菅野貴夫の野球電鉄

菅野貴夫の野球電鉄

俳優・菅野貴夫のブログです。
「どこ鉄」とは、友人から送られてきた鉄道写真を、それがどこで撮られたものかを推理・検索・悪戦苦闘しながら解いていくシリーズです。

こんにちは。どこ野鉄夫です。



今回も大作ならぬ長作となりましたので、単刀直入にお送りしていきます。




まずは静岡のひさえさんから「お願いします!」と元気に1枚。

また変なのが来た。



ふつう写真を撮る時って「何を撮りたいか」だと思うんですがね。

「何を撮りたくないか」そんな写真ばかり頂戴するのがどこ鉄であります。

そしてお願いされたからには、解くしかないのです。



さて夜の高架線路にブレブレの車両、その下に交差点と歯科医院。奥にはぼんやりと三角屋根の寺院風建物。



ブレブレ車両を拡大。

黄色い帯に白い顔。


真っ先に思い浮かぶのは中央・総武線各駅停車のE231系。

(JR東日本ホームページより)


この車両が走る高架区間を探すわけですが、

高架橋が複線分しかないかな?


中央・総武線各駅停車はその名のとおり中央・総武線の快速線と並行していて、ほぼ全線が複々線(線路が4本ある)区間。複々線区間なら、橋はもっと幅広くなるだろう。


数少ない単独(複線)区間の両国〜御茶ノ水間は、

都心部なのでビルが多く、高架橋の形も違う。



念のため、この車両が営業する終点・三鷹より先の複線高架区間も捜索。

こちらも全区間無事終了。



…車両の推理が違ったか?

他に黄色い帯の車両……運転席横に窓がありそうだな……


そうだ、南武線のE233系は?


これだ。

南武線といえば黄色+茶色っぽい帯というイメージがあったから、窓上の帯が黄色一本と気づくのが遅れてしまった。

しかし運転席横の窓もバッチリ。



ちなみ先に浮かんだ中央総武E231は、

運転席横に窓なし。


南武線の高架区間を捜索開始。

郊外の多摩地区方面から探していって、、

交差点の脇に特徴的な屋根を発見。


では元の写真↓



探し出した地点↓

完璧。

南武線・武蔵中原〜武蔵新城間の交差点、10分足らずで確保!



ちなみにこの交差点で視線を左にずらすと、

南武線の車庫。

非常に良い地点ですな!



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お次は伊豆の工藤さんからの1枚。

青空の下に広い構内、線路がたくさんある駅。

工藤さんからは最近サウジアラビア・福岡県と手ごわい写真を頂いてましたが、この写真はとある設備からJR東海であると推定。



写真内徘徊開始。

おや、左のほうの線路が土手に分かれていってる…

分岐駅という事か?面白い。



分岐駅好きとしては手をスリスリしたくなる問題。

まず地元・三島駅は伊豆箱根鉄道が分岐するものの土手を上って行く風景ではないことは熟知。


またホーム先端の舗装がワイルドになっている事から、大都市よりは郊外の駅だろう。



隣の沼津(御殿場線が分岐)は、

車庫があるため、むしろ御殿場線のほうが線路が多い。



さらに進んで富士駅(身延線が分岐)は?

左側に貨物ターミナル。



そうだ、名古屋の向こうのほうに、貨物線がひっそり土手で分岐するところがあったような……

しかし駅がない。



大人しく配線略図大先生をお招き。


武豊線が分岐する大府駅。

線路もたくさんある……



では元の写真↓


見つけ出した場所↓

これだけではよく分からないので、線路脇に立っている建物も仕留めておきます↓

これでよし。

JR東海道本線・大府駅、安定の確保!




この大府駅。

(乗換路線図アプリより)

単純に武豊線と左右に分かれていると思ったら、

東海道線の左から土手を上り、オーバークロスして右側へ分かれて行くんですね。

分岐駅好きとして非常に高い萌えポイントです。



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さあ今回ラストは、フェロモンさんからの超難問。


去年のお花見の時にもらって以来、1年間頭を悩ませ続けている写真です。



おそらくどこかの貨物線だろう。

ゆるやかにカーブを描く線路、その風合い。工場の敷地と全く区切られていないのが旅客線としては不自然。

背景に山が見えるから、東京都心部・沿岸部ではないはず。



と言いつつ、最初に見たのは横須賀線の末端・久里浜駅の先でした。

ここは終着駅からさらに少しだけ線路が延びているので、もしやと思ったんだけど!



次に思いついたのは、栃木県の小山市のほうに工場へ延びる専用の貨物線があること。


ここでこっそり分かれた線路が工場のほうへ向かっているのを知ってるんだからな!


どうだ?

非電化だったか!



そう、問題の線路は電化されている。

これが今後も悩みの種に。



次は千葉県の貨物線へ。

やはり非電化。



うーむ……貨物だけが走る線路なんて全国に無数にあるだろうけど、路線図には載ってないしGoogleマップでは先ほどのとおり非常に判別が難しいし、そこが電化か非電化かなんてデータ化されているとも思えないし、どうやって探せばいいものか……




「貨物線 電化」で調べたって非電化も一緒にくっついて来るし。



ここで少し思考を切り替えて、工場のそばを走る電化ローカル私鉄に着目。


有名なのが静岡県富士市を走る岳南電車。

ここはあまりに工場の中を走るので、工場の夜景を楽しむ電車まで走らせているほどです。(前にも紹介した気が)


ワンチャンあるんじゃないか……?

