいいと思います。


要は、外国人監督を呼ぶってのはそれなりに重いものなんです。ダメだったー!スパー!では指針もブレますし、何より大切なのは今後の日本サッカーに何を残せるかです。目先の結果にこだわってはいけません。


昔、G大阪の遠藤が言ってましたよね。


「僕たちはいちいち結果に一喜一憂すべきではない」と。まさにこの通りです。勝った~!負けた~!で喜ぶ落ち込むを繰り返すのは間違いです。何度も言いますが、落ち込むのは2018ワールドカップで負けた時だけで大丈夫です。これはサポーターも選手も然りです。


最後の中国戦、勝って終われるといいですね。まぁ、今メディアではハリルが怒り狂ってるなんて書かれてますが、監督がヒステリック起こし始めたら危険です(笑)上に立つ者がブレた瞬間に終わりますから。そのあたりは見てあげた方がいいかなとは思いますけどね。


長いこと書きましたが、読んでくれた方ありがとうございました!(^^)!
どうも。バスクードです^o^

今回はプロ野球とサッカーに関して少し書きたいと思います。昔から日本のメジャースポーツといえば野球でしたが、近年はサッカーの競技人口が野球を上回って来てます。これは日本代表の活躍とか、純粋に今の子供たちがサッカー選手に憧れを持っているからだと思います。

じゃあ、なぜ野球人気は衰退したのか。これは僕の勝手な理論ですが、やはり現代の流行に乗り遅れたというのが大きいと思います。サッカーは世界各国のチームと戦ったり、長友や本田が海外のクラブに所属したり、ホントにワールドワイドに発展してます。

一方で、野球は昔も今も日本国内だけ…。日本シリーズで全てが終わってしまい、サッカーのようにACL、クラブW杯と続くJリーグと比べると、小さくまとまってる感じがあります。言ってしまえば毎年同じことの繰り返しで新鮮味に欠けるんです。

TwitterとかFacebookといった世界と繋がりまくる現代において、国内だけでやってる野球はどこか息苦しく、まさに鎖国時代を思い起こさせます。それが現代の若者にはつまらないのでしょう。ブラジルやスペインといった世界の強豪に日本人が挑んでいく姿に面白さを感じるんだと思います。まぁ、野球が世界1になっちゃって、日本人が飽きてきたってのもありますけどね(笑)

ただ、今面白いことが起きてるんです。Jリーグの視聴率はわずかながらプロ野球を上回りますし、日本代表戦は最高の視聴率を叩き出せるメガコンテンツです。その一方で、Jリーグに比べると観客動員数は明らかにプロ野球が上です。

テレビでは見ないけど、スタジアムには足を運ぶ…。何とも不思議な現象です。それも老人ばかりでなく、最近は若い人が目立ちます。いったい何が起こっているのか…。

これはですね、Jリーグの課題でもあるんですが、スタジアムでのイベント運営は野球の方が何倍も上手なんです。まず平日でも試合が開催されているし、会社帰りに同僚とお酒を飲みがてらスタジアムに足を運ぶ人も多い。それを狙って「ビール半額DAY」を作ったり、世界中のビールが飲めるような日を作ったりと、イベントがハマっています。

1人で見に行くことはなくても、会社の同僚と居酒屋気分で寄るってことは多いと思います。だって、前ではプロ野球が行われている…、まさに最高の酒のつまみじゃないですか(笑)

それに比べてサッカーは試合時間も短く、ゆっくりとお酒を飲むようなスポーツではない。プレイが止まるシーンも少なく、野球ほどゆっくりできないんですよね。

応援にも違いがあります。野球の場合は1人1人の打者に応援歌があって、かならず打席が回って来ます。誰を応援するかがはっきりしているんです。選手の登場曲もあるし、とにかく演出が派手です。

その点サッカーは特定の誰かを応援することは少ないですよね。そのぶん応援のまとまりにもばらつきがあるように感じます。初めてスタジアムに来たような人は、誰を応援していいのか分からないんですよ。

そして野球は試合の前半が終わると花火を打ち上げたり、何かとイベントがあります。やはりスタジアムでの楽しさは野球が上回っていると思います。

ということは、やはりチケット収入では野球の方が上です。それではJのクラブが潤いません。やはり成長力を維持するにはチケットによる売り上げが必須なんです。相変わらずJリーグは年俸も安く、市場価値も上がりません。このままではアジアの舞台で勝てない…。

本当にJリーグは壁にぶち当たってます。代表は人気あるのに、Jは人気が出ない。でも海外に有名選手が出て行く現在ではこの状況を変えるのが難しいんです。引き止めたい気持ちは分かりますが、日本サッカー界全体を高めるためには、やはりレベルの高い欧州へ選手を送り出さなくてはなりません。

今夏も武藤がマインツに行って、やっぱFC東京の注目度は下がっています。それに比べて中国にはロビーニョが入ったり、レベルも人気も上がってきてます。この流れをどう止めるのか…、もちろん僕にもわかりません(笑)

今後のJはどうなっていくんでしょうか(ーー;)
8月2日から始まる東アジアカップへのメンバーが発表されましたね。今回は国内組のみでの戦いとなりますし、特別驚いたこともありません。その中でも、少し気になるかなというポイントをいくつか挙げたいと思います。


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1. 誰をFWで使うの?


何と言ってもこれです。GK~DFの面子に関しては、U-22の遠藤が入ったり、初召集の米倉が入ったりとありましたが、妥当な判断だとは思います。サイドバックはW酒井、内田、長友と海外組が過半数を占めてる状態なので、今回は質が多少下がっても仕方がないとは思います。


センターバックはワールドカップから継続的に呼ばれてる森重、ハリルホジッチに気に入られてる槙野と、経験のある水本、前回初めて呼ばれた丹羽と、まぁこんなもんでしょう(笑)


それよりも気になるのは攻撃です。会見でハリルホジッチは点の取れる選手を探すって言ってましたが、今回のどこにそんな素養のあるメンバーがいるのでしょう?


