大井町線に続いて導入されたものの、あまり利用は伸びなかったようで、「綱島までお得にキャンペーン」を展開するなど、利用促進に様々な手を打っていた東急東横線の「Q SEAT」。
このたび、東急大本営から「サービス内容の一部変更」がアナウンスされました。
東横線 有料座席指定サービス「Q SEAT」 サービス内容の一部変更~2024年5月7日(火)からサービス時間帯の拡大およびサービス両数を変更いたします~
対象列車を拡大することと(2本増)、その一方で対象車両を現行の2両から1両にすることがアナウンスされております。
以下引用開始
1.サービス変更日
2024年5月7日(火)
2.サービス変更内容
(1)サービス時間帯の拡大
現在の1日5本運行から2本増発し、合計1日7本で運行します。
(該当列車の時刻表画像等は省略)
(2)サービス両数の変更
10両編成のうち、一部列車の4・5号車でのサービスから、一部列車の5号車のみでのサービスに変更いたします。
以上引用終了
(東急公式より。赤字は管理人)
これはどういうことかというと、やはり「利用の低迷」ということが大きいのではないかと思います。
そしてその「利用の低迷」に関しては様々な要因が指摘されています。
料金が高過ぎる…これは、1乗車500円という額が単純に高いというのもそうですが、同時に「サービス内容に見合う額ではない」という意味を含むものと思います。
乗車時間が短すぎる…多く聞かれるのが、「直通先の副都心線、例えば池袋とか新宿三丁目くらいからなら利用したいが、東横線内のみでは利用する意味がない」という意見。
これらはいちいち正鵠を射ていると言わざるを得ませんが、衝撃的だったのはやはり「2両を1両にすること」でした。つまりこれは、「1両で需要を賄える」と判断されたことに他ならず、利用の低迷を会社側が正面から認め「撤退戦」を仕掛けたといえます。
さて、そうなると「Q SEAT」組込み編成の4・5号車は、1両(5号車)がロングシートモードで運用されるようになりますが、その5号車の「Q SEAT」ラッピングがどうなるのかということ。流石に一般車と同じ内装に改造するとは思えませんが。
剥がされる?(以前の記事から転載)
しかし「Q SEAT」車仕様のままで、一方をクロスシートモードにして着席料金を徴収し、もう一方をロングシートモードにして着席料金を徴収しないというのでは、両者の違いはもはや「座席が確保されること」と「前を向いて座れること」(ただし車端部座席を除く)しかなくなってしまいます。その違いが果たして500円を支払うに値する差なのかという点は、管理人は激しく疑問を覚えるのですが…。
東急のやりそうなことは、5号車の一般車仕様を新造して組み込むこと。あるいは順次一般車仕様に改造するのか。
管理人は、「Q SEAT」のような着席サービスは、停車駅の多い急行ではなく、停車駅の少ない特急・通勤特急でこそ実施すべきだと思いますが。そして同時に、乗り入れ先から、少なくとも新宿三丁目くらいからの利用を可能にさせるべきだと思います。
現行のままとするなら、もはや値下げしかないような気がしますが。
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