↓↓

架線柱が違う…線路もしっかりしているか。。



同じ着想から埼玉の秩父鉄道貨物線へ。

ここもJR高崎線からひっそり分かれて秩父鉄道の線路へ向かうのは知ってないと判別が難しいところ!


どうだ?

単線で工場に近い地点はこれが精一杯。



うーむ、他に何か手掛かりはないか?

改めて写真を凝視。

この看板、一番下が消されてるな……重要な情報が書いてあるんだろう。


何かのお店の看板が見えるが、、調べようがないか。


踏切脇に止まっているトラック。

このロゴから探せないか?


検索。

トラックをリアルにドライビングできるシミュレーションゲームに完全引っ掛かり。



その後も様々な貨物線をポツリポツリと捜索したものの一向に当たる気配はなく、他にも手ごわい写真がズラズラ届くなかで1年が経とうとしておりました。




貨物線だろう、以外に何の手掛かりも見えないこの写真。



どうしても今年のお花見までには解かねばならない。



花粉症に苦しみ始めたこの時期、そう遠くなく花見のシーズンがやってくることは身体に危機感として刻み込まれている。そしてその場でフェロモンさんに「まだ解けてないんだ…」と申し訳なさそうな顔をした時点で僕の酔い具合もどこ野鉄夫としての矜持も地に堕ちるだろう事は想像に難くない。



そんなのは絶対に嫌だ!

気合いを入れ直して捜索開始。



まずは前回の失敗から「real driving 運送会社」で検索。

前回に比べてリアルなトラックが出てきた!


トラックの塗り分けは窓の後ろから3本のライン。

これを探し出せないか?


深く潜れば潜るほどかけ離れていく検索結果に無念の断念。



なんで「どこ鉄」なのにトラックの塗り分けを探さなきゃいけないんだ!

それに例え見つけたとして、その会社とトラックが止まっている場所に必ずしも関連性があるとも限らない。長距離トラックだとしたら結局全国を探さなきゃいけなくなる。そんなのはまっぴらごめん!



もうこの検索でいくしかないか。。


ずっと「貨物線」と書いてきましたが、より厳密にいうと工場からJR幹線とを繋ぐまでの、その工場(会社)専用の線、これを片っ端から当たってやろうという作戦です。




北海道から捜索開始。

王子製紙の工事へ延びてるんだな。

非電化。撤退。


青森・岩手と東北地方を南下し、宮城県へ。

こちらも非電化。


そこから山形、福島、茨城、群馬、埼玉、(千葉東京神奈川はスルーし)新潟、富山、山梨、長野、静岡とSUKAを大量生産。

Wikipediaのデータがあっても、実際どこに線路があるか探すのは至難の連続。



…鹿児島に着くころにはガイコツになっているんじゃないか、そんな予感も帯びてきた愛知県。

おや?

そうか、鉄道車両を作る会社にも専用線があるよな……!



新たな着想に予感を持ちながら現地へ。

違ったーーー!

でも電化されているっ!!!



今までの専用線はほとんどが非電化。

貨物や資材は積み下ろしがあるから、架線があるとフォークリフトや重機が使えないので必然、非電化になる。

車両メーカーはどうだ?電車はそのまま線路を走る(積み下ろしがない)から、架線が張られているのではないか?機関車の付け替え(専用線ディーゼル→JR電機)はいらなくなるし、なんなら電車はそのまま走れるし!



↑この推理に完全な事実の確証はないけど、

とにかく車両メーカーに絞って捜索してみよう。



ここで思い着くのは一気に西へ飛んだ山口県下松市。

ここには日立製作所の車両製造工場があります。東京では例えば東武・西武・東京メトロの車両の多くがここで製造されて、はるばる山陽本線・東海道本線を走って(機関車に引かれて)東京へやってくるんですね。



関西地方にも近畿車両・川崎重工というメーカーはありますが、立地的にもまず日立から確かめたい。



いざ下松へ。

巨大な車両メーカー工場の間を縫うように、専用線が通っている…………



祈る気持ちでストリートビュー。

架線柱がちが………ん?


↓↓↓

あーーーーっ!!!!!!


謎の看板が一致!!!!!!!



ようやく、ようやく見つけたつつつつっ!!!!



では大変お待たせ致しました、問題の写真↓


ついに辿り着いた場所↓

よっしゃーーーっ!!!

トラックも完璧!!!



反対側も↓


きっちり仕留めて満面の笑み。


というわけで山口県・日立製作所笠戸事業所付近の専用線、確保ッッ!!!!!!



いやー大変な問題だった!

さんざん苦労したけど、最終的に車両メーカーの専用線に絞れたのは我ながらよくやったと言ってあげたい!



なお問題写真で消されていた部分は、

そりゃそうだ。

こんなの読んだら一瞬でわかっちゃうもんね。



わずか1行消すだけで鉄夫を奈落の底へ落とし入れる、恐ろしい問題でした。



さらにこの写真、フェロモンさんの「叔父様が撮ってくれた」そうですが、↓


自発的にこんな写真を!


世の中にはまだ恐ろしい写真を送ってくれる人がゴロゴロいるのかも知れませんね……


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



今回は以上です。



長々とお読みくださり、ありがとうございました。



やっぱり鬼写真が解けると気持ちが晴れますね。



おかげさまで沢山届いている写真たちにも、また張り切って取り組んでいきたいと思います。




ではまた!