仮にシステムを今まで通りの4-2-3-1で行くとした場合、1トップに入るのは興梠、川又、永井、浅野、あるいは宇佐美ってあたりになってくると思います。ただ、ハリルホジッチの傾向を見ている限り、宇佐美と永井はサイドハーフで起用される可能性が高いと思います。つまり1トップ候補は川又と興梠、若手のバックアッパーとして浅野という立ち位置になるでしょう。


今後もハリルホジッチが川又を継続して招集したいと考えているならば構いませんが、興梠の招集には賛同できない。興梠はもう28歳で、3年後のロシアに連れていけるほどクオリティーのある選手では無い。ザックJAPANでもほとんど呼ばれたことはないし、はっきり言って世界で通用するほどの器じゃない。


仮にアジアで点が取れたとしても、それで点の取れるFWを見つけたとは言えません。脂の乗ってる27~28の時にザックに呼ばれてないってのは、それだけの選手なんだと思わざるをえません。しかも、興梠は日本人にしては珍しく代表に呼ばれることに価値を感じていないというコメントもしています。別に個人の自由だから構わないけど、恐らく何としても代表のポジションを守りたい!っていう気持ちは見せてこないと思います。


東アジアカップなんて、ただのミニカップな訳で、親善試合に毛の生えたようなものでしかありません。別にワールドカップで勝てるなら東アジアカップは落としても構いません。3戦全敗でもいい。だからこそ、若手にチャンスを与えてほしいと感じます。何が言いたいかって、もう浅野をバックアッパーじゃなくてスタメンで起用してほしいということです。


彼が今後代表に定着するような選手かは分かりませんが、20代後半のキャリアの折り返しを過ぎた選手に任せるよりは未来を感じます。浅野が3年後に使える選手になれば儲けものなんです。


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2. 宇佐美のサイド起用はやめておけ


ハリルホジッチは宇佐美のことを高く評価してますし、私自身も彼は天才だと思います。
ただ、サイドで起用するのはやめておけと言いたい。


やはり現代サッカーのサイドハーフには守備力も求められていますし、ガンバの時のように攻撃に専念すればいい訳じゃない。所属クラブで90分間走っていない人間が、なぜ年に数回しかない代表で走れるというのでしょう。んなもんは空元気でしかない。


宇佐美にはスタミナが圧倒的に欠けていて、残念ながらこれは一朝一夕で身に付くものではありません。長友にスタミナがあって宇佐美にスタミナが無いのは、生まれつきの体質の問題でもある。宇佐美がよほどの努力をしない限り、サイドハーフで90分間上下動し続ける体力を身に付けるのは難しいでしょう。


それに彼はドイツでサイドハーフとして爪痕を残せていない。彼ほどの男であれば、中央で起用されればもう少し点が取れたかもしれません。ただしドイツでは主に左サイドハーフで起用されていました。そこで結果をほとんど残せなかったっていうのは気になります。もちろんドイツのレベルが高いことは分かっていますが、今はFWとしてプレイしている訳で、代表の時だけサイドってのは少し違う気がします。


そして何より危険なのは、日本の立ち位置を理解しろよ!ってことです。今回の東アジアカップで試合の主導権を握れたとしても、南米や欧州のトップレベルとやれば日本は間違いなく劣勢になります。当然サイドハーフは守備に走らされるようになり、攻撃回数は少なくなる。


そのとき宇佐美は走れますか?数少ない攻撃の時にはもう疲れ切っているんじゃないですか?貴重な3枚の交代枠を毎回毎回あなたに使う訳にもいかないのです。


つまり、アジアでサイドハーフが務まったからといって勘違いしないことです。宇佐美が90分間走り切るのが難しい以上、現段階で彼はジョーカー的役割で使用する以外に手がありません。特にハリルホジッチのように前からプレスをかけていくようなスタイルの中ではね。


ワールドカップは夏場で気候もきつく、移動、過密日程と様々な要因が付きまとう。そんな時に宇佐美は全試合サイドハーフのスタメンでやっていけるのか。まぁ無理ですね(笑)
彼が自分の体を根本から変えようと思わないことには難しいと思います。


それに今回の東アジアカップ、サイドハーフは倉田、永井、宇佐美、武藤と全く一線級が揃っていません。倉田と武藤はハリルサッカーに慣れていないし、永井はそもそもサイドハーフの素質がありません。ただ走るのが速いだけで、日本国民が求めてるようなパスワークを彼に求めても何も返ってきません。もともとそういう技術がある選手ではないのでね。


ハリルはまだまだ選手を選考している段階だとは思いますが、2年前の東アジアカップに比べると期待度はかなり下がります。それは結果の話じゃなくて、柿谷や大迫、原口といった次代を担えるような選手が出てくる期待です。今回はそういった意味での期待感は浅野か遠藤くらいで、ほとんどありません。


今後ハリルがどういうサッカーをしたいのか。前線はしっかり精査しておかないと、岡崎を超えるFWはそうそう出て来ない。今回のメンバーからハリルが何を感じ取るのか。「あ、ヤベェ」みたいな感想だったらマズイでしょうね(笑)
インテルの長友が今夏に放出されることが濃厚になってて、日本でも話題になってますね。
まぁインテルみたいなビッグクラブで生き残るのは楽ではないし、30歳が近づいてる長友が放出候補になっても不思議はありません。


で、これまで長友は数々の困難を乗り越えてきました。インテルなんてビッグクラブで日本人がやっていけるのか?と疑われながらも、レオナルド監督の下で経験を積み、いつしかサイドバックの定位置を確保していました。


