愛犬アーシー(黄色雌犬)の

誕生日プレゼントは

山歩きだけではなくてですね。

 

この日のために前々から

用意していたんですよ我々は!

 

2024年

お誕生日プレゼント、

鹿の脚の骨、毛皮付き。

 

 

うちの犬の何が可愛いって

鹿の脚を突然もらって

嬉しいは嬉しいものの

「でもこんないいもの・・・

あの、すごく齧ってみたい

ニオイと食感なんですけど・・・

でもこんないいもの・・・」

みたいにしばらくは

ただただにおいを嗅いでいて、

で、私と夫(英国人)は

この後庭の隅っこで

芝刈りをしたり穴を

掘ったりしていたんですけど

アーシーはわざわざそこに

手つかずの鹿の骨を

口にくわえて持って来て

「・・・あの、これ、

この骨、私がさっきから

お預かりしたままですけど、

いいんですか・・・?

なんかこれ、たぶん

すごくいいものですよ・・・?」

 

 

そして散々私と夫の

反応を確かめた後に

「じゃあこれ、もう私の

ものなんですね?

それなら本気で

噛み応えを確かめますよ?」

 

 

で、まあその噛み応えと

味がたまらぬ素晴らしさ

あったらしく、

我々にお尻を向けて

座り込むと本腰を入れて

鹿の骨に没頭。

 

 

蹄部分が半分くらいに

なったところで

「よし、アーシー、

それ返して。残りは後日。

食べ過ぎるといけないし

夜ご飯は別にあるしね」

 

当年6歳賢い盛りの

わが名犬は我々の言葉が

聞こえないフリをして

ごくごくさりげなく

その場から立ち上がり

(勿論骨はしっかり咥えて)

「あっ、そうそう、庭の

あっちのほうにちょっと

行ってみようかしらね、

ほら、春ですからね」

 

「アーシー、

聞こえているのは

わかっているぞ、

こっちに来て

骨を渡しなさい」

 

アーシーは迷いのない目で

こちらを振り返ると

「ええ、確かに聞こえています、

でもその命令には従えません」

 

 

「いい度胸だ、ヘイ、

夫よ、我らが愛犬の

首根っこを捕まえてくれ」

 

鹿の骨は日々のおやつとして

1日15分ずつ

消費されていっております。

 

 

鹿がお好きなあなたも

犬がお好きなアナタも

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3時間ばかり山道を

登ったり降りたりした結果

翌日見事に脚と腕に

筋肉痛が生じました。

 

普段それなりの距離を

歩いていても

高低差があると

使用される筋肉の

部位が異なるのだな、と。

 

腕も疲労したのは途中

登山用杖を使用したからで、

杖なしでも登れる

傾斜ではあったのですが

「こうなったら目指せ

全身運動だ」みたいな

合理主義というか

吝嗇主義が顔を出し・・・

 

だって勿体ないでしょう、

どうせ坂登トレーニングを

するなら脚だけではなく

腕の筋肉も鍛えたいでしょう!

 

まあ筋肉痛とはいっても

生活に支障ない程度なんですが、

筋肉に疲労感があるということは

すなわち『正しく運動できた』

つまり『筋力増量に成功した』

ということなわけで、

これを無駄にしては損、と

本日の犬散歩はあえて

坂道を選んでみました。

 

己のこの

『もったいない精神』に

最近は感動さえ覚えます。

 

私の行動原理の一つは

「損はしないぞ」なんだな、と。

 

でもせっかくついた筋肉は

なるべく長く

維持したいじゃないですか!

 

・・・これも一種の

『損して得取れ』でしょうか。

 

ともあれ一番

得をしているのは

漁夫の利ならぬ

犬の利を得た

愛犬アーシーであると

思われます。

 

 

さあ頑張れ私の筋肉!

 

 

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愛犬アーシー(黄色大犬)、

本年めでたく

6歳の誕生日を迎えました。

 

 

お祝いの気持ちを込めて

週末登山をプレゼント。

 

 

アーシーが1歳になった時

登った山と同じ山です。

 

あの頃と、というか

あの時と比べると

わが愛犬はかなり

分別がついたというか・・・

 

あたりをむやみに

駆け回ることもなく、

出会う人と犬すべてに

異常に親し気な態度で

地響きとともに

走り寄ることもなく。

 

(『全速力で斜面を降り

停止に時間が

かかることを楽しむ』は

今回もやっておりましたが)

 

 

しかし山道は疲れますね。

 

「どうして上り坂では

自分の身体を

こんなに重く感じるんだ」

 

「妻ちゃん、それは

物理の基礎ですよ、

まず運動と言うのは・・・」

 

「黙れ。そういう話を

聞きたいんじゃない、こっちは」

 

(やつあたり)

 

なんとかたどり着いた

山頂は風が強くて

長居することは不可能だし

下り坂は下り坂で

気を抜いたら

転んで怪我をしそうだし

本当にね!