次の写真で会おう。


お久しぶりです。どこ野鉄夫です。



10日間にわたったJACROWの『宵闇、街に登る』北海道演劇鑑賞会ツアーから東京に戻ってきました。


釧路・札幌・旭川・函館と、現地の演劇鑑賞会の皆さまがとても暖かく迎えてくださって、たいへん楽しい旅公演となりました。えんかんの皆様ならびに今回関わってくださった皆様、本当にありがとうございました。


忙しい中ではありましたが、もちろん各地で最低限の鉄分補給は忘れず。

(札幌駅は何度か行ったことがあるので今回は見送り。新幹線駅ができたらまた行きたいものです)



それでは休養十分でやっていきましょう。




まずは日下さんからの1枚。

いつもながら端正な画角。


拡大開始。

あっ……右側の駅名標が見えそう……


実はもらった直後にこれが目に入ったので「駅名標を消してもらえませんか」と送ったのですが、修正してもらえたのは左側のほうでした。



まあいいか、あんまり見ないように気をつけよう。



他の要素だけで充分いける。

まず目に入ってしまった駅名標のデザインからJR東日本確定。


そして、

緑色のシンプルな架線柱、ホームの下にチラリと光る一筋の溝=融雪溝。新潟の匂いがプンプン。



ホームの柱の色を確認、同じラインカラーの路線をチェック。

(乗換路線図アプリより)

新潟地区で緑色の電化路線は越後線。



捜索開始。

残像として残った2文字の駅名だろうという情報は、申し訳ありませんが利用させていただきます。



新潟側から2文字の駅名だけを調べていき、分水駅。

架線柱も良い感じ…というかここだな。



では元の写真↓


さらに探し出した写真↓

越後線・分水駅、5分かからず確保。



見事な桜並木。シーズンに訪れたらまた最高でしょうね!



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続きまして、コンクリートのまさつぐ師匠からの1枚。

美しい光線。夕暮れというよりは日の出かな。

何となく、これから明るくなっていきそうな空に見える。



写真左側の架線柱にオレンジ色の表記を確認、JR東海っぽい。線路は立派な幹線クラス。



まさつぐ師匠の地元・伊豆からほど近い幹線といえば東海道本線。


日の出に向かって撮っている=線路は東西方向に走っている。


このへんだろう。


なだらかな山の稜線がやや左から右へ傾いているのも、この地域でよく見る風景。

少し先には駅があるか…?



さらにもう一つ気になる要素。

線路脇の、柱の間から見えるこの物体。

神社などによくある塀ではないだろうか?



まずは沿線の適当な踏切に接近。

ここではなかったけど、奥に見える山の稜線も似た感じがする。



捜索継続。

線路脇に神社発見!



では元の写真↓


目を付けた神社付近の写真↓

完璧。

JR東海道本線・原〜東田子の浦間の踏切、安定の確保。



いい捜索ができた!


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さあ続いては、一緒に北海道ツアーを廻った髭さんからの海外編・残り2枚。

1枚目のほうが車両の文字が見やすいので、1枚目から行こう。


左端に見える車両の文字はユーロスターで決まり。


ユーロスターは、イギリスのロンドンからフランスのパリ・ブリュッセル(ベルギー)・アムステルダム(オランダ)を結ぶヨーロッパの国際高速列車。


写真の雰囲気から、上記どこかの都市のターミナル駅だろう。


写真奥にはアーチ屋根と時計。これは大きな特徴。



以前に解いた海外編がパリの写真だったので、まずはパリのターミナル駅を探してみよう。

ヨーロッパの、というか日本以外の多くの国では、大都市には巨大な頭端式(行き止まり)ターミナル駅がいくつも点在しています。地下鉄やトラム(路面電車)が各ターミナル間を結ぶ役割をしているんですね。


ここなんか、巨大な駅が2つ並んでいる。


日本じゃ考えられん!



いくつかの駅を巡り、Gare du Nord駅(パリ北駅)がユーロスターの発着駅だと判明。



駅構内へ。

直線的な屋根の画像ばかりの中で、

あっ!

↓↓

アーチ屋根と時計、、まさにここじゃないか?


しかし時計の下に文字が書いてある。

問題写真では文字は見えなかった↓

これはどういう事だろう…よく似てるけど違う駅なのかな?ヨーロッパのターミナルはアーチ屋根が多いし、そこに時計が掛かっている事も、よくあるのかも知れない。



これだけで安直に答えるのは危険だ、ロンドンの駅も調べてみよう。

こっちも巨大駅が2つ並んで!ヨーロッパ凄いな!



調べの中でセント・パンクラス駅というのがユーロスターの発着駅と判明。いざ構内へ。

↓↓

来たあっ!


……というかさっきパリ北駅で見たのと同じじゃない?



ここから捜査は混乱を極めることに。



再びパリに戻って見つけた画像↓

やっぱり同じじゃないの?



パリに絞って画像検索。

やはりアーチ屋根の写真が出てくる。


セント・パンクラス駅は?

こっちの方がアーチ屋根の写真が多い、、



ここで屋根の明るさに注目してサイトで両駅比較。

パリは閉まっててロンドンは開いてる!