その後もラニエリやストラマッチョーニ、マッツァーリと数々の監督から信頼されてきました。これも決して楽な作業ではありません。


ベンチを温める時期もありましたし、マッツァーリのように3バックをベースにした変則的なサッカーをやる指導者の信頼も勝ち取りました。


ただ、今回のマンチーニは一筋縄ではいきません。というのも、これまで長友は持ち前のスタミナを活かした攻撃参加を武器に戦ってきました。サイドバックではありますが、かなり攻撃大好き人間です。それに対して、マンチーニは守備大好き人間です。


☆オーバーラップしなくなったサイドバック


昨季途中に就任したマンチーニは、4-3-1-2をベースに守備を重視したサッカーをするようになりました。シーズン途中で就任したこともありますし、無難な判断だと思います。インテルの順位は上がりませんでしたが、下がってもいない。ホントに可も不可もなくって印象でシーズンを乗り切ってます。


そんなマンチーニがサイドバックに求める役割は、やっぱ守備がメインになります。オーバーラップの回数はかなり少なくなりましたし、昨季はCBをこなせるダンブロージオとファンをサイドバックで起用してます。2人とも185cmと背が高いし、クロスにも対応できる。


こういう起用法を始めた時点で、長友はかなり苦しい立場にありました。負傷があったのも事実ですが、長友の守備能力は決して高くない。1対1は得意なんですけど、組織的な守備があまり得意じゃないんですね。これは日本代表にも影響が出てます。


そんなインテルは、先日インターナショナルチャンピオンズカップでバイエルンと対戦。0-1で敗れはしたものの、伊紙のガゼッタは長友を称賛していたんですね。


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☆サイドバックに空きはない


この記事なんですが、長友は後半途中から出場し、しかも本職ではないインサイドハーフで起用されました。そこでのプレーが良かったとガゼッタは書いてるんですが、この記事を鵜呑みにするのもマズイんですね(笑)




まず、こちらがこの日のスタメンです。サイドバックにはバルサから加入したモントーヤと、若手のディ・マルコが入ってます。やはりこの2人もほとんど上がりません。バイエルンに押し込まれてたのもありますが、モントーヤみたいな攻撃が得意な選手でも上がるのを自重しています。


そして後半からは5バックに変更し、サイドバックにはダンブロージオとサントンが入りました。もうね、この時点でサイドバックの交代は両サイドとも終わっちゃったんです(笑)


いくらプレシーズンとはいえ、後半から入ったダンブロージオとサントンを長友と代えるような慌ただしいことはしません。それに、いくらバイエルンに押されてたとはいえ、プレシーズンでも5バックにして守備固めるあたりが実にマンチーニらしい。ここにも守備が大好きなんだよって合図が出てます。


そして長友は仕方なくインサイドハーフに入りました。これは今のインテルのサイドバック事情を如実に表してて、多すぎるんです、人が(笑)だから長友はインサイドハーフで起用するしか無かった訳です。


長友からすればかなり屈辱的です。しかも、インサイドハーフに入ってからも長友はまるでサイドバックかのような動きしてます(笑)サイドに張ったり、プレスに出たり。相変わらず守備もめちゃめちゃですし、ガゼッタが言うほど良かった訳でもない。


このことを見ても、もう長友は放出されることになるでしょう。ここまで露骨にされたら、出るしかないと思います。何かの間違いでマンチーニが長友にインサイドハーフの素質を見出したとしても、インサイドハーフも激戦区です。新加入のコンドグビア、コバチッチ、ブロゾビッチ、メデル、獲得の噂があるフェリペ・メロとね。


長友はインテル愛を貫いているとのことですが、難しくなってきました。でも、この年齢までインテルでよく頑張ったと思います。こんなに長くプレーできるとは思ってませんでした。


日本代表も世代交代に入るタイミングですし、北京五輪組はこのあたりが潮時じゃないですかね。




かなーり空白の期間がありましたが、再びブログを始動させていこうと思います。またよろしくお願いいたします。


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現在世界各地でプレシーズンツアーをおこなっている欧州の強豪クラブですが、年々規模が大きくなっているのがICC(インターナショナル・チャンピオンシップ)です。今回は中国、オーストラリア、アメリカと3か国の場所を確保してプレシーズン大会を組んでいます。


この模様はスカパーでも放送されているのでチラチラとチェックしているのですが、今回はマンチェスター・シティVSローマの一戦をチェックいたしました。その中からシティの話を少し・・・。


シティは昨季無冠だったにも関わらず、マヌエル・ペジェグリーニの首は繋がってます。金満クラブにしては珍しく現状維持でいこうではないかと判断したんですね。


というのも、シティの本命はグアルディオラです。グアルディオラはバイエルンとの契約が来夏で切れるので、その暁にはシティに呼ぼうとの考えを持っているんだと思います。つまりペジェグリーニはそれまでのつなぎです。


もしペジェグリーニが今季素晴らしい成績を残せば、フロントも考えを改める可能性も無くはない。よって、今季のペジェグリーニは必死なんです。


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そんなシティですが、ローマ戦のスタメンはこんな感じになってました。



まぁプレシーズンなので、色々と試す時期でもあります。このシステムが完成形という訳ではありません。


で、ここからが本題なのですが、ペジェグリーニのチームは実にシンプルなものなんです。
基本的に4-4-2で陣形組んで、守備時もキレイに4-4のブロック作ってます。


ただ、ローマ戦では少しやり方が変わっていました。少しプレイ画像を使って説明していきますが、



これですね。この日のシステムが中盤をダイヤモンド型にした4-4-2を採用していたこともあり、のように2トップ+シルバの3人で相手を見ることが増えていました。


では、なぜこうするのか。それは、この守備法が世界のスタンダードになりつつあるからなんです。




これは日本代表がアギーレの時もやってましたが、ビルドアップする時にCBがワイドに広がり、ボランチの1枚を最終ラインに落として3人で回すってやり方を取るチームが非常に多くなったんです。こうすることで最終ラインで数的優位を保つことが出来て、ビルドアップしやすいんですね。