 

犬がいなかったら

私はこんな真似

絶対にしないんですよ!

 

でも犬が楽しそうなので

私はすべてを許すのです。

 

 

アーシー、6歳です。

 

 

登山路の横には

まだ雪が残っておりました

 

 

厚着をして行ってよかったです

 

夫はね、「長袖シャツ1枚で

大丈夫」とか言っていたんですよ

 

冬用帽子・マフラー・手袋・

冬用ジャケット・フリースで

大正解ですよまったくもう

 

山登りがお好きなあなたも

嫌いだけど犬のためなら

峰に挑むアナタも

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夫(英国人)の実家から

スコットランドに

戻るにあたって

「カーライル(Carlisle)

経由で帰りませんか」

 

「カーライル?別にいいけど

寄りたい場所でもあるのか?」

 

「この道で帰ると途中に

美味しいポークパイを売っている

お肉屋さんがあるんです」

 

そのお肉屋さんは

ペンリス(Penrith)という

街にあるとの話で

「『ブーズ』という

スーパーマーケットも

その近くにありますから

覗いてみましょう」

 

「いいけど何故また

スーパーなんだ?」

 

「高級店という話で・・・

品揃えを見てみたいんです」

 

で、お肉屋さんに行ったあと

『ブーズ』に足をのばしまして、

高級スーパーの名に恥じない

明るく天井の高いきれいな店内と

チーズやパイの見事な展示ぶりに

感心しつつも

「・・・素敵なお店だとは

思うけど、何かね、ここで君は

今夜の食材を買いたいのかね」

 

 

「・・・妻ちゃん!

ここですよ!

ワシントン・ポー

買い物をしたのは!」

 

「・・・はい?」

 

「ワシントン・ポーが

ティリーに言われて

野菜を買いに来たでしょう」

 

「何の話?」

 

「第二作目、

『ブラックサマーの殺人

(Black Summer)』の話です」

 

 

 

 

 

「・・・そんな場面、あったか?」

 

「ありました。ティリーちゃんの

作った買い物リストを片手に

ワシントン・ポーはここで

野菜とか果物を買ったんです。

ほら、ここが

その野菜売り場ですよ!」

 

・・・えーと、何ですか、

つまりこれは

オタク用語でいうところの

『聖地巡礼』・・・?

 

わが夫はこんな気質の

持ち主だったのか・・・?

 

でもまあこちらの

清潔でお上品な

正統派『意識高い』系

スーパーの店内を見て、

ここでワシントン君が

野菜を買う場面の面白さは

なんとなく理解できました。

 

なおスーパーを出て

国道に戻りしばらく行くと

「・・・妻ちゃん!ほら!

ここを曲がると

『シャップ』です!」

 

(注:シャップとは作中で

ポー君が住んでいる場所)

 

「・・・シャップって

実在の地名だったのか・・・

夫よ、次回イングランドに

来る時はシャップで

一泊するか?このぶんだと

『シャップ・ウェルズ』

ホテルも本当に

存在するんじゃないか?」

 

悪乗りしている我々です。

 

 

で、調べたら、

『シャップ・ウェルズ』ホテル

 

ばっちり実在していましたよ

 

小説の通り

犬の同伴も可能ですって

 

これはビール瓶片手に

喧嘩をするしかない

 

(Norizoさんは『ストーン

サークルの殺人』から

瓶に関して教訓を得ていない)

 

ちなみに夫は

『シャップ・ウェルズ』よりも

『コーヒー・ジーニアス』

(1作目『ストーンサークルの

殺人』でポーとティリーが

お昼を食べるお店)に

行きたそうだったのですが

調べたらこちらは閉業

 

 

 

 

 

・・・やはり泊まるしかないか、

『シャップ・ウェルズ』に!