しかしこちらのサイト比較では、

パリは開いててロンドンが閉まってる!というか時計下の文字からして同じ駅じゃないの?どういう事だよマジで!!!



念のためブリュッセルやアムステルダムの駅を確認してみたところ違ったので、やはりフランスのパリ北駅かロンドンのセントパンクラス駅のどちらか。



わずかな疑いがあるとすれば、これらのサイトは日本人のための旅行案内で、大事なのは電車の乗り方や治安であって、トップ写真はイメージに過ぎないのではないかという事。



しかし↑様々な写真を見ていると、アーチ屋根手前のホームがフラットな写真や、階段があって2層構造の写真もあって、非常によく似た別の駅のような気もしてくる。



混乱は収まらず。

どうにか他の方法で判別できないか?


Googleアースで外観を確認。

パリ北駅。屋根が三角。

確かに画像を調べても直線的なものが多かった。



ロンドンのセント・パンクラス駅。

屋根がアーチ!


やはり、こっちが正解なのか?



しかしここまで頭が存分に混乱している私には、まだ怖くて回答ができない状態。




よし、もう1枚の写真を解いてみよう!

これがもしフランスの駅だったらフランスの疑いが濃くなるし、イギリスの駅だったら、、、その時はその時だ。


まずは車両に書いてあるエンブレムを確認。

この添付画像では見づらいかも知れませんが、KURANDA…と読める感じ。



KURANDA RAILWAYで検索。

これだっ!



ファー・ノース・クイーンズランド……クイーンズランドって聞いたことあるけど、どこの国の州だろう?


試しにGoogle翻訳。



鞍田駅と茶室。唐突なパワーワード。

風光明媚鉄道ってのも凄いな!



さておき、改めて日本人向けのサイトを検索。

↓↓

ケアンズ……聞いたことある都市だな……

オーストラリア!


フランスでもイギリスでもない、遠くオセアニアの写真だったのか……!

うーむ、髭さん恐るべし。



とは言え、ここまで分かればもう時間の問題。

観光鉄道にも関わらず路線のあぶり出しに成功。

↑写真では始発駅のような風情。

拠点のケアンズから見てみよう。

まさにここだっ!!



では元の写真↓


探し出した写真↓

完璧!


オーストラリア・キュランダ観光鉄道のケアンズ駅、思わぬ場所だったものの順当に確保!




さて、問題の駅。

パリ北駅か、セント・パンクラス駅か。



やはり、

この屋根の形を信じるとしよう。



ロンドンのセント・パンクラス駅だっ!!!




髭さんからのお返事↓↓↓

やったーっ!!!




というわけでロンドンのセント・パンクラス駅、観光サイトの写真に悩みながらも何とか確保!!



ちなみに北海道ツアー中に回答したのですが、髭さんも「あれ?どっちの駅だったっけ?」と↑位置情報付きの写真を見つけるまで迷っておられました(笑)



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


今回は以上です。



しばらくの間は東京で、またコツコツと取り組んでいきたいと思います。




ではまた!

こんにちは。どこ野鉄夫です。

東京でも久しぶりに雪が降りましたね。


ワタクシは来週からJACROW闇将軍シリーズの第2話『宵闇、街に登る』で北海道ツアーがあるので(一般の公演ではなく「演劇鑑賞会」主催の公演となります)、より本格的な雪国に向けて心と装備を整えているところです。




さて今回は、そんなJACROWで共演したお2人からの写真をやっていきましょう。





まずはお初の、しっしーさんからの動画(注:音が出ます)。

快走する電車からの風景。


だいぶ郊外な感じで、走りっぷりも良い。JRの幹線クラスの路線かな。

音から判断して、特急ではなく一般型の電車だろう。

そう。音でいえば加速音や制動音が入っていないのがとても残念!あの音にこそ車両の個性が出るのです!



さておき。

分かりやすいように(?)スクショで分割してみましょう。

太陽光発電パネル。


架線柱に△の印。


こちらは緑色も。


畑が広がり、広い空の向こうに山も見える。


お、線路が一本増えて、そこに分岐するポイント。


踏切。駅に近づいてきた感。


駅構内とおぼしきゾーンに入り、もう一本線路が増えたところで動画終了。ちっ、この先は見せてくれないのか!わかってますね!



ずっと西日が当たってるので、なんとなく北のほう(北西?)へ向かっている線路な気がする。


しかし手がかりになりそうな施設・車両などは何も写っていない。



まずは……しっしーさんの地元である仙台付近から探そう。



配線略図大先生召喚。

北向きに走っていて、駅の手前で(南向きの)線路が一本増えるのは白石駅だけか。



いざ。

しかし線路が増える地点に陸橋が。

動画では線路をまたぐ陸橋はひとつもなかった。



南下して白河駅も、

踏切ではなく陸橋。



さらに南下して関東平野の北辺・栃木県へ。(もはや地元ではない)

ここはどうだ?ちょっと密集しすぎか…?

残念。


動画では駅付近の踏切は、道路がカーブしていた↓

メイン道路がそのままカーブしているような、特徴のある造り。


仙台以北もチェックした結果、どうやら東北本線では無さそう。。




次はどこの路線を探そうかと、動画を止めたり送ったり拡大したりを繰り返していると。

おや、あのビルの屋上、、会社の屋号が見える。




………………調べちゃおう!!




「ヤマサ醤油」みたいな山の下に光。

「山光」とかそういう感じかな?