ただし、去年のワールドカップあたりからこのやり方が通用しなくなってきてます。さっきみたいに2トップとシルバの3枚でプレスに来られると数的優位が保てなくなるのでね。

役割としてはスターリングとイヘアナチョの2人がサイドに広がるCBを監視し、シルバは最終ラインに下がるデ・ロッシを監視します。この場面ではデ・ロッシが下がってませんが、シティはこのやり方でかなりローマのビルドアップを妨害していました。


今まで4-4-2、あるいは4-2-3-1をひたすら続けてきたペジェグリーニとしては珍しいやり方です。これをシーズンでも使用するかは分かりませんが、今季は4-4-2を捨てる可能性も考えられます。


もちろん、今のシティの守備法にも欠点はあります。それはまた機会がある時に書きますが、もう3バック作ってポゼッションするだけで相手を押し込める時代は終わりに近づいています。シティのようなやり方はリスクもありますが、相手にボールを持たせたくないのなら、やるしかないです。


今はアギーレじゃないので日本のことは関係ないですが、アギーレのやり方も全然新しくはないです。実際オーストラリア代表に同様の対応策取られてましたしね(笑)
日本のアジアカップ2015は、ベスト8敗退に終わりました・・・。UAEに対して35本のシュートを放ちながら1点しか奪えませんでした。まぁ、これを得点力不足で片づける事は簡単です。それよりも、アジアカップ全体を通して見えた課題を突き詰めていこうと思います。


グループリーグ3試合を7得点0失点で切り抜け、やはり日本はアジアNO1かとも思われました。しかし、盤石に見えたアギーレJAPANにも穴が存在したのです。この穴は今後アギーレ体制を続けていくうえで必ず付いて回るでしょうし、世界を相手に戦うには修正すべきポイントです。


☆4-1-4-1の基本


アギーレ体制に入ってから、試合途中にシステムをいじる事はあっても、スタートは必ず4-1-4-1で臨んでいます。今回伝えたいのは、日本の選手は4-1-4-1の意味を理解していますか?って事なんです。まずこの4-1-4-1を簡単に説明しておきます。


前政権のザッケローニの時は4-2-3-1で、「2」の部分がボランチ2枚でしたが、4-1-4-1では1枚しかいません。



4-2-3-1ではDFラインの前を遠藤と長谷部の2枚でプロテクトしてましたが、今の4-1-4-1は長谷部のみ。その長谷部の前に遠藤と香川が配される形になってます。



中央が2枚から3枚になって何が変わったの?と思われる方も多いでしょう。解釈は色々あるのですが、インサイドハーフの遠藤がインタビューでこんな事を言ってます。「ボランチよりも位置が少し高くなってるんで、それでシュートを撃つ回数が増えているのかなと思います。」遠藤は長谷部の少し前に配された事で、攻撃に絡む機会が増えているんですね。それは相棒の香川も同じです。


ただね、守備が疎かになってるんです。当然遠藤と香川の2枚が攻撃に参加すると、中盤の守備は長谷部1枚になります。長谷部からすると、「ザックさんの頃は隣に遠藤がいたのに、今はオレ1人じゃないか・・」となる訳です。そもそもね、こういう考え方になってしまっている事が間違いなんですね。


もし今の状況で長谷部がかわされたら、中央はスカスカになります。それはグループリーグ3試合の時点で分かっていました。ただ、長谷部を上手くかわす事の出来るチームが無かったんです。グループ最終戦のヨルダンが後半に入ってから突いてくるようになりましたが、それも得点には繋がりませんでした。


しかし!UAEはしっかり突いてきました。彼らは想像以上に技術がありましたからね。日本の欠点が知れ渡ってしまった訳です。では、4-1-4-1の簡易的な説明が終わったところで、本題のUAE戦に移ります。


☆攻撃的すぎるトライアングル


その欠点は前半早々から現れます。ここからはプレー画像を使います。


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まずはこれです。相手の技術に目が行きがちですが、日本の守備がとにかくお粗末です。遠藤と香川の守備が悪く、長谷部が1人走らされています。そして長谷部がサイドに振られると、中央が空きます。本来ですね、こういう感じで中央が空いたら遠藤か香川が戻ってスペースを埋めるべきなんです。そうしないと長谷部がかわされたら大事故になります。


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その1分後に出ました・・・。長谷部がサイドに釣り出され、遠藤が中を埋めていない。こうやってみると日本の守備の稚拙さがよく分かると思います。グループリーグを無失点で終えれたのは、何も守備が固かった訳ではありません。ここが遠藤と香川をインサイドハーフで使う際のデメリットなんですね。


遠藤のインタビューにもあるように、彼らは長谷部の前に入れられた事で、「攻撃に専念できる」と考えている節があります。しかしこれは大間違い。インサイドハーフは誰よりも攻守に走り回る必要のあるポジションです。その役割を遠藤も香川も理解していない。


11月の親善試合でオーストラリアとやり合った時もそうだったと思いますけど、遠藤の裏をオーストラリアの選手に突かれるパターンが非常に多かった。これも上の画像と同じような理屈で、とにかく日本は高い位置から守備をハメようと動きます。でも、4-1-4-1は使い方を間違えると大変な事になります。

☆世界で戦うための4-1-4-1



前からハメ込みに行くとき、遠藤と香川は相手のボランチを見る機会が多い(相手が2ボランチの場合)。これは良いんですが、相手は必ず長谷部の横にポジショニングしてきます。もしそこに出されたら、長谷部が付くしかない。つまり長谷部は本職である中央の守備から外されてしまう訳です。長谷部が中央から剥がされたら、残りはDFラインしかいない。これがUAE戦で起こっていたマズイ事態です。


