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リンチ版「デューン」の新たな未公開シーンを大公開!

 

 

 

お待たせしました。

 

リンチ版「デューン」の新たな未公開シーンを大公開!

 

フレメンの女性達が、ポールの妹アリアの立ち振る舞いに不気味さを覚え、フレメンの教母となったジェシカに相談する…というシーンだ。

 

 

この映像は、「デューン」に出演した女優モリー・リンからもたらされたもの。

 

独自に日本語字幕を追加。

さらには脚本を分析して、前後に来る場面も追加してみた。

なお、未公開シーンの後半で、アリアが「ヴォイス」を使う場面がある。
素材では、子役アリシア・ウィットの地声だったが、本来ならヴォイス用の声でなければならない。
そこで、今回の編集では声を変調させている。
そこにも注目してみて欲しい!

 

大林ワールド全開の反戦映画「野ゆき山ゆき海べゆき」

大林監督の「野ゆき山ゆき海辺ゆき」を観た。

 

忍び寄る太平洋戦争の影と、子供たちが行う「わんぱく戦争」を重ねたことで、いかに戦争が愚かな行為か、非常に分かりやすく描いている。
 
全体的にファンタジーだし、みんな演劇っぽいしゃべりと演技だから、正直面食らった。

 

ただ、いずれも、ラストで子供たちが大人に仕掛けた「悪い遊び」があることで一変した。
 
監督が語っていた、「原爆は美しく描かなくてはいけない。」という演出理論と相まって、いきなり抽象度が上がってしまった。
あのラストは、どう捉えれば良いのだろうか?
 
それにしても、大林節が炸裂していた。
オプチカル処理や、幻想的な演出。

 

公開当時は、モノクロとカラー版が制作されたというが、大林ワールドを堪能するならカラー版かもしれない。
 
そして、"美少女"の鷲尾いさ子や正力愛子などへの「偏愛」が垣間見られ、彼女たちの演技は尊敬に値するが、今だったら許さない演出だろう。

 

 

あと、竹内力が凄かった!
いや、色んな意味で。
最初気がつかなかよ!

 

【リンチ版「デューン」】採用されなかった幻のオープニングを完全復元してみた

もし、第7稿(最終稿)の構成のままに、採用されなかったオープニングを再編集したらどうなるのか?
これは、そんな超レアな幻のオリジナルオープニングだ。

実は、脚本の第7稿では、フレメンの教母の語りから始まり、イルラン姫のナレーションは全くなかったのだ。

ところが、劇場公開版では、映画冒頭でイルラン姫の語りを採用して、さらに要所要所をイルランのナレーションで補強するカタチになっていた。
このイルランの語りとナレーションは、すでに脚本の第1稿には存在していた。
なぜなら、原作からして基本的に各章の冒頭にはイルランの記述から入る構成だったからだ。
リンチは、原作の構成を踏襲していた訳だ。

ところが、その後の脚本ではイルランの語りはカットされ、フレメンの教母の語りに取って代わられたのだ。

そこで今回は、最終的な第7稿の構成のままに、オープニングを再編集してみたワケ。
なぜ、フレメンの教母の予言から始めようとしたのか?
フレメンたちが超人クイザッツ・ハデラッハによって、抑圧された環境から解放されていく物語だという面を強調したかったのではなかろうか?

しかし・・・編集してみて思ったんだけれど、初めて映画を観る観客にとっては、あまりにも分かりづらい内容になるんじゃなかろうか。


これは、もしかしたら、劇場公開版よりも分かりづらいかもしれない。
まあ、結局このオープニングは不採用になった訳だしね。

もしリンチの手によるディレクターズ・カットが実現したとしても、やはりこのオープニングが採用される可能性は低いと考えられるんだよね。


【リンチ版デューン/砂の惑星】教母の予言の長尺版(究極試写版)

それなら、フレメンの教母の語りは、どの位置なら、しっくりくるのか?
脚本の第1稿から7稿(最終稿)までの資料や、リンチの証言などを検証して、考察した「究極試写版」のクリップがコチラ。

アトレイデス家がアラキスに到着し、ここでフレメンの教母が「予言」について「時が来た」と告げる。
お分かりのように、劇場公開版と構成は同じだ。
ただ、教母の語りは圧倒的に長い。

究極試写版では、冒頭はイルラン姫の語りを採用。
劇場公開版よりもイルランのナレーションを増やして、物語に散りばめた。

教母の語りも、劇場公開版の流れに準拠した。
イルランの語りと、教母の語りを二つとも採用することで、とても理解しやすい内容となったのではないかと考える。

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