そう上手くはいかなかった。

てか「山光」という会社多いな!



鉄道に戻って。

東北本線の捜索で引っかかっていたのが、架線柱の表記。

動画では△。

しかし実際の東北本線では↓

△の表記は無い。



JRの他の主要幹線で、架線柱の様子を確かめてみよう。



まずは東海道本線。郊外ということでJR東海の区間はどうだ?

あったーっ!△とオレンジ色!!



さらに東海道本線を辿って。

よしよし△と緑も!



念のため、東海道本線のJR西日本区間も見てみよう。

△がなくなった。



よし、東海道本線のJR東海区間でいこう。



ここで改めて着目するのが、↑↑動画では明らかに駅構内に入っているのに、スピードを落とす気配がなかった点。



すなわち快速系の列車が駅を通過するところ。

動画の先にあるのは、快速が停まらない駅だろう。



JR東海区間で快速列車が運行されている(通過駅が存在する)といえば、まず豊橋〜岐阜間。



略図大先生を携行し、郊外の快速通過駅を入念に捜索開始。

名古屋の郊外から南下していって、、

快速通過駅の西小坂井駅。


あ、この踏切。ここだな。


↓↓↓

よっしゃービル発見!



道中にあった別の建物も、念のため仕留めておきます↓

ウム。


というわけでJR東海道本線・豊橋〜西小坂井間を走る快速列車からの風景、粛々と確保!!

動画撮影区間は、こんなところだろう。

多くの路線が集まる豊橋駅を出て間もなく、見事に何もないところを撮ったんだな!


風景にヒントは見つけられなかったけど、鉄道要素が隠れたいい動画でした!



さて気になっていた「山光」のビルは、

鈴木建設さんだと、、あの屋号との関連性はいったいどこに??



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さあ続きましては。

JACROW闇将軍シリーズにおける我らが田中角栄役・和馬さんからの1枚です。

出た…恐るべき途中の景色。



昨年9月に頂いて以来、他ならぬ座長・和馬さんからの写真ですからね、何度も挑戦しましたよ。何とか東京公演が終わるまでに解こうと頑張っていたのですが、結局は年を越した新潟公演が終わっても解けず。



だって何も写ってないんだもん。

 


こんなの、どこだか分かりませんよ!




落ち着いて写真を見ていきましょう。

・非電化・単線の線路

・枕木はコンクリートぽい(ローカル過ぎない)

・四角い信号機がある

・茂みの向こうに住宅群

・さらに向こうに大きめの工場がある

・背後にはなだらかな山

・右端で山の高さが上がっている(房総半島のような丘陵地帯ではなさそう)


こんなところ。



他に特筆すべき点として、手前のガードレールと撮影地点の高さが離れているように見えること。

これは高速or観光バスから撮ったのではないか?

すなわちこの道路は、国道か幹線クラスの県道ではないか。



それでは、途方もない旅を始めましょう。




まず着目するのは鉄道要素。

こんな四角い信号機は珍しいのではないか?



調べてみると「遠方信号機」という装置とのこと。

親切なページ


ありがとうございます。


すごく簡単に言うと「全国の単線ローカル区間にありうる補助的な信号機」という事になりますね。

全く地域は絞れず!!



どうにか、目を付けられそうな点はないか……写真を凝視。

工場を挟んだ家々、特に山腹に集まっている住宅群の屋根、オレンジ色っぽいのが目立つかな…?



島根県のほうに、こんな色の瓦が名産であった気がする。

検索。

これこれ!石州瓦というんだな。


この地域を通っているのは、非電化単線の山陰本線。特急も走っているから枕木はしっかりしているはず。



捜索開始。

同じ地域を国道9号線も通っているものの、平地でピッタリ並走する区間は思いのほか見つからず。

島根県から山口県、捜索完了。



瓦の推理は違うとすると、、、



以前、和馬さんがくれた写真は伊勢だった。

時を隔てて同じ地域の写真をくれるという確率は低いかも知れないけど、、他に手掛かりもないので調べてみるしかない。

伊勢地区には参宮線・名松線そして紀勢本線・関西本線と非電化単線が豊富にある。



出発。

しかしここでも、なかなか幹線道路と並走しない。


野球場近くに並走と茂みがあるけど、こんな脇道は通らないよな…とりあえず見てみよう。


どこに線路が!


高低差が全くわからん!



参宮線・名松線・関西本線を終え紀勢本線を南へ。

うーむ。



信号機の検索に戻って、気になった路線を探してみる事にしよう。

JRもローカル私鉄も関係なく、全国さまざまな路線にあるんだよな……



まずは北関東と東北地方から。

背後の山との距離感が難しい。(磐越東線)



瓦は諦めても、山陰本線の非電化単線区間は規格の良い路線。全部見ておきたい。

いい茂みだが!!



鳥取駅の近くに大きな工場発見!


ここはどうだ……?


↓↓

高架区間でした!撤退!



四国へも平気で出かけます。

線路と道路が同じレベル。

というか当たってみた場所はだいたいこういう感じ。マップから高低差を見分けるのは不可能。



ここは住宅のほうが高い。



今度は北陸へ。

高山本線沿いに素晴らしい高低差発見!!

期待を込めて周辺を捜索したものの、該当地点は見つけられず。。



そしてまた四国へ。地域を絞れないんだから、地域を絞らず捜索するしかないのです。

絶望的な途中の景色が2つ並んでいるだけ!