でもね、長谷部が外されても香川か遠藤のどちらかが下がってスペースを埋めれば、中央をケアできます。そこを彼らが理解していないんです・・・。



セオリーで行くなら、ボールサイドとは逆の選手が下がるべきです。長谷部が左に出されたら、逆の香川が戻ってスペースを埋めるべきです。守備は長谷部任せではなくて、こうした動きを継続的におこなう必要があるのです。つまり、インサイドハーフは決して攻撃に専念できる楽しいポジションなんかではありません!(笑)


そして、前から奪いに行く時も気を付けるポイントがあります。4-1-4-1では前線が1トップなので、相手のCBにボールを持たれやすくなってます。もう1度UAE戦での画像を出しますが、

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この時岡崎のプレスがかかっていません。つまり相手は縦パスを出しやすい状況になっています。この状態で遠藤と香川が高い位置を取っていると、長谷部の横を簡単に突かれてしまいます。


はっきり言って、日本の守備はザルです。こんな事は高校生でも出来ます。私はサッカルチャーという別サイトにて、長谷部・遠藤・香川のトライアングルは攻撃的すぎると書いてます。スペースを埋める者がインサイドハーフには絶対必要です。


今の立ち位置だと香川も遠藤もプレーメーカーになってて、守備は長谷部オンリーです。攻撃で相手をねじ伏せている場合は良いですけど、世界の強豪と当たった時にはそうはいかない。私は遠藤と香川のインサイドハーフはアジアカップでの敗退を機に見直すべきと考えてます。


適役は、まず何よりも走力があって攻守に走る事が出来、前線を助けるパスが出せる事。最もバランスが良いのは、攻撃専任の選手と守備選任の選手に分ける事です。役割がハッキリしますからね。例えば、C大阪の山口と香川を組ませるとか。


でも、これをするならザッケローニの時の4-2-3-1と変わらないんじゃ・・・って感じもします。香川がトップ下に入って長谷部と山口でダブルボランチ組むようなもんですから(笑)


とにかく、4-1-4-1について見直していかないと、このままではどこにも勝てません。変更して良い面もありましたが、守備に関してはあまりにお粗末。4-1-4-1の意味を理解するところから始めるべきだと思いますね。それでは・・・。
少し更新が遅れましたが、レアルがバレンシアに敗れた一戦を分析したいと思います。
ご存知の通りレアルはバレンシアに負けるまで公式戦22連勝という偉大な記録を作ってました。それがバレンシア戦、続く国王杯のアトレティコ戦と連敗した訳ですから、少し興味も湧きますよね。


2月24日からはCL2連覇をかけて決勝Tも始まるし、少しレアルの特性とか欠点をお伝えできると良いかなと。この記事をレアルの試合を見る際に少しでも参考にしていただければ幸いです。


☆レアルの倒し方はこうだ!





スタメンは上図の通り。バレンシアは3バックを採用してきました。普段から3バックを採用しているかは知りませんが、レアル対策でやってきたのなら大したものです。実際、3バックをチョイスした事が勝因に大きく関わってくる事となりました。


バレンシアで面白かったのは、マッチアップの仕方。現代で流行している3バックであれば、守備時に両ウイングが下がって5バックになるのがベターです。特にレアルにはロナウドやベイルのようなアタッカーがいますし、最終ラインを5枚にした方が得策です。


しかしバレンシアは、レアルの3トップを3枚のCBでマークする大胆な策を敷きました。ロナウドにムスタフィ、ベンゼマにオタメンディ、ベイルにオルバンです。いわゆるマンマークで、この1対1でやられるとかなり危険です。



さらに中盤でもマンマークを採用します。インサイドハーフのイスコにはパレホが、ハメスにはアンドレ・ゴメスが付きます。クロースにはアルカセルかネグレドのどちらかが下がり、3-5-2のシステムでピタリとレアルを捉えてきたんですね。


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これはレアルの左サイドですが、ロナウドにはムスタフィが付いています。ロナウドとベイルはチームを引っ張るチャンスメイカー&フィニッシャーですが、彼らは広大なスペースがあってこそ個性が生きるタイプの選手です。細かいエリアでボールを持つのはそんなに好きじゃないんですね。


つまり、このようにマンマークで付かれるのがかなり苦手なんです。得意なのは、やっぱりカウンター時です。カウンターの時は前にスペースがあって、お得意のスピードを活かした突破をかけやすいのでね。


このマンマークの影響でレアルはほとんどチャンスを作れませんでした。という訳で、何とかして3トップを自由にしようとレアルは動きます。その1つが、ボールを持てるベンゼマをサイドに張らせるパターンです。


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ロナウドやベイルよりもベンゼマの方がボールを持てるので、ベンゼマをサイドに張らせてボールを放り込むパターンをよくやります。それに合わせてロナウドやベイルが中に入っていくんですね。


ただ、そこをバレンシアはケアしてました。これも試合前から仕組みを作っていたのだと思います。ベンゼマをマークしている真ん中のCBであるオタメンディは、ベンゼマがサイドに張ってもそのまま付いていきます。そうして出来た中央のスペースはペレスがカバーと。


バレンシアはCB3枚、インサイドハーフ2枚はマンマークをかますために動いてますが、アンカーのペレスだけは特定のマークを持っていません。バイタルやPAのスペースをカバーする役割を担っているんですね。まさにゾーンとマンマーク両面を持ち合わせたシステムとなっています。


☆イスコが魅せた形


で、本題はここからです。レアルはここまでのリーグ戦18試合で59得点を挙げているのですが、そのうちの41得点をロナウド、ベイル、ベンゼマの3名で取っています。つまり、この3名が機能しないとレアルは得点に繋げられないんですね。ただ、相手もここは警戒してきます。


そういった相手のマークを振り払うためにも、先ほどのようにベンゼマがサイドに出てポジションチェンジするなどの別プランを出してきます。ただね、やり方が間違っているんですよ。今のレアルはチーム全体ではなく、3トップだけでどうにかしようと動く傾向にあります。


