何もない明日

何もない明日

朗読人の独り言

 

 

 

 

「黒曜石か、水晶の林檎か。
あなたが落としたのはどちらのポエムですか?」




いいえ
私が落としたのは
そもそもポエムではありません
それは 手紙のようなもので
宛先が無いのでどこにも届かないかもしれないし
届いたとしてもそれは私が死んだ後かもしれない
それでも書き続けている手紙を私は落としたのです
落とした後もまだ 書き続けています
落としては書き 書いては落とし
この命が終わるまで書き続けます
黒曜石も
水晶の林檎も
誰のポケットから零れ落ちたポエムなのでしょう
少なくとも私のポケットで無い事は確かです
どちらも私には
眩し過ぎていけません




「正直なあなたにはどちらも差し上げましょうか?」




いいえ結構です
私が書いているものは
ポエムではありませんから
私のポケットの中のものは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

そうなんですよ、関東でのライブはまだちょっと先。
5月11日、土曜日の夜です。
4月は米沢と山形のみ。
終わってゆく3月、いかがお過ごしですか。
笹田はね、眠いです。
今、とぉっても眠い。




そんなわけで出演依頼は5月11日以降の、
土曜日か金曜の夜でお願いします。
お待ちしています。
誰も読んでいないかもしれないけれど、
念の為記しておきます。
お待ちしています。

因みに9月はまるっとお引き受け出来ません。

それ以外の月で、

お待ちしています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

終わってしまった命に
きちんと「さよなら」出来たのだろうかと
はじまりの季節を前に
考える




父の棺に入れたポエムは
「さよならへ向かうはじまりのために」
そんなタイトルだった
最期は花に埋もれて
見えなくなった
花畑の中に ぽつんと父の顔
棺の蓋が 閉じた




あなたにも チェルシー あげたい
「さようなら」
潰れたライブハウス
「さようなら」
通い慣れた音楽スタジオ
「さようなら」
ホームズ
「さようなら」
お父さん
「さようなら」
さよならだけが人生 なのだとしたら
出会えて良かった
見上げれば今年も




舞い落ちる花びら、

抱きしめて歩こう
満開の桜
その木々の下を