一転東北へ、石巻線。

もう全然当たる気がしない!




〜ここまで捜索した路線〜


石見瓦→山陰本線 山口線 美祢線

伊勢→参宮線 紀勢本線 名松線 関西本線

信号機→水郡線 磐越東線 磐越西線 只見線 米坂線  芸備線 姫新線 津山線 小海線 烏山線 四国全線

海沿い?→石巻線など そこから東北


完全に迷宮に入っております。



海沿い?と書いたのは、

山が迫る右側に比べると、なんだか工場の裏側から背後の山まで謎の広がりがある気がして、

左のほうに湾があるんじゃないか?と感じたからです。



とはいえ、その着目から始まった東北・四国巡業も空振りに終わり。



信号機の下についている、

この文字を頼りにしてやろうと躍起になった事もありました。

2文字目が「島」に見えやしないか?



「○島駅」と闇雲な検索。

↓↓↓




ヒイー!鉄道マニアこわすぎ。


あんなぞんざいな質問に、これだけの駅を淡々と繰り出すなんて!「まだ120個持ってるんだけど」って恐怖以外何物でもない!



あまりの情報量に、漢字が似てそうな駅を2.3個調べたところでギブアップ。

手を出しちゃいけないゾーンだった!




やはり自分で探すしかない、整理するために絵を導入。

こういう景色を、地道に探し出すしかない。

今まで捜索した中にも取りこぼしがあった事も考えられる。



旅は続きます。



やはり気になる山陰本線。

いい高低差だが!



以前にも絶望の末に辿り着いた境港線。

ここでも無いのか……!

ガードレール脇に生えてる植物の感じも違う、山陰ではないという事か?



少し内陸部に入った因美線沿い。

国道ではないけど、少し広い道から工場群が!


ここは……?

くーっ違った!!



高山本線の時もそうだったけど、惜しい所を見つけると、それだけに落胆も大きい。




気持ちを切り替え、Xでの「遠方信号機」からの路線捜索や、信号機の形状をチェックする作業も開始。

信号機後ろの足場?の形状がちょっと違うか。



再び高山本線。

遠方信号機ではないけど、後ろの形状が広がり気味なのは似ているか?



同じく高山本線にて。

左右の画像で山がつながった!!もうここで良いんじゃないか?



紀伊半島へ。

やはり後ろが違うか。



あの青いアパートが気になってきたので、捨て身の検索も繰り出し。

残念!

無理なことは分かっていたよ!




いま再びの四国。

後ろが似てる。



高知へ。

おっ、植物の感じも近くなってきたか?



海沿いという観点からも四国は入念にまわったけど、どうしても見つからず。




Xでの検索継続。

画像をアップしてくれてありがとうございます。

思いっきり廃線だけど、、この信号機の後ろの広がり、似てるな……!

たとえ廃線の信号機でも、少しでも匂いがあればすがりたくなる程度には疲弊が積もってきている。


九州を本格捜索開始。

この廃線があった宮崎県を起点に、鹿児島から北へと回っていく作戦。



道中すごい住所を見つけたので貼っておきますね↓



〜第二次大規模捜索路線〜

山陰本線 因美線 智頭急行 鹿島臨海鉄道 三陸鉄道 会津鉄道 伊勢鉄道

八戸線 男鹿線 飯山線 山口線

紀勢本線 高山本線 関西本線 氷見線 城端線

四国全線(土佐くろしお鉄道含む)

指宿枕崎線 吉都線 日南線 豊肥本線 久大本線



本州中の地域を制覇し九州にも突入したほか、私鉄のなかでもかつて「鉄建公団」が建設した路線にも注目しました。

鉄建公団の路線は、簡単に言うと「ローカルな地域でも規格の高い路線である」点が特徴で、踏切も少なかったり枕木がコンクリートだったりするからですね。見つけられませんでしたけど。



ほんとに、これだけ探しても見つからないって、一体どこなんだここは?

見つけられる時の絵(マップ)は一体どんな感じなんだ?

どこに行った時の写真なんだ??



写真をもらってから5ヶ月、徹底的な捜索を開始してから既に2週間が経過。このままでは2月の北海道ツアーも終わって全公演終了してしまう…是が非でもそれまでに和馬さんに解答したいところだが……!!



そう言えば北海道の路線は全く調べてないんだけど、それは北海道ではない気がするから。そして房総半島でもない気がするので調べていない。ほんの少し残っているどこ鉄プライド。



とにかく、まだ見ていない路線を無心で探してみよう。



まずは九州の残り。

思いついたのが、電化された幹線である長崎本線の末端に、非電化の旧線が残っている地点。

この上側のうねうねした線路。

こっち側だけ非電化だと知っているんだぞ!

(下のほうは電化されている)



山を越えて市街地に出たあたりはどうだろう?

↓↓

やはり長崎は坂の街か。



第二次大規模捜索の途中から、外れても一喜一憂しなくなってきています。ダメだったら次に行くだけ。淡々と、次の路線の幹線道路と線路が並走して近くに工場がありそうな地点を延々探すだけの流れ作業。これぞメンタルの向こう側。




次は、、長崎まで来たから大村線行ってみよう。

大村線、大まかに言うと長崎と佐世保という2大都市を大村湾沿いに結ぶ路線です。枕木はローカルだった気もするけど…


いい感じに幹線道路と並走しているけど、この方向じゃ見えるのは海だけだな…懐かしの千綿駅もある。


さらに進んで。

ん、湾が終わって陸が出てきたところに、大きな工場がある。住宅より工場のほうが多すぎか…?