これはロナウドが加入した当初から変わっていません。ロナウドもですが、モウリーニョが監督に就任した頃よりレアルには連動性がありません。カウンターのキレは恐ろしいほどに研ぎ澄まされましたが、それによってチーム全体の崩しが無くなってしまったんですね。それはアンチェロッティ政権になってからも変わっていません。


じゃあ、どうすれば良いの?と。やはり中盤や最終ラインの選手が3トップと効果的に絡む必要があります。1つ紹介します。


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イスコが2つのワンツーで3トップと近距離で絡み、最終的にオルバンをベイルから引きはがす事に成功しています。こういった細かい崩しを増やしていく必要があるんですね。


レアルではどうしてもロナウドやベンゼマに注目が集まりますが、今のイスコのように中盤から飛び出していく選手が必要なんです。これが無いと攻撃に厚みが生まれないので。昨季もディ・マリアが2列目から何度も飛び出してくれたので、ロナウドらに時間を与える事が出来た訳です。


ただ、レアルはあろうことかディ・マリアを放出しちゃいました。まぁ、全ては会長の考え1つでおこなわれるので、監督にはどうする事も出来ません。アンチェロッティも、インサイドハーフの位置から飛び出す選手の必要性を理解しています。


だからこそ、後半半ばからケディラを投入したのだと思います。ケディラは技術こそ乏しいですが、中盤から何度も飛び出すスタミナを持っています。しかし、ケディラにも放出の噂がありますし、何よりスタメンじゃありません。


では、誰が頑張るのか。私はレアルがリーグ戦、国王杯、CLの3冠を達成するにはハメス・ロドリゲスの奮起が絶対に必要だと感じています。ハメスが司令塔タイプなのは分かりますが、もっと3トップを追い越すような動きが必要です。


今のところハメスは100億円もの価値を見せる事が出来ていません。得意とするトップ下が存在しないのも理由の1つかもしれませんが、今のレアルで結果を残すには2列目から飛び出すしかありません。その動きの質があまり良くない。ここを努力すべきです。


☆まとめ~デシマにラッキーはあった~


バレンシア、アトレティコほどのレベルになると、ロナウドやベイルですら1対1で抑え込んできます。中堅~下位クラブ相手には個人力のみで勝てますが、このレベルになると難しい。特に守備ブロックを固めてくる相手に対してはね。


昨季のCLを思い出してほしいんですが、レアルはシャルケに大勝した後、ベスト8でドルトムント、ベスト4でバイエルンと、共に攻撃的な姿勢を持つチームと闘っています。つまり守備的な相手では無い。レアルは性質上守備的なチームが苦手です。


で、決勝のアトレティコ戦ではあわや負ける寸前までいきました。やはり苦手なんですね。過去からの教訓を活かすためにも、頑張るのは3トップじゃなくて中盤の選手たちです。中盤が攻撃に絡んでいるか、そしてハメスはゴールに絡んでいるか。この2点を注目して見れば面白くなると思います。
首位を走っていたチェルシーがまさかの5失点。これはけっこう衝撃でした。年末年始の連戦でチェルシーが疲労し始めてたのは分かってたのですが、想像以上に走る事が出来なかった。その中で、いくつか気になったポイントを挙げておこうかなと思います。


☆データベースが古すぎたモウリーニョ


この試合で目に付いたのが、セスクがやたらとロングボールを蹴る事です。相手のDFライン裏目がけてボールを蹴るのですが、これがまー、ハマらない(笑)ボールは直接相手GKまで届き、お得意のカウンターには繋がりませんでした。なぜこのような事してたのか?


もしやと思って確認したのですが、モウリーニョは昨季のVSトッテナム戦の記憶を頼りにこの一戦のプランを組んだのではないかと。昨季、トッテナムはモウリーニョの弟子といわれるアンドレ・ヴィラス・ボアス(後述AVB)が監督をやってました。シーズン途中で解任されるんですが、守備の整備が全くできてなかったんですね。

チェルシーVSトッテナム13-14 分析記事


昨季の戦いの分析記事のリンクを貼っておきますが、この記事の下の方を見ていただきたい。トッテナムのマズイ守備を指摘しています。ただ、今は監督もポチェッティーノに代わっていて、これほど酷い守備はしてません。モウリーニョさん、もしかしてデータベース古すぎたんじゃないですか?(笑)


相手のDFラインがザルだと考え、セスクに頻繁に裏へのボールを蹴らせたんだと思います。モウリーニョは相手のビデオとかまでチェックして対策立てるタイプの監督ではないので、けっこうルーズな部分があります。今回のトッテナム戦はそのルーズな部分が出ていたのではないかと思います。


逆にポチェッティーノの方がチェルシーの弱点を見つけ、その成果が5得点に繋がったと思います。トッテナムは試合を重ねるごとによくなってきてて、ポチェッティーノの教えが行き届いています。相変わらずだなと思ったチェルシーのプレーだけ挙げておきます。


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トッテナムの3点目のPKに繋がったプレーなんですが、相変わらず古臭い守備の仕方やってます。あれだけスペースが出来ていれば相手に突かれるのは当然で、ケーヒルが寄せるかマティッチが埋めるかのどちらかをおこなうべきでした。マティッチが下がると中盤の枚数が薄くなるので、ケーヒルが寄せる方が良いですが・・・。


この試合で他にも目に付いたところがあるんですが、それはまたCL決勝Tが始まったあたりに出していこうと思います。以上簡単な記述でした( ..)φメモメモ
2015年が明けましたね。更新頻度があまり上がりませんが、本年も何卒このブログをお願いいたします。


年明けといえば、高校サッカー!今大会はJリーグ内定選手も複数いて、なかなか粒ぞろいな大会になっているんじゃないかなと思ってます。それに話を絡め、サッカーに関するとても単純な事柄を1発目のブログとさせていただきます。


☆良い選手の条件とは?