 

思いもよらない方向と動力で

オタク傾向を強める我々に

生ぬるい視線を送りつつ

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そんなこんなで

夫(英国人)の実家で

牛を追ってきた私です。

 

牛の集団を冬用牧草地から

春用牧草地に移す、いわば

この時期の恒例行事なんですが、

本年は夫の父、すなわち

わが義父(白色シュレック)が

負傷欠場ということで

他所から経験者を連れてきて

私を入れて総勢6名が現場入り。

 

一歩間違えると膝を越えて

太腿まで地面にめり込むほど

足場の悪い場所での

作業になるので足元は長靴、

『いざという時用』に各自

杖あるいは棍棒

もしくは角材を所持。

 

(気分は『丸太は持ったな』)

 

 

 

 

風の強い日だったので

私は帽子を目深にかぶり

マフラーで口元を覆い

・・・東京をこんな格好で

歩いていたら間違いなく

職務質問対象者だよな、と・・・

 

わが義実家の牛追いの方法は

牛が『行って欲しくない方角』に

人員を配置したのち、

牛の集団に背後から近づき、

行き先を強制するのではなく

牛に『選ばせる』、すなわち

人間が立っていない方角に

自分たちの判断で

(あるかのように)進ませる、

というものでございます。

 

 

ちなみに牛は凶暴な動物では

ないのですが、興奮すると

なにせあの巨体、人間など

ひとたまりもないので

まず第一に『気を

荒げさせないこと』が大事、

つまり人間側が突然動いたり

大きな音を出したりは控える。

 

ただ万一牛が何かに驚いて

自分の方向に向かって来たら

その時は棍棒を振り上げ

大声を出し気力で相手を制する。

 

・・・牛飼いの皆様はですね、

『怖い声』を隠し持っていますよ。

 

えっ!普段は物静かな

あの人がこんな声を!みたいな。

 

いわば『喧嘩用』の声。

 

私はそういう声を出すのが

苦手なので、もし牛が

自分のほうにやって来たら

深呼吸してから猿叫とともに

あっちの鼻の穴に

杖の先を捩じりこもう、

目は一応さけよう、とか

ある種物騒なこと

考えていたためか、

どの牛もこの牛も私と目が合うと

「あ、こいつはヤベー」みたいな

表情で顔を背け、ついでに

体の向きも変えてくれたので

何事もなく本当によかったです。

 

なお牛がこちらの望む通りに

移動してくれている間

人間側は牛がそのまま

動き続けてくれることを願って

『優しい声で

話しかける』んですけど、

私はよく考えたら

優しい声を出すのも苦手で、

だって普段そんな声使います?

 

でも牛が私の前を通り過ぎつつ

こちらをちらりと見てくると

ここは何か声をかけるべきだな、と

私の口から飛び出してきたのが

「はい、お客様~、

目的地あちらでございます、

そのまままっすぐ

お進みくださいませ~え

(中堅デパートの

催事場案内係の声音で)」

 

「はい、お待たせして

大変申し訳ございません~、

行列前へ進みます、どうぞ

お続きくださいませ~え」

 

人間追い込まれるまで

自分の中にどんな人格が

隠れ潜んでいるか

わかったもんじゃありませんね。

 

まさか私の中にあんな

牛あしらいの上手な

デパート店員さんが

存在していたとは・・・!

 

この牛の移動を我々は

合計3回執り行いました。

 

 

冬用牧草地が広すぎて

6人じゃ牛を追いきれないので

住宅側のゲートを開けて

牛が寄って来てくれるのを待ち、

台所から普段はおっとりと

柔らかい声しか出さない

わが義母(アダムス家の良心)が

「コラっ!私の花壇を

踏みにじるんじゃないっ!」と

太く迫力のある声で

叫んでいるのが聞こえたら

『牛の団体様が集合』の合図で

 

 

人間側が経路案内に

走り出ていく、という。

 

牧畜って大変ですね。

 

牛も人も

怪我がなくてよかったです。

 

 

なおわが義父は途中で一度

自分抜きで牛追いが

上手く行っているか心配になり

杖で体を支えながら

外に出てきてしまったのですが

その瞬間、わが夫と義妹が

ものすごい声で

義父を怒鳴ってですね

 

・・・ほら、風も強かったし、

距離もあったし、義父の背後に

雄牛が迫っていたし・・・

 

英国の田園風景の中を

散歩中に偶然『牛の移動』に

巻き込まれてしまった場合、

すみやかに牛に道を開け

決して彼らの進路を

ふさいではいけません

 

500キロ超の大牛の

頭突きからの前蹴り・

横蹴り・ボディプレスを

経験したいというなら

止めませんけど

 

牛には可愛いイメージしか

持っていないアナタも

彼らの大力をご存知のあなたも

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