メルボルンの次に訪れたのはNSW州のシドニーです。
メルボルンでは数多くの場所を訪れたのに対し、
NSW州には22か所の地域事務所があり、
また、「福祉権利センター」(Welfare Rights Centre)は、
さて、シドニーでは毎朝早起きして、
最後に、法科大学院時代から私を支え、応援し、
以 上
メルボルンの次に訪れたのはNSW州のシドニーです。
メルボルンでは数多くの場所を訪れたのに対し、
NSW州には22か所の地域事務所があり、
また、「福祉権利センター」(Welfare Rights Centre)は、
さて、シドニーでは毎朝早起きして、
最後に、法科大学院時代から私を支え、応援し、
以 上
こんにちは。法テラス福岡スタッフ弁護士の佐藤力(つとむ)です。私が赴任した福岡市はアジアの玄関口にある都市であり、特にお隣の韓国とは様々な交流関係を持っていますが、私が所属する福岡県弁護士会でも、韓国の弁護士会とは毎年のように相互交流を行っています。
今回、私は、県刑事弁護等委員会のメンバーとして、韓国ソウルの刑事司法制度の調査団に同行させていただくことになりました。
調査のテーマは「韓国における取調べの可視化事情」です。韓国では、2008年1月から、取り調べの録音・録画及び取り調べ時における弁護人の立会い、いわゆる「取調べの可視化」がいちはやく実現されました。そこで、今回、韓国の実情を視察し、今後、わが国で可視化を実現するために必要な調査・検討を行うということがこの調査団の主たるテーマでした。
私たちは、昼間はソウルの地方裁判所にあたるソウル中央地方法院、ソウル中央地方検察庁、韓国の日弁連である大韓弁護士協会などの視察・訪問を行い、そして夜は大学の先生方と意見交換を行いました。特に印象的だったのが、検察の姿勢です。ソウルの検察庁では、録音・録画の設備のある取調室を検察側は隠すどころか積極的に公開し、さらに今後も録画用取調室の設置を進めているというのです。
この背景には、韓国では検察に対する否定的な判決が相次ぎ下されたため、検察側はそれに対抗するために可視化を推し進めたという日本と全く異なる事情があります。そのため、韓国では、検察の武器になってしまうことを懸念し、むしろ弁護士の側が現在の可視化には慎重な立場にあるのです。
これまで、私は「日本は韓国よりも遅れている」という単純な考えだったのですが、この韓国視察を通し、それぞれの国の事情を考え、立体的な見方で検討しなければ、日本での可視化もむしろ検察の武器になってしまう危険性がある、ということを強く感じさせら
れました。