良い選手・上手い選手の条件って何だと思いますか??ドリブルで何人も抜ける、1対1の守備が強い、パス精度がピカイチ・・・。様々にあると思います。ただ、良い選手ってのはサッカーの真理を理解していなきゃダメなんですね。


サッカーってスポーツは、単純に言うと「点を取って、点を取られなければ勝ち」です。ゴール決めて守れば良いのです。どんなに戦術が進化しても、この真理だけは変わりません。


つまり良い選手というのは、点を取って、相手に点を取らせないために最適な手段を選択できる選手の事をいうんですね。ドリブルで何人抜けても、それがゴールに繋がらなければ意味が無い。どれだけ1対1の守備が上手くても、相手にゴールを取られれば意味はありません。


能ある鷹は爪を隠すとは少し違うかもしれませんが、良い選手は常に最適な手段を選択するため、やたらとテクニックを見せつける事はありません。強引にドリブルする事も無いし、1対1でボールを奪うために不用意にスライディングタックルをかましたりはしません。その裏には、ボールを取られればピンチになる、抜かれればピンチになるというリスクの予想があるからです。


自分がドリブルで抜かなくても、周りの10人の仲間と共同で相手ゴールへと迫れば良いのです。1対1でスライディングタックルをかまさずとも、周りと協力して相手の攻撃をストップさせれば良いのです。当然、時にはドリブルを使用する必要もあるし、1対1の守備をせざるをえない場面もあります。でも、11人でプレーしている事だけは忘れてはならないんですね。


11人でどれだけサッカーの真理に近づけるか。これがサッカーで勝利する1番の方法なんです。少なくともスーパースターの到来を待つのはベストな方法ではありません。


☆注目度No1東福岡高校


本題に入りますが、今回の高校サッカーで優勝候補筆頭といわれたのが東福岡です。夏の総体を制し、春冬連覇を目指していました。そんなチームにはヴィッセル神戸への加入が内定しているMF増山朝陽と、横浜Fマリノス入りが内定しているMF中島賢星というスター選手がいました。その他にもFWの赤木翼や木藤など、高校生離れしたチームだったと思います。



ただ、気になる点もいくつかありました。和製ロナウドと呼ばれた増山朝陽は体もガッシリしていて、髪型・ゴールパフォーマンスと全てがC.ロナウドを意識している感があります。まぁ問題はそこじゃなくて(笑)、彼のプレースタイルですね。


自慢のテクニックを武器に、ロナウドのようにドリブルを仕掛けるのは良いのですが、ボールロストもそれなりに多いんですよ。それだけ彼にマークが集中しているって事でもあるのですが、ここで考えて欲しいのが「自分にマークが集中している」という事です。


自分に2人、あるいは3人もマークに来ているという事は、周りは確実に空いています。彼が11人でプレーする事を忘れず、なおかつ前述したサッカーの真理を理解していれば、無理にドリブルを仕掛ける必要は無いんですね。


まだまだ高校生なので、相手の出方によってプレースタイルを変更するのは無理だと思います。ただ、サッカー選手になるのであれば、自身にマークが集中している事のメリットを理解して欲しかったですね。恐らく彼の頭には、マークが集中して思うようにドリブルが出来ないというデメリットなイメージしか無かったと思うのでね・・・。


正直言うと、こういう選手はプロに入ってから苦労します。自身の技術が使えない状態に陥った時に、そこから打開するアイディアと経験が無いからなんですね。断言できる事でもありますが、サッカーの真理を理解していない選手はプロでは通用しません。だって、上手い選手なんてゴロゴロいますもの。


4年前に中京大中京からアーセナルへと飛び級した宮市亮も同じです。ドリブルスピードは目を見張るものがありましたが、それがゴールに結びつく場面が少ない。つまり彼は自身のドリブルが上手くハマッた時じゃないとチームに貢献できない選手なんですね。そういう選手はサッカーには向いていません。


今回の増山朝陽と同じで、マークが集中すればドリブルを止められる回数も増えますからね。それでもドリブルでこじ開ける事が出来れば、それこそC.ロナウドと同じ道を辿ってください(笑)もう文句を言う事はありません。


でも、ほとんどの選手はそう上手くはいきません。あのロナウドでさえも相手のマークに苦しみ、ユナイテッド時代ほど派手なドリブルをしなくなりました。そういうプレーが利口ではないと徐々に悟っていったのだと思います。


そういったプロに入ってからの苦労を少なくするためにも、東福岡の監督は増山朝陽にサッカーの真理を理解させる指導をおこなうべきだったと感じます。高校年代でドリブルが通用している事に満足するのではなく、その先の世界を見るために必要な要素を彼に植え付けるべきでしたね。正直、かなりの愚行といえます。


ドリブルやFKといった派手な武器は観衆を興奮させますが、それが勝利するためへの最適な手段なのかと問われれば、微妙なところです。オセロでもよくいるじゃないですか?派手に相手のコマをひっくり返しても、最終的に端取られて逆転されるやつ・・・(笑)端を取った方が勝ちやすいというオセロの真理を理解している者の方が勝つ確率は高いんですよね。


サッカーも同じで、勝つための手段を理解している者が強い。地味なチームだったとしてもね。良い選手を育てるには、技術や精神面と同時にサッカーで勝つための真理を感じさせる必要があるという事です。
昨季のセリエA王者とコパ・イタリア王者が激突するイタリアスーパーカップはナポリがPK戦の末に勝利をおさめ、今季初タイトルを獲得しました。ナポリはリーグ戦で若干苦労しているので、これが景気づけになるのかなと思います。一方のユーヴェとしては、アッレグリ体制で盤石の戦いをしていただけに、悔やまれる結果となりました。


今回は負けてしまったユーヴェにスポットを当てます。最近のユーヴェは、アッレグリ監督の下で4-3-1-2を使用する頻度が増えています。というより、完全にシフトしたといってもいい。前任のコンテが3-5-2を使用していたので、この変更はなかなかのトライです。しかし、このシステムがハマりつつあります。