とにかく見てみよう。

ここでマップを線路のほうに、ぐるっと振り向かせた時。



あーーーーーっ!!!!



茂みの向こうに、青いアパートっっ!!!!!!



ついに、ついに、ついに見つけたぞ………!!!



ようやく闘いが終わった。突然、終わった。

完璧な写真を送りつけてやろう。




それでは皆様大変お疲れさまでした、元の写真↓


長い長い闘いの末に辿り着いた写真↓

完璧。



万感の完璧。完璧にも程がある。




JR大村線・彼杵(そのぎ)〜川棚間の絶望的な途中の景色、2月7日14時02分、確保!!!!!!



いやー、本当に厳しい問題だった!



まさか長崎県だったとは!

和馬さん、稽古から公演中まで長崎のナの字も出してくれてませんでしたね!笑




ここで(僕だけ)気になるマップと絵との比較。


思ってたより山が全然遠かった!工場デカかったし。

海の匂いを感じられたのは良しとしよう。




余談。

2月の北海道で上演する『宵闇〜』では、

角さん「俺の代わりに全国行脚をしてくれないか?」

元帥(私)「俺が断るわけないだろう!田中を担ぐためなら全国どこへだって行くさ!」

と威勢よく応えるやり取りがあるんですが、

全国行脚って本当に大変なんですね。公演の最中より今が一番痛感しております。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



今回は以上です。



大変な問題だったので大変長くなってしまいましたが、最後までお読みくださりありがとうございました。



これで気分よく北海道ツアーに行けるっ!




ではまた!


こんにちは。どこ野鉄夫です。

もう1月も終わりですね。



今回も壮絶な格闘をしましたので、気楽にご覧ください。



まずは、加瀬さんからの1枚。

(を覚えておいて下さい)

雨模様の駅。

ホームに書かれた乗車位置案内はJR東日本のもの。


黄色といえば中央・総武線の各駅停車がまず思い浮かぶところですが、あの電車はこんな郊外まで行かない。


他に、首都圏で黄色のラインカラーは、、

(乗換路線図アプリより)

総武本線が黄色。



問題写真の後方に小高い丘が見えた点からも房総半島は有力、ということで捜索を進めましたが、

惜しいっ!(横芝駅)


うーむ!(八街駅)



総武本線完了、黄色のラインカラーつながりで北関東の両毛線へも。

北関東には小高い丘はないか…(岩舟駅)

思ってたより難しいな!



次々と恐ろしい写真たちが届くなかで、やむなく放置する時間が多くなってしまいました。




その恐ろしい写真の筆頭が、きみさんから投入されたこちら。

極悪にも程があります。


「バレそうなものを排除したらこの画角に成り果てた」ようですが!

さすがにこれだけでは無理と即答し、送られてきた2枚目がこちら↓

…何も改善されてない…


気になる点といえば、階段の下が古いレールの鉄骨であること、階段に石のような模様が描かれていることのみ。



こんな要素だけで当てられるのか……?



階段下でまず思い浮かんだのは山手線の高田馬場駅。

この駅をよく利用していた頃、あの黄色いところに頭をぶつけないよう気をつけたものです。色は違ってたかも知れないけど昔から緩衝材が巻かれてましたね。


しかし残念ながら様子が違う。



階段の模様を炙り出すべく検索開始。

階段のあの部分「けこみ」あるいは「けあげ」と呼ぶのらしいのですが、とにかく家が強い。



駅の階段もチラホラ出てきますが、石の模様が描かれたものは出て来ず。

ダメだこりゃ。



こんな階段ドアップの写真だけで、どうしろと!


などとブツクサ言いながら写真を拡大していると。

鉄骨の隙間から、乗車位置案内のカラーを発見! 

…水色か…??ようやく見つけたどこ鉄要素!!!



水色のラインカラーといえば京浜東北線。

先ほどの山手線と同じく古くからの路線。

こんな古めかしいレールの階段もあるはず!


もう一つ気になるのがホームドアが無さそうであること。


京浜東北線にはホームドア設置が進んでいる。

調査。

なるほど……意外な駅がまだ設置されてないんだな!


とにかく京浜東北線を徹底調査開始。

特に怪しいと思った鶯谷駅。

しかし階段がホームの端だった!



というか階段をあんな構図で撮った写真なんかほとんど見つからない!


エスカレーターが併設された階段も多いし、複数設置されている階段全ての写真があるとも限らない。



苦労しながら京浜東北線全線捜索完了、当たりなし。

もちろん全部の階段を探しきれた自信なんてない、取りこぼしもあるだろう。



山手線や京浜東北線に乗る機会があるとつい階段下ジッと視線を集中させる日々を過ごしながら、次第に敗色が濃厚になってきます。

車窓から見えた瞬間「あーっ!」と思った田端駅も、

付け根側の構造が違う…そもそも田端駅はホームドアの設置が2021年…さすがにそこまで寝かせた写真ではないだろう…うーむ!



他に青系のラインカラーといえば、横須賀線。

(乗換路線図アプリより)

横須賀線も歴史ある路線だから、ありうる。



まずは終点の久里浜側から。

あれっ?

