第五百六十話 能勢ツーリング――その3


前回の続き――


ようやく能勢町に突入。

しかし本日の目的地は能勢を超えてまだ先の南丹・亀岡の県境なので、

まだまだ登って逝かなくてはならない。

通勤クロスバイク、休日出勤ロードバイク-能勢03_01

暑い……。

まだ昼前だけど、さすがに気温がヤバイことになってきた。


道中でローディ集団が休憩してるのを見かけたが、さすがにこの時間帯のヒルクラは避けているのか一向に登ってくる気配なし。

多分、早朝ヒルクラやって帰るトコだったんじゃないかと推察する。

う~ん、能勢越えアタックするには時間調整失敗したかも???


道中でモタつき、すでに午前10時すぎ。
しかも、この日の大阪の最高気温36.2℃――
モチロン能勢は36℃もないだろうが、それでも日向の体感温度は34℃くらいありそうだ。


しかし、この程度の緩い勾配なら何とかなる。

暑いのは我慢して根性でひたすら登り続ける。



通勤クロスバイク、休日出勤ロードバイク-能勢03_02 通勤クロスバイク、休日出勤ロードバイク-能勢03_03

どれくらい登り続けただろうか?

気が遠くなりそうになったトコロで、気が付けば高架の上に出ていた。


スゲ……

山の上を道路が通っていく。

思わず天空の上を走っているような景色に息を呑む。



しかし、この後が悲惨だった――。

逝けども逝けども頂上見えず(爆)

しかも、何が嫌って、はらがたわ峠まで南北に長い峠道を延々登っていかなくてはならない。
つまり――登板中にモロ南から陽射しを浴びる。
ジリジリと焼かれ続ける上、車線端に木陰全くなし(爆)





もはや、完全にローディ照り焼き状態!

せめてもう少し早い時間にアタックすべきだったと後悔しても後の祭り。

この期に及んでは登り続けるしかない。



ローディにとっては最悪のコンディションである。

我ながら、よくもまあこんな日にこんなトコ登ったなと思う。
モチロン、ヒルの途中で何度かダウンした。

というか、限界を迎える前に足を着いて、息を整え吸水。ちょっと脚を止めてビバークしないとヤバイ。

これ一気に登ったら確実に熱中症だな~と思う側からD先生はグイグイ登っていく。
(アレはバケモNoなので、まあやるだろうと思ってたけど)



こ、これは無理をするとヤバイな……。

適度に小さな休憩・吸水を入れながら息を整え登り続けた。

足は残っているのに、暑さにやられてダウン寸前。


それでも峠の頂上は見えない。

限界寸前になったところで人が休める程度の木陰をようやく見つけた。

たまらず避難して愛車を降りる。

残り少なくなった水を頭にかけて、一口飲んだところで水が無くなった。


ヤバイな~。

あとどのくらい登るのかワカランのに、水分がなくなった。

こうなると、一旦息を整えて、カラダを冷やしてから、残りの距離を一気に登るしかない。

熱中症になる前に、頂上まで登れるかどうか……。



通勤クロスバイク、休日出勤ロードバイク-能勢03_04

と、休憩していると上からD先生が降りてきた。

さすがにこの暑さでは、私がダウンしていると思って様子を見に戻ってきたらしい。


残りの距離を聞いたら、1km程度とのこと。

ということはあと一踏ん張り、根性の問題だ。


D先生が自分の水を分けようかと逝ってくれたが丁重に断る。

さっき水分補給したし、1km程度なら何とか登れる余力はあるはずだ。

息も整ったし、汗も少しは引いたところで再出発。

根性で登り続けて、ようやくはらがたわトンネルが見えてきた。


ス、スゲーキツかった……。

この暑さで挑むには無謀な峠だな。

最近、トレーニングサボってたから運動不足だったのもあるけど、もう少し涼しい季節にしないとマジでヤバイかもしれない。



しかし、トンネルを越えても、甘くない。

はらがたわを越えたあと、右に折れると瑠璃渓まで逝けるのだが、ソッチも登り!

グ、グモー峠を越えてもまだ登るのか!


は、早く水分を手に入れなければ危険だな。

と、思ったところで道端にようやく自販機を見つけた。

ゼーゼーいいながら、清涼飲料水を吸水。

かろうじて持ちこたえた。



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その後、アップダウンのある山道を少し逝くと、ようやく本日の目的地――瑠璃渓に到着。

近くに渓流と自然公園もあっていい感じ。

とりあえず汗だくなので、温泉に入ることにした。


しかも温泉にプールもついていて、レジャー施設としてはかなりデカイ。

家族連れも多かったが、休憩室でしばらく爆睡してしまった。^^


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さて、問題は帰り道である。

なんだかんだで長居してしまい夕方4時。


まあ、帰り道は下り基調なので脚は使わないけど、これがまた激ダウンヒルなのだ。

ブレーキレバーをしっかり握ってないと軽く50km/h越えてしまう。

リムが焼けないか心配だったが、何とか無事に降りていく。


ちなみに――

下り風景はえもいえぬ絶景なのだが、とても写真を撮れる速度ではないので、あしからず。



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能勢の町まで降りてきた。

はらがたわ鬼でした。^^

(よくあんなの登ったな……)



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帰り道は風景を眺めながらまったりと軽く流す。

能勢トンネルも迂回して、一庫ダムの渓流沿いを通ってみたのだが、なかなかいい道だった。


その後は、池田までひたすら高速巡航。

もう脚はない感じだが、下りなので回る回る。^^

R176から新淀川を越えた辺りで、D先生が裏道を発見し毛馬の方に迂回。

そのままR1~阪奈道路と経由して帰ってきた。



帰りのルートはコチラ


ただ、帰り道は汗だくになった。

最近、トレーニング不足でなまってるのもあったけど、暑さがもう限界。


次の日が特にヤバかった。

いつものように職場に着いて着替えたら、なぜか汗が止まらずボトボト。

どうも軽い熱中症のようで、能勢ツーリングの余波だったみたい。



うみゅ。

夏の能勢はヤバイな……。(笑)

大体、36℃の真昼にはらがたわはアカンやろ。




ちなみにD先生はいつもと変わらんかったそうな(爆)
(やはりヤツはバケモNoだ……)