☆4-3-1-2への挑戦


コンテ政権時、ユーヴェは1つの悩みを抱えていました。3-5-2のシステムでは、ポグバ、マルキジオ、ピルロ、ビダルの4名を同時起用できなかったのです。



当初はポグバがバックアッパーの位置づけだったのですが、彼は現在世界最高のダイナモへと変貌を遂げつつあります。そんな彼をベンチに置くのは難しいし、もったいない。その悩みはアッレグリも分かっていたと思います。


そしてCBのバルザッリの負傷をきっかけに、アッレグリは思い切って3バックを捨てる決断を下します。ボヌッチとキエッリーニの2CBにシフトし、システムを自分の得意分野である4-3-1-2にシフトさせたのです。



これだと、前述した4名を中盤で同時起用する事が可能です。コンテ政権の悩みを、アッレグリが解決に導こうとしたのです。しかし、このシステムには欠陥がありました。ミラン時代でも4-3-1-2を採用していたアッレグリも、その欠陥に気付いていました。それはこのブログでも何度も書いてきたように、中盤を4-3で守る事が多くなる点です。



4-3-1-2にはサイドハーフがいないため、サイドにボールを出された時には4-3の「3」の内の1枚が出るしかありません。上図だとマルキジオです。その時中はピルロとポグバの2名のみとなります。ここで問題が起こります。


ピルロはユーヴェ不動のレジスタですが、元より守備を苦手としているプレーヤーで、ボランチとしては機能しづらい。よって、マルキジオとポグバの2名でピルロの守備をカバーしてあげる必要があります。しかし、上図のようにマルキジオがサイドに釣り出されては意味が無い。


これはミラン時代にも起こっていたパターンで、4-3で守り切れるほど現代サッカーは甘くありません。サイドの穴を確実に突かれます。その事はミラン時代にアッレグリも体験しています。さぁ、どうする??


☆圧倒的な守備意識~FWも守備要員~


ミランとユーヴェに違いがあったのは、FWの守備意識です。コンテが植え付けてくれていたおかげで、ジョレンテとテベスにはFWとは思えないほどの守備意識が根付いているんですね。それがアッレグリの悩みを解決する事となりました。


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これは先日のイタリアスーパーカップ・ナポリ戦の画像ですが、ナポリも4-3の弱点でもあるサイドを中心に攻めてきます。そしてこの場面でもマルキジオがサイドに張り出され、中がピルロとポグバの2枚になっています。


ここでバイタルを突かれそうになるんですが、なんと2トップの1枚であるジョレンテが戻ってスペースを埋めているんですね。まさに4-6-0のような守備陣形へと変化している訳です。これで中を突かれる心配が減ります。


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この場面もですが、ジョレンテは確実にPA前のスペースを消しています。FWがこれだけプレスバックしてくれれば、スペースはなかなか生まれません。ナポリが攻めあぐねた理由もここにあるんですね。見事です。



図で表すと、こんな感じです。マルキジオ、あるいは左のポグバがサイドに釣り出された際に、ユーヴェはFWが戻ってピルロの脇を埋める動きをします。このやり方で相手の攻撃を封じこんでいたんですね。


これをアッレグリがミランで出来なかった理由は簡単です。ミランのFWはイブラなど走らない選手ばかりだったので、守備は4-3でやるしか無かったんですね。


コンテの後を急きょ引き受ける事になった不運な男アッレグリですが、ユーヴェで自身が得意とする4-3-1-2を完成体へと近づける事に成功したんですね。まぁ、人生とは分からないものです。フロントも、まさかアッレグリがこのような形でポグバ、ビダル、ピルロ、マルキジオの同時起用を叶えてくれるとは考えてなかったと思います。


☆試合を支配される危険性~ユーヴェのここを見ろ!~


では、このシステムは無敵なのか?そんな訳はありません。ってか無敵なシステム・戦術など存在しません。このシステムにも大きな欠点があります。


まず、守備時に4-6-0のような形になるため、相手に攻撃のやり直しをされるケースが非常に多い。どういう事かというと、



ジョレンテやテベスが中盤まで下がってくるので、前線に人がいなくなります。そのため、相手のバックパスに対して反応が遅れるんですね。相手の攻撃がサイドで詰まっても、バックパスをして攻撃をリスタートさせる事が可能な訳です。これをされ続けると、ユーヴェは防戦一方の展開になりやすい。


今日はナポリが相手だったので助かりましたが、バイエルンやバルサのようなパスワーク集団と闘った時にどうなるのかが疑問です。一生ポゼッションされて、いつかはゴールを許すという典型的なパターンにハマりやすい。ここはCL決勝トーナメントが始まるまでにどうにかした方が良いと思います。


それでも4-3-1-2の課題を解決し、守備が固くなっているのは事実です。決勝トーナメントの強豪相手でもそれなりに守る事は可能だと思います。後はテベスとジョレンテの2トップがどこまで頑張れるか・・・。


正直なところ、ユーヴェの攻撃陣はマドリーやバイエルンと比べると見劣りします。この事から、大量得点での勝利は狙いにくい。とにかくロースコアの展開を凌ぎ切れるかどうかがカギを握ります。2試合、つまり180分間を通して安定した守備が展開できるか。


組織としての成熟度はそれなりに増してますが、胸を張って優勝候補とは言えない状態です。ユーヴェを応援している皆様、ユーヴェの勝利を願うには180分間での守備が機能しているかを念頭に見れば良いでしょう。


ポイントは2つ。


1.ここで書いた4-6-0の守備体型が機能し、バイタルエリアを埋める事が出来ているか


2.相手に永遠とボールを支配され、攻撃のやり直しを許していないか。



この2点に絞って見れば、なかなかに楽しめるチームだと思います。それでは、2月24日の決勝トーナメントをお楽しみに♪