横須賀線なのにホームの表記が黄色なのか。。



……ん?



あの背景……



加瀬さんのコレしゃないか???



↓↓↓

横須賀線・久里浜駅、全然違う駅を探している最中に確保!!!



いやータナボタタナボタ!



常時30枚前後の写真を抱えていると、こういう事もあるんだな!

何の自慢にもならん!




さて気持ちを切り替え、極悪写真の捜索を継続。

横須賀線から総武快速線へ入り、君津駅まで行っても捕まえることができず。



ここまで数多の駅の階段を見てきたけど、問題写真のように「最初の数段が浮いているような」構造の駅はほとんど見つからない。



幾度にわたる放置を経て、10ヶ月を迎えた最近。



ずっと未解決フォルダに居座り続ける階段を眺めていると、いっその事京浜東北線を全線実地調査に行ってしまおうかという気持ちが芽生えてきます。


こんな写真を机上の捜索だけで当てられるほうがおかしい。



実際に現地で、階段をつぶさに見ていけば見つかるんじゃないか?



ただし京浜東北線は大宮〜大船の全線で80キロを越える距離がある。1日かけて駅の階段を探すためだけに乗り降りを繰り返してSUKAだったら、目も当てられない。


誰も気にしないのは重々承知として、こんなどうでもいい理由のためだけに電車に乗るのが恥ずかしいという自意識も過剰に芽生えてくる。



せめて「この駅が怪しい」という予感だけでももう少し高めてから、出掛けることにしよう。


般若のような顔で写真を拡大。

トイレとエスカレーターの案内?あまり参考にはならない。


赤で強調された文字。


おそらく「こちらの階段からは○○線には乗り換えができません」

「○○出口には出られません」

そのような案内だろう。


すなわち複数の出口があったり、乗り換え用階段と出口の階段が別々にあるような駅ではないか。



最初のほうにも見たデータから、改めて洗い出し。


南浦和、東十条、鶯谷、浜松町、田町、、と徹底的に調べていくなかで積もるのは「ここでは無さそうだ」という後ろ向きの確信ばかり。



横須賀線・総武快速線も改めて捜索、

そのまま内房線も徹底的に。



小湊鐵道との乗り換え駅である五井駅。

あーーーっ!!!!階段下に鉄骨!!!!

ホームの表記も青!!!



これはっ!



懸命に探し出した表側からの写真は、

塞がっている。何故?


とにかく問題写真の階段では無さそうだ、、、

かなりの落胆。



常磐線も念のため捜索、徒労の積み重ね。


数十枚に1枚の割合しかない階段の画像を見てはガッカリ、それを振り切って次の駅への繰り返し。(土浦駅)



また今までの失敗と同じような捜索になってしまってるな……ともかく実際に出掛けるだけの確信が、どうしても持てない。



今回もダメか、、と諦めつつ、藁にもすがる思いで何度目かの語句検索。

関係のない画像ばかりの海を、ひたすら底へ。



日本海溝ばりに深いところまで画面を送り続けてきたある一瞬。

あーーっ!!!


石模様の階段!!!!!!



まるで関係ない画像群の中に、ついに出てきたっ!!!!!



すかさずページへ。

来た。ついに来た。


高崎駅……そうか、SLが走っているから、石炭を模した模様になっていた、そういう事か!!!



…高崎駅に集まるラインカラーは高崎線のオレンジと両毛線のイエローは分かるけど、青なんてあったっけ?

なんと上越線が青!…これは抜かっていたっ…



それでは大変お待たせしました、元の写真↓


ついに、ようやく、やっと探し出した写真↓

これだーーっ!!!!


やはり「乗り換えできません」案内だった!



こっちの極悪写真は、


最初の数段が浮いているところをキャッチ。

これを探すのに、どれだけ苦労したことか。



というわけでJR高崎駅、結局のところ検索だけで何とか確保!



いやー厳しい問題だった!



なお、きみさんはSL列車に乗ってピザを食べに行かれていたようです。



そりゃよかったですね!!!!!!!!




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


今回は以上です。



ともかく、闇雲に京浜東北線に乗りに行って途方にくれなくてよかったと思っております。



ではまた!

次の写真へ行こう。


〜「どこ鉄」とは、友人から送られてきた鉄道写真を、それがどこで撮られたものかを当てる、鉄道好き俳優・菅野貴夫(どこ野鉄夫)の深刻な趣味である〜



というわけで、久しぶりのアーカイブです。

(前回までのまとめはこちら)


リンク下のお名前は出題者です。



140号

千穂さん、アシケンさん、ありぴーさん



141号

加瀬さん、美佳さん、ありぴーさん



142号

加瀬さん、カシマさん、かぐみさん、ひさえさん、真夕さん



143号

加瀬さん、日下さん、恵理さん、KANSさん、ワッティさん



144号

ワッティさん、加瀬さん、美佳さん、GAZEBOさん



145号

西村さん、和馬さん、KANSさん、中山さん



146号

ムーチョさん、アシケンさん、KANSさん、きみさん



147号

新井さん、きみさん、千穂さん



148号

加瀬さん、中山さん、あやさん、蒻崎さん



149号

ゆきさん、中山さん、ワッティさん、奈良さん



150号

原田さん、宮本さん、鉄はる君(の奥様)



〜〜以下、次号